478: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:30:30
それは突然の情報。
突然の不測事態。
前線地域が真っ赤に染まったモニターが、危険な時にのみなるように設定されたアラームが、その異常を知らせてきた。
『EMP攻撃!?』
『は、はい!降下してきたポッドに広範囲へのEMP兵器が搭載されてました!
前線のMSは殆どが活動を停止!ザフトの侵攻を食い止められずにいます!』
『量産を急いで耐電磁性を落とした結果がこれかよ……だから言ったんだ、速過ぎたって…!』
吐き捨てるのは、陸戦型ダガーに乗りながら、並行してテストを行ったストライクダガーのことだ。
スペック自体は若干劣っていた。配備を急いだデチューンモデルということで、そこは理解できた。
MSの配備においては数が極めて重要だ。だが、それ故に各所のスペック、特に時間のかかるシステムは省略されていた。
耐電磁性、ECM、素の装甲の防御性、その他間接防御など。それを省略せざるを得ないことは理解できたが、かと言って納得できるものではない。その結果が、今前線で起きていることだ。結果論に過ぎないが、されど結果論は真理でもある。
『司令部より緊急入電……GAT-X隊及びEMP攻撃範囲外の部隊は独自判断で救援に向かわれたし、と!』
言われずとも、とCPの伝達に吐き捨てると、外部スピーカーで発進をメカニック班に伝える。
まったく、上と上の命令で動いた他の部署の尻拭いとは、面倒な仕事だと思う。
「各員に通達。最前線が崩壊した。ザフトのEMP攻撃の影響と思われるそうだ。
既に前線のMSは木偶人形状態、これより我々は前進し、友軍の救援に向かう」
通信回線で指示を飛ばしつつ、コンソールを操作して機体の立ち上げを行う。
コクピットで待機していたし、機体の暖機運転は済ませていたので、あと2分と経たずに出撃できるだろう。
部下たちの機体にもメカニック班がとりついて固定用器具の取り外しや各部のチェックを行っているのが見える。
あわててコクピットにパイロットが飛び込み始め、各機のゴーグルアイに光がともる。
『バスターダガー隊は露払いの砲撃を頼む。少しで良い、相手の動きをけん制しろ。その時間があれば突入できる』
『相変わらず突撃馬鹿ですね、隊長は…』
呆れる部下の声に、苦笑するしかない。
だが、最も効率的な戦闘は結局距離を詰めての戦闘なのだ。
誰かに攻撃が集中することで、他の誰かがフリーハンドを得る。それが技量の優れたパイロットのMSならば、長時間ヘイトを稼いで戦闘におけるアドバンテージを握ることができるのだ。それが分かっているから、部下たちもついてくる。
陸戦型ダガーや鹵獲型のジンで散々やった戦術だ。それが有効でないならこうして生きてはいないだろう。
『突撃馬鹿?結構だ。貴様らがさっさと技量を付けなから、いつまでも臭い俺の尻を追いかける羽目になるんだ』
『それは勘弁してくださいよ。追いかけるなら美女の尻がいいです』
『ウィルキンス、お前それで痛い目に遭っただろうが』
『ヘッ、火遊びも乙なもんなんだよ』
そう冗談を交わす部下たちは、しかしすぐに意識を切り替えた。
立ち上げが終わったMSから順次ガンラック・トレーラーから各々の火器とシールドを手に取り、電源車との接続を解除していく。危機的状況へと投入される。そのリスクは計り知れない。
だが、やらねばならない。なぶり殺しにあっている友軍がいるのだから。
『残念だがスピアヘッド隊やスカイグラスパー隊を待っている余裕はない。
グゥルを使用して強行突破する。一人でもいい、前線にたどり着くんだ。いいな!』
『了解!』
『ラジャー』
『任せてください!』
格納庫の前には大急ぎで運搬されてきた鹵獲型のグゥルが控えていた。
既に発進できる状態のようだと、それに飛び乗っていく。
『総員、遅れるなよ!』
そして、ハンター率いるMS隊は空へと舞い上がった。
479: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:31:23
ハンターの率いるMS小隊は、順調に飛行を続けていた。
航空戦力が比較的少ないザフトは、全体に充実した上空支援を飛ばせているというわけではない。密度が薄いのだ。
だからこそ、上空からバスターダガーやダガーが手持ちのビームライフルで地上目標に対して通り魔的に襲い掛かるのは楽だった。
