43: トゥ!ヘァ! :2018/09/02(日) 18:31:32
  • 火星の後継者

ゼントラーディとフォーリナーが襲来する以前に火星にて蜂起したクーデター組織。
連合政府及び地球からの火星の独立と自由を題目に掲げている。

代表者は火星開拓都市オーダーシティの市長であったドン・タイレル。
元武装商人出の人間で、商人時代に稼いだ富を開拓業初期につぎ込み、企業や住民の指示を得て今の地位を手に入れた。

その戦力は傭兵やマフィア、宇宙海賊。国境無き世界の残党や一部メルトランディ傭兵などであり、更に転移勢力であるネオロゴスの残党やティターンズやヴァース帝国貴族の中における不満分子も合流。最後にドン・タイレルと繋がっていた火星駐留正規軍の一部も加わっている。
だがその実体は地球から落ち延びてきた生き残りの灰色の男達により起こされた組織であり、財団残党がその支援を行っている。
火星の後継者へ合流した正規軍の一部はこの灰色の男達と繋がっていた部隊である。
ドン・タイレル自身も灰色の男達のメンバーであり、彼は国境無きによるクーデターが成功した際に、新政権とスムーズな連携を取るために火星圏において地盤を固めていた人物であった。

また地球におけるPPPやビーハイブ教団の騒ぎは、火星の後継者がクーデターを起こすまでの時間稼ぎである。

雑多な戦力だが、その分数が多い。また財団残党の支援により多くの無人機とその製造プラントを有しており、更に何故か火星の防衛プログラムがハッキングされ一部の無人艦隊やその整備・製造プラントが彼等の手の中に渡っている。
これは財団残党を裏からまとめている管理AI代表の仕業である。

このためクーデター勃発当初の電撃的な侵攻と防衛無人艦隊が敵の手に渡ったことにより、正規軍は後手に回り多くの開拓都市が火星の後継者の手に落ちることとなる。

最も財団の代表からすれば火星の後継者は連合の目をそらすデコイであり、ナノメタル兵器の実験場であり、介入してくるであろう特務艦隊やそこに所属するイレギュラーのデータを収集するための体のいい当て馬であり、そして火星へと逃げた財団幹部の捜索を行うための組織であった。


その後は火星の約6割を占拠。体制を立て直した正規軍とのにらみ合いが続いていた。
しかし、その途中フォーリナーとゼントラーディが襲来。なし崩し的に連合正規軍とは自然休戦となり両軍ともに新たな侵略者への対応に追われることとなる。

だが正規の訓練を受けた軍隊である連合軍と違い、火星の後継者は寄せ集めの連合体であることが響き対応に出遅れてしまう。
結果各地の拠点への襲撃を許してしまい、見る見るうちに組織は疲弊。ゼントラーディとフォーリナーの軍勢相手に三つ巴の戦いを繰り広げていた。

それを見逃す連合でもなく、侵略者への対応のため大軍を動かせない中で少数精鋭である特務艦隊へと攻撃を命令。
鋼龍戦隊などを中心とする特務艦隊はゾヴォークから提供された転移装置を使い火星の後継者本拠地上空へと転移。
侵略勢力への対応のため本拠地の防備が手薄となっており、満足に対応できなかった火星の後継者はまんまと本拠地を落とされることとなる。
だが、特務艦隊により本拠地を制圧された瞬間に突如火星の後継者が運用していた無人機が暴走。無差別な攻撃を繰り返すようになる。

この攻撃により投降しようとしていた火星の後継者代表ドン・タイレルが死亡。本拠地にいた他の灰色の男達や財団より派遣されていた連絡員も巻き込まれ幹部が全滅することとなる。これは支援をしていた財団残党…詳しく言えば暴走AIである代表による口封じであった。
更に本拠地のメインシステムが代表により乗っ取られたため自爆シークエンスが発生。
それと同時に防衛線を突破したフォーリナーの怪生物の大群とゼントラーディの部隊が接近。
本拠地すら三つ巴の混戦となっていく中で特務艦隊は転移装置を使い辛うじて脱出。火星の後継者本拠地は自爆シークエンス盛大な爆発の中に消えていった。

その後の火星の後継者は指揮者である上位陣が軒並み消えたことにより空中分解。組織としては壊滅した。
そんな中で連合軍へと投降してきた部隊の中にドン・タイレルの側近を名乗るものがおり、彼の手で今まで匿われていた財団幹部の身柄と、火星の後継者へ支援をしていた財団残党の様々な情報がもたらされることとなる。
これにより連合軍は現在の財団の内情と彼らの秘密基地と本拠地の情報を得ることとなり、後顧の憂いを断つために財団残党の本拠地へと特務艦隊を派遣することとなる。

