948: ナハト :2017/10/09(月) 11:44:05


私は青葉(旧姓加東)局長と共にリベリオンにいた。
なんでも、扶桑海事変に参加したリベリオン義勇隊の戦友会が行われており
それに青葉局長は毎年参加していたそうだが、今年は私も誘われた。

もしかしたら、ミチルの事を知っているウィッチがいるのでは?と青葉局長の計らいであった。
小さなパーティ会場であったが、多くの老若男女がいた。中には英雄となった元ウィッチの方もおられた。

青葉局長は、リベリオン義勇隊の総隊長であったエリスとお話があると言い離れていった。
残された私は、ミチルの写真を取り出して、一人一人尋ねまわった






        • あれから歩き回ったが、やはり、戦区が違ったこともあるのか、多くの人は知らない、あったことない、ソーリーと返事ばかりが帰って来た。
ここの取材の成果はゼロかあと思いながら、次の人で最後にしようと写真を見せたところその女性は大げさに驚いた


「ワーオ!!この子はもしかしてミチル?」


幸運にもめぐり合うことが出来ました。
その方は戦後レーサーとなり、何度も賞を獲得した有名人です

この方もまた、若いころはウィッチとして参戦し、リベリオン義勇隊として扶桑海事変に参戦した経験持ちのようです。
話長くなるからねーといって、近くのウェイターからコーラを取り寄せて、話を聞かせてくれました。



彼女は元々自動車修理屋を経営する家に生まれ育ったので
もっと、父の手伝いをしたいと思い、軍の整備学校に入隊したのだが
女性であったこともあって、ストライカーユニットの整備へと進んだのですが
ウィッチと接する機会が多かったのか、魔法力が具現し、最終的にはウィッチとして
兵科変更となったのです。

卒業してからは、可も不可もなくのんびりとした任務が続いたのですが
ある時、上司に呼ばれて部屋に向かえば扶桑で義勇隊の募集があるそうだが参加してみないか?と


この当時、欧州と扶桑でネウロイが発生し、リベリオンはその国に資源・武器売り上げなどで空前絶後の好景気状態でしたんですよねえ
ですが、本格的な参戦はしたくないというか否定的でした。

で、その一方で友人を助けよう!というスローガンの元、義勇隊が結成されて、欧州ではジェーンノート達フライングタイガースが派遣されたんです。
扶桑への派遣する義勇隊の募集が始まって、それに私が呼ばれたのです。

私は、退屈な日常が続いたので、刺激的な生活を送りたいと思い
この募集に参加することになったのです。




          • 後から、思えば浅はかな考えでした。
     世界中にウィッチを派遣する余裕がある扶桑が義勇軍を求める
     このことは何を意味するのかを深く考えるべきだったかもしれません




私達は、ピクニック感覚でクリスマスまでに終わらせるぞーと盛り上がってたのは覚えています。
まさか、基地に到着して10分でネウロイが奇襲攻撃してくるとは思いませんでしたが

幸いにも近隣の部隊が撃墜してくれたので損害はなかったのですが
ここではよくウェルカムネウロイをしてくるのが多いから注意するようにと言われました。
それから、地獄へようこそと、ほの暗い表情で言ってました。



それからは毎日ネウロイが攻めてきて、連日出撃の繰り返しでした。
十分なローテンションと物質を積んだつもりでしたが、負傷と戦死と機材消耗で
瞬く間に余裕がなくなってしまいました。

私はウィッチでしたが、元整備士であることを生かして、武器やストライカーユニットの
再生・整備を行わなければいけないほど、逼迫してました。

それが余裕持てるようになったのは本国からの大量の物資と第二陣の義勇軍が来てくれたことです。
どうも、欧州に送る筈だったのですが、欧州の部隊が大戦果を上げていて必要ないと判断してたようです


この物資はあまりにも膨大過ぎて、一部欧州や扶桑に分けても困らないほどの大量物資でした。
この点だけはリベリオン軍に所属してよかったと思ってます。でも、メシは不味い