遮蔽物が多いので、上空への警戒は不鮮明になりがちなレーダー任せになるのだ。グゥルにも乗っているので、ザフト兵は一瞬迷うことだろう。
『おかしいな……』
だが、地上に展開するザフト軍のMSを撃破しながら、ハンターは一つの違和感に包まれていた。
南米仕様と思われる、自分にとって見慣れたジンは、砲撃を浴びないようにばらけて大西洋連邦のMSを破壊し、進軍している。
一部では耐電磁性に優れたダガーのバリエーションや影響が小さかったMSが抵抗しているが、それらに圧倒されている。
数の優位とEMP攻撃という予想外の攻撃による指揮系統の混乱。それは、大西洋連邦軍にとっては致命的だった。
それに対して離脱の支援のための援護射撃や場合によっては誘導を行っているのが今のハンターたちだ。
『大尉?』
『ザフトの進軍が遅すぎる……何のために?EMPでこちらのMSが殆ど動けなくなったなら、多少の敵は無視するはず』
部下の問いには答えず、ハンターは考えを巡らせる。なんだ、この違和感は?戦略兵器たるEMP攻撃でザフトの圧倒的有利は決まったようなもの。
ここから戦術的に持ち直すことはできるかもしれないのだが、所詮は戦術的なレベルにとどまるだろう。
だからこそ、ザフトはこのまま進軍し、大西洋連邦の司令部を蹂躙することで勝利を確定的なものとできるはず。
また、大西洋連邦軍はすでに撤退戦にシフトしつつあり、その為に行動を重ねているのだから、迂闊に時間を与えれば戦力を有利な状況で叩けない。
だが、なぜだ?何故ここまで遅い?自分達が救援に駆けつけて、友軍を救い出す時間が確保されていることがおかしいのだ。
まさか、自軍のEMP兵器で影響を受けたわけでもあるまいに。
ともかく、とハンターは部下に指示を飛ばす。
『オーランド、ブリーフィング通り信号弾を打ち上げて全方位に無線で連絡を出すんだ。
リカバリーポイント(回収地点)を友軍に通達しろ』
『了解!』
『俺達はまずリカバリーポイントを確保する!』
無線で返って来る一糸乱れぬ返答に笑みを浮かべ、グゥルを低高度へと突入させる。
するとディンやザフトの航空戦力がさらに目に付くようになってきた。
どうやら対地攻撃をしながらも地上のMSの前進を支援しているようだ。
だが、碌な護衛を付けていないとは迂闊すぎる。
『やれ』
合図と共に放たれた部下のバスターダガーの射撃が面白いように突き刺さっていく。
慌てた動きでこちらに向き直ってミサイルやライフルを発射して来るが、所詮は対地攻撃機だ。
スカイグラスパーでも翻弄できたという自信が、恐れを押しのけ、攻撃を選ばせた。
迎撃のために頭部のバルカンが発砲され、たやすく迎撃され、ライフルの弾丸はシールドで容易く弾かれる。
一応グゥルが被弾しないようにコントロールしてやる必要があるが、この隊の面子ならば問題はない。
『隊長、あれを』
順調に掃討していく中で、部下が指摘したのはそのうちの1機、対地攻撃を行っているディンの動きだった。
前進するのではなく、同じようなポイントを繰り返し往復し、攻撃を続けている。
反撃の砲火があがっていないことを見ると、そこに友軍がいるというわけではないらしい。
しかし、刹那に寒気が体を襲った。その寒気の命じるままに、ビームライフルをその無防備なディンへと向け、発砲する。
回避運動を取らせない一瞬の射撃は、ディンの翼部を正確に破壊した。元々無理矢理飛ばすにちかい構造のディンは、その防御力がどうしても低い。よって、あっけなく落とされた。
480: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:32:23
「少し、寄り道するぞ」
自分でも自分の声が固いとわかるハンターは短く指示を出す。予定のリカバリーポイントまでのルートからはずれるがしょうがない。
墜落し、爆炎を挙げるディンには目もくれず、その地点へと向かう。
部下たちも、何も言わない。おそらく、何があったのか、攻撃が執拗に繰り返された地点に何があるのか、察したのだろう。
ああ、まったく。ディンを見かけなければ幸せだったかもしれないというのに。だが見てしまった以上、見て見ぬふりは出来ない。
ディンが撃墜されたことに気が付いたのか、あるいはレーダーで感づいたのか、対空射撃が飛んでくる。
だがそれを、ハンターは無造作に避ける。散発的すぎる。狙いも適当だろうし、射線がぶれているのを見るとまともに銃口のコントロールできていないようだ。そして、自動操縦に切り替えたグゥルから自身の乗るストライクを躍らせた。
