266: トゥ!ヘァ! :2017/08/10(木) 19:02:02
アナザーseed 大洋連合 第二期MS教導隊
大洋連合の歴史の中で最高のMS部隊は何であろうと聞かれればほとんどの者が第一期MS特殊戦技教導隊と名をあげるだろう。
初期教導隊ともいわれる彼らはMSの運用初期から携わり、現在のMS駆動における多くのモーションパターンを作成した。
カイ・キタムラ
サウス・バイニング
アムロ・レイ
アキト・ササハラ
ヤザン・ゲーブル
ハジメ・アラシヤマ
名立たるパイロット達が多く所属していたこともその名声に拍車をかけている。
では歴代の中で最強の部隊はどれかと聞かれた場合はこの答えが最も多い。
最高は第一期だが最強は第二期だと。
第二期特殊戦技教導隊。余り世間では有名ではなく、知る人ぞ知る部隊といった知名度である。
そのわけは彼らが活躍したのは先の戦争(プラント独立戦争やヤキンドゥーエ戦役などと呼ばれる)では本格的に実戦に投入されたのが終盤だったからである。
しかし、そんな彼らの名は軍に属する者ならば大洋のみならず各国にすらその名を轟かせている。
その理由が終戦の約二年後。CE73年12月25日に大洋連合の軍事演習用コロニーで行われた反乱部隊とそれを鎮圧する正規軍の戦いを模した演習。
通称ニブルヘイム演習である。
この演習は宇宙における大洋連合の中心地。ムンゾコロニーの首都において一部部隊が武力蜂起。これらの部隊から防衛部隊は幾つかの重要拠点を防衛しながら援軍部隊到着まで守り切るか、先に蜂起部隊を鎮圧するかという至ってオーソドックスな内容である。
しかし、この演習はある意味で普通ではなかった。
前大戦で活躍したZ部隊からアムロ大尉の率いるNT部隊など名立たる面々が参加したのである。
他にもユウ・カジマ、ジョニー・ライデン、一条輝、工藤シンなど名立たる面々が軒を連ねた。
何より彼らは皆同じ防衛部隊側として配属されていた。
対して蜂起部隊側は第二期戦技教導隊を中心として幾つかの部隊を加えた編成であった。
互いの勝利条件として蜂起部隊側は政庁として設定された建物の制圧。防衛側は援軍が到着するまでそれらを守り切ること。
また政庁以外にも幾つかの重要拠点が設定されており、防衛側はこれらも守らなければならなかった。
またこれら政庁を含める拠点の制圧には歩兵部隊を使用することなど実戦さながらの演習である。
当初はそう時間をおかずに蜂起部隊が鎮圧されるであろうという予想が大多数を占めていたが、蓋を開けてみれば蜂起部隊側の勝利という驚きの結果であった。
無論互いに死力を削った戦いとなったためどちらの被害も大きい物が出たが最終的には防衛部隊側のエースを全て抑えきり、政庁を含める過半数の拠点を制圧した蜂起部隊側の勝利で終わったのである。
防衛部隊側の敗因は早期にコロニーの気象コントロールセンターを抑えられた点であろう。
ここを抑えられたせいで常時己に不利な環境で戦わされた。
無論これへの奪還にはアムロ大尉率いるNT部隊や笹原大尉率いるZ部隊も向い最終的に大きな被害を出しながら奪還できたが、これは罠であり、戦力が薄くなった隙を突いて政庁を制圧されてしまったのである。
無論政庁周辺にもユウ・カジマ大尉の部隊が歩兵部隊と共に守っていたのだが敵の電撃戦に対応しきれず政庁への蜂起部隊歩兵部隊の侵入を許してしまう。
そして政庁周辺は蜂起側の部隊で守りが固められ、歩兵部隊が政庁を制圧し終えるまで戻って来た防衛側主力部隊との死闘を演じることとなる。
結果的には防衛側は蜂起側の部隊を突破することができず、蜂起側歩兵部隊によって政庁に旗が掲げられ勝敗は決したというわけだ。
この演習はコロニーという人工的な閉鎖空間での戦闘においての貴重な経験となり、以後のコロニー内戦闘マニュアルの骨子に使用された。
またこの演習には各国の軍から観戦武官が派遣されており、貴重なコロニー内戦闘の戦訓を余すことなくそれぞれの故国へ伝えたという。
大洋連合には戦線を左右できるような化け物部隊が幾つも存在しているという事実も添えて。
最後にこの伝説を築き上げた第二期特殊戦技教導隊のメンバーと蜂起側歩兵部隊の中核となった人物を紹介して終わろうと思う。
267: トゥ!ヘァ! :2017/08/10(木) 19:02:34
〇第二期特殊戦技教導隊
第一期戦技教導隊隊長であり、第二期の隊長も務めた人物。
今回の演習では本部隊を率い防衛部隊本隊と激戦を繰り広げる。その傍らで蜂起部隊全体の指揮官を務めた。
演習では数多のエースの猛攻を受けながらも最後まで撃破されず、教導隊隊長の意地を見せた。
二期になっても変わらず濃い部下が多いため苦労しているが、ガーフィールド少佐をはじめとした出来た同僚たちが支えてくれているため一期の頃よりはマシだとは本人の言葉である。
