128: リラックス :2019/08/18(日) 11:16:11 HOST:pw126233100108.20.panda-world.ne.jp
さて、久しぶりにネタを一つ
「うーん、オカルトというのが魔導技術を素人が体系付けせずに感覚でやっていた物という扱いで区別しているなぁ……
尤も効率よく魔導技術を運用する言語が解明される前に、ほぼ偶発的に発動した物を一子相伝の秘術として伝えていましたとなればそりゃ中々進歩しない、と。まあ、そこそこ説得力あるか」
とある社会人が連休を利用してレンタルショップで借りて来た光ディスクを再生しながら、そう独り言ちた。
【ネタ】魔法や魔物が発生してしまった世界で、とある特撮映画とそれに纏わるエピソード【ある映画のファンな転生者達の憂鬱】。
「それにしても、この作品はやはり違和感ありまくりだな」
そう言って新たに手に取った作品は、この世界において環太平洋三部作と呼ばれる特撮ブームの火付け役とも称される作品である。
パッケージに描かれていたイラストを見れば、彼と同様の知識を持っている者達ならメカゴジ○とか、○龍とか言ったことだろう。
それらがそうなった経緯だが、色々とあって、転生者達が元の世界における名作○ジラを製作しようとした際に、「原作のゴ○ラに少したりとも変更を認めるのは剛腹」「最低でも絶対無敵の怪獣王に人間が蹂躙されるという構図は譲らない」とやろうとした結果、当然のことながら歴史の変化によって起きるツッコミ所が生じ、難色を示されることになった訳だ。
この時点で相当にスポンサーや上層部から煙たがれること、ここまでは転生者達も覚悟、というか予想はしていただろう。
しかし、必ずや名作となる自信と原作への愛を以って自分達が全責任を背負うことで制作を認めさせられると考えていた転生者達は見落としていた。
非転生者のスタッフにも熱意のある者がおり、彼らの「俺たちが作りたい作品を作るんだよ!罵倒も賞賛も全部背負ったる!」という熱意や覚悟といった思いは転生者達にも負けなかった……いや、事によると上回ったことを。
スタッフや現場スタッフなどの関係者全員を転生者で固めれば違ったのだろうが、残念ながら転生者は(伏見宮のような社会的地位の高い立場にある者が音頭を取れなかったり、もしくは地元の復興の為に集まれなかった者もいたことで)最大派閥ではあっても、頭数で言うと過半数割れしていた。
そういう訳で、非転生者と転生者で真っ二つに割れてのケンケン轟々の議論の末に、それぞれの纏めたプロットが提出されることになるのだが、最終的に無理に再現しようとしたレプリカである転生者のプロットはそれにインスパイアされた非転生者の紡いだオリジナルに敗れた。
上層部やスポンサーからしても、非転生者のプロットの方がまだ色々な意味で穏健だったこともあり、改定後のプロット(非転生者のプロット)を歓迎した。
転生者達はこれに猛反発したが、既に上層部各位から厄介者として煙たがられていたこともあり、制作の現場から一人、また一人と離されてしまい、終いには業務妨害でしょっ引かれる三歩くらい手前まで行ってちょっとした騒ぎになったことで、製作陣から転生者はほぼ一掃されてしまうことになる。
そうして出来上がった作品が
『環太平洋大作戦』
である。
メインを張った怪獣のスーツデザインは某怪獣王に準じた代物になっている。
憂鬱世界において核兵器に対する捉え方が違うという問題があるのだが、転生者は核万能という世論にならないよう、核兵器の恐ろしさをプッシュする必要がある!と強弁して押し通す予定だったらしい。
これを大宰相嶋田繁太郎さえも頭が上がらないと言われる伏見宮博恭王が全面的にバックアップ出来る状態でやれば、或いは魔物のいない本編直系の、人類同士での戦争に集中出来るような、ある程度落ち着いた世界線でやれば通ったかもしれないが、残念ながら、この世界線においてこの時期伏見宮は特撮のみに力を入れられる状況に無く(注1)、
対魔物で独英との関係改善がある程度進んでおり、時の政権が「必要なら核兵器ですらドイツやイギリスの為に用いる」という旨の発言を行って国際的に絶賛され、核兵器が人類の団結の象徴とすら見做される背景が存在したことも逆風になった。
129: リラックス :2019/08/18(日) 11:16:43 HOST:pw126233100108.20.panda-world.ne.jp