地上には3機のジン。迂闊にも手にしたライフルのリロードをしていたようだ。あまりにも、タイミングが悪い。
いや、1機はこちらに銃を向けて引き金を引き続けている。残弾すら把握しきれていない、新兵だろうか。
それをどこか遠い出来事のように感じながらも、ハンターはエールストライカーに備え付けのビームサーベルを引き抜いた。
1機から銃撃が飛んでくるが、PS装甲を破るには至らない。着地しながらもまだ銃を発砲していたそのジンを袈裟懸けに切り捨てる。
ビーム兵器の威力に、ジンの装甲は耐えきれない。熱したナイフでバターを切り裂くような、あっけの無い切断だ。
仕留めた感慨を抱くこともなく、一瞬の遅滞もなくブーストしてもう1機に体当たりを浴びせる。リロードを完了させようとしていた1機だ。
その時に、コンバットエッジを内蔵したシールドをコクピット目がけて突き出すのも忘れない。
打撃兵器としての使用も考慮に入れたカスタマイズのシールドは、内蔵された刃がパイロットの命令のままに高振動を開始していた。
手ごたえはあった。装甲を食い破る音と、何か装甲よりも柔らかいものを貫通する感触が操縦桿を通して伝わってくる。
それを無視し、何が起こったかを考えることもなく、その場で急ターン。
シールドで串刺しにしたジンをそのまま無事だったジンのいた方向へと向ける。
丁度良く、リロードが完了したジンのカービンから放たれた76mmの弾丸がそのジンによって防がれた。
友軍誤射に臆したのか、そのジンは銃撃を思わず止めてしまった。
馬鹿だな、とハンターの表層意識がハンターの口にそうつぶやかせる。既にコクピットを貫いているので、パイロットは即死なのだ。
それに加え、この状況で攻撃の手を緩めることは相手にフリーハンドを与えることになる。
ハンターは迅速に動く。貫いたシールドごと相手にジンを突き飛ばした。GAT-X
シリーズの出力はジンを容易くしのぐので、この程度はできる。
それに慌てた相手のジンは、咄嗟にそれを右側にステップを踏むことで何とか回避した。拙いながらもそのまま腰の斧を左手で引き抜いて、反撃に移ろうとした。だが、ハンターはとっくにそれを読んでいるし、目視で確認して反射的に対応に乗り出していた。
シールドをジンもろとも投げ捨てたことでフリーハンドの左手は、左太もものホルダーから迅速に次の武器を引き抜いている。
対装甲コンバットナイフ・アーマーシュナイダー。近距離戦闘において高い威力を発揮するナイフと右手のビームサーベル。
その両方を構え、ストライクは一瞬で上空へと跳躍していた。
無茶な機動だ。だが、身体にかかるGをハンターは堪える。
この程度など、航空機のドッグファイトなどで散々経験してきたことだ。
パイロットスーツに設けられた虚血防止のための機構も問題なく動いている。
それを確認できる程度には、今の自分に余裕はある。
481: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:33:49
飛び上がって既にストライクが存在しない場所を、ジンの76mmカービンの弾丸が飛ぶのがカメラに映る。
無理もない。相手からすれば、銃口の先に捕らえ、引き金を引こうとした瞬間に消えたようなものだ。
ハンターからすれば、ジンのパイロットの必死の反撃は、そうであるが故に読みやすかったのだ。
また、時刻は昼間。太陽は真上に近くなっており、上空へと飛び上がったストライクは太陽を背にすることができると踏んでいた。
だからこそ、単に地面と平行して移動するよりも上空に飛び上がることを選んだ。その方が、慣れている。
狙い通り逆光に目がくらんだのか一瞬止まるジン。そこへハンターは容赦なくビームサーベルを浴びせる。
まず脅威となる左手の斧を腕ごと切り落とした。それでも右手で保持したままのカービンを、上空から地上へと急降下したこちらへと向けようとしているが、そんなものよりも左手のナイフの方が速い。
ことさらに、このクロスレンジでは。
繰り出されたアーマーシュナイダーは、あっけないほど簡単にコクピットを蹂躙した。
ゆっくりとジンのモノアイが光を失われた。
アーマーシュナイダーを引き抜くと、一つ目の巨人はゆっくりとあおむけに倒れていく。
あっけない幕切れ。一瞬の戦闘と勝利。しかし、ストライクのコクピットのハンターは、そんなことに酔いしれる時間などなかった。
『お見事です、大尉』
『ああ』
言葉だけは受け取り、MS隊はその領域を、友軍がいた大地を見る。
降り立った大地は、地獄だった。沈黙だった。静寂だった。
