875: ナイ神父Mk-2 :2018/02/11(日) 19:36:45
大陸SEED ゲート編 その18

ゲート間戦争開戦まで

ゲート解放戦争、後にそう呼称される戦争の開戦理由は各国の思惑が複雑に入り乱れた結果だと言われている。しかし、最も大きな物は難民問題と資源問題と言う極ありふれた物だったと言われている。二回の大戦に置ける隕石やNJによる被害、ロゴス討伐によるハイパーインフレ、そしてユーラシア統一戦争等を始めとした大戦に端を発した紛争等は戦争被害と合わせて既に各国から以前の人口を養うだけの余裕を失わせていた。

その為、プラントによるコーディネイター保護政策やユーラシアによる難民の民兵化による使い潰し等が有った物の、其れでさえ現地球人口の約10~20%とも言われる膨大な数の難民や貧民層から比べれば誤差としか言えない範囲だったのである。其れとは対照的に大陸世界では宇宙開発が加速、国内が紛争状態である北アフリカ等の例外を除けば多くの国家が新しいフロンティアを目指して宇宙開発を続けていたのである。

このゲート間で広がる同じ地球同士の格差に対して、徐々にゲート向こうの国々では不満が蓄積、其れを警戒した大陸側は余計に向こう側の世界の治安の悪化を懸念してゲート間での正式な自由航行の許可は一部の中立国か危険を承知でも航行を願う国家に対してしか出さないで居たのである。

そんなゲート間での緊張が徐々に高まり始めている状況の中、一つの事件が起きる。プラントが新規に建造した食糧供給コロニーの眼前に突如としてミラージュコロイドで偽装を施した連合軍艦隊が出現したのである。連合軍が旗艦として使用するアガメムノン級を含む全16隻の中規模クラスの艦隊はコロイドの偽装をコロニー至近で解除すると其の侭艦載機を射出して攻撃を開始、其れに対して偶然コロニー近辺で訓練を行っていたザフト艦隊が対応した事で戦闘と成った。

幸いにも敵艦艇を含む部隊を撃破することは出来た物の、その代償は大きくゲート間交渉では穏健派と言えた評議会議員複数人が攻撃に巻き込まれて死亡した他、一個小隊分のウィンダムが核武装を施していた事が確認されている。又、この少し前にゲート付近では艦の航行が無いにも関わらず発光現象が起こっていた。

こう言った事態から、プラントではこの事態を大陸側の大西洋連邦とゲートを同時期に警備をしていた大洋連合が共謀して起こしたプラントに、延いてはコーディネイターに対する宣戦布告だとして議会が過熱、民衆にしてもプラントの食糧コロニーに対する核攻撃と言う血のバレンタインを連想させる事態に対して、一気に世論をゲート向こうの連合軍との戦争に傾かせた。

876: ナイ神父Mk-2 :2018/02/11(日) 19:37:28
戦争の開始とゲート制圧

戦争の準備を完了させたプラント含む同盟国は地球連合に対して宣戦を布告。其れと同時に予めクレイドルより接収していたL1の中継コロニーを補給拠点として使用した後、同盟国と共同建造した大型の要塞戦艦を複数投入。一挙にゲートから護衛艦隊や移動要塞を含む艦隊を出してきたのである。勿論大陸側でも宣戦布告された事に対抗して大陸側も理事国四カ国からなる艦隊を投入していた物の、流石に要塞艦複数と言う大戦力に対しては苦戦を強いられていた。

「第47中隊は右舷前方の防衛を継続しろ!」

「スメルより入電、砲撃を開始します。」

「ドズル中将、デーニッツのプロツェン中将より通信です!」

「此方へ回せ!」

指揮官席で指揮を執るドズル中将はそう伝えたオペレーターに命令を下すと、前方のモニターに白髪に近い髪色をした男性の姿が映し出される。

『ドズル中将、此方の主力は後退を粗方終わらせました。其方も急いで離脱を!』

「了解した。此方も隙を見て後退する。なぁに、そう簡単にはやられんさ。」

『健闘を祈ります!』

プロイツェンが通信を切るとドズルは改めて前方に向き直り、敵の大型の要塞艦を睨み付けると指揮を再開する。

「友軍が脱出した以上、我々も後方へと下がる。殿部隊は予定通り第6、第5特務艦隊で実行する!」

「了解しました。特務隊へと命令を送ります!」

「急げよ、山城もこれより後退を開始する。」

ドズル中将の命令を聞いたオペレーター達は再び忙しく動き出す、其れと同時に命令を受けた特務隊も動き出し、新設された特務隊の旗艦と成ったニカーヤとカンギュルからはMS隊が次々と射出されていく。その中には大洋の機体でも最新鋭に属するギラドーガやエース用に調整されたシナンジュ等も出撃していく。シナンジュに搭乗するローラン少佐は各機へと通信を繋げる。

