156 :名無しさん:2012/01/24(火) 19:43:53
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アメリカと中国が消失するようです。
1942年12月のある日突然、アメリカ本土と中国に覆った謎の雲によって通信、交通が一切遮断されたのだ。
世界最大の国力を持つ国と最大の人口の国が突然消失したことにより世界は混乱に見舞われる事になるがただ一つだけ例外があった。
いわずと知れた大日本帝国だった。
帝都東京のとある場所でアメリカと中国の消失を話し合う
夢幻会の会合が開かれていた。
「灰田の情報通りに発生しましたか。衝号計画を行わなくてよかったですな」
「うむ、英国など連合軍がアメリカ側に立って参戦しましたが、アメリカがいない以上何とでもなる。」
「むしろ泥沼の独ソ戦にはまり込んでいるとはいえドイツやソ連の動きには注意するべきだろう」
驚くべき事に夢幻会はアメリカ、中国の消失が起きることを知っていたのだ。
日米開戦の数ヶ月前にアメリカへの戦争計画を話し合っていた夢幻会の前に灰田と名乗る男が現れたのだ。
史実の架空戦記を嗜んだものならば知っている日本軍にチートな援助を与える謎の男灰田の登場に夢幻会は沸いたが
灰田は、これから起きる重要な出来事をお知らせしますので衝号計画は取りやめていただきたい。あなた方が大罪に手を染める必要はありません。
そう言うとアメリカ、中国の消失についての詳しい情報を告げたのだった。
そして夢幻会はその情報に基づいて日米戦争の戦略を練ったのだった。なお灰田によるチートな援助は、「この日本にはこの情報だけで十分でしょう。私が手出しすることはありません」とそういって去っていった。
チートな兵器を見られると思った夢幻会が落胆したのは言うまでもなかった。
継続される英国など連合国との戦争、国土を失ったアメリカ人の苦闘、不気味な動きを見せるドイツ、生き残りのために日本に接近するソ連等カオスな世界は、謎の雲が晴れたアメリカと中国の土地を巡ってさらに混迷としてゆく。そして虎視眈々と狙う国々に対するメッセージとして裏切り者の英国に人類史上初の原爆が投下されることになる・・・。
あとがき
え~と、田中光二の「帝国アメリカ消失」が憂鬱世界で起きたらと想定して書きました。中国は「無人大陸中国」という同じ作者による似たような話があるのでついでに消失してもらいました。同じ作者ということで灰田には友情主演してもらいました。
灰田によるチートな援助によって戦う憂鬱日本というのも面白そうなネタですね。
最終更新:2012年01月26日 21:41