733: 弥次郎 :2018/10/15(月) 23:06:09 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
【ネタ】日仏ゲート世界「ゲートについての調査記録」
ゲート。
その存在が明らかになって以来、日仏の、そして欧州の学者・錬金術師の羨望を集め、その正体を解明せんと多くの人々がオルレアンに集い、おのれの知力の限りを尽くして挑んでいった。
だが、今日に至ってもなお、その正体や原理については不明な点が多く、特徴などは発見されていったが、解析の手掛かりとなりそうなものはあまりにも少なすぎて「正体不明」という結論が揺るがずにいた。
だが、彼等とて無力ではなく、あらゆる手段を講じて分析や調査を試みていた。
しっかりとした理論に基づいたものから、荒唐無稽なものまで。
その記録の一端を、御覧に入れよう。
アプローチNo.3:
実験者:織田幕府 フランス王府
内容:ゲートの大きさなどの測量
顛末:
発生したゲートについての大きさの調査は真っ先に行われた。
幅20m、高さは30m。ゲートの淵の部分はおよそ50センチ四方の、滑らかな表面を持つ未知の素材で構成されている。
角の取れた四角い空間が中央部にあり、これを通過することで岐阜とオルレアンの通行が可能となっている。
なお、この大きさの測量は毎年行われており、毎年少しずつではあるが拡張が続いており、サイズの拡張はおおよそ100m×100mとなったところでほぼ止まっていることをここに記しておく。
アプローチNo.8
実験者:織田幕府 フランス王府
内容:ゲートを通過できるものについての調査
顛末:
ゲートが岐阜とオルレアンをつないでいることが判明したが、通過できるのはどんなものがあるのか調査が行われた。
ゲートを超えて音を伝達できないかと実験が行われた。
人の声だけでなく、打楽器や動物などあらゆるものの音を発生させたが、ゲート越しに送ることは不可能だった。
一方で、ゲートを貫通する筒や管あるいは板など振動を伝える道具を使用した場合にはゲート越しにも送ることが出来た。
ゲートそのものに光の膜のようなものがあり、その光にかき消されるためか、ゲート越しに光を送ることは不可能な模様。
ただし、音の場合と同様に管や筒を使った場合にはゲート越しにも確認することが出来た。
ゲート越しに問題なく通過できた。
状態や温度に左右されることなく、状態が保存された状態で通過しているのが確認された。
ゲートの前で火を焚くことで熱が通過するかどうかを調査した。
岐阜側、オルレアン側両方から実験が行われたが、熱量の通過は見られなかった。
あくまで熱自体は、例えば熱いお湯を持って人間が通過すれば通過することが出来たが、通過できない模様。
ふいごなどを用いて風を人工的に作り、目視しやすい煙を目印にすることで通過できるかどうかを調べた。
結果、煙を混ぜた場合も空気単独の場合でもゲートを通過することはなかった。
放電装置の両極をゲート越しに設置し、通電を試みた。
結果、放電現象では不可能と判明。一方で、直接回路をつないだ場合には問題なく電気が通電することが判明した。
上記の実験から、ゲート自体は殆どの物質を通過させるが、一部の例外はゲートを貫通する何かを用いなければ通過できないとわかった。
アプローチNo.23:
実験者:織田幕府(夢幻衆)
内容:ゲートを構成する金属らしき素材の耐久性の確認(打撃)
顛末:
織田幕府が岐阜側のゲートで実施。
木槌に始まり、金槌、棍棒、刀、鐘撞などでゲートを構成する素材を打撃し、その様子を確認、耐久性を調べる。
それぞれ用意された道具で回数にして百回近く殴打したが、傷一つつかないまま終了。一部の道具では、逆に壊れてしまった。
集め得る限りの力自慢を動員してもなお壊せなかったことから、人の力による破壊は不可能と判断され、ゲートを構成しているのは少なくとも通常の金属以上の遥かに凌ぐ耐久性を有していると結論付けられた。
734: 弥次郎 :2018/10/15(月) 23:07:57 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
アプローチNo.53:
実験者:カトリック教会 エクソシスト他30数名
内容:邪悪なゲートの「浄化」
顛末:
総本山であるバチカンの枢機卿と神父、その他エクソシスト、補助員などによる大掛かりな儀式。
