500: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:29:54 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
大陸SRW IF 融合惑星編 短編集「Episode of AF」
Prologue
融合惑星。C.E.世界の太陽系へと突如として出現し、幾多の世界からの転移国家が犇めくハビタブルプラネット。
既に7つもの世界線が入り混じるこの世界は、来たるべき敵性宇宙勢力の襲来に備え、あるいは転移国家間やその国家をまたいで存在する無数の組織の、
これまた複雑な関係や動きによって幾多の争乱や紛争、あるいは戦争や事件が相次いで発生する極めてホットな惑星事情を抱えていた。
これに対し、同太陽系内第三惑星である地球の国家が構成する地球連合は、この融合惑星の勢力と接触、あるいは必要に応じて事変に対して介入し、敵性的な宇宙人の侵略に備えた支援や交流を深め、以て地球圏の防衛能力を高めるために日夜奮闘を重ねていた。
この融合惑星がフォーリナーなどの手に堕ちることは、ひいては地球の防衛計画そのものを根底から揺るがしかねない事案であった。
また、進出先を求める企業や民間組織、研究機関、個人や団体を含め、様々なレベルで行われる介入や交流は、確実に融合惑星の動きを変えつつあった。
具体的な例としてはβ世界に蔓延っていた人類に敵対的な生物であるBEATの駆逐および世界復興、γ世界におけるクーデター阻止、ε世界における異世界国家同士の全面戦争などがある。そのほかにも、軍事的支援や民間への人道的支援、技術交流などは多数行われ、世界は危うさを保ちながらもなんとか進み続けていた。
無論、融合惑星だけでなくC.E.世界の地球でも多くの動きがあった。地球外生命体であるELSの来訪。新西暦世界とは全く別の、異世界へのゲートの発生と、そのゲートの先における世界との接触が起こっていた。その世界においては、驚くべきことに、科学ではなく神秘や魔法が実在し、科学の代わりに進化をしているファンタジーのような世界であった。
この世界との邂逅は、大きな衝撃を持って受け入れられた。さらに驚くべきことに、そのファンタジー世界の先には異なる世界線の、違う歴史をたどった地球が存在し、その世界でもまた、地球外の存在からの脅威というものが存在する可能性があった。
これに対しても、連合は、というか大洋連合はおせっかい半分、オカルト方面も含めて厄介な事情が潜り込むことを避けるために介入。
そのファンタジー世界…特地の特性の為か、突如として出現したヴォルクルスへの対処という予想外の事態にまで発展していく。
そして、現在。一見して安定しているかに見える世界・惑星情勢は、しかし、何時破れるかもわからないという薄氷の平穏を享受していた。
各世界、そしてそこに生きる人々がこの後に行った何を目撃し、何と相対捨て行くこととなるのか。それはまだ、分からない。
501: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:31:09 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
融合惑星の表面部は、大部分が海洋によって占められている。地球の数倍のサイズを持つ融合惑星は、地球よりも大きな物差しで世界を見ることが必要だった。
それは、海を渡る技術である航海にしても同じである。単純に大きいというだけであるが、それでも距離や星の見え方などは違って見え、通常の航海をサポートする衛星なども一から設置し直し、測量や測距などもまた新たに行わなくてはならない。
また、単純に大陸や列島の感覚が広くなっている箇所もあり、積み荷となる物資や兵器などの増加と、航海のための人員の増加、動力機関などの肥大化、物資の積載量の強化というのは総じて船舶の肥大化を招いていた。
特に、融合惑星において各勢力で大なり小なり運用されている人型機動兵器というのは他の通常戦力と一線を画す一方で、やはり相応の負担を運用側に求める傾向にあった。小さければ5m前後、大きければ30m近くにもなる人型兵器を運用するというのは楽ではないのだ。
また、第三惑星の地球から離れて融合惑星において活動する地球連合各国は現地の国家から土地や基地などを間借りしたり、あるいは自力で拠点を構築するなどするのが常であった。外部に迂闊に情報や兵器が漏えいすることなく、それでいて有事の際に動きやすく、柔軟な戦力として活動できるような母艦。その答えが大型航空プラットフォームであり、人型兵器の運用法の一つであるISA戦術に対応した万能戦艦であり、圧倒的なサイズと陸海問わずに行動できる能力を持つAFであり、ひいては群体型AFという発想に繋がっていくのであった。
