258: 影響を受ける人 :2017/10/17(火) 22:25:14
この作品にはTS要素が含まれています。
オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。
最低系である最強要素があります。というか、ほぼメアリー・スー状態です。
オリジナル設定、個人的解釈が入っています。
それでも良い、という方のお読みください。



提督憂鬱×ストパン+零
第百十九話 ―扶桑海事変:裏―02―

黒い一団が、海上をゆっくりと進んでいる。
それは、扶桑では昔から“怪異”と呼ばれる異生物。ネウロイの集団だ。
彼等は生活圏を伸ばすために、生存権を確保するために戦闘を行っていると思われている。
意思疎通が出来た試しがないため、予測でしかないが・・・
その彼等は別働隊として行動している。

戦力を見ると、見つかっている先発隊と比べると規模は小さい。

  • オニグモ:2体
  • アホウドリ:10体
  • ヒラクモ:8体

大きい個体でこれだけしかおらず。小さい個体は数えるのも億劫になるモノの、規模からすれば少ない。
あちらが100%なら、こちらは60%ぐらいだろうか。
そして、護衛する対象も小さくなっている。小さいとはいえ、それでも600メートル四方のピラミッド型ではあるが。仮称として“コヤマ”としておこう
“コヤマ”の更にその後ろに、更に小さな大型ネウロイが牽引されている。
この一団の最大陸戦戦力が、この100メートルクラスの大型ネウロイだ。

余りにも小さいが・・・最も危険なモノを運搬しているのだ。
古代の封印された地に眠る同胞を掘り起し、外郭が使い物にならなくなっていたので新調したのは良いのだが・・・

―こいつ、役に立つか?―
―知らん。とにかくコイツを目的の場所で解放して、自分達は別の場所から上陸すればいい。―
―だな。関わらない方が良い。―

とにかく暴れまくった。
奥地で新調してはいたが、強大な力が何度も振るわれては、彼等の“巣”が破壊されそうになったモノ。
巻き込まれて死んでしまった仲間もいる。
そこまでして使うべき代物なのかと言う疑問が、それを目にしたすべての同胞が同じ思いを抱いた。
とくに、運搬役となっている“コヤマ”にとっても間近で見ていた事もあり、早々に切り離したかっていた。

陰鬱な雰囲気もあるが、敵の主力らしき軍勢が別働隊にかかりっきりらしく、まったくこちらに気が付いていないのは好都合。
このまま素早く行軍し、さっさと仕事を終わらせよう。
夢幻会と扶桑皇国軍の索敵網を抜いた彼等だったが、別に抜く意思があったわけではない。
単純に出発が遅れ、余計な荷物を背負った事により別ルートを行軍する羽目になっただけ。
巨大すぎる“ヤマ”の存在も、強大過ぎる護衛の数も、彼等の隠蔽に役に立った。

なにもかも、運が人類の方には無かったのだ。
だが・・・

―うん?遠くで何か《キュゴ!》―

先行して偵察をしていた一体が吹き飛んだ。

―・・・はぁ?《キュゴ!》―

同僚が驚愕している間に、同じように吹き飛ぶ。
それを目撃していた三体目の仲間が慌てて引き返し始め、同時に最大出力で警告をがなり立て始めた。

―て、敵襲だあぁぁぁぁ!《キュン!》ひぃぃぃ!!―

回避運動をしたおかげで何とか避けられたが、至近距離で通過したナニカの衝撃波によりバランスが著しく崩れ、

―だ、誰か。たs《キュゴ!》―

飛来したナニカに酔って爆散した。
だが少しでも生きながらえようとした行為は無駄にはならなかった。
ただならぬ事態に遭遇したものの、こちらにも指揮官型が存在していいたおかげですぐさま迎撃態勢を整える。
部隊を護衛と迎撃に振り分け、突撃させた・・・が。

―《キュゴ!》ゥベ!― ―ハガ!― ―ゴッ!?― ―ギャガ?!―
―うわぁ! 四体まとめて吹っ飛んだ!?―
―あっちだ! あっちから狙うたれt《キュゴ!》―

ナニカが飛来するのはわかる。それによって、味方が吹き飛んでいくのもわかる。
しかし相手が見えない上に、高火力過ぎる攻撃は全く見当がつかない。
指揮官型ネウロイは幾多の戦場を駆け巡ったが、狙撃を喰らった事はもちろんある。
しかし・・・この攻撃は全く経験が無い。

