704 :名無しさん:2011/12/10(土) 16:13:03
世の中上手くいかないものだ。
一人の老人が博物館にある標本、剥製を見ながら溜息をついた。
男は
夢幻会に席を置く逆行者の一人だった。
自身が転生したと知った後、彼は「もしかしたら」という希望を持って、調査や手配を続けた。
その結果として、眼前の光景がある。
だが、同時にこの光景を彼は出来れば見たくなかった。
ドードー鳥。
モア。
ステラーダイカイギュウ。
リョコウバト。
……その他多数の動物の剥製や標本。
もうお分かりだろう、ここにあるのはいずれも絶滅した動物達のそれだ。
彼としては絶滅を避けたかった。
かつて、それに尽力した人間もいた。
だが、夢幻会という一つのまとまった組織が出来る以前の事や、海外の事では限界があった。
せめて出来たのは貴重な剥製の確保。
ドードー鳥などは現存する剥製は日本にしか存在しない。
「せめて、この遺産を後世に残す事、私に出来るのはそれぐらい、か……」
深い溜息と共に彼はその場から立ち去った。
※絶滅動物って保護難しいんですよね
最初は絶滅回避の話を、と思ったんですが、海外の動物になると……
警告発した所で、真っ当に受け取ってもらえるとも思えませんしねえ
最終更新:2012年01月12日 13:04