特に群体型AFというのは、建造や運用のハードルこそ高いものの、機能を一つの枠組みにオールインする必要が無く、移動する巨大な拠点として極めて優秀であった。積載量に関しては言うまでもなく、工廠や農場などの生産能力を備えれば、極めて長期間の無補給での活動が可能であった。
そうして、大洋連合が、そして幾多の世界を転生することで経験してきた
夢幻会が世に送り出したのが、群体型AF「アシハラノナカツクニ」であった。
全長が可変ではあるが20km。積載量に関しては言うまでもなく、居住区や生産区画も備え、工廠もあることでまさに動く拠点。
下手な陸上基地を凌ぐ滑走路を備えていることから大型爆撃機や輸送機なども容易く艦載機として運用可能であり、さらには群体型というダメコン能力の高さや生産性の高さという強味も備えており、広大なこの融合惑星において活動するのにはまさに足がかりとなるものだった。
しかしながら、いいことづくめに思えるこの群体型AFも、案外苦労するところがあったりするものである。
あるいは、超常的な兵器というよりは、人々が短いながらも暮らすための生活の場としての面がある。
さらに見方を変えてみれば、一つの巨大な乗り物でありそれを維持し、運用する人々の姿もある。それをほんの少し覗いてみるのも一興だ。
502: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:31:53 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
Part.1 其の名はアシハラノナカツクニ
海洋をうなり声のような音が、切り裂いていく海の音共に響いていく。全長15km近い巨体を持つ船舶が海を行けば、おのずと影響は周囲に出ている。
その巨体故に各所に設けられた推進機関が駆動し、それを外側から見れば、巨大な島が動いているようにも見えるだろう。
事実として、この船舶はただの船舶ではなく、時として大型の拠点として、海上都市として振る舞い、時には個別の艦として動くこともあるのだから。それだけのサイズと迫力は備えていた。
その船舶は、何も単独で航行しているわけではなかった。
早期警戒機や護衛を兼ねる備え付けの汎用艦艇であるオオアシハラ級汎用艦が周囲を固め、海中にはソナーとジェットパックを備えた水陸両用のMSが警戒にあたっていた。
それらはまるで一つの行列のようであり、調和をなしていた。
そして、その調和に新たな音が響いた。
『乗員の皆様、アシハラノナカツクニ3番艦「アマノハシタテ」が、融合惑星標準時午前8時をお知らせいたします。
本艦は間もなくγ世界日本列島太平洋側海域に進入、正午ごろを目途に日本国相模湾沖合に到着いたします。
到着後、交易のため巡航形態から湾港形態へと移行いたします。その為、艦の挙動が大きく変化することがございますので、一般乗員の皆様は安全区域での待機をお願いいたします。それ以外の作業要員の皆様は準備のほどお願い申し上げます。
また、各艦をつなぐ牽引帯および連結フレームの上に乗りこんで、「今年一番の波が来たぜ!ごっこ」をなさるのは大変危険で、落下した際の後始末などを含めてぶっちゃけ面倒ですので、お控えください。オーバー』
艦内に、そして艦外も響く女性の声を合図に、艦内各所で人々が一斉に動く音がした。それは、一つ一つは小さいながらも、重なり合い、10km越えという艦全体の各所で一斉に発生したことで、轟くような音となっていた。
今日という一日、そしてこれから数週間滞在することになるγ世界での仕事が始まるのだ。それは交易をおこなう人々だけではない。
長距離を航行してきたアシハラノナカツクニを維持し、管理する人々にとっても、停泊期間中にしか行えないような点検や作業が山ほどあるのだ。
つまり、今日という日は新しい始まりの日だ。誰もが、動き始めていた。
- アシハラノナカツクニ三番艦「アマノハシタテ」総括艦橋
アマノハシタテの感情構造物の中でも、ひときわ高い位置にある総括艦橋には、多くの人員が詰めていた。
総括管理型AIを総艦長に据え、人間の艦長を補佐するという形をとるこの群体型AFは、少人数化を可能な限り進めてはいる。
それでもその群体型の巨体を構成する感が多くなることで、必然的にコントロールを行う人員を増やすことを余儀なくされていた。
