120: ナイ神父MK-2 :2016/09/09(金) 01:01:12
憂鬱大陸化 入れ替わりネタ その5
中ソ対立
1953年3月5日、3月1日より昏睡状態となっていたソ連指導者ヨシフ・スターリンは賢明な治療が行われるも死亡し、後には新しい
指導者としては史実道理フルシチョフが書記長として立つことと成った。書記長就任後フルシチョフはスターリンに対する批判活動と
西側諸国との平和的共存を宣言するも、日本や枢軸陣営対しては強い批判を行っている。
しかし、ソ連の一連の活動に対して、中華人民共和国はフルシチョフの政策を「修正主義」として批判し、更に朝鮮戦争で150万人
以上の兵士を動員して結局無駄足で大損害と成った事で民間でもソ連や其れを支持した政府への批判がた高まっていた事から矛先をソ連へと
逸らす狙いもあり、民間でも反ソ感情が広がっている。一方で史実より国力が落ちていた
アメリカも、ソ連の動きに賛同するがアメリカ
の場合は日本との本格的な対立に対しては慎重な姿勢を取っており批判は枢軸陣営と西側陣営のアジア諸国の共産勢力に積極的に
武装を輸出しているとして中華人民共和国を批判するのみに留めている。
1956年、史実より悪化した財政を立て直そうと資本主義経済を導入しようとする派閥やソ連との関係改善を図ろうとする派閥とあくまで中国独自で行く事を
主張する毛沢東の派閥との対立は拡大の一途を続け遂に毛沢東は敵対派閥と修正主義者の排除を目的とした文化大革命を開始しした。
この中には旧来の文化や資本主義を導入した修正主義者の打倒の他に、親ソ派の人間も対象と成っており多くの血が流れる事となる。
また、中国のこの活動は大陸化して以来中国とは国交が断絶に近い状態となっていた日本にも一部及んだが、日本共産党は此れを即座に否定し
一部の影響を受けて動こうとした少数派の人間も史実を知る
夢幻会が動いていた事と強化された諜報網によって即座に察知され決起前、
或いは活動が小規模な内に取り押さえられているが、一部は海外へと逃走中国へ渡ったとされる。
そして、1960年中ソの国境で発生した国境紛争は本各的な武力衝突へと発展し、その後に参戦した西側陣営を含めて3つ巴の
戦いへと広がっていく事となる。
日本と新兵器開発
中ソの関係に亀裂が入っている頃日本の夢幻会では定例の会合が開かれ、各分野の報告が行われていたが、今夜話題と成ったのは
フィリピン等の東南アジア諸国に対して供与される兵器の話題であった。
「・・・フィリピン政府から?」
「はい、向こうの外交官からの話に寄れば、フィリピンは近々軍の拡大と海上警備隊を正式に海軍へと格上げする決議を固めた
様です。それに合わせて現在の兵器からより強力な兵器を増やしたいと要望が・・・」
「販売する分は構いませんが、流石に現在インドやメキシコに売ってるような機体は渡せないぞ。アレは元々大陸化した日本に合わせて
開発した物で、そもそもフィリピンなどに渡すとインフラに深刻なダメージが出る。」
「それは既に伝えたのですが・・・」
東条にそう返された白洲は困った様にそう返すが其処に口を挟んできたのは嶋田であった。
「先ずは今ある比較的小型の兵器から見繕っても良いのではないですか?無ければ此れから諸島警備に使えそうな機体の研究も
含めて考える事が出来ますし」
「開発となると軽戦車をか?流石に其れだと効率が悪いと思うんだが」
「私としては予算節約の為にも余り過度な開発は避けたいんですが、今も他国に無駄遣いをさせる為に新型重戦車や
戦艦の維持を行っている訳ですし・・・」
「まあ、そうぼやくな、新規製造じゃなくて改装で解決しても良い訳だしこっちでも先ずは既存の機体を確認してみるよ」
「お願いしますよ、唯でさえ無駄に増えた核兵器の費用には頭が痛いのですから・・・」
「忘れていた、兵器開発で思い出したんだが、この前から知らせていた海外輸出用の主力戦車のプランが出来たから確認してくれ。」
そう話すと東条は持ってきていた封筒から資料の束を取り出して会議参加者へと回していった。機体の大凡のスペックや
全体像などを見てある機体と類似している事に気が付いたのは嶋田であった。
「これは・・・T-64ですか?」
121: ナイ神父MK-2 :2016/09/09(金) 01:01:43
「正確にはT-62が近いがな、所謂モンキーモデルと言う奴だ元々今使っている三式戦車はロシア帝国見たいなある程度技術力が
ある国に輸出する事が前提の兵器だから今の勢力圏のメキシコやインドだと買う資金力はあるだろうが技術力がどうしても
ネックに成るからな・・・」
「それでモンキーモデルのこの機体ということですか?」
「そうだ、孤立世界の技術を取り込んで技術力を当初より飛躍的に上げられたのは幸いなんだが、自重無く開発すると
技術格差があり過ぎて同盟国への販売が難しく成るからな・・・」
その後、日本では輸出向け兵器として三三式戦車を開発し、更にインフラ整備が甘い国や、島国、
熱帯地方向けの兵器として改良を施した九五式軽戦車と八九式自走砲をベースに改良した
二九式軽戦車の2種類の販売を開始し、日本陣営の一部国家が購入し更に南米でも購入を希望
する国家が出てきている。
韓国開発と米化
各国がそれぞれの方向へ動き出している頃、朝鮮戦争で疲弊し切っていた韓国は米国からの資本や移民の受け入れの
真っ最中であった。これは、入れ替わりによって人口過多の地域が増えて、移民の放出先を探していたアメリカと
直ぐにでも国力を回復させたい韓国の利害が一致した結果に起った現象であったが、唯一つ韓国が想定していなかった
事があった。
それは、アメリカの移民が想像よりも遥かに多く殺到した事と、大手企業などが新たな市場として活気が
出ている韓国へと進出してきた事である。この事によって戦争で廃墟となった町には急速にアメリカ風の住宅や
英語で書かれた看板を掲げる店が立ち並び、町には英語しか話せないアメリカ系の人間で溢れ返り、
元の韓国国民はと言うと華やかな住宅街や商店街から離れた小さな古びた農村・漁村や、アメリカ人が
築いた住宅街の端っこで一発逆転を狙ってきた低所得者等に混じって生活している事になって板のである。
勿論、アメリカ移民達に混じって生活している韓国国民も少なくは無い者の、それでも多くの国民は徐々に北へ北へと
生活圏を徐々に後ろに提げて行った。こうした状況に政府は如何していたかと言えば、有効な手は打てていなかった
正確に言えば何も出来なかったのである。現在の朝鮮半島は周囲を日本と中国に囲まれていたが、日本は最早
大陸には興味を殆ど示さず、自国勢力圏へと引き篭もり中国は虎視眈々と旧北朝鮮の亡命政府を利用して半島へと
進出する機会を伺っていた為である。
もし、此処でアメリカの機嫌を損ねアメリカが撤退すれば、狙っていた中華が北の指導者等をTOPへと置き
現在の政権を担っている自分達は排除される可能性が高い上、住民を煽ってのアメリカへの反抗も
現在アメリカが重点的に陸軍を朝鮮半島内に配置している事で難しくなっている為である。
こうして実質積みとなった韓国政府はズルズルと代案や対策を出せないまま、移民の増加や企業進出を
見つめるだけとなり、徐々にその存在意義を失っていく事と成る。
122: ナイ神父MK-2 :2016/09/09(金) 01:02:17
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最終更新:2017年08月12日 10:08