373: ナイ神父MK-2 :2016/08/25(木) 01:31:40
憂鬱大陸化 入れ替わりネタ
1950年の異変
霧と入れ替わり
1950年初頭、世界各国では物理的に突破不可能な霧が出現、其れは大陸の数割と太平洋や大西洋を包むと一切の接触を断絶、
霧が晴れるまでは戦艦の砲弾ですら完全にシャットアウトした、そして、霧が晴れるとその地域にはハーケンクロイツや
旭旗等が翻り、史実からすれば達の悪い冗談の様な存在が出現していた。しかし、それは相手側も同じであり、枢軸や
日本側でも気が付けば何故かソ連が強大化し、
アメリカとイギリスが復活したのである。
忌むべき枢軸の復活、それは史実側の勢力に大きな衝撃を齎した、即座に戦闘が始るとも思われたが此処で日本側から
提案があり、異常事態につき先ずはお互いに情報交換をする事が先決であると、アメリカ側へと外交官を送り提案
したのである。此れに自国での核の使用を避けたかったアメリカが同意、続いて此処で戦闘に入ればアメリカからの横殴り
の可能性もあると考えたソ連も同意を示した。
選ばれた会場は比較的各勢力に距離の近い、イギリスのロンドンが選ばれ会談が行われた、そして、その会談に現れた人物
達も史実側から見れば驚きもある物の同時に納得も出来る人物であった。
「ヒトラー総統にムッソリーニ総統・・・まさか枢軸のTOPにこうして会うことに成るとは思いもよりませんでしたよ」
「此方としても又、イギリスやアメリカのTOPと会談する事に成るとは予想外でね、聊か驚いているよ」
「ホストが客を持成す事は構わないが、情報が欲しい早く席に着いても貰えると有り難いんだが・・・」
英首相とヒトラーが話しをする中、若干苛立たしげにスターリンが席に着くように促し、二人が席に着いた時点で
嶋田が話し始めた。
「皆さんお忙しい中集まって頂いた事に感謝します。お互いに思う所がある方も居るでしょうがどうか其処は一時押さえて
頂き、自体の終息に協力して頂けると有りがたいです。」
そうした嶋田の語り初めで始った会談で、各国TOPはお互いの知る限りの状況の交換を始めた。その結果、お互いが
それぞれ違う歴史を辿った世界で有ると言う事は理解できたが、問題は此処からだった。ソ連やアメリカは
すぐさま占領している自国領土を返還する様に要求してきたのである。しかし、枢軸や日本としても戦争で
勝ち取った土地である移譲、譲るという選択肢はなく、話し合いは平行線を辿っていた。
「何度言われても其れは無理な相談です。此方としてはあの土地は正式に条約の下分割した土地ですので、
国民も納得はしないでしょう」
「しかし、それは我々合衆国としても同じ考えです。余り強硬な手段は使用したくは有りませんが
もし、聞き入れて貰えない場合は此方としても考えがあります。」
「・・・我が国としても若し、其方が再び核兵器を使用すると言うのであれば、此方としても同じ対応を
せざるを得ません」
「其方も核を保持していると?」
「太平洋戦争での使用は控えましたが、所持はしています。其れをっ考慮してご判断を・・・」
374: ナイ神父MK-2 :2016/08/25(木) 01:32:13
「両国とも落ち着いてください!最悪の展開を防ぐ為に我々は此処に居る筈です。一度休憩にしましょう」
日米やその影で言い争いに近い形になっている独ソの状態を見ながら疲れた様子でイギリス首相はそう提案した。
この後会議は1時間程の休憩を挟み再開、再び会談が始るも各国の溝は埋まる事が無く、議会は最終的に平和的な
解決を目指すという宣言に留まり、明確な解決案は示される事は無かった。
新たなプレイヤーと冷戦
この会議の後、日独が核兵器を所持又は研究している事が事実であると判断した東西陣営は新たに日枢と言うプレイヤー
を交えて、冷戦体制の構築が行われ始める。
先ず西側盟主の米国では本土東部の半分以上を失った事で戦力の更新や維持に多大な影響を及ぼし、戦力の大幅な縮小や
余剰兵器の放出に動かなければ成らなくなり、放出された兵器は同じ西側陣営の国に放出され韓国を初めとする一部
西側諸国は急速に重武装化する国も出てきてる。しかし、それでも東海岸を失った影響は大きく一部の莫大な予算の掛かる
計画は幾つか中止され、建造される筈だった多くの兵器がペーパープランの侭廃棄されている。また
、こうした影響に付随して、イギリス等では対枢軸も視野に入れて戦力を整備しなければ成らなくなり、財務関係者は悲鳴
を上げている。
対して余り、大きな変化が無いのは東側陣営である。元々失った地域に重要な地域が少ない事も有るが西側以上に明確に
アメリカとの対立を意識して準備を整えていたソ連からすれば、敵の数が増えただけと言う認識であった為だ。
しかし、それでも戦線候補が増えたと言う事もあり、動きが鈍く成ることは避けられない事態となっていく。
一方、枢軸、特にドイツでは米ソが往年の力を取り戻した事に大きな危機感を抱いていた。特にソ連に関しては
米国以上に明確に見える脅威として枢軸では警戒が進み、戦中に比較的関係の改善が見られた日本との関係を強化
しながら、東西陣営へと対抗していく事となる。
そして、これからの冷戦で最も大きな影響を与えるであろう日本では・・・
「米国があの状況で朝鮮戦争とか如何するんだ?まさか介入しないとダメなのか?」
「米ソと核兵器製作競争とか御免だぞ」
「い、胃が・・・」
「嶋田君、残念だがもう少し頑張ってくれ」
「また、予算に配分のやり直しですかねえ」
「凍結してたあの弾頭、やっぱり解凍するのか・・・」
等、等、此れから起るであろう数々の自体の
夢幻会全体が頭を悩ませる事になり、特に日独関係も安定してきて
もう少しで夢幻会だけに専念できる考えていた嶋田の胃へと大きな負担を掛け、もう暫く胃薬を片手に
政権運用を行う事と成る。こうして、各国は史実とも勿論、憂鬱世界本来の者とも違う様相を見せながら
冷戦と言う綱渡りの時代へと入って行く。
375: ナイ神父MK-2 :2016/08/25(木) 01:32:44
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最終更新:2017年08月12日 10:01