479: 加賀 :2019/05/12(日) 14:23:22 HOST:om126208158039.22.openmobile.ne.jp
ミッドウェー海戦後、第一航空艦隊は解体され新たに第三艦隊へ編成された。司令長官は引き続き南雲中将が取り参謀長は負傷した草鹿少将の代わりに市丸利之助少将が就任した。
それ以後はひたすら内地で錬成に努めていた。『加賀』と『飛龍』は修理及び改装中でありまだ暫くの時間が必要だった。そのため喪失した『赤城』と『蒼龍』も含めた元飛行隊員は各空母に配属され錬成に努めていたのだ。
そこへのトラックへの出撃命令であった。

「各空母の錬成はどうか?」
「一航戦の翔鶴・瑞鶴は問題ありませんが二航戦が今一つかと……」

南雲の問いに市丸はそう答える。

「龍驤を含めた三隻では敵を完全には撃滅は出来んだろう」
「……ではパイロットを集約しましょう」
「ほぅ、どのようにかね?」
「瑞鳳は搭載数が多くありませんのでこの際防空空母として艦隊防空に専念してもらいます。此処は就役が遅れた飛鷹のパイロットを瑞鳳、隼鷹に集約して飛鷹は引き続き内地にて錬成を行うのです」
「ふむ……そうなれば一隻減るだけ済む……か。良かろう、敵空母を沈めるには先ず機数が多くてはならん」

方針は決まった。第三艦隊は飛鷹を除いてトラックへ出撃したのである。また、第三艦隊の前衛として近藤中将の第二艦隊も加わった。第二艦隊には21号電探を搭載した『陸奥』が編入されており場合によっては第三艦隊の援護の元でガダルカナルへ突入し艦砲射撃を行う事も視野に入っていた。
8月20日、第二・第三艦隊はトラックを出撃。ソロモン方面へ南下した。この動向を米軍も察知しておりフレッチャー中将の第61任務部隊を出して対抗しようとする。
第61任務部隊は空母『サラトガ』『エンタープライズ』『ワスプ』の三隻で構成されており第三艦隊と同等であった。
南下した両艦隊は索敵に二式艦偵(量産化の3機が第三艦隊に配備)と零水偵を放って敵機動部隊の捜索をしたが24日まで見つかる事はなく無意に過ごしていた。
しかし、24日1200過ぎ。筑摩の水偵が米艦隊を発見、水偵は打電するも『サラトガ』から発艦したF4Fに撃墜されたが水偵が放った電文は第三艦隊旗艦『翔鶴』に届いていた。

「第一次攻撃隊発艦!」

1300、『瑞鳳』を除いた四空母の飛行甲板に待機していた第一次攻撃隊(零戦27機と九九式艦爆45機の戦爆連合)は直ちに発艦を開始した。
続いて1400過ぎに第二次攻撃隊(零戦45機 九九式艦爆9機 九式艦攻72機)が発艦、この攻撃隊を二式艦偵が誘導する。
これで第三艦隊に残ったのは迎撃の零戦48機である。なお、第三艦隊の零戦は古賀達の努力によって全て32型に更新されていた。
しかし第一次攻撃隊と第二次攻撃隊を出す前の1330に比叡の21号電探が偵察のSBD爆撃機を探知した。 直ちに上空警戒していた零戦3機が向かい撃墜されたが電波を放たれていた。

「来るぞ」

南雲の呟きに市丸は無言で頷いた。一方で第一次攻撃隊は指揮官関少佐の機転もあって敵機動部隊上空に到達。零戦隊が空戦を展開するのを尻目に艦爆隊は攻撃を開始して『サラトガ』に爆弾三発、『ワスプ』に爆弾四発が命中して『ワスプ』は攻撃隊を出す暇も無く空母としての機能を喪失させたかに見えた。

「ワンサイドゲームにはさせないぞ……」

炎上する『サラトガ』の艦橋で負傷したフレッチャー中将はニヤリと笑う。米軍は第一次攻撃隊が到着する前に攻撃隊を出していたのだ。
無論、接近してくる米攻撃隊を『比叡』『霧島』『翔鶴』等の21号電探は探知しており直ちに迎撃態勢に移行した。そんな米攻撃隊を待ち構えていたのは48機の零戦32型である。

480: 加賀 :2019/05/12(日) 14:24:21 HOST:om126208158039.22.openmobile.ne.jp
「そんな馬鹿な!?何だこのジークは!サッチ・ウィーブが効かないぞ!」

F4Fのパイロットはそう罵倒する。新型の無線機を搭載した零戦32型は無線機で互いに連携しつつF4F隊をあっという間に駆逐するとSBD爆撃機やTBF攻撃機に襲い掛かり零戦の存在を見せつけるのである。
しかし、米攻撃隊も一部は空戦から抜けて第三艦隊に攻撃を開始。第三艦隊も対空砲火を撃ち上げてそれを阻止する。
第三艦隊の各艦にも25ミリ単装機銃等が追加配備され松田が草案した『操艦マニュアル法』もこの頃には各艦長も拝見しており回避運動は見事なものだった。
それでも当たる物は当たるので『龍驤』に爆弾三発、旗艦『翔鶴』に爆弾二発と魚雷二発、『瑞鳳』に爆弾二発と魚雷一発が命中して三隻とも大破した。
だが米軍の攻撃はそこまでであり彼等は来た時より大幅にその数を減らしていたのである。
一方で第三艦隊から発艦した第二次攻撃隊は1500過ぎに第61任務部隊上空に到着していた。

「全軍突撃せよ!」

攻撃隊を率いる村田少佐はそう発し艦攻隊は左右から突撃を開始した。結果として『ワスプ』五発、『サラトガ』四発が命中して二隻を撃沈に成功。『エンタープライズ』も三発を食らうも戦場からの脱出に成功するのである。
結果的に第三艦隊は空母『翔鶴』『龍驤』『瑞鳳』の損傷だけで済み、逆に敵空母『ワスプ』『サラトガ』を撃沈して『エンタープライズ』を大破させた。
これによりガダルカナル島方面は一時的に空母がいない事となるが第三艦隊も航空機を多数喪失(不時着水を含めて103機)しており『瑞鶴』と『隼鷹』を張り付ける事でガダルカナルへの一木支隊と川口支隊の揚陸に成功するのである。
しかし、ある者の独断専行で全てがおじゃんとなってしまうのであった。

482: 加賀 :2019/05/12(日) 14:40:43 HOST:softbank126094203203.bbtec.net
  • 零戦32型の活躍
  • 三空母損傷も二空母撃沈
  • 市丸少将が参謀長

まぁ皆さんが大体想像するあの人です(笑)
最終更新:2019年05月20日 21:40