259: 影響を受ける人 :2017/10/17(火) 22:26:26

―くそ。散開しろ! 纏まっていると、纏めて吹き飛ぶぞ!!―

現状考えられる最善の方法をとるが、相手が見えないのには変わらない。
広く散開し、相手を包み込むように機動していく。
この様子を、高速で移動しながら【遠視】で見ていた九曜葛葉は、感嘆の息を吐く。

「割と対応が早いな。指揮官型の存在と言うやつか?」

昔は単体戦が多かったなと呟きつつ、異次元空間で高加速しているレールガンの砲弾を次々に撃ち放つ。
外でやれば空気抵抗等が有って加速し辛いが、異次元空間内ならばそんなのは関係なしに加速が出来る。
莫大な魔力と【完全制御】を有する彼女しかできない荒業だ。
大量の分体による物量索敵により敵を補足し、攻撃の為の物資を調達を同時にこなす。
昔は接近戦ぐらいしかできなかったが、現代なら色々できる様になっている。

まあ。ネタ技が多いが、信頼できるのは良い事だと目を瞑っている。
ネタを言い過ぎて、厨二病的な武装を献上する羽目になった事もあるが。
っと。急に回避行動をとった。

〈ゴッ!〉

「要塞型の攻撃か。」

眼下を、巨大な赤い光が通過していく。
“コヤマ”の攻撃だと見当をつけたがあたりだ。というか、相手側に遠距離攻撃が出来るのが彼しかいない。
流石にこれは防げない・・・わけではないが、受ければ後方に押し戻されると思えば受ける気も無い。
視線の先では能力を併用しなくとも見える様になった敵の軍勢が見えてきた。

「流石に冷静だな。敵の陣形が崩れない。」

敵には無能な指揮官と言うのはいないらしい。まったく羨ましい限りだ。

「ならば、対象を変えるまで。」

そういって異次元門を増やす。ちなみに異次元門の縁を作っているのは獣化した分体三体だ。
獣型文体一体の大きさは、大型犬よりも一回り大きいサイズ。
門の開ける位置は研究により媒体無しで1mが限界とわかっているが、逆に言えば出入口を大量に近くに作る分には何の問題も無いと言える。
だから、50門近い異次元門の群れによる射撃は、高密度の豪雨と化す。

射線上にいた“スズメバチ”がすべて吹き飛び、その先にいる“コヤマ”に全弾直撃した。
着弾の衝撃は想像を絶するほどに強力であり、威力も戦艦の主砲に匹敵する。
それが絶え間なく、機関銃のように降り注いで来るのだからたまらない。
反撃しようとするが、あっさり主砲を潰されて何もできなくなった。

―ど、どうにかしてくれ!!―

“ヤマ”より小さく、比例して装甲密度も引く事も相まって、早々に助けを求めた。
リーダーネウロイも敵の狙いが変更したのを知り、すぐに距離を詰めるように指示を出している。
既に相手の姿がわかる距離にまで縮まっている。最大射程のせいで威力は無いが、それでも敵意を引き付けるには十分。

―攻撃開始!―

号令の元、一斉に攻撃に入る。統率力に力を入れている個体だったのか、見事な統率射撃だった。

―ぜ、全部弾かれました!?―

効けば、の話だが。
集中攻撃したのは良かったが、多重シールドの上に高圧縮シールドでもある盾が前面に展開されては、数枚は破壊できても残りを破壊は出来ない。
それでも進撃は遅くなった・・・様に見えなくもない。
九曜自身が、ジェットエンジンで突き進むロケットマン状態。勢いを多少殺せたとしても、押しとどめる力がなくなれば再び加速するだけ。
一気に距離を詰め、至近距離と言える距離まで近づいた九曜は、両腕を縦横無尽に振るう。

腕を振るった進路上にいたネウロイ達が次々に切断されて砕け散る。
混乱する敵に付け入る様にさらに進撃していく。
魔力光無しの超振動シールドブレードの斬撃は、不可視の刃。腕を振るう軌跡を見なければ、絶対に避けられはしない。
腕に一枚ではなく、指一本につき一枚のシールドブレード。射程100mもある長物。
不要に近付けば、容赦なく切られていく。

