422 :New ◆QTlJyklQpI:2012/01/08(日) 21:36:30
ネタSS  ~トルーマンの憂鬱~

その日のホワイトハウスでは日本帝国への対応に頭を抱えていた。

「・・・・・ジャップに対するオプションはないに等しいか」
「はい、我々が確認しただけでも巨大なジェット戦闘機や爆撃機、それに強力な戦車など我々の技術水準を遥かに超越しています。
それにハワイを核攻撃されたため軍港としての機能は消滅し更に彼らの情報通りなら強力な放射能汚染で当分近づけないはずです」

日本が無条件降伏した直後歓声に湧いた合衆国だったが沖縄のゲートから届いた最期通牒により一気に奈落に突き落とされた。
はじめは「ジャップの最期の足掻きだろう」とか「さっさと蹴散らせ」と息巻いた世論も沖縄に集結した艦隊すべてとハワイに落とされた
核により文字通り固まった。そして降伏した日本からの情報でゲートの向こうの20XX年の日本帝国に喧嘩売ったことが分かると
火星人襲来もかくやというパニックになった。あの時日本が素早く仲介して停戦しなかったら暴動やデマで自分らがどうなってたかと
思うと今もトルーマンらは冷や汗を流す事がある。

「なんとかしてゲートを消滅できないか?」
「・・・・・欧州でのことをお忘れですか?」

日本帝国出現の少し後欧州でもゲートが北海に出現。トルーマンが先手必勝とばかりに核爆弾でゲートを吹き飛ばしたと同時に
欧州全域で大規模な地震を観測、更に超巨大ハリケーンが3カ月にも渡りバルト海に居座るという史上最悪の被害を出した。
スターリンはこれを好機と考え東ドイツに兵力を集中しておりトルーマンは独断で核を落として欧州に被害をもたらしたとして
各国から視線で射殺されそうになり更に向こうの世界の枢軸や北欧、英国にも軽微だが被害が出たとして謝罪と賠償をゲートから
要求されるという事態になっている。
そしてもっとも恐れていた事態が来ることになる。

「大統領、ソ連が西ドイツになだれ込みました!」

後に「ヒトラーに並ぶ悪魔」として欧州で忌み嫌われるトルーマンの最期の職務が始まろうとしていた。

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最終更新:2012年01月25日 20:35