614: 加賀 :2019/08/13(火) 11:10:58 HOST:softbank126243123242.bbtec.net




 最初に第五艦隊上空に現れたのはアスリート飛行場から離陸した343空等の基地航空隊だった。彼等を待ち受けていたのは空母14隻から発艦した400機余りのF6F隊だった。

「全機突撃!! 母艦飛行隊が来るまで敵機を損耗させろ!!」

 飛行隊長の笹井大尉はそう発破をかける。彼等の中には笹井大尉の他にも坂井、西沢、大田、本田、羽藤等の歴戦パイロットがおり彼等は思う存分の空戦を展開していた。

「ハッハッハ!! こいつは良いぞ!! どっちを向いても敵だらけだ!! 兎に角撃てば敵に当たるぞ!!」

 坂井はニヤリと笑いながらF6Fに一連射を叩き込み撃墜する。彼等は燃料の関係上、途中で引き上げはしたが紫電改17機、零戦23機の喪失と引き換えに106機のF6Fを撃墜するのである。

「母艦飛行隊が到着するまで後30分、仕事に取り掛かるぞ!!」

 第五艦隊上空に待機していた彩雲13機は千早大尉の指示で四方に分かれたのである。それを見ていたレーダー員は単なる退避行動と見ていた。そのため、スプルーアンスも第一機動艦隊が発信した海域に向けて攻撃隊を出すべく準備をしていた。各空母の飛行甲板には攻撃隊がゾロゾロと揃い始めていた。そして再びレーダーが探知する。

「北東方向に多数の編隊!!数70!!」
「南西方向よりジャップ機!!凡そ90以上!!」

 接近してきたのはヤップ島から飛来してくる基地航空隊である。ただし、正解は南西方向からである。他にも南東や北西からも探知をしていたがこれ等は彩雲隊が投下したアルミ箔『チャフ』であった。彩雲隊13機はチャフの他にも電波を出していた。全ては攻撃隊を誘導するがためである。このレーダーの故障とも言える事態に彼等が出来たのはその空域に戦闘機隊を差し向ける事だった。
 このため、第五艦隊上空に待機していた戦闘機隊はバラけるにバラけ、最終的に残っていたのは40機程度のF6F隊だった。そして幕は開けた。

615: 加賀 :2019/08/13(火) 11:11:43 HOST:softbank126243123242.bbtec.net
『敵戦爆連合、数250余り!! 低空飛行で進行中!! 艦隊到達まで後5分!!』

 彼等はやってきた。第一機動艦隊が放った渾身の一撃とも言える母艦飛行隊の第一次攻撃隊であった。紫電改二108機 彗星123機 彩雲6機の攻撃隊の構成は南方での戦死を免れてまだ生き残っていた熟練搭乗員を主軸にその彼等に鍛えられた母艦飛行隊の若い海鷲達であった。その錬度はかのミッドウェー海戦、セイロン島沖海戦にまで匹敵していた。
 斯くして準備は整った。この時、14隻の空母の飛行甲板及び格納庫には第一機動艦隊攻撃のための艦爆、艦攻が駐機しておりその報告を聞いたスプルーアンスは旗艦『インディアナポリス』で第58任務部隊司令官のミッチャー中将は旗艦『レキシントン2』で自身の帽子を床に叩きつけたのである。

『これではミッドウェーのナグモ・タスクフォースではないか!?』

 そして艦隊上空に残っていた40機程度のF6F隊は紫電改二隊に蹴散らされた。それを見た彗星隊隊長の垂井少佐は『トツレ』を発信させた。

「垂井少佐機が『トツレ』を発信した!! 此方も『チャフ』を投下するぞ!!」

 第五艦隊が対空砲火を撃ち上げる中、彩雲6機が高速で侵入し艦隊上空でアルミ箔が満載した燃料タンクを投下した。燃料タンクは落下途中でパカリと半分にバラけて中からアルミ箔が散布される。

「南の空に雪が舞う……か」

 紫電改二隊の隊長である志賀少佐は散布されるアルミ箔を見てニヤリと笑う。そして対空砲火がアルミ箔で邪魔されるのを確認した垂井少佐は『ト連送』を発信した。

「全機突撃!! 行くぞォ!!」

 垂井少佐の彗星はその直後、砲弾が命中し爆発四散した。それを見た副隊長の美濃部大尉(憑依者)が指揮を取る。

「垂井少佐が戦死された!! 代わりに美濃部が取る。全機突撃!!」

 そして彗星隊は一斉に急降下を開始した。第五艦隊は対空砲火を撃ち上げるがチャフの影響で彗星隊は其ほどの被害は出していなかった。

「ミッドウェーの仇だ!!」

 斯くして、彗星隊は投弾に成功する。空母『ホーネット2』『ヨークタウン2』は500キロ爆弾が四~五発が命中し瞬く間に大破炎上した。二空母は誘爆により艦内で大火災が発生した。
 軽空母『ベロー・ウッド』は六発が命中して轟沈。『バターン』も四発が命中して大破炎上の大傾斜をしこの時点で第一機動群は壊滅したのである。
 空母『バンカーヒル』『ワスプ2』も二~三発が命中して飛行甲板は炎上、軽空母『モントレー』も三発が命中、誘爆により総員退去が間もなく発令された。『カボット』も同様であった。回避に成功したのは空母『エセックス』『レキシントン2』軽空母『プリンストン』『サン・ジャシント』『カウペンス』『ラングレー』の空母×2 軽空母×4だった。
 しかし、彗星隊が引き揚げようとしていた代わりに新たに戦場に到着したのは第一機動艦隊の攻撃隊(零戦108機 天山144機 彩雲6機)と基地航空隊であった。

616: 加賀 :2019/08/13(火) 11:12:53 HOST:softbank126243123242.bbtec.net
ヤマトの『未知なる空間を進むヤマト』を聞いていたらあっという間に出来ました。
次回は第二次攻撃隊と基地航空隊になります
最終更新:2019年08月13日 11:44