44: トゥ!ヘァ! :2018/09/02(日) 18:32:14
  • ドン・タイレル

元武装商人、現政治家。火星開拓都市の一つであるオーダーシティの市長を務める人物。
そして灰色の男達の一員であり、火星における彼らに与する勢力のまとめ役でもあった。

性格は大のために小を切り捨てられるリアリストであり、武力を用いた交渉も辞さない叩き上げ。
その手腕は苛烈であり、シティの独裁者という異名すら持つ人物である。

だがその心情は火星という開発中の環境下において人々が生きていくために何が必要かということを常に考えているものであり、それが政治手腕にも現れた形である。
実際彼の統治しているオーダーシティは火星の開拓都市の中でも五本指に入る規模を持つ大都市となっており、彼の手腕のほどがうかがえる。

灰色の男達の一員となっていたのも外宇宙勢力に侵攻された際に現政権では火星は後回しにされるのではないかという不安からであった。
また彼等から提示された有形無形の支援も彼が手を組む一因となっている。

そんな中で起きた国境無き世界の世界同時クーデターであったが、これが失敗。
更に以降の侵略者との戦いを見て、現在の連合政府への不信感が払しょくされていった。

だが火星へと逃げ込んできた灰色の男達の生き残りと、支援を申し出た財団残党の意向により火星の後継者として決起することとなる。
タイレル個人としては既にクーデターなど意味のないものと理解していながらも、今までの支援のこともあり断ることができなかった。
断った場合は物理的な口封じが待っていることを彼は察していたためである。無論連合へこの情報を提供し、身の安全を確保してもらうという考えもあったが、どうやら財団の残党も関わっているという話のため、そう簡単にことが終結する確証もなかった。
それならばいっそのことわざと彼等へと協力し、自分の元へ不穏分子をわざとかき集め、今後の火星の統治における不安材料を一掃しようと考え始めた。無論このことは灰色の男達を始め、他の者達には秘密にしており、信用できる側近などにしか打ち明けなかった。
火星の後継者にマフィアや宇宙海賊まで集まったのはこのためである。

本拠地を自身の治めているオーダーシティから、離れた位置に存在する軍事基地へと移動させ、表向きは自信をリーダーとする形で火星の後継者蜂起へと協力した。

戦いの最中で無法者たちを使い潰せば良し。万が一勝つことになろうと自身の手で粛清すればいいと考え、無法者に関しては使い捨てと考えていた財団残党や灰色の男達もその考えには異論を出さなかった。

だが彼らの予想を裏切る事態が起きる。フォーリナーとゼントラーディの襲来である。
これにより戦局は混乱。火星の後継者軍も多くの拠点が無差別で攻撃され、連合との戦争どころではなくなってしまった。
とは言え最初から内心では勝つ気のなかったタイレルは慌てる他幹部を尻目にわざと本拠地をの戦力を抽出し、侵略者への迎撃に当てた。彼はこの状況を連合が見過ごさないと読んでいたためである。

結果彼らの予想はあたり、特務艦隊による本拠地基地への転移強襲攻撃が行われ、火星の後継者本部は陥落。
降伏するかどうかという際に財団の代表により供与されていた無人機が暴走。基地のメインシステムも乗っ取られ自爆シークエンスが発動していく最中に無人機の攻撃により他の幹部諸共殺害された。

だがタダでは転ばぬ男である彼は遺言とも取れる指示を一部の側近に託していた。
その内容とはわざと連合へと投降し、いざという時のために匿っていた財団の元幹部と現在の財団残党の情報を連合へと手渡すというものである。

何故このような指示が事前に、しかも秘密裏に出されていたのかと言えば、タイレル自身は統一事変の際に一度は壊滅した財団が短時間のうちにここまで再起していることを不信に思っていたためである。
何か良からぬことをした、もしくは起きた結果なのではないかという漠然な不信感であったが、火星へと逃げ込んできて財団の元幹部の証言により、それは確信へと変った・
暴走した管理AIと新素材ナノメタルという二つの厄ネタ案件を危惧した彼は、事前に連合へこの情報を手渡す算段を付けていたのである。

結果が上記の信頼できる側近を投降と見せかけて別口で連合に接触させるという作戦であった。
これはもしも自分が口封じされた際の保険であったが、現実にはそれが功を制した形となってしまった。

この彼の遺言と側近が持っていた各種データ、そして亡命してきた元財団幹部の証言により財団残党の本拠地の場所が知られることとなり、財団残党攻略へと通じる道を切り開く手助けとなった。

45: トゥ!ヘァ! :2018/09/02(日) 18:33:48
投下終了

時系列的には

PPPやビーハイブ教団などの攻略

火星の後継者蜂起

フォーリナーとゼントラーディの襲来

火星の後継者壊滅(今回ここ)

財団残党との決戦

という風になっています。
フォーリナーとゼントラーディとの決着は財団残党を倒した後になります。

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最終更新:2018年09月08日 09:28