398 :New ◆QTlJyklQpI:2012/01/08(日) 20:30:15
ネタSS   ~ゲート冷戦~

日本帝国宰相神埼(嶋田繁太郎)は停戦条約調印のために沖縄に来ていた。

「やっぱり沖縄は熱いなあ。しかし、なんでこんなに歓迎されてるんだ?」
「どうやら我々のことをニライカナイから来た人間だと信じいるようです。」
「まあ、伝説通り東のゲートから何十年も後の国がきたら伝説が本当だと思うのも無理はないが・・・」

車内からこちらに万歳をする沖縄民を見ながら嶋田はこうなった経緯を思い出す。

1945年8月15日、沖縄の東の沖合に突如出現したゲートから来た20XX年の日本帝国の調査船を米海軍が撃沈したことが始まりであった。
日本帝国はゲートの向こうの日本がアメリカの無差別爆撃と核攻撃で無条件降伏したことも加えて世論が過熱、日本帝国は米国に最期通牒を
突き付け沖縄へ侵攻を開始した。アメリカも日本沖に展開した空母機動部隊を集結させ待ち構えていたがステルス機を始めとする攻撃で
すべて撃沈、沖縄上陸後も逆に米軍が洞窟などでゲリラ戦をする状況に陥った。
この戦闘結果に米国は焦り沖縄への核攻撃を実行することを決定したがB-29は迎撃され失敗遥か沖合で核爆弾が炸裂したに留まった。
この核攻撃により日本帝国は「極めて遺憾」と表明、廃棄寸前の核弾頭を超音速爆撃機飛竜に搭載しハワイを核攻撃した。
この応酬により両者睨みあいを続けていたがソ連軍の朝鮮侵攻、中国国民党の急速な弱体化による大陸赤化が加速、
アメリカに降伏した日本国を仲介として停戦となり沖縄の帝国領化などの条件を盛り込んだ条約を締結することを公表した。

「これでことが収まってくれればいいんだが」
「無理ですね。ソ連や東南アジアそれに日本国からも熱烈なラブコール受けてますし」

米国と対立したことでソ連が自陣営に引き入れようとし、アメリカがぼろ負けしたせいで強化された植民地軍に手も足も出ないアジア独立派や
アメリカに隷属したままの復興を良しとしない日本など出来る事ならゲートの関係上積極的に関わりたくないのにこっちの世界に否が応にも
関わらなければならないことを予感しつつある神埼だった。

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最終更新:2012年01月25日 20:31