とはいえ、である。総括管理型AIが艦内のネットワークで情報を瞬時に共用し、ダイレクトに艦の挙動へとフィードバックできるのは、このサイズのAFを運用するにあたっては画期的ともいえるもので、むしろよく人員を抑えていると言ってもよいだろう。
事実、総艦長の“アマノハシタテ”は人間とのセッションやコミュニケーションをとるための義体を介して艦のコンピューターとリンクし、正確な操艦を現実のものとしていた。
「早期警戒艦よりアマノハシタテ総艦長へ入電。γ世界日本国自衛隊の護衛艦を捕捉。エスコートの意思表示ありとのことです」
「“アマノハシタテ”より返電を。貴艦の誘導に感謝を示す、と」
「了解しました」
ピケット艦からの入電も、人が認識するよりも早くに受け取り、返電する。
その仕事ぶりを艦長席に身を置いて眺めている艦長はにこやかな表情だ。
503: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:32:25 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
「相変わらず“アマノハシタテ”さんがいるとやはり楽だね」
「当AIは艦長の補佐役であり円滑な艦の制御を目的としており、あるいは万が一に備えたバックアップ役も兼ねておりますのでこの程度は造作もありません」
「褒めているんだよ、これでも」
「当然です、これが職務ですので」
しかし、と淡々と仕事を処理しながらも“アマノハシタテ”は、自分のところに飛んでくる連絡や通信を裁く艦長へと問いかける。
「γ世界の日本への寄港はしばらくぶりとなりますが、艦長としてはどのように思われているのですか?」
んー?と腕を上に大きく伸ばしていた艦長は、“アマノハシタテ”の問いに少し迷って答える。
「仕事とはいえ面倒ってのが正直なところだな。β世界の日本との関係がよくはないって話だし、おまけにγ世界の日本国は国防概念の乏しさが懸念されているからねぇ…」
「今回の寄港に関しても、だいぶγ世界日本内において議論を呼んでいたようです。
特に、クーデター介入時にこのアシハラノナカツクニについての能力をしり、自国への侵略を懸念しているとか」
その返答に、艦長は露骨に顔をしかめる。
侵略をする意図など、こちらには全くない。何が悲しくて大洋連合の主要国である日本国の本土の10%にもなる島国を侵略し、そこを統治しなくてはならないのだろうか。まして、この世界の
アメリカやソ連との関係の問題もあって、そんなオプションは論外とされているのだ。
それを知っているからこそ艦長は良い顔をしない。
「どう考えても被害妄想もいいところだな。今回は大洋連合だけでなく地球連合としても、バビロン計画を買い取った企業連合としても、幅広い分野で交流することになっているんだから迂闊な真似などできはしない。
そのくせ、軍備や国防意識に乏しい上に他国との協調を作ろうともしていないし、かと言って自前での軍備拡張なんかを行う気も見せないときた。
行動が頓珍漢というか、一貫性が捉えられない。これは一体どういうことだって話になるんだ」
「当AIには大衆心理についての推察は考慮外となっております。が、あえて推察するならば、大衆が利己的かつ非現実的な願望に縋っている可能性があります」
「ほう?」
「これは災害時に人間が陥る心理的傾向のクラウドデータから導き出したものですが、自己を守れなくなった場合、自分がその状況に陥った原因を責めることで、心理的に自分を守ろうとする傾向が見られます。自衛隊のクーデター騒ぎに、テロリストの活動、さらに他国からの介入という非常事態に反応し応答できないことで、逆にそういった集団への敵意だけが空回りしているかと」
「端的に言えば、ルサンチマンか」
艦長の返答に少し首を傾げた“アマノハシタテ”は、瞬時に艦内のネットワークを経由して検索をかけ、頷きを作った。
「…ルサンチマン、ネットワーク検索に該当あり。なるほど、納得のいく説明となりますね。
国家的な信頼などが堕ちているγ世界日本はまさにその弱者であり、ルサンチマン的な思考にとらわれているのでしょう」
「こうなると弱者の思考に入り込むからな。面倒だぞ…」
艦長の嘆息は、艦橋にいる他の人員の意を代弁したものであった。
仕事は仕事。しかれども、これから相手にする国が余りにも、というのは悩みのタネになりかねないものであった。
ともあれ、巡航形態のアシハラノナカツクニは順調に航海を続け、γ世界日本との、そして日本を介してこの世界の列強との交流を開始するのであった。
