411 :earth:2011/12/16(金) 22:29:17

 『黎明の艦隊』や『ジパング』のネタを見ていて思いついた短いネタです。
 多分、あの男なら夢幻会も振り回してくれるでしょう……。


 西暦1942年8月15日……太平洋戦争開戦の前日、突如として日本近海に大艦隊が出現する。
 連合艦隊に匹敵するほどの大艦隊が、未来知識を活かして構築された日本軍の警戒網をすり抜けて現れたことに、日本政府上層部は驚愕した。

「8隻以上の空母に、ノースカロライナ級戦艦を含む多数の戦艦だと?! 米軍は本土を奇襲攻撃するつもりか?!」

 この予想外の動きに、会合の面々も慌てふためく。
 嶋田も一瞬呆然自失になったが、すぐに気を取り直す。

「迎撃の用意を急げ!」

 だが次の報告でさらに慌てることになる。

「日の丸の中に愚の文字だと……」

 誰もが思い出す。あのスチャラカ艦隊のことを。

「まさか……愚連艦隊か?!」

 並行世界の太平洋戦争で散々に暴れまわった独立艦隊が、この世界に姿を現した瞬間だった。

「……ということはあの魔王も一緒か」
「あの濃い面々に振り回されるのは確定でしょうね……」

 嶋田と南雲は、これから起こるであろう災厄とその後始末に掛かる労力を考えて、深いため息をつく。

「まぁ一番、涙目になるのは米国だろうが……胃薬を増やさないとな」

 かくして嶋田の苦悩の日々が始まる。

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最終更新:2012年01月16日 18:56