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162: yukikaze :2019/10/05(土) 22:05:35 HOST:148.228.242.49.ap.seikyou.ne.jp
やっとできたぞ、ロード・ネルソン級。まとめのキングジョージ五世級はこれを以て破棄となります。

ロード・ネルソン級戦艦

排水量 50,000トン(基準排水量)
全長 252.0m
水線長 246.0m
最大幅 35.0m
吃水 10.6m
主缶 海軍式三胴型重油専焼水管缶 8基
主機 パーソンズ式オール・ギヤード・タービン 4基4軸
出力 140,000hp
最大速力 28.5ノット
航続距離 10ノット/14,000海里(実際は6,000海里)
乗員 2,000名
燃料  重油:3,700t
兵装 45口径42cm3連装砲3基
    50口径13.3cm単装速射砲10基(片舷5基づつ)
    50口径76mm連装両用砲8基(片舷4基づつ)
    2ポンド8連装ポムポム砲6基
装甲 舷側 381mm
    甲板 149mm(弾薬庫。機関区は124mm)
    主砲防盾 374mm(前盾)249mm(側盾)149mm(天蓋)
搭載機 水上機4機

同型艦 『ロード・ネルソン』『コリンウッド』『ベンボウ』『ジェリコー』

(解説)
イギリス海軍が建造した最後の戦艦であり、ソユーズ級戦艦の完成までは世界最大の戦艦であった。
攻防走全てにおいてこれまでのイギリスの戦艦の集大成と言える艦であったのだが皮肉なことに、同級が全艦就役したころには『戦艦』の時代の終わりを迎えており、後世『壮大なる国費の無駄遣い』と批判されることになる。

所謂、ワシントン海軍軍縮条約締結により、イギリス海軍戦艦部隊は、日米両海軍と比べると、質的な劣勢に立たされることになった。
まあ、ドイツとの建艦競争にかまけて、戦艦をわんさか作っていたイギリス側の自業自得感もあるのだが、イギリス側が42センチ砲戦艦を作れるのは、どれだけ早くても1930年代中頃であり、日米が42センチ砲戦艦を建造・維持しているのを指をくわえて待つより他なかった。

こうしたなか、ようやくQE級代艦である『キング・ジョージ五世』級戦艦(史実ライオン級に準じた艦(主砲は42センチ砲))が建造されることになり、イギリス海軍もほっと一安心することになるのだが、彼らの安堵も長くは続かなかった。

まず一つは、1935年1月にソ連で承認された海軍拡張計画の承認である。
4万トン級戦艦8隻と、2万6千トン級巡洋戦艦8隻を10年間で配備し、共産ドイツにおいても、2万6千トン級巡洋戦艦2隻の配備を目指すことになるこの計画は、その真正面に立たされることになるイギリスを大いに刺激することになる。

そしてもう一つは、諜報部の活躍により、日本海軍が、イギリス海軍さえ諦めた酸素魚雷の実用化に成功し、とっくに実戦配備していたことが判明したことであった。
当初は誤報と思っていた彼らも、日本側が、始動時には空気を使用し、徐々に酸素濃度を高くしていくシステムを採用(イギリス側の失敗は、始動時から酸素を利用していた)していたことが判明してからは、事実と認めざるを得なかった。

163: yukikaze :2019/10/05(土) 22:06:12 HOST:148.228.242.49.ap.seikyou.ne.jp
日露戦争以来、控えめに言っても日英関係は冷え切っており、アジアにおいて日英が戦う可能性を半ば真剣に考慮していたイギリス海軍にとって、日本海軍が酸素魚雷を実戦配備していたという事実は、看過しえないものであった。

そして彼らの憂慮に止めを刺したのが、この酸素魚雷が史実3型であり、その威力は『キング・ジョージ五世』級戦艦の防御ではどうにもならないことが判明したことであった。
同級は、機関の小型軽量化に失敗した代償で、船体における機関区のスペースを多くとらざるを得ず、少ない出力で高速を出すために船体を細長くする必要があったため、船体の幅を狭めたのだが、その代償として、舷側から機関区隔壁までの区画長は他国戦艦の半分程しかない4.3mと短く、しかも再計算により、通常の魚雷どころか、それより炸薬量の少ない航空魚雷にすら耐えられないことが判明した時点で、イギリス海軍は、『キング・ジョージ五世』級戦艦に見切りをつけることになる。

結果的に、この問題を解決するには、現行の軍縮条約の制限を取り払わざるをえないことから、イギリスは、最終的に軍縮条約の凍結という結論へと至るのだが、イギリス海軍にとって頭が痛いのが、『キング・ジョージ五世』級戦艦を超える戦艦を作ろうにも、技術面や予算面の問題から、そんなものを待っていたら10年単位で戦力整備の遅れが出るというものであった。
そのため、海軍としては、『キング・ジョージ五世』級戦艦の設計を流用しつつ、当時のイギリスで建造できる最強戦艦の設計に取り掛かるのである。