動くものが存在しない、破壊と蹂躙の跡地だった。
原型もほとんどとどめていないほどに破壊されたストライクダガーとリニアガンタンクと、飛び散っている「何か」。
執拗と言える攻撃はそこにあっただろう人もモノも、ことごとくを死へといざなっていた。
MS用の銃火器は人間相手にはあまりにもオーバーキルだ。そして、動かなくなったMSから脱出もできず、パイロット達はディンや地上を進むジンから袋叩きにされたことは想像に難くない。
『これが理性のある連中のやることかよぉ…!おい、誰か、誰かいないか!おい!』
部下の一人が、ウィルキンスが叫ぶ。
誰もそれを咎めない。ウィルキンスとて分かっているのだろう、絶望的なことなど。
『ウィルキンス、ケイ、マイルズ。ここで生存者を探せ……いなければ、クリアゾーンとして確保しておけ。
撤退のタイミングについての判断は任せる。俺達の役目はあくまで撤退の援護だ。深入りし過ぎるな……!
他のものはこのまま友軍の援護に向かう。これ以上、友軍をやらせるな……!』
歯を食いしばり、そう命令を下す。
これが原因だ。ザフト兵は、オーバーキルをしながら進んでいるので動きが鈍いのだ。
これが戦争の常であるとは理解している。だが、当事者となれば、友軍が虐殺されているとわかれば、冷静さも揺らぐ。
上空からグゥルを呼び戻し、飛び乗る。遅滞は許されない。ここだけではなく、多くの場所で友軍が危険な目にあっているのだから。
『了解です。増援は一応要請しておきました。何かあれば、ここまで撤退してきてください。
補給物資も少ない量になるでしょうが、要求しておきましたので。それに、老体には連戦は堪えるでしょうしね』
『ハハハ、まだご老体と呼ばれるほど老けていないぞ』
『ではご武運を!』
『大尉、急ぎましょう』
『ああ。感傷に浸る暇はない……!』
別行動はリスクがある。
だが、残した彼等ならば適切な判断ができるはずと信じている。
再びストライクとダガーからなるMS隊は空へと舞い上がる。待っているであろう、絶望的な抵抗を続ける友軍の為にも。
482: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:34:22
【メカニック紹介】
〇ガンラック・トレーラー
MSの整備・補給用に開発された輸送車両。
MSの手持ちの銃火器と弾薬、シールドなどを速やかにデリバリーする。
これ自体が一種のメンテナンスベッドも兼ねており、ビームライフルから実弾兵器まで幅広くメンテが可能。
〇鹵獲グゥル
大西洋連邦が鹵獲したグゥルを自軍用に使用しているもの。
操縦系統などはそっくり入れ替えられており、ザフト側のコントロールを受け付けないように調整されている。
〇105ダガーフェイズシフトアーマープラス(105ダガーPSA+)
形式番号:GAT-01PSA+
全高:105ダガーに準ずる
基本重量:58.5t
全備重量:67.9t
動力源:バッテリー
武装:
40mm口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンII」×2
MX703G ビームライフル
12.5mm対人機関銃×2
ES01 ビームサーベル×2
対ビームシールド(試作60mmガトリング内蔵)
概要:
105ダガーのバリエーション。
これまでPS装甲を有する機体に対して通常装甲材による補強を行うという発想によってフォルテストラなどが開発されていたが、それとは逆に通常装甲のMSに部分的にPS装甲を盛り込むことで、効果的な防御を実現できないかという開発チームの意見があがり、試験的に開発され、運用されることとなった。
ベース機は105ダガーであるが、PSアーマーと呼ばれるPS装甲を採用したモジュール装甲を装着している。
装着場所は主にコクピット周辺と胴体、シールドでカバーがしにくい四肢の先端付近などである。
勿論パーツのコストは通常のダガーよりも高くなっているのだが、全体をくまなくPS装甲によって構成するよりもPS装甲の使用量が少ない分低コストであり、バッテリーに対する負荷もかなり低く抑えられている。
整備性に関しても、通電箇所が少なくなったので非常に楽になった。
PS装甲の消耗を考慮してバッテリーが増設されていることで、稼働時間についても結果的には延長されている。