祭壇の設置のために一帯を通行止めにして行われた。
およそ3時間にも及ぶ儀式が行われたが、何ら変化は見られず。
ぶちぎれた神父が聖水をぶっかけたが、これまた何ら変化を起こすことはなかった。
これにより、少なくとも「邪悪」なものではないと推測される。
同様のアプローチは日本の各宗派にも声がかけられたが、いずれも難色を示され、実際に実験したが、効果は見られなかった。
アプローチNo.76:
実験者:織田幕府
内容:ゲートを構成する金属らしき素材の耐久性の確認
顛末:
織田幕府が岐阜側のゲートで実施。
今回のアプローチは物理的なものであるが、直接の破壊というよりも熱への耐久性を測るものとなった。
ゲートの片側に即席の炉をくみ上げ、着火剤によって木炭を着火し、多数のふいごによって空気を送り込んで高温状態を作り上げる。
2時間余りにわたって加熱し、その後熱が冷めるのを待って状態を確認したが、やはり形状に何ら変化は見られなかった。
このため、この時に実現可能な範疇の熱量に対して、高い耐熱性を有していることがわかった。
アプローチNo.86:
実験者:フランス側錬金術師
内容:ゲートが生えている地面の地下の様子の調査
顛末:
フランスの学者たちが実施。
ゲートの下、地面の下に何かしらゲートを発生させるものがあるのではないかとの推測から、地面を掘り返して探索が行われた。
地下十数メートルにわたって掘り返されたが、特にそれらしきものは発見することが出来なかった。
余談であるが、ゲート下の土や石を全て取り払った後にもゲート自体が空中に浮かび続けていることが確認された。
よって、ゲートは特定の空間座標に発生していると思われる。
アプローチNo.86-2:
実験者:フランス側錬金術師
内容:ゲートを動かすことができるのかどうかの調査実験
顛末:
フランスの学者たちが実施。
上記の実験で空中にゲートが浮かんでいるというのは学者たちの度肝を抜いたが、同時にそれが動かせないかという意見が出た。
この実験はその意見を採用し、ゲート自体に固定具を設置して、馬と人力によって引っ張ることで行われた。
当時の記録によると最低でも30馬力以上の力で引っ張られたが、ゲートは発生した位置からピクリとも動かなかった。
後に幕府側でも象と馬を用いた同様の実験が行われたのだが、こちらも動かすことには失敗している。
アプローチNo.95:
実験者:織田幕府
内容:ゲートを構成する金属らしき素材の耐久性の確認
顛末:
こちらも織田幕府が行った実験。
用意できる限りの酸性および塩基性の薬品を用意し、これをゲートの枠にかけることでどの程度耐えるかを調べた。
結果は言うまでもなく、何ら反応を示さず。気体の発生、接触面の変化などは見られなかった。
時代が下って更なる薬品が製造できるようになってからも同様のアプローチは繰り返されたが、今のところ影響を与えた物質は存在しない。
如何だっただろうか。
ここに記録されているのは、膨大な回数実験された記録の、ほんの一部に過ぎない。
近年では学問の発達、特に物理学や量子力学などなど、様々な分野からのアプローチが行われ始めており、1600年から人々の頭を悩ませてきたゲートの正体を探る試みが行われている。
あるいは、非科学的な手法---魔術、魔法などといった手法を用いることによって解明を試みる動きもある。
だが、早々にうまくいくとは限らない。ひょっとすると神の奇跡、あるいは人間が理解しえない根源的な法則で生まれたのかもしれない。
いずれにせよ、今日まで、そしてこれからも、この
日本大陸の岐阜とフランスのオルレアンを結ぶゲートは使われ続けることだろう。
仮に、もし仮に、このゲートを人工的に再現することが出来たら---その時人類は一体何を手に入れるのだろうか?
神の域にたどり着いた人類の英知なのか?はたまた、禁忌を犯した罰なのか?
それは、まさしく神のみぞ知る、といったところだろうか。
735: 弥次郎 :2018/10/15(月) 23:09:03 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
以上、wiki転載はご自由に。
そういえばこういうこともしていそうだなと。
はてさて、このゲート、一体どういうものなのやら…
最終更新:2018年10月18日 10:36