慌てて交代を命じると共に“アホウドリ”と“オニグモ”に前進を命じた。
“オニグモ” は両側から、“アホウドリ”10体は半分に別れて上下から攻撃をかける。
充分距離とって攻撃はなったのだが・・・やはり先ほど同様に攻撃が防がれてしまう
それどころか、在庫処分と言わんばかりにレールガンの残弾を気にせずに編激してくる始末。
右から左、中ほどから下に向かって放たれたレールガンは、“オニグモ”の隊表面を砕き、アホウドリ4体を殲滅する。

261: 影響を受ける人 :2017/10/17(火) 22:27:34

―く、くそ! 何としても止めるんだ!―

余りの化物ぶりに、リーダーネウロイの腰が少しだけ引けた。
それでも前に出るのは、牽引している“アレ”に比べればまだ大人しく見えたから。
果敢攻め立てる敵に九曜は感心し、思わず「おお・・・」と呟くが、いい感じに纏まってくれたので、火球を作り出して打ち込んで爆散させる。
更に尻尾を二振り薙ぎ払うように動かし、分体を大量に生成した。

「行け。」

短い号令に、三尾のチビ九曜たちが獣の様に唸り声をあげ、青い光をなびかせながら“スズメバチ” に突撃して行った。
いきなり敵が増えた事に驚いたネウロイ達であったが、すぐに迎撃に入る切り替えの早さでもって対応。
数体が迎撃に会って消滅するが、戦闘にいた数体がそのまま激突し、敵諸共爆散した。
一体一体が完全魔道式ジェットエンジンを背負っての突撃であり、自分で判断して回避行動をとるミサイルだ。
アイディアと元ネタ的に不謹慎ではあるとは考えているが、手数を増やすためにあえて行っている。

「ウヒャッヒャッヒャァァ!!(爆熱のソウルブリッド!!)」「ミギィィィ!(あえて突撃、これだ!)」
「ギャァリィィィ!?(ところがギッチョン!?)」「キヒヒヒ!(飛びます。飛びます!)」「アギャアギャギャギャ!!!(二重の極み、あー!!!)」

中身あんなのだし、気にしない気にしない。それよりも自分の中の厨二病が顕現しているようで頭が痛い。
気を取り直し、敵を漸減すべく今度は雷撃をお見舞いして何体か撃ち落としておく。
自分にとっては雑魚になるが、大物を狩る際に小物は全て排除して置かないと、何かあった時に対処できなくなる。

「邪魔されるのは嫌だからな。・・・お?」

もう一群の分体を呼び出すのと同時に、“オニグモ”が巨体と再生能力にモノを言わせて両サイドから突っ込んできた。
被弾をしても、ダメージを無視して突撃を続ける。
相手が尋常ならざる敵であると改めて認識し、“オニグモ”二体による質量攻撃に切り替えたのだ。
だが、こちらはそんなのに付き合う必要はない。
片方に突撃し、破砕シールドと激突シールドをぶつけて勢いを殺す。

更に九尾すべてにシールドランスドリルと纏わせ、真正面から突き刺した。
同時に延長できるまで尻尾を引き伸ばし、敵体内を蹂躙していく。
激痛を感じているのかネウロイ独特の悲鳴を上げ、その場でのた打ち回る。もう、突撃の勢いは消え去っていた。
縦横無尽に蹂躙し尽くした尻尾を、外に向かって抉りだし、異次元空間で溜めておいた高圧縮魔力塊を、口から解き放つ。

≪カッ!≫

まばゆく輝く蒼い光の柱が、そのまま“オニグモ”の体をボコボコの歪に膨らむ風船の様に変え、推進部の足を吹き飛ばしながら敵軍を吹き飛ばした。
その勢いは全く緩まず、“コヤマ”の体表を直撃する。

―ギャァァァアアァァァ!!??―

せっかく再生している最中なのに、容赦なく同じ位置に着弾した攻撃は、月面の様だった損傷個所を一個のクレーターに変えていた。
これにはさすがのリーダーネウロイも開いた口がふさがらない。
なにしろ如何こうしようとしても、たった一人の戦力が止められないのだ。
それどころか、勝てるという見通しが立たない。こんな事態、想定などしていなかった。

―どうすれば良い。如何したら良い!?―

困惑と焦りが、彼の心に影を作る。部下もどうしたらいいかわからない。
そんな時。さらなる混乱が巨大な咆哮と共に引き起こされようとしていた。



以上です。
長らくお待たせしました。九曜さん無双です。メアリー・スーとでも呼んでくれ(逸らし目

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最終更新:2017年11月25日 09:36