356 :earth:2011/12/15(木) 21:44:32
『Angel Beats!』を見ていて思いついたネタです。
とある学園の校長室。
そこで一人の男が机上で不機嫌そうな顔をしていた。
「仕事と重責から解放されて、地獄で罪を償うと思っていたら……この仕打ちか」
不機嫌そうにそう言うのは元日本帝国海軍元帥にして、天上学園現校長を務める嶋田繁太郎だった。
彼はあの戦争の後も可能な限り帝国のために駆けずり回り、ほぼ生涯現役を貫いた後、死んだ。
しかし彼が次に目を覚ましたのは、この学園世界であり、さらにあれよあれよと言う間に校長にされてしまったのだ。
ちなみに教頭を務めるのは……
「諦めてください。まぁ地獄よりは良いじゃないですか。それに贖罪の機会かも知れませんし」
「相変わらず、順応が早いですね。辻さん」
「これが取り柄ですから」
軽く笑う辻。これを見た嶋田はため息を漏らす。
「まぁ良いじゃないですか。生徒達は『伝説の大宰相』である貴方と直に会うことを喜んでいるんですから」
「……ああいう、穢れを知らない瞳で見つめられるのは辛いものがあるよ。この汚れきった老人からすれば」
「耐えてください。それよりも、今は今後のことを考えるべきかと」
「わかった。話題を変えよう。
この世界が我々が歴史を変えた世界と繋がっているとなると、我々が知るような原作が起こるかどうかも判らない。
故に入念な調査と、万が一に対する備えが必要だろう」
「確かに。原作知識に頼るのは危険でしょう」
「我々のご同類の教員、それに我々に協力する生徒の組織化。それに各種装備の準備も急がせよう。詳細は」
「ええ。お任せください。何かあった時に、死んだ世界戦線、『SSS』の子供にばかり良い格好をさせるわけにもいきませんからね」
ニヤリと黒い笑みを浮かべる辻に、嶋田は少し顔を顰める。
「無念のうちに死んだ子供相手に大人気ないことをするなよ」
「アンシンシテクダサイ。ソンナコト、スルツモリハアリマセンヨ?」
「棒読みの上に疑問系か……」
色々と問題を抱えつつも、死後の世界の物語が始まる。
最終更新:2012年01月17日 22:09