先の戦争では地上戦線で活躍。途中に負傷し右腕を失うがサカタ謹製の義手により復帰。
以後は第二期教導隊に任命される。
演習では第二部隊の隊長を任せられ、火消し役として駆けずり回った。最後は気象コントロールセンター防衛の際に防衛部隊のエースの一人と刺し違えで戦闘不能判定を受けた。
先の戦争では地上戦線で活躍。粘り強い指揮と果敢な攻勢の二つを矛盾なくこなす名指揮官。
演習では第一部隊の隊長に任命され、蜂起部隊の先鋒を務めた。
最後は歩兵部隊が政庁を制圧するまで防衛部隊主力を相手取り奮闘し、最後には自軍の旗が上がりきる前に撃破される。しかし、彼の活躍のせいで戻って来た防衛部隊主力は敵歩兵部隊を止められなかった。
先の大戦では宇宙・地上問わず活躍。ゲリラ戦の名手と言われアフリカ戦線で地味ながらも高い戦果を挙げる。
演習では第三部隊を率いて遊撃を行った。防衛部隊側を散々引っ掻き回したが最後にはアムロ・レイ大尉と一騎打ちになり撃破判定を受ける。
先の大戦では月面戦線で活躍した。数少ないメビウスゼロ乗りの一人であり、月の三羽鳥と呼ばれた大洋連合メビウスゼロ乗りの一人。
MSに乗り換え後は三次元的な機動を得意とした。
既婚者であり、息子が一人いる。愛妻家として有名であり奥さんとの大恋愛は軍の中では語り草である。
演習では第一部隊の副官としてパッカード少佐と共に蜂起部隊の先鋒を務めた。最後はZ部隊の生き残りと相打ちになる形で撃破判定を受けた。
因みに息子さんの名前は白銀 武という。
先の大戦では月面で活躍した月の三羽鳥の一人。同じくメビウスゼロ乗り。
MSに乗り換えた後は射撃戦を得意とした。敵との絶妙な位置を維持しながら引き撃ちを行いその戦法は多くの敵から恐れられた。
実は実家が華族であるなど良い所の出であるが本人は武士的な堅物の皮を被ったダメ人間であった。
本人は真面目なのだがどこか抜けているところが多い。
そのせいで
アメリカ留学中に婚約者がいる身で雰囲気に流されて現地に子供を作ってしまう駄目男。相手も女性も婚約者のいる身だと知らず、しかも一回で出来きてしまったことに驚いた。
なおそのあとは子供ができてしまった現地女性と日本から駆け付けた婚約者からダブルラリアットを食らった。息があったのかその後奥方二人の仲は悪くない模様。
法律的にヤバかったので大洋連合内の重婚が許可されている地域へと引っ越す羽目となった。一時期はスキャンダルになりかけたが騒ぎを嫌った一部の権力者の協力により大きな騒ぎにはならずに終わった。
その後は日本の婚約者との間にも娘を儲ける。
アメリカ人女性との間にできた息子の名前はユウヤ・ブリッジス。日本人婚約者との間にできた娘の名前は篁 唯依。
演習では第二部隊において副官を務める。気象コントロールセンターの防衛において多くの敵を倒すが、ガーフィールド少佐が撃破判定を受けた後は部隊をまとめ組織だった撤退を行った。
最後まで撃破判定を受けずに生き残った。
268: トゥ!ヘァ! :2017/08/10(木) 19:03:50
月の三羽鳥の最後の一人。最強のメビウスパイロットとはこいつのこと。
月面において活躍したメビウスゼロ乗りの中で最も多くの撃墜マークを叩き出した男。
MSへ乗り換えた後もその腕は訛らず、むしろ鋭さを増していった。
一撃離脱戦法から取っ組み合っての格闘戦、送り狼戦術など多彩な戦術を使いこなすマルチファイター。
実は憂鬱世界からの転生者。史実でも活躍した同名パイロットである。
なお転生した影響なのかNT能力にも目覚めている。史実の彼の逸話を聞けばさもありなん。
演習では第三部隊の副官を務めた。防衛部隊が遊撃隊である第三部隊を倒しきれなかったのも彼の多彩な戦術が一役買っていたためである。
ラル少佐が撃破判定を受けた際には残った部隊を率いて引き続き遊撃に徹した。最後まで撃破判定なしで生き残る。
先の大戦では宇宙戦線において活躍。木星帰りのNTであり、大戦中はNT部隊に所属していた。
戦中終盤になり第二期教導隊に移籍。NT兵士の戦術や対NT戦術の構築などに多大な貢献を果たした。
演習中は本隊において副官を務める。アムロ・レイ大尉と激戦を繰り広げるも奮闘した後に撃破判定を食らってしまった。
第二期教導隊最強と呼ばれる男。戦後になり第二期教導隊へと入った人物である。
その正体は傭兵ギルドの先々代ランク1。余りにも有名になり過ぎたため名前を代えて大洋で隠居していたのを軍部にスカウトされた。
スカウトの条件として最新鋭MSを乗り回せる状況を用意してくれとのことで教導隊へと入った。
