326: ナハト :2017/07/02(日) 15:14:33
―――某所
とある部屋に主が目覚めた
「・・・・ふむ、清々しいネウロイ日和だな。さてと」
主、ハンナ・ウルリーケ・ルーデルは起き上がるとラジオ体操を始める
夢の中でオバサマである九曜葛葉から教えてもらったものであるが、これをすることで体が軽くなったのでお気に入りとなっている
「よし!今日もネウロイを狩りまくるぞ!」
ルーデルは意気揚々と軍服に着替え、格納庫に向かうも、整備中で1機もなかった。
私は、整備員にきちんと整備が出来ませんでしたと軽く脅しを掛けながら仕方なく
食堂に向かう。と、食堂には子供がいた。
おい、軍の施設に子供がいるぞ。誰かつまみ出せと
言ったら。目の前の子供は怒ったかと思うと一旦落ち着いて自己紹介を始めた
ふむ、エネルスタ・ニ―ルマンで記者として取材に来ていたのか
おい、アーデルハイド。取材を受ける予定あったか?なに、26日前に取材の承諾を受けただと?
あー・・・・出撃前なら覚えていないのも仕方ないな。お詫びにいくらか取材をうけてやろう。
といいながら、牛乳を飲むと、喉の奥に引っ掛かったのでアーデルハイドに聞けば
搾りたての牛乳ではなく、一日前の牛乳らしい。しかし、いつものはネウロイの攻撃が激しくて用意できなかったそうだ
それは仕方ないな。ならば、牛乳の配達員が安心できるように我々は刈り取らねばならぬな
少女よ、何か聞きたいことはあるか?記事にするなら周りの話や噂だけでも十分ではないか?
む、誰かが語った私ではなく、自分の目で見た私を語りたいのか。
私の事が知りたいなら特等席を用意してやろう。
最前線という特等席をな
黒が7分、茶が3分。素晴らしい景色だ。
なにやら、ニールマンが文句言ってきてるが構わず突撃する事にしよう
手筈に手に持ってた500kg爆弾を投下し一斉に吹き飛ばす
そして低空に降りて、翼に取り付けた37mm機関砲、手のMG34を使い分けて
次々と地上のネウロイを破壊する
勿論、ネウロイからの反撃も飛んでくるがいつものと比べてなんと密度の薄い対空砲火だ
スルスルとかわしながら砲撃を続ける。と、進路上に大型ネウロイがデンと立っていた。
どかすのも面倒なので、大型シールドを張って、周りのネウロイごと轢き殺す。
ある程度、減ったところで、殺気を感じ頭上にシールドを張る
どこからともなく巨大な砲弾が飛んできたが、上手い事に跳ね飛ばすことができた
砲弾が飛んできた方向を見れば巨大な砲を積んだ戦車みたいなものがいた。
第二射も飛んできたが余裕をもってかわし、突撃をする。
ふむ、強化した37mm機関砲では多少足止めをする程度でしかないか
ならば!これしかあるまい!
327: ナハト :2017/07/02(日) 15:15:04
私は急上昇し、高度を稼ぐと、反転、重力を味方に加速する
周囲のネウロイから対空砲火が飛んでくるが、密度が粗い!
その勢いのまま巨大な砲身をシールドで体当たりして、へし折ると同時に砲身の中に突入する
幾つも隔壁と砲弾があったが、37mm機関砲で吹き飛ばし、ネウロイのコアを見つけ
弾が切れた37mm機関砲を投げて撃破する
こうして、作戦は成功し、帰還した後も何度も出撃し、この日だけでもネウロイは三桁撃破したが、また勲章・休暇を貰うのが嫌だから
二―ルマンとアーデルハイドにお願い(脅し)して20に減らした。これでしばらく上も言っては来ないだろう。
なに、なぜそこまでして出撃を繰り返すのかだって?
私はね、ネウロイを倒しまくって世界平和になることが夢なんだよ。そしてオバサマに逢いたいのだよ
ん?世界平和なんて理想で無理だと?