504: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:33:01 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
Part.2 「他国」日本を眺める者
- 融合惑星標準時午後1時47分
- γ世界 日本国 相模湾沖合 アシハラノナカツクニ三番艦「アマノハシタテ」
アシハラノナカツクニ三番艦のアマノハシタテは、日本国の相模湾沖合に到着後、大きくその形態を変化させていた。
速力が出せるように、そして燃費が良い状態で長く航行できる巡航形態から、湾港設備を大きく開放し、本来は格納されているスペースを広げ、輸送艦や交易船が行き来しやすいようになった、湾港形態へと移行していた。この湾港形態では、艦内に収容されていた埠頭や港の機能が大きく広げられ、移動が余りできなくなることと引き換えに、腹に抱えて輸送してきた物資を速やかに陸揚げするのに向いた形態であった。
合わせて、艦上部でも巡航形態では制限されていた飛行甲板が使用ができるように方向が調整されて、海路だけでなく空路での輸送も行えるように準備がされていた。
日本列島との間で陸路をつなげるのは出来なくはないのだが、流石に吶喊でやるにしても時間がかかり、また収容にも手間取るので今回は見送られた。
だが、連合が何の気なしに展開しているこのAFの能力というのは、敵意の有無にかかわらず、γ世界日本にとっては脅威でしかなかった。
今回の交易では東京湾だけでなく、関東近縁や東海道、遠ければ大阪までも含んだ複数の港でも行われることになっている。
既存の船とのスペースの兼ね合いなどもあってのことであるが、裏を返せば、連合がその気になれば軍勢を瞬く間に広範囲に展開させることができるわけである。
一応政府も海自をはじめとした自衛隊に話を通してみたのだが「どうやっても防衛は不可能」という返答が帰ってきて、嘆息するしかなかった。
相手が威圧しているわけではないのが分かっていても、それでも圧力を感じざるを得ない。
「はぁ……」
護衛艦の艦橋から、遥か遠方にありながらも、島を思わせる巨体で距離感を掴みにくい海上都市を見、艦長は思わず嘆息していた。
何という数の、そして大きさによる暴虐か。展開されている護衛艦艇だけでも海上自衛隊の全戦力を上回るどころか、在日米軍さえも凌ぐようなレベルの戦力が展開されている。これがほんの一部にすぎないというのだから、地球連合というのはとんでもない組織なのだと実感する。
いや、国の力、国力の時点で凄まじい差がついているのだろうか。少なくとも、こんなふざけたサイズの艦艇を作ろうなどと考えること自体しないだろう。
まして、到着後に披露されたように変形するような機能を付け加えた艦艇など、馬鹿らしいと一蹴されかねないものだ。
だが、それを連合という組織は成してしまった。
「あの、艦長?」
「すまんな、副長。だが、ため息の一つでもつきたくなる」
505: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:33:49 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
心配げな副長は、顔色が良くない。自分もそうだという自覚がある。
何しろ、目の前に凶暴な「何か」が悠然と佇んでいるのを見張っているのだから。こちらに徒に襲い掛かっては来ないだろうが、かと言って恐怖しないというわけがない。それに、こちらの国の対応の誤りや、テロリストのような集団が彼らを襲うような事態があっては、自分達や自分たちの国が無事である保証など、まったくを持ってないのだから。
「まさに動く島か…」
「大きいですね、本当に」
「まったくだ。こんなのを別の惑星に平然と展開できるという時点で、どこのSFだ、と言いたくもなる」
少し愚痴を言ってしまうのは、この任務の最中ではしょうがないことだろう。決して緊張が足りないとか怠慢というわけではないのだが、むしろ下手に緊張したら、余計な行動をとってしまいそうで怖いというのもある。いずれにせよ、自分達ができることなど少ない。
精々機嫌を損ねないように適度に息をひそめ、周りでトラブルが起きないかを見張っていた方がよほどましというものだった。
「上層部も政府も無茶な指示を出していないから一安心ではあるが…」
「見ただけで分かりますよ、艦長。勝ち目なんて毛の先程もありません」
「そうだな」
どうやって目の前の巨竜を海に沈めろというのか?
