367: ひゅうが :2017/07/02(日) 15:02:29
面白そうですのでちょっと地球をいじってみましょう。
極論をいえば、地球の気温がちょっと上がればその分海水の蒸発量も増えて、それだけ台風も強力になるというのがそのあたりの理論。
で、ここで注目すべきなのが「WW2の頃は妙に気温が低下した時期である」こと。
事実、終戦前の日本には冷夏の直撃を受けて化学肥料不足とあわせて収穫量が例年の3分の2とかいうおそろしい状況になっています。
日中戦争下の華北なんかも悲惨でして、あまりの悲劇に日本軍が食料をまわすなんて異常事態に…独ソ戦下のウクライナとか言わずもがな。
その後は1960年代半ばにちょっとした寒冷期を挟んで一貫して上昇していますね。
ここで再び注目すべきなのは、平均気温は上下を繰り返しながら全体として上昇しているということ。
つまりは、平均気温がその数年間だけ妙に上昇することもあるということですね。
そう、21世紀の今はまさにそれです。
それを考えてみると…
369: ひゅうが :2017/07/02(日) 15:26:09
【試案】
――西暦1908年6月30日…
その日、ある小天体が大気圏へ突入した。
史実ではツングースカ大爆発と呼ばれることになるはずだったこの小天体の衝突は、しかし史実と同じ結末にはならなかった。
本来は地上に到達する前に砕け散るはずだったこの小天体は、太陽系とともに誕生する際、神の悪戯か鉄質を多く含むものとなっていたのだ。
さらに重さの違いや宇宙空間での細かな軌道変動(宇宙塵との衝突も含む)もあり、東シベリアへと到達するはずのこの小天体はより北極に近い北シベリアに落下することになる。
爆発の規模も桁違いだった。
さすがに大気圏突入とともに複数に分裂したこの小天体は、最大のもので爆発威力がTNT換算30メガトンにも達したのだ。
そしてそれが貫いたのは、固い岩盤だけでなく、氷の下におさえこまれていたある物質だった。
メタンハイドレート。
燃える氷。一部とはいえシベリアの地下におさえこまれていた膨大な量のそれが解放されたことは、のちの人類にとって極めて大きな意味を持つことになる。
たしかに、二酸化炭素の40倍以上の温室効果を持つメタンそのものが大気に漏れたわけではなかった。
この世界でそれが実現するのは21世紀も20年を過ぎた後であるし、何より隕石衝突の際に生じた膨大な熱量は、メタンの発火点を優に超えていた。
だが、問題となったのは、これにより放出された膨大な量の二酸化炭素、そしてそれに伴い溶け出した大量の永久凍土だった。
季節は夏。
北極海に流れ込んだ大量の淡水、そして局所的な気温上昇は、ちょうど海水が深海に沈み込む北大西洋海流の末端に流れ込んだのだった。
この結果は地球としては十分に許容範囲だった。
熱の大循環を行っている海水の流れが少しばかり乱れたところで、巨大な地球という生命体は少しばかりくしゃみをする程度でおさまるのだ。
だが、そのために生じた40年間の気候変動は、特に高緯度地方において人類の歴史を大きくゆがめてしまうことになるのである…
まずは1914年から1917年にかけ、欧州は冷夏におそわれた…WW1下のドイツなどは海上封鎖もあって深刻な食糧不足に陥り、のちのドイツ革命の遠因となったほどだ。
とりわけ北のロシアにおいてはその影響は極大であった。帝政ロシア軍は、自らに味方するはずの冬将軍によって戦争どころか生存の危機に陥り、ナポレオン・ボナパルト以来となる首都陥落を許してしまったのである。
その後は、もはや滅茶苦茶だった。
ドイツ参謀本部が送り込んだウラジーミル・レーニンという名の男はペテログラード中央駅で凶弾に倒れている。
そうなれば、あとはもはや泥沼の内戦状態が続くだけだったのだ…
むろん、ウクライナの穀倉地帯を手に入れたドイツの破局も近かった。
だが、本国の停戦をもってしてもなお、ドイツ軍から宗旨替えした軍閥集団はロシアの大地に割拠。のちの世界史に不気味な影響を与えることになるのである…
1920年代から一転して上昇し始めた地球の気温と同じように…
370: ひゅうが :2017/07/02(日) 15:35:30
ちなみに歴史変更点は以下の通り。
- 「なんか今年、寒くね?」…ドイツ軍、さっそく飢えと戦いはじめる。
- 「なんか今年、寒くね?」バルカン半島での食糧危機は極めて悲惨。おそらく大戦ではオーストリアが崩れて終戦?
- 「赤軍?そんなことより生き残るのが先だ!」ペテログラードが史実レニングラード状態に。餓鬼と化したドイツ軍がそりゃぁもう…
- 「寒すぎる…」なお、赤軍は寒さが数倍増しになったシベリアの大地に融けた。
- 「ところで参戦直前で戦争が終わったアメリカだけど体調が…」シカゴから サウスカロライナ チャールストンに移動するはずだったH1N1型インフルエンザウィルスは米本土で猛威を振るう模様。
- 「中華民国ですが…」欧州諸国がぶっ倒れかけてるので、たぶんまたデカい顔しはじめてる。ただし共産党は不活発。そのうち軍閥が攻防はじめます。
- 「なんかちょっと寒いから調整調整」なお、揺り戻し的に1920年代が温暖化する模様。
372: ひゅうが :2017/07/02(日) 15:39:44
あ、追記
レーニンは、とっても寒くなったため暗殺未遂事件で逸れたはずの銃弾の弾道が変化し、直撃。
たぶんホームに張った氷か何かも作用?
ボッシュートされましたとさ。
374: ひゅうが :2017/07/02(日) 15:46:08
で、色々あったあとで1930年代からアメリカを大量のハリケーンが襲い始めます。
あとは任せたwww
最終更新:2017年07月08日 11:04