653 :ヒナヒナ:2012/01/11(水) 19:32:59
ストレイトジャケットは主人公の後ろ向き加減がなければ……
流れをぶった切るようですまないがネタを一本投下。


○Back to …the Future? 


―1985年 カリフォルニア州 ヒルバレー

「これより世紀の実験をDr.エメット・ブラウンが行います。」
「ねぇ、ドク。何をやるのさ。」
「見ていれば分かる。ビデオを回せ。」

深夜のショッピングモールの駐車場に居るのは、怪しい二人組み。
ヒルバレーでは有名な変人科学者ドクことDr.エメット・ブラウンと、
その近所に住む青年で、ドクの年の離れた友人のであるマーティ・マクフライだった。

彼らはデロリアン(正確にはデロリアン社製自動車DMC-12)に犬を乗せて実験したり、

デロリアンに取り付けられた装置を弄る。
電子音がして時刻表示の様なものが現れ、ドクは話しながらそれを操作する。

「タイムサーキットを設定しよう。これで次元転移装置を制御する。
次元転移装置は1.21ジゴワットの電流をに流すことで、タイムトラベルを可能にする装置だ。それを可能にするには時速88マイルの……」
「タイムトラベル!?……ああ、ヘビーだ。」
「1955年11月5日。これが私がこの装置を考えついた時間だ。忘れはしない…(略)…
……今回は未来に飛んでみよう。変更履歴は残るから帰ってくるときも安心だろう。」
「こんな機械がねぇ。」
「デリケートな装置だからな。下手に損傷したら平行世界にぶっ飛んでいって帰ってこれなくなる。
いや、それだけならいいが最悪宇宙が崩壊しかねん。」




放射線防護服に身を包んだドクとマーティが燃料であるプルトニウムを流し込み、
タイムトラベルの予定を話しているうちに、
ドクに恨みのあるリビアの過激派が襲撃してきた。
ドクは銃で撃たれるが、マーティはデロリアンに乗り込み逃走する。
カーチェイスの途中で過激派の撃った銃弾がタイムサーキットの端を打ち抜き、表示が乱れる。
前回履歴の1955年11月5日が表示されているようだが文字化け気味だ。

「追いつけるものなら追いついて見ろ!」

マーティはシフトレバーを弄り更にアクセルを踏み込む。
デロリアンは過激派の乗るバンを一気に突き放し、加速してゆく。
速度計の値はドンドンとつり上がり、車体の外側が放電し始める。
そして、時速88マイルに……

光に包まれたデロリアンとマーティは1985年から消えた。


―1955年11月5日


カリフォルニア郊外、深夜のヒルバレーで怪奇現象が起こった。
突然何も無い空間に放電現象が起こり、閃光が数回瞬くと、
次の瞬間に衝撃波とともに奇怪な銀色の自動車が何もない空間から飛び出してくる。
轍跡に炎を引き、けたたましいブレーキ音とともに廃屋の納屋に突っ込んでいった。
デロリアンだ。

暫くすると、特徴的なガルウィングドアが開き運転手が降りてくる。
埃に咳き込みながら半壊した納屋から出てきたのは、黄色い放射線防護服を着た男。

「すみませーん。ちょっと納屋壊しちゃって、謝りに来ました。……留守かな?」

母屋の方に声を掛けるが、よく見ると玄関にくもの巣が張っており、ひと気がない。
マーティが自分の格好に気が付いて、防護服を脱いでから周囲を調べる。
多量の銃痕のある古い型のフォードが放置されているなど、明らかに異様だ。
マーティはデロリアンを納屋から出しヘッドライトで周囲を走りながら調査する。
見渡すばかりの荒野。よく見ると周囲に散見される轍跡は無限軌道のものだろう。
道の向こう側は鉄条網が張られている。

「どういうことだ? 周り様子も古臭いし……」

そのとき、デロリアンのエンジンが止りエンプティランプはガス欠を示していた。
マーティは毒づくと、側にあった看板と深い茂みにデロリアンを押していき隠す。
そして、マーティはなんとなく看板に懐中電灯を向けて絶句する。

【リヨン街道 カリフォルニア共和国陸軍ヒルバレーベースまで5マイル】

「ヘビーだ……」


TO BE CONTINUED...

(嘘です続きません)

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最終更新:2012年01月25日 21:15