聞いたところによれば、米軍は万が一の時には通常の戦力での攻略ではなく、戦略を含んだ核兵器の全力投射を検討しているという。
だが、その飽和攻撃が果たして通用するものか?という疑問が湧いてしまう。これだけの戦闘力の塊が、核の投射を想定していないはずもない。
「政府や国会で余計なことを言って火種にならなければいいんだけどな。矢面に立つのは俺達なんだから…」
「それについては何とも…」
幸いにして、与党野党でもごく一部の、あえて言えば馬鹿を除けば連合を下手に刺激するなというのは共通認識となっていた。
今のところは交易をおこないつつ、他の惑星の事情を教えられ、現状について教えられ、さらに自分達の事情を伝えている最中。
この融合惑星に転移してきているほかの国とも話し合いや外交を行っていくことが求められているのだが、正直パニックになっていないのが奇跡のようなものだった。
だが、それでもパニック一歩手前というか、混乱して情報が錯そうしているのが現場にいる自分達にも伝わってくるほどなのだ。
だからだろう、どうしても、ため息が出てしまう。早く何とかしてほしい。何がというわけではないが、必要なのは状況を何とかする力だ。
だが、国民を守るべき自分達にその力が無く、ただ右往左往しているのがなんともみじめで、悔しいのだ。
この憤りは、何処にぶつければいいのか。不謹慎ではあるが、クーデターを行った一派の考えが分からなくもない。
だから、艦長はそれを務めて表に出さない。それは決して自衛官が考えるべきことではない。考えてはいけないことだ。
日本国は民主国家であり、過去の反省をもとによみがえった国なのだから。
だが、同時に、何時までもそれではいられないのではと思う。変化しないものなど存在しない。何時か変わりゆくものだ。
(……はぁ)
しかし、冷静に考えればそんなことは栓無きことだ、とも思う。
結局、自分の中にわずかに燻るものを抱えながら、自らの仕事をこなすしかなかった。
506: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:35:19 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
《ワード解説》
アシハラノナカツクニは群体型AFという特性上、明確に何番艦であるかというのが定義しにくい。
よって、コアユニットの製造順番によって何番艦であるかが定義されている。
日企連世界においてはあくまでも補助として利用されていなかったが、この世界においては本格的に導入されている。
構成ユニットを結ぶネットワークによって情報や状況を一括管理し、義体にインストールされた総艦長役がインターフェイスとなって、人間の艦長の仕事をサポートすることになっている。日常的な会話はもちろん、戦闘指揮や航行の指揮、形態の変更などを行える。
アシハラノナカツクニが巨大な船舶のように構成を組み替えた形態。
速力や燃費の面において最も優れており、船舶にも似た形であることから砲撃能力も非常に優れている。
構成ユニット同士が密着して無駄なくスマートな形態となっている巡航形態とは逆に、各艦の隙間を開け、一つの海上要塞、あるいは都市としての面を全面に出した姿。日企連世界においてはアフリカ上陸作戦時などに使われた形態で、大小問わず数百を超える船舶の港として機能する。
その代償として、移動能力は著しく低下し、また湾港形態へという攻するのはテスラドライブや補助艦艇があっても時間がかかってしまう。
507: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:36:36 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
以上、wiki転載はご自由に。やっと書けました(赤疲労
暫く書いていないとやっぱり麻痺しちゃいますねぇ。
他の、投降予定もないネタに浮気してあれこれ書いていたらやっぱり色々と…
今後はこれまでよりも肉体的にも心理的にも余裕が減りそうですし…
やりたいことがいっぱいあるのに全然消化できません(白目
516: 弥次郎 :2019/02/23(土) 23:58:14 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
502のところ分が途切れていました、修正お願いします
×そして、
〇そして、その調和に新たな音が響いた。
誤字もあったので修正をお願いします。
506
×代償問わず
〇大小問わず
533: 弥次郎 :2019/02/24(日) 00:24:36 HOST:p2729046-ipngn201308tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
横須賀沖合だとなんか悪いですね
すいません、相模湾沖合に修正お願いします…
最終更新:2023年11月15日 20:31