以下、ロード・ネルソン級の特徴について述べる。

主砲については、『キング・ジョージ五世』級戦艦と同様、45口径42センチ砲を3連装砲塔3基備えている。
性能的に発射速度は毎分2発、仰角は+40度/-3度、重量1,078kgの主砲弾を最大仰角40度で射距離36,375mまで届かせる事ができる性能であった。
射程20,000mで舷側装甲350mmを、射程28,300mで甲板装甲165mmを抜く能力であり、大和級やアイオワ級を除けば、まず一級の能力を有していた。
『キング・ジョージ五世』級戦艦の初期故障の蓄積があったせいか、同級では砲塔の不具合は発生せず、艦隊側を安堵させている。

副砲は『キング・ジョージ五世』級戦艦と同じく、新開発された50口径13.3cm両用砲を採用している。同砲は発射速度は毎分7 - 8発、仰角は+70度/-5度、最大射程は仰角45度で射距離21,397 m、最大仰角で高度14,935 mで、カタログデータでは優れるが、実際の所は砲の俯仰角速度・旋回速度が普通の平射用砲塔と大差なく、ドイツ空軍の急降下爆撃機への対処は困難だった。
砲弾装填は人力であったが、水上砲戦での威力を重視したため砲弾重量は36,3kgもあり(日米の12.7cm砲弾で約25 - 28kg、動力装填式のフランス13cm砲弾でも32kg)速射性を阻害していた。これは重量が40,8kgまでならば人力で速射が可能であると言う間違った見解に基づき、弾薬包形式(砲弾と装薬が一緒、通常は動力装填式に多い)にした為、人力での装填作業を継続困難にしたのである。

他に対空火器として英国軍艦に広く採用されている8連装ポンポン砲(水平四連装銃身を上下に配置)で装備するのは『キング・ジョージ五世』級戦艦と変わらないが、これを4基から6基へと増載している。
装備型式は1番煙突の両脇に4基を、残り2基を後部艦橋の後部に後ろ向きで並列に配置した。この砲は口径が40mmと一見、強力そうだが有効射程が短く、弾道特性も悪いために実際は中々当らなかった。
さらに、射撃中に弾体と薬莢が分解して頻繁に弾詰まりを起こすと言う悪癖を持っていた。

当時のイギリス海軍の主力攻撃機がソードフィッシュであったという問題もあるが、対空火力の無さは、就役当初から問題視されており、後述する航続力の問題もあって日米海軍からは「空母機動艦隊の随伴艦としては役に立たない」と、辛辣な評価を受けることになる。

164: yukikaze :2019/10/05(土) 22:06:49 HOST:148.228.242.49.ap.seikyou.ne.jp
防御についてであるが、こちらは『キング・ジョージ五世』級戦艦の拡大版である。
垂直及び水平装甲については、『キング・ジョージ五世』級戦艦との変化はない。
一部には、アドミラル級と同様、傾斜装甲の復活を求める声もあったが、建造時における装甲板取り付け工事の複雑化を嫌ったのと、傾斜装甲にした場合、装甲版の高さが足りなくなることから、『キング・ジョージ五世』級戦艦と同様、完全に垂直な装甲にしている。
もっとも、主装甲板の背後に断片防御用の装甲甲板を装着することで、敵弾が主装甲を貫通した場合や、貫通しないもののショックで主装甲板の裏面が砕けて飛散した場合に、居住区や機関区を守るようにしている。

水中防御は細分化された空層区画で燃料タンクなどの液層区画をサンドイッチする計5層で浸水を受け止め、そのうち外側の1層を艦底部まで伸ばして二重底と組み合わせて対水中防御とする構造を取っている。
『キング・ジョージ五世』級戦艦と比べて、艦幅を広くとったことから、舷側から機関区隔壁までの区画長が、他国戦艦と同等かそれ以上取れるようになり、課題となっていた魚雷攻撃への改善を果たしている。
(同時に、タービンシャフトの内軸と外軸の長さが『キング・ジョージ五世』級戦艦が10.2mだったものが本艦においては15.7mと離すことにより被害拡大を防ぐ工夫を行ったり、水線部に近い箇所の舷窓の廃止や防御区画の細分化をしている。)

よくいう水中弾対策がない事については、イギリス海軍自身が水中弾の発生確率に懐疑的であったことや、水中弾対策をしっかりしていたアイオワ級が、魚雷防御についてはその分劣ったことを考えれば、それ程おかしいことではなかった。
むしろ、本級の大問題は、機関の燃費効率を過大評価しすぎたせいで、液層区画を当初計画のの2層から1層だけにしたことで、魚雷防御を、結果的に計画よりも弱体化させてしまったことであろう。

