378 :名無しさん:2012/01/08(日) 00:37:06
『巡洋戦艦「浅間」またはリンドバーグ大統領の憂鬱』

1942年6月8日―――アメリカ合衆国ホワイトハウス

これから世界を相手にしようとするアメリカを代表するこの白い家の住人は、どうしてこのような事になったのだと内心でため息をついていた。
「大丈夫ですよ、大統領閣下。我々がチート国家を指揮できる立場なのですよ。それに神(横山信義)の補正が欧亜軍事同盟にあろうとも負けることはありませんよ。勝利するための準備を転生してから整えてきたのですから」
前世では辻だった男は、USSL(連邦戦略研究機関)所長アドルフ・ヒトラーとしていうのだった。

自信満々の前世からの同志をみて、リンドバーグ大統領に転生した嶋田はそう簡単にうまく行くのだろうかと不安を感じていた。

衝号計画を実施して、アメリカを滅亡させた罰なのか、夢幻会に所属していたものは死後に『巡洋戦艦「浅間」』のアメリカの首脳陣に転生していたのだ。そして、USSL(連邦戦略研究機関)は「浅間」世界の夢幻会として再編成されたのだった。

夢幻会は当初、戦争回避に動こうとしたがすでに欧州や日本との関係が悪化しており、下手に妥協すれば国内からの反発を招きかねない以上、彼ら夢幻会は中途半場に妥協して禍根を残すよりは戦争で白黒をつけて、アメリカによる平和を築き上げることを選んだのだった。そこには、夢幻会の知識や巡洋戦艦「浅間」世界を小説で知っているものがいる上によほど間違った戦略さえ立てなければ勝利できるからだった。

かくして、アメリカのチートぶりに自信満々な夢幻会とどこかに穴があるのではと不安満々な嶋田は第二次世界大戦の荒波に乗り出していくのだった。

あとがき
SSを書くのは初めてなので、SSに変なところがあったら筆者の責任です。
夢幻会の方々には本編では苦労されたので、今度はチート国家に送って楽にさせようと思って書いたのですが、嶋田には苦労している姿しか見えなかった(笑)この世界のアメリカは夢幻会の暗躍により、半世紀後には史上最大の「萌え」の超大国として君臨していることでしょう。

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最終更新:2012年01月25日 19:59