そして、そもそも人類の前に立ち塞がる強大な存在というテーマならわざわざ政権批判と捉えられかねない核兵器による突然変異が原因での誕生にしなくとも(注2)、絶好のがあるだろ、という正論が転生者でないスタッフから挙げられて、某マグロ食いの悪夢のトラウマから設定を弄らせたくない転生者と泥沼化した議論になるのだが、
非転生者のスタッフの中に
アメリカ風邪で友人を亡くした者、
アメリカ風邪が間接的な原因となって親族がアリゾナの強制収容所から今なお出られずにいる友人を持つ者などが存在し、彼らの「
アメリカ風邪の脅威を描き、訴えたい」という熱意は、原作ゴジラを作りたいという会議に参加していた転生者全員分の熱意に拮抗した。
これに加えて、どうせなら既存生物じゃなくて
アメリカ風邪に羅漢した生物が魔物化した結果、突然変異を起こした(この時期、魔物とは既存生物が突然変異したのではないかという説も有力だった)とした方が説得力が増すという意見が出ると、友人知人親族が魔物の被害に遭ったスタッフも、同等の熱意を以ってこの案を支持するようになり、ある種の正当性の後押しもあったことから、転生者は押し切られた(注3)。
これを伏見宮が知ったのはかなり後になってからだったが……
ちなみに、スーツデザインが史実に近くなったのは、デザインスタッフに辛うじて残れた転生者が「せめてデザインだけでも」と努力した結果によるものらしい。
勿論、設定を変えるなら作品そのものを葬ってやる!デザインも使うな!と主張する転生者もいたのだが、原作設定での再現が不可能なことが明らかになった時点でスーツ自体のデザインにはとっくに提出されてOKも出ており、何とか原作設定を通そうと足掻いている間にほぼ完成しており、
それに気づいた転生者がそれを引っ込めさせようと抵抗し、正攻法が無理なら破壊してしまえと実力行使(もう彼らも頭に血が上り切っていた)を試みた者まで現れ、未遂に終わったものの未遂犯と同一の派閥と見做されていたスタッフ、関係者(転生者)のほとんどが追放されるきっかけとなってしまったとか……
ちなみに、作品そのものは当時の特撮技術の限界に挑戦したとの謳い文句に恥じない出来となっており、特撮ブームを巻き起こすことには成功している他、追放されたスタッフの残した設定資料は後の特撮怪獣映画の参考になったアイデアも少なくなかったことから、スタッフロールに彼らの名前が刻まれているのは救いかもしれない。
(一説によると、そうしたアイデアを使う条件で上記の事件を警察沙汰にしないという取り決めになったとか)
こうして「俺たちは魔物の餌ではない!」という運動が始まった頃だったこともあり、彼らの活躍の後押しになれば、と後に魔物狩人と呼ばれる彼らの活躍を描こう!というスタッフの意気込みから、『狩人』と分類される巨大ロボが怪獣と死闘を繰り広げるという、転生者からしてちょっと待て!と言いたくなる後半の展開に、『ゴジ○』ファンの転生者達は血涙を流したという。
ちなみに、リメイク作品として『環太平洋・怪獣大作戦』 が90年代に制作されている。
こちらでは特殊な魔物が巨大化した存在を怪獣と定義し、通常の魔物と明確に区別するなど設定が掘り下げられる。
特殊な魔物というのは、旧作と同様に特殊なウイルスや細菌に羅漢した生物が魔物化した個体、もしくは生前に強い思いを抱いて死んだ生物が魔物化して復活した個体などが作中では登場している。
前者の場合はプランクトンなどの微生物を纏い、後者の場合は同じような思いを抱いて死んだ生物の死骸を取り込んで巨大化するという設定であり、分厚いそれらの鎧を剥ぎ取って核となる魔物だった頃の身体を破壊しなければ失った分の質量を補充していくらでも復活する……という、通常兵器での太刀打ちが難しい理由づけを含め、怪獣周りの設定が充実している。
更に余談だが、この映画はかなりの人気を博し、設定と世界観を流用して特撮テレビドラマ
シリーズ『環太平洋・五人の怪獣狩人たち』が展開されている。
主要メカである狩人:機龍の搭乗員である男女、陸海空の支援兵器(サポートメカ)の搭乗員であるインスマス族、妖虫族、ライカンスロープ族一人ずつの計5人のユニット(注4)で構成されており、魔物形態から怪獣形態への変身など、ちょっと混ぜ過ぎではありませんかねというツッコミを転生者なら入れたくなること請負である。
130: リラックス :2019/08/18(日) 11:17:37 HOST:pw126233100108.20.panda-world.ne.jp
テレビシリーズのエピローグを兼ねた劇場版として『環太平洋・五人の怪獣狩人たち ~海のムツゴロウ~』というのがあり、三部作の締め括り扱いとして認知される。
このエピソードに登場する怪獣は元々、とある干潟に住む、むったんと近所の子供に名付けられたムツゴロウが魔物化した存在である。
テレビシリーズでむったんの住む干潟が干拓の対象となり、干潟の仲間たちが次々に死に絶えていくエピソードを、干潟を遊び場にしていた子供達の目線と干潟の生き物達の目線のサブストーリーとして度々挿入し、放送が進むに従って、むったんもまた「来る…… きっと、潮は、満ちて来る……」と呟きながら絶命、
そしてテレビシリーズ最終話寸前に在りし日の干潟を奪われた悲しみと怒りから魔物化、更に同じように無念の内に死んだ干潟の生物の死骸を取り込み怪獣化、
この際に乾燥した環境を克服する為、水を必要としない身体へと進化するも、逆に水に弱いという体質になる。
テレビシリーズ最終話では結果的に怪物狩人達と共闘し、魔物狩人達にテレビシリーズの最後の敵となった怪獣の弱点に気付かせるという活躍を見せるも、
干潟を奪った人間達に対して裏切られたという思いから己もまた町を破壊すべく暴れ出すというところでテレビシリーズは終了し、(悲壮感溢れるエンディングテーマと共に)劇場版へと続く。
劇場版本編では怪獣の正体がむったん(の成れの果て)だと気づいた子供達の呼びかけに応えて動きを止めるなど、完全に心を失くした訳ではないという描写が各所に散りばめられている他、戦闘力に関してはホームグラウンドということやテレビシリーズ最終話からの連戦ということもあり、町を守る為に無理を押して総力戦を仕掛ける怪獣狩人達(注5)を苦戦させる。
弱点のはずの水もインスマス族の操る支援兵器3号機のインスマス水流(作中では主に消火活動に用いられる強力な水流)にさえも耐えるなどタフさを発揮。
しかし、ライカンスロープ族の隊員の機転で干拓地であり地盤が軟弱なことを利用してすり鉢状の落とし穴の精製し、そこに怪獣を落とすことに成功する。
そこに新兵器の重力兵器により圧力をかけることで穴から脱出出来ないよう時間を稼いでいる内に満ち潮の時を迎える。
それまでの激闘で破壊された堤防から流れ込んで来た大量の海水を浴びて、赤ん坊のような断末魔と共に身体を崩壊させながら、海へと手を伸ばしつつ死亡。
エピローグでは堤防は修復され、むったんの息絶えた穴も埋め立てられ、復興事業が順調に進み戦いの傷跡も消え、干拓事業が計画通りに進み始めたことで栄えていく町の明るい様子を一通り描写した後、
修復された堤防の片隅に、子供達が久しぶりに集まって(注6)むったんを偲び石を積み上げて簡素な墓を築き、一人の女の子が「このことを忘れない為に」と「海のムツゴロウ」というタイトルでスケッチブックに紙芝居を手作りする姿を映してエンド。
誕生の経緯と、怪獣化前に渇望した満ちて来る潮により死亡するという悲痛さあふれる死に方と、(結果的に)彼の死が何の変化も起こせなかったという後味の悪い結末は視聴者の多くにトラウマを残したという。
しかし、色々とトラウマストーリーをツギハギしたような見覚えのある設定に、転生者スタッフの遠回りに遠回りしまくった同
シリーズへの復讐ではないかと勘繰ってしまったとしても、恐らく責められはしないだろう。
子供達が彼らを偲んで語り継ごうとしている姿が僅かな救いか。
131: リラックス :2019/08/18(日) 11:18:42 HOST:pw126233100108.20.panda-world.ne.jp
注1、史実だと既に寿命を迎えていても不思議でなく、もう彼の助力は得られないものとして考えた方がいいと行動力のある一派が主張し、捲土重来派を押し切った。
注2、恐竜の生き残りがいる島の近くで核実験を強行するというのが陛下のスタンスや遺伝子資源、学術的価値などを理解している日本政府の価値観からしても有り得ない暴挙であり、今風に言えばアンチヘイトの為にアホにしてんじゃねーよ!と転生者以外が理由や根拠を挙げて反論できるような展開を押し通すのに無理があり過ぎた(この時期、環境保全やそれに関する技術もビジネスになると理解して本格的に研究していたのが日本だけということもあり、世界一環境に気を使っている国と表現しても間違いでない状況で、暴挙と言われても否定し難い)のも大きい。
恐竜の生き残りがいるという設定はロマンもあるし、出来れば活用したかったと惜しむ声がスタッフの間でもあった模様。
注3、こうした経緯を後になってから知った伏見宮は、「何故私を呼ばなかった!」と慟哭したとされる。
史実と違い政権批判してれば評論家とかいうトチ狂った風潮なんぞなく、筋の通らない理由で難癖付けたり突っ込みどころをわざわざ作っての政権批判なんぞ、あまりに大きな声でやれば村八分(顧客離れ)のついでに治安組織からアカ疑惑食らって目をつけられるコンボまで確定すると理解する程度はリスク管理の出来てる上層部や出資者は多く、わざわざ御上に喧嘩売るような設定(それも、その辺りの事情を無視しても無理がある)を認める程、破滅願望のある者は少数派だった。
が、その辺りを「あらゆる責任は自分が取る!何故、こんな設定にするかも政府に説明して、しっかりと理解してもらった上で了解を得て来る!」と伏見宮なら説得できた可能性があった。
注4、後にスタッフの一部は愛国戦隊シリーズに合流し、一話三十分の尺でまず等身大サイズの魔物形態での戦闘の後に巨大化し、戦隊側も巨大兵器を呼び出して第二戦に移行するなど、多くの設定を取り入れられるようになった(玩具やソフビの売り上げが期待できるという生臭い理由もあり、この方針はスポンサーからも支持された)。
また、追加戦士枠が伝統となり始めると、「一度敵対した魔物でも場合によっては臣民として受け入れられることもある」という情操教育の為に、完全な怪人形態を加えての六人体制がある種のテンプレートとなる(まあ、ニンジャマ○かマッスルボー○枠とでも思ってくれ)。
人型に近い奴じゃダメなのか?という意見もあるかもしれないが、人間に近い姿形の魔物は欧州などでは通常の魔物より恐れられている上に、そうして種族のテロも無視できない事情から、そうした魔物を迎え入れて欧州枢軸に攻撃を与える日本という構図を連想しかねないということで暗黙のうちにタブーとなった模様……というのは都市伝説。
まず仲間入りの伏線を仕込むには初期からの登場が望ましいのだが、幹部の中に一人だけ人間に近い姿形の奴がいたら当然ながら目立つし、幹部でもないのに敵側で何度も登場する人間っぽいキャラがいたら一層目立ち、「あ、こいつ追加戦士枠だわ」とメタ読みが可能になってしまうから、という事情が大きい模様(それが有名俳優なら尚更)。
幹部全員を人間に近い姿形にするという手もあるのだが、それだとスーツ造形の楽しみが!ということになる上に、全員が武人肌で正々堂々という振る舞いというのも個性が引き立たない(一作品のみならまだどうにかなるが、
シリーズとなると尚更に)為に、ストーリーの盛り上げの為にもどうしても必要となる外道役を演じる役者の風評被害になることもある為ボツ。
注5、主要兵器である機龍は直前の戦いで片腕がもぎ取られ、頭部も左目のカメラが露出した状態となっており、骨格の欠損により出力が数割落ちている状態。
更に目玉だった支援メカ1号機との合体機構まで破壊されていたことから、実質的な戦力は半分以下となっている状態での戦闘。
注6、この際に、子供達が「お父さんがボーナスで買ってくれたんだ!」と最新モデルの自転車を自慢したり、最新の携帯ゲームを用いて遊んで待ち時間の暇をつぶしたり、子供向けのファッションやアクセサリーのウインドウショッピングに夢中になったり、ゲームセンターやトレカショップで遊びに夢中になって約束の集合時間に遅れる子が出たり、アイスクリームやコーヒーの連鎖店に寄り道して雑談するなど、(かつての遊び場だった)干潟の消滅とそれに伴う街の発展による恩恵を子供達も自覚しているのか無自覚なのかは不明ながら、自然と受け入れているシーンが挿入されている。
初見だとむったんの供養をしているシーンや紙芝居を作成しているシーンの印象で少しだけ救われた気持ちになってホッとする者が多いと思われるが、大人になってから見直すと子供達がこの後どうなっていくかを察してしまい、二度暗い気分になれるトラップが仕込まれている。
132: リラックス :2019/08/18(日) 11:19:24 HOST:pw126233100108.20.panda-world.ne.jp
オマケ
狩人:機龍
ゴ○ラの先祖(もしくは元種?)と思われる超巨大な恐竜の骨格を用いて建造された対怪獣用兵器の第一号。
敵役である○ジラは元は孵化しなかった恐竜の卵が核になって誕生した怪獣であり(後述の描写から、機龍となった個体は親である可能性も)、このことからヒントを得て、骨格を核にインスマス族の協力で○ョゴスを使役する技術の応用で筋肉部分を代用・再現し、その上から外装を装着することで基幹部分を構築している。
怪獣の骨を媒介にすると魔導技術によるエネルギー変換キャパシティが通常の十数倍から数十