949: ナハト :2017/10/09(月) 11:44:40


その後は落ち着いたころに、一つの話が入ってきました。
なんでも、扶桑から欧州義勇軍、リベリオン義勇軍を慰問する意味で交流会を行うと言い
その交流会には競技があるそうですが、出てみないか?と言う話でしたが
私は面白そうだと思い、志願しました。



これが、私の運命の出会いだった。



競技会はストライカーユニットを履いて、速度を競うものだが、射撃点も加わり、更にはカーブの曲がる際の芸術点もあり
なかなか単純そうで、複雑な協議会であった。個人戦はないが、チーム戦では妨害攻撃もあり、総当たりレースではもはやカオス状態だ


私はその競技会は四位であったものの、ここからエアレースにはまったと過言ではなかった。
すこし、話を飛ぶけど、私が退役した後に、同じく感動を持った同僚と組んでウィッチによるエアレースを立ち上げたのよ。

勿論、それほど人気はなく、一時は解散危機にあったんだけど、私が頑張ったことでだんだんと人気集まり、今では毎年開催されるほど人気競技になったのよ



戻すわね。
私は出番がまだ先という事で、店を見て回ってたけどその時に
この写真の娘ミチルに出会ったのよ

ミチルは警備任務であったんだけど休憩中だったのか
少し離れたところにタバコ吸ってたのよ
少女がタバコ吸ってて体に悪かったから

「Hey!ガールがタバコを吸うのは体悪いわよー」
「なんだ、お前?」


それから自己紹介して、お互いにウィッチだと分かって話をしたのよ
と、ふとミチルが明後日の方を見て寂し気な笑みを浮かべたのよ
そちらをみれば、ミチルよりも小さい子供がいたのよ

「どうしたの?あの子を見て」
「・・・・いや、私達はなんて不甲斐ない人なんだろうと思って
アイツらはまだ小学生で遊びたい盛りだ、学校で勉強して、部活で汗を流して、級友と共に馬鹿みたいに
騒いで、寮に帰って、温かいご飯を食べて、宿題や遊びなどをして寝る。
このような当たり前な生活が送れなくなったのは間違いなく私達が弱かったせいだ」
「それは・・・・あなたの責任じゃないわ!私も毎日戦ったこそ分かる。あれはあなた一人の責任じゃないわ!」
「分かってる!分かってるんだ・・・・・それくらいは・・・・・
だから、私は年長者として・・・生き延びたものとして守らねばならないんだよ」


そういうと、三人を指さして


「あの娘たちは成長が凄い。私は単独戦闘なんか怖くてできないのに、三人はこなせ
撃墜スコアも私の近くまで来た。だからこそ、怖い。より過酷な戦場に連れてかれるのが
妹のような子を絶対に死なせはしない」
「妹・・・?あなた妹がいたの?」
「ああ、まだ幼稚部だが、目に入っても痛くないかわいい子だ。
あの子は私によく懐いて、もう一度遊ぼねと約束をしたんだ。
だから、いつかは帰らないとな。そろそろ休憩を終わらせるか。
お前と話せて楽しかったよ。じゃあな」


そういうと、ミチルは警備任務に戻ったわ
それから、交流会を終えた私は普通の任務に戻り、地獄のような戦場を生き抜き
オニグモ戦は別の戦区でネウロイの増援が来るのを防いでたわ

残念ながら、扶桑海海戦は参加することなく本国に帰ったが
私達はそこで学んだことを必死に部隊・訓練学校・軍部・開発工場など
あちこち行って、私達やみんなが流した血の遺言と教訓を伝えたわ


私も教官として教え続け、上がりを迎えたことで軍を退役
上記のようにエアレースを立ち上げたのよ
このレースはね凄いわよ。
新人・民間人・軍人・英雄などが楽しそうにみんな飛ぶのよ


あなたもぜひ、Heavenly Maiden Race を見に来てね!

950: ナハト :2017/10/09(月) 11:45:53
終わり。

最後のレース名の日本語分かるかな?
今度は義勇隊に視点を当ててみました。

楽しみ戴ければ幸いでsう

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最終更新:2017年10月11日 13:52