『シナンジュから各機へ、我々は此れより艦隊の殿に入る。各機、遅れるなよ!』

『了解です。少佐!』

シナンジュからの通信の直後に後方から付いてくるギラドーガの一機に他の友軍機から通信が入る。

『シン、遅れるな!』

「解って居ますって、俺だって適正訓練を抜けたんですよ!」

『如何だか?お前の実力だと不安だがな』

「アンジェロ、お前だって同期だろうが!」

『お前達、いい加減にしろ!、もう戦闘に入るぞ!』

『「申し訳有りません・・・」』

877: ナイ神父Mk-2 :2018/02/11(日) 19:38:12
お互いに言い合いをしている新人二人に対して二人の上官から通信を入れて怒鳴ると二人は通信を切って敵艦隊へと真っ直ぐに向かう。
それに気が付いたのか迎撃か主力艦隊に向かおうとしていた敵部隊の一部が進路を変更して特務部隊のMS隊へと向かって、スラスターを吹かして接近する。其れを確認したシナンジュはビームライフルを向けると先頭を進んでくるゲルググガーディアンを撃墜して一気にスラスター吹かせて加速、隊長機を落とされて浮き足立っている他のゲルググに的確にビームを当てながら敵機の編隊を引っ掻き回していく。

『クッソ、連中本当にナチュラルか!?』

『接近戦を挑むぞ、付いて来いディーン』

『了解!』

近くに居たゲルググに乗る赤服パイロットはそう息を合わせるとビームサーベルを引き抜いてシナンジュへと接近してサーベルを振るうも、その攻撃はローラン少佐によりサーベルごと腕をカウンターで切断、さらに盾の内側に仕込んだビームアックスで横薙ぎで機体を切り裂き、其れと同時にスラスターで後方へと急速にバックしながら再度ライフルを取り出すともう一機のゲルググを撃墜する。破壊した機体から生きた人間の気配が消えた事を確認するとシナンジュは更に縦横無尽に動きながら先ほどの部隊から通信を受けたと思われる援軍のMS隊に対して、速度を上げて攻撃を加える為に加速していく。

「あ、赤い彗星・・・」

シナンジュのスラスターの機動を残す光の機動を見たパイロットは思わずそう呟くも、どの間にもシナンジュは機動を続け、格闘とビームによる射撃を巧みに使い分けながら、後続のMS隊へと攻撃を仕掛け続けている。
シナンジュが動き回ると共に第六特務の他のパイロット達も戦闘を開始しており、ビームショットライフルでシナンジュに近づくMS部隊を撃墜していく。そして、前線が混乱する状況を見て第五特務隊のZガンダム率いるバウ隊が艦隊の横から一気に艦隊へと接近すると対空砲火を突破して手持ちのビームランチャーを使用してナスカ級やローラシア級へと攻撃を行い艦隊を撃沈していく。一通り先行していた艦隊の頭を叩いた特務艦隊はその勢いの其の侭に離脱して行き、最終的には撤退する羽目には成った物のそれなり以上の打撃を与えている。

しかし、連合最大の勢力である理事国4カ国が実質的な敗北を喫した事は大陸各国に大きな衝撃を齎し、L1宙域にコロニーを置くスカンジナビアも機密を廃棄して撤退せざるを得ない状況に陥って居る。そして、ゲート向こうの世界では大陸世界が敗北したという事をチャンスと見た東アジアでは用意していた大型のギガフロートや艦隊の準備を開始して大陸世界への侵攻作戦の準備を開始している。

878: ナイ神父Mk-2 :2018/02/11(日) 19:39:25
以上ですWIKIへの転載は自由です取り合えずやっとゲート間での戦争に入りました。此れから徐々に各国の動きを考えながら書いて行こうと思います・・・

891: 名無しさん :2018/02/11(日) 20:42:39
なんか最後の方文がおかしくなってますよ
ビームサーベルを引き抜いてシナンジュへと接近して、サーベルを
腕ごとサーベルを切断すると

915: ナイ神父Mk-2 :2018/02/11(日) 21:59:20
891
スイマセン確認ミスですね・・・

70: ナイ神父MK-2 :2018/02/13(火) 12:54:06
66
近くに居たゲルググに乗る赤服パイロットはそう息を合わせるとビームサーベルを引き抜いてシナンジュへと接近して、サーベル振るも
その攻撃はサーベルごとカウンターで切断され、シナンジュは盾の内側に仕込んだビームアックスで横薙ぎで機体を切り裂き、其れと同時にスラスターで後方へと

と言った感じにすれば意味が通ると思いますので掲載時にお手数ですが修正をおねがいします。

誤字脱字誤変換修正 文修正

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最終更新:2018年02月13日 16:20