MS登場以前に活躍した人物であり、歩兵から戦車、戦闘機、パワードスーツと全ての兵器を乗りこなしMSにすら難なく適合してみせた化け物。むしろMSに乗り更に腕を増したというのだから驚きである。
演習中はシャリア・ブル大尉、ランバ・ラル少佐との連戦続きであったアムロ・レイと対決し、見事彼を打ち破った。
元ネタはアーマード・コア ザ・フェイク・イリュージョンズの主人公。その正体は初代ACの主人公その人である。
この世界でも初代イレギュラーはその猛威を存分に振るっている模様。
最後まで気象コントロールセンター防衛の際にアムロ大尉の仇討ちに燃えるNT部隊の多くを道ずれに撃破判定を受ける。
先の大戦では宇宙戦線にて活躍した人物。名前から分かる通り偽名。本人の希望によって一般には名前が伏せられている。宇宙世紀からの転生者であり、元連邦軍MS乗り。
サンプル四番。スタークジェガンの人と呼べば彼が誰だかわかるであろう。戦時中の終盤に教導隊へとスカウトされた。
演習では第一部隊に所属し、味方との見事な連携でZ部隊やNT部隊のエースの多くを撃破判定へ追い込んだ。
その後NT部隊の一人と相打ちになる形で撃破判定をもらう。
先の大戦では宇宙戦線にて活躍した人物。前世は宇宙世紀にてジオン残党でMS乗りをしていた人物。
名称から分かる通り偽名。本名は本人の希望で伏せられている。
前世の経歴ではインコム装備サザビーでHiνガンダムと相打ちに持ち込んだ人物と言えば一部の人には正体がお分かりになるだろう。通所インコムの人。
演習では第一部隊に所属し、スミシー中尉との連携で多くの防衛部隊側エースに撃墜判定を負わせた。
戦闘ではインコムを生かした二次元、三次元的な攻撃が得意。だが本人はオールドタイプである。
その後NT部隊の一人と相打ちになる形で撃破判定を受ける。
先の大戦では地上戦線で活躍した。Zドライバーの一人であり、大戦中ではスカル小隊を率いて戦った。
高い操縦技術と指揮官適性を併せ持つ希少な人物。兄貴肌であり、面倒見もいいため部下からの評判も高い。
演習では本隊に所属。自慢の速度を活かして強襲をかけてきた防衛側のZ部隊を見事返り討ちにした。
その後は気象コントロールセンターの防衛に回ったが、その戦闘の最中に一瞬の隙を突かれ撃破判定をもらってしまった。
269: トゥ!ヘァ! :2017/08/10(木) 19:04:26
〇蜂起側歩兵部隊
先の大戦では第11装甲歩兵大隊を率いてアフリカ戦線活躍した人物。
ボアズやヤキンにおける要塞攻略戦にも参加している。
今回の演習では蜂起部隊側の歩兵部隊を率いて戦った。政庁を制圧し、旗を掲げたのは彼の部隊である。
〇解説
戦時中に再編された教導隊。一期の頃と比べ三個小隊へと増強されている。
主に新技術を用いた新型MSのテストから進化するMSに対応するためのモーションパターン作成を行っている。
歴代最強の声が名高い教導隊である。
CE73年12月25日に開催された大洋連合の特別演習。
不足していたコロニー内における大規模戦闘のデータを取るために行われた。
古参兵を多く割いた蜂起側と精鋭部隊と新兵の混在である防衛側に別れる。戦力数では防衛側の方が勝っており、また増援部隊の到着という時間制限もあるため一概に兵の質が良い蜂起側が有利とは言えない。
実際の演習では防衛側に配備されていた多くのエースや精鋭と名高い部隊が蜂起部隊の巧みな連携により分断され、各個撃破されるという事態が数多く発生。
目の前でエースや指揮官を失った新兵が混乱に陥るなど信頼できる指揮官や名のあるエースの存在が如何に大きなものなのかが現れた。
このようにエース個人や一部の精鋭部隊に頼る戦術が如何に脆いかということを改めて証明した演習でもあった。
元ネタはギレン暗殺計画におけるダイクン派クーデター最終局面の暗号。
大洋連合に所属している一部の州では重婚が法的に許可されている。これは国内のイスラム教徒などをはじめとした重婚文化を持つ宗教、部族などに配慮したものである。
最も許可されるには幾つもの厳しい審査が存在しており、また税金の面でも追加の税が課せられるため重婚を行っている者の数は多くない。
また結婚相手の数が増えるにつれ加速度的に負担が増していく仕組みとなっており、むやみやたらな重婚者の増加を防ぐ仕組みとなっている。
逆に言えば審査に通るだけ潔癖であり、金もあるのなら割とどうにかなるため一部の富豪などが移り住むケースも珍しくない。
このためスキャンダルに賑やかされた富豪などが逃げ込む先にもなっている。
270: トゥ!ヘァ! :2017/08/10(木) 19:05:01
投下終了
ギレン暗殺計画とそれを課題にしたMMDを見たのがいけなかったんやなって…
最終更新:2023年11月05日 15:59