ならば、考えてみろ。ネウロイが毎日100作られるなら、私が毎日200破壊すればいずれネウロイは全滅し世界平和になれるだろ?
子供でも考える簡単な証明だろ?だから、私は死なないし、出撃は辞めるつもりはない。
おっと、もう寝る時間だ。
諸君もじっくりと体を休めよ
では、お休みだ・・・・・
気が付くと、扶桑の和風家に庭に立っていた。
ここにいるということは
「お久しぶりです。オバサマ」
「・・・・はあ、ハンナちゃんどういう状況か分かってる?」
「?どういうことでしょうか?私はいつもの通りに出撃し、撃破したのですよ」
「そういう意味じゃないんだけどね・・・・まあ、いいわ。ようやく見つけることができたわ帰るわよ。それとおめでとう」
それはどういう意味でしょうかと尋ねようとしたが、急速に意識が暗くなり
気が付けばいつものベッドで目が覚めた。
あの言葉はなんだったのか、と首をかしげたが、枕の傍らに金色の毛で編みこまれた
ミサンガを発見し、そう言えば昨日は私の誕生日だったと思い出し、その日上機嫌なルーデルの姿が見られたという・・・・・・
おまけ
私はアーデルハイド。ハンナ・ウルリーケ・ルーデル隊長の副官です。
今日、取材として二―ルマンが来てますが、ルーデル隊長は覚えてないでしょうなあ
と、ルーデル隊長が部屋に入って予想通り、覚えてらっしゃいませんでしたが、謝っただと!?
あの記者と取材嫌いなルーデル隊長が!?
そして、牛乳を一口飲んでやはり文句を言ってきましたが、グチグチと文句を言い続けるのではなく
ネウロイを刈り取らねばとかいつもの隊長ではないですよ!?
そして、出撃の段階でもおかしかった。
隊長は37mm機関砲が付けられたJu87ではなく、普通のJu87に乗ろうとしてたので、慌ててそちらのJu87ですと
言ったのですが、何を思ったのか、大型爆弾とMG34も持って行ってしまいました。
普通あれだけ、武装していけば、重たくなって遅くなるのが普通なのに、遅くなるどころが
いつもよりも早く移動し、我々護衛がついていくのがやっとの有様です。
戦地に到着しルーデル隊長が爆弾を投下したかと思う、キノコ雲が発生しました
「ほへー。大型爆弾ってあれだけ威力あるんだー」
「・・・・いえ、普通はあれほどの威力ありませんよ」
そして、ルーデル隊長が地上に突入し。撃破していくのですが・・・・
なぜ、地上のネウロイがMG34で撃破出来るんでしょう?装甲があって撃破は難しいというのに
あ、37mm機関砲でネウロイが3機同時撃破してる
「凄い、凄すぎます!これがエースの戦いなんですね!
シールドを使うまでもなく、敵を破壊する正確かつ圧倒的な力!」
「いえ、違います。使わないのではなく、もう使えないのです。
もうシールドが張れません。彼女は20歳をこえ・・・」
「あ、シールドを張って、大型ネウロイを破壊した」
「・・・・・・・・・」
あ、ちょうちょ
かわいいなー
結局、この後出てきた目標である大型砲を搭載したネウロイはルーデル隊長お一人で撃破してしまった。
こうして基地に帰還したのですが、なんと、ルーデル隊長は補給を済ませるとまた出撃をしてしまいました。
私達も慌ててそれに付き合わされ、結局この日だけで8回出撃するはめになり
隊員も何人かが勲章物スコアとなり、隊長も分かっている範囲でも150越えましたが
ルーデル隊長が勲章や休暇がいらんとおっしゃるので、結局書類上は一回だけ出撃、撃破20になりました。
これが毎日つづくのでしょうか・・・・・
と私達の嘆きの声が聞き届けてくれたのか
翌日はいつものルーデル隊長に戻られて、私達は泣きながら抱き合いました
328: ナハト :2017/07/02(日) 15:15:35
終わり
ルーデル誕生ssでちょっと変化球をしてみました。
楽しめていただければ幸いです
最終更新:2017年08月12日 09:14