機関については、『キング・ジョージ五世』級戦艦と同様、アドミラリティ式重油専焼三胴缶8基とパーソンズ式オール・ギヤードタービン4基4軸推進のままであるが、機関技術の発展によりボイラー温度を750度まで引き上げられた。
また、本艦は重量軽減のために巡航タービンを廃し、後進用ギアを内蔵した複流型低圧タービンと高圧タービンを並列に配置した2胴構成となっている。
機関配置は『キング・ジョージ五世』級戦艦と同じくボイラー室・タービン室・ボイラー室・タービン室というシフト配置を引き続き採用している。
機関部は縦隔壁によって左右に分かれており、ボイラー室には1室あたりボイラー2基が設置され、左右で4基、前後の4室で計8基を配置していた。
推進用のタービン室も4か所に分かれており、艦首側のボイラー室の背後に外舷軸を推進するギヤード・タービンが左右に1基ずつ計2基が配置され、後部ボイラー室を挟んで艦尾側に内側の2軸を推進するギヤード・タービンが縦隔壁を挟んで左右1基ずつ計2軸が配置されていた。

前述したように、同級の機関は、燃費効率を過大評価されすぎており、その効率をそのまま燃料搭載量に適用させてしまった結果、当初計画よりも大幅に航続力を減らしてしまうという大失態を犯すことになる。
これは1943年以降の欧州本土攻撃において、頻繁な補給を必要とされ、機動部隊を率いていたハルゼーや小沢の足を引っ張ることになり、最終的にはキングから、機動部隊から外され、前衛部隊での対地支援を主な役割にさせることになる。

165: yukikaze :2019/10/05(土) 22:07:20 HOST:148.228.242.49.ap.seikyou.ne.jp
以上のように、いくつかの欠点はあるとはいえ、同級がイギリス最強戦艦であることは間違いなく、『戦艦』としての能力を見れば、日米海軍にも劣らない。
だが、同級が戦争が始まって尚、最優先で建造をするに足る能力を有していたかというと、空母機動艦隊と連携ができていない時点で疑問符が付く。
特に、イギリスの装甲版製造能力の問題から、同級の建造の推進に伴い、イラストリアス級の改良型として建造される予定であったフォーミダブル級空母(史実インプラカブル級)の建造が、1940年にならないと始まらず、しかも日米海軍の艦載機導入問題から、同級の建造計画が二転三転してしまい、最終的にはバーストしたことで、イギリス海軍の新型空母が、イラストリアス級2隻に留まったという事実は、空母が海戦の主力となったことを考えれば、擁護の範囲を超えていた。

後知恵論で言えば、開戦と同時に同級の建造を打切り、フォーミダブル級空母4隻建造していた方がまだマシ(もっとも、格納庫の高さの問題から、日米海軍の主力戦闘機(烈風及びコルセア)の運用はできず、制動索も新型に代えねばならないなど、運用は大変であったろうが)であったろうが、建造時期を考えると、ギリギリノルマンディー上陸作戦に間に合うかどうかであり、戦局に影響を及ぼしたかというと、微妙なところであるのもまた事実である。

同級は、ソユーズ級への対抗として、『ロード・ネルソン』『コリンウッド』が1960年まで現役を務めており(『ベンボウ』と『ジェリコー』は、戦時中の熟練工不足による仕上げの甘さや装甲版等の材質の劣化問題から、早期に退役していた。)
イギリス海軍戦艦部隊の掉尾を飾ることになる。

168: yukikaze :2019/10/05(土) 22:14:26 HOST:148.228.242.49.ap.seikyou.ne.jp
と・・・言う訳で、イギリス最大最強戦艦『ロード・ネルソン』級降臨。
ソユーズ級が出るまでは、文字通り世界最大の艦だったりします。元ネタはライオン1942案(B)。

まあ一言で言えば史実ライオン級の拡大強化版。
キング・ジョージ五世級が史実ライオン級であるから当然と言えば当然なのですが。
で・・・ここまで強化する理由として上げたのが、ソ連の海軍軍備拡張により、キング・ジョージ五世級では質的優位に限界があることと、どこぞのバカヤロ海軍が酸素魚雷実戦配備したこと。

イギリス海軍がアジアで対日戦覚悟していたとかアホかとお思いでしょうが、ほら南に問題児集団いるでしょ。青島獲得して且つ装甲巡洋艦1隻でイキっている国が。イギリス海軍割とマジで、豪州の行動に巻き込まれる事想定しています。

戦艦として見た場合、対空能力と航続力除けばかなり良い艦になっています。
問題は、そのどちらもが第二次大戦で重要視されていたということと、こいつのせいで空母建造がバーストしてしまったことなんですが。

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最終更新:2019年10月07日 09:54