355: ナイ神父Mk-2 :2018/06/14(木) 22:47:42
大陸SEED OGゲート その2

ハガネ発進と増援

緒戦に置ける連邦とDCとの戦闘はDCとその援軍に出現した大陸世界の艦隊によってその多くが壊滅や降伏に追い込まれ、戦線は赤道を越えて北半球へと大きく後退する。そうした戦局への打開策として、極東基地ではDC本拠地であるアイドネウス島へと攻撃を仕掛ける為にスペースノア級ハガネへと戦力の終結と発進の準備が行なわれていた。そんな中、極東基地司令部にはとある男の姿が有った。

「君が本部から来た援軍かね?」

「フル・フロンタル大尉であります。」

「名前の割りには素顔を隠しているのだな?」

「失礼、視野に問題が有るもので、お恥ずかしい話。この専用ゴーグルが無ければ見えないのです。」

そう何でも無い様に返したフルフロンタルを名乗る軍人は、頭部に特徴的な仮面とも言えるゴーグルを付けた侭指令室に集まった面々に対してそう答えた。

「・・・この際、面倒な探りあいは無しにしたい。率直に聞かせてくれ、この事態で連合が意図する所は何かを」

「連合も一枚岩では無いと言う所です。連邦との友好関係を維持したい又は、パイプは残して置きたい上の意向で我々は派遣されました。」

「連合は我々と完全に敵対した訳では無いのか?」

ランドルフ准将のその言葉にフルフロンタルは少し言いよどむが再び口を開く。その口から聞かされる内容は彼らからすれば余り良い物とは言えなかった。

「現状の戦況では時間の問題でしょう。此の侭戦況が推移していけば連合も本格的なDC支援を開始します。そうなればAF等の
更に強力な戦力を投入する事も十分に考えられます。」

「・・・」

「コレは私見では有りますが、少なくとも大洋連合特に上層部は当基地に存在するハガネに強い期待感を示しています。我々が伊豆基地に派遣されたのものその証であります。」

「期待をしてくれるのは有り難いのだがな・・・」

レイカー准将は誰へ向けるととでも無く呟くがその言葉は指令室内部の人間に聞かれる事は無かった。一方で、日本の太平洋
沿岸では大洋海軍の正規空母翔鶴を含む艦隊がテンペストホーカー少佐率いるキラーホエールと合流を果していた。

「たった一隻の戦艦にこれだけの艦艇を投入するのか・・・」

『我々としてもスペースノア級は是非手に入れたい物で有りますからな、戦力は大いに越した事は無いのですよ』

「私としては連邦の戦力は少しでも破壊して置きたい、鹵獲が無理な場合は容赦無く破壊させて貰う。」

『その旨は了解しました。我々としても悪戯に損害を増やしたいわけではないのでね』

「・・・ふん」

大洋の司令官が通信を切った後にホーカー少佐は不満そうに鼻を鳴らすが、それで方針が変わる訳では無く憮然とした態度を
取っている。そう言った現場内での思惑の違いが後の作戦に置いては大きく影響し、結果的には伊豆基地から発進したハガネの鹵獲及び破壊を逃す事になり結果としてはコレが後にDCに致命的な事態を引き起こしている。

356: ナイ神父Mk-2 :2018/06/14(木) 22:48:17
とある戦場での一幕

ハガネが出撃準備を進めている頃、連戦連敗と言うのに相応しい状況で有った地球連邦では有ったがそれでもなすが侭と言う訳では無く周辺の小規模基地から撤退してきた部隊を統合して反抗作戦を計画する部隊も当然存在していた。砂漠を移動するガヴァメント中心にゲシュペンスト小隊で構成される部隊は現在報告に有った敵基地へと攻撃を仕掛けるべく進軍を続けていた。

「目的の基地までの距離は?」

『残り20km程です。』

「もう間も無くか・・・ん?」

隊長機と思われるゲシュペンストMk-Ⅱは稼動させていたホバーを停止させるとしきりに機体の頭部を動かして周辺を見回している。

「可笑しい・・・砂嵐が起ってからレーダーが上手く機能しない?」

『隊長?』

隊長機の様子を不審に思った僚機の二機も一端停止すると後方へと停止する周辺を警戒するゲシュペンストへと追いついてきたガヴァメント部隊ゲシュペンストでは察知できなかった新たないへんを察知する。

『此方、第1戦車中隊。想定以上に砂の粒子が細かく移動が上手く行かない其方は問題ないか?』

「なに?ここら砂漠の砂なら戦車が進めない程のレベルでは・・・!総員戦闘準備」

周辺を警戒してた隊長機はそう叫ぶと共にスラスターを使用して離脱を使用とするも其れは一歩遅く、砂の中から出現した
巨大なビームに寄って股下から貫かれた結果、機体は爆砕されて砕け散る。

『た、隊長!』

僚機は既に居ない隊長を呼ぶも当然既に蒸発した存在が返事を返す事は無く、それに変わる用に巨大な影が砂嵐の中出現してくる。
其れと同時に周辺からも次々とPTに匹敵すると思われるほど巨大なサソリの様な影が砂の中から出現して周辺の戦車部隊へと
攻撃を仕掛けてくる。想定以上に砂地にキャタピラを飲み込まれた戦車隊は反撃を行う暇も無いまま破壊し尽くされ、最後まで残って居たゲシュペンスト隊も前方の一際巨大なサソリから放たれる大量の120mm砲弾を防ぎきる事は出来ず弾幕に捕まる形で撃破され、やがて砂嵐の収まった砂漠に残ったのは無数の残骸と其れを見下ろす多数のサソリ型MA、デススティンガーと
ガイザックだけで有った。

「スコーピオンリーダーより、司令部へ基地へ接近中の敵部隊の撃破を確認、コレより帰還する。」

『此方司令部。スコーピオンリーダー、撤退を許可する。』

司令部からの返答を受けたデススティンガーを中心とする部隊は出現した時がそうで有った様に砂中へと潜航すると周辺の機体の残骸もまた砂中へと沈み込み、周辺の砂漠は戦闘など無かったかの様に静けさを取り戻す。こう言った大陸の投入する局地専用の兵器等は此処の性能ではPTに及ばない物のその連携の高さや局地に於ける奇襲や強襲に置いて連邦軍を苦戦させ、アフリカ等を初めとした南方では多大な脅威として存在していく事と成る。

357: ナイ神父Mk-2 :2018/06/14(木) 22:49:37
以上ですWIKIへの転載は自由です。取り合えずストーリーの前進と
大陸側から送られた戦力がどんな感じで動いているかの描写をば・・・

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最終更新:2018年06月20日 10:12