配備後はパナマ戦などで実戦において投入された。対弾性や性能に関しては申し分ないものとなったのだが、あくまでも上から被せただけなので、強い衝撃や立て続けの攻撃を受けた場合にはPS装甲が無事でも内部機構にダメージが伝播し、損傷をもたらしてしまうという欠点が露呈した結果となった。
結果、防御を底上げするには十分であるが、内装の強化を行わなければ別なリスクが発生すると評価された。
これらのデータは後に開発されるMSへも反映されており、外面を覆うPS装甲に依存するのではなく、内装面でも防御性を高めていくべきという貴重な設計上の教訓を大西洋連邦にもたらした。
483: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:35:25
〇ストライク(ウィリアム・ハンター機)
形式番号:GAT-X105
全高など:ストライクに準ずる
動力源:バッテリー
武装:
75mm対空自動バルカン砲塔システム イーゲルシュテルン×2
M6XF-SB1 ビームライフルショーティー×2
対装甲コンバットナイフ・アーマーシュナイダー
57mm高エネルギービームライフル/M703k ビームカービン
対ビームシールド(対装甲コンバットエッジを内蔵)
ES01 ビームサーベル×1
特殊兵装:
ストライカーパック
概要:
大西洋連邦軍のMSであるGAT-X105ストライクのバリエーション機。
史実以上に量産されたストライクは、主にエースや操縦能力の高いパイロットに優先配備されていた。
このストライクは、量産するにあたりパイロットの要望や投入される作戦領域に即したカスタマイズや調整できるようにオリジナルのストライクから若干ではあるが仕様変更がなされた、量産型ストライクと呼べる仕様であった。
本機はその内の一機であり、陸戦型ダガーを操って南米戦線でデータ収集及びザフトに対する作戦に従事したウィリアム・ハンター大尉に割り当てられ、彼の要望に基づいてカスタマイズされたストライクとなる。
ハンター大尉は南米戦線での戦闘経験から、MS同士の機動戦闘においては射撃兵器もそうであるが、ミドルレンジからショートレンジ、そしてクロスレンジの戦闘がより確実な撃破をもたらすことができると判断していた。
また、宇宙空間のような遮蔽物がない環境とは異なり、地形の起伏や障害物がある地上では、歩兵での戦闘同様にロングレンジは制限を受けると予測し、ザフトのパイロット達がそうした遮蔽物を利用し、クロスレンジでの戦闘や立ち回りを選んでいるとも理解していた。よって、ミドルレンジでの戦闘はビームライフルに任せ、より近距離での戦闘において手数や確実性を求めたカスタマイズとなった。
主兵装はビームライフル。他にも試作段階だったビームライフルショーティーを腰部両脇ホルダーに収納している。
アーマーシュナイダーと選択して搭載されるこれはフェイルセーフとしてだけでなく、ビームライフルが扱いにくい環境での、近距離射撃戦闘を想定しての採用である。シールドはオリジナルよりも若干細身で面積の小さいものを採用し、格闘戦における取り回しを追求した。また、シールドの先端部と側面にはアーマーシュナイダーと同じ機能を持つコンバットエッジを仕込んであり、これを起動することでシールド自体が一つの格闘兵器として使えるようになっている。
ストライカーパックについては、エールストライカーがほぼ標準化されている。
推力や機動力を担保できるという一点においてこのストライカーを評価しており、ハンター大尉が高いG耐性を持っていたことと合わせて、コーディネーターも凌駕し得る機動戦を行えるようになっている。
ここまでのカスタマイズを成せたのも、ストライクの持つ拡張性の高さと基本設計の優秀さによるものであり、派手さこそないものの着実な戦果を挙げていたことでストライクの評価はより高まることとなった。
484: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:36:05
以上、wiki転載はご自由に。
ふと思いついてパナマ戦の様子を。
488: 弥次郎 :2018/01/12(金) 20:53:47
誤字修正
479
×遮蔽物が基本的に多いので、上空への警戒は不鮮明になりがちなレーダー任せになるためで、入り乱れているので友軍誤射も懸念されるからだ。
〇遮蔽物が多いので、上空への警戒は不鮮明になりがちなレーダー任せになるのだ。グゥルにも乗っているので、ザフト兵は一瞬迷うことだろう。
481
×成れている
〇慣れている
最終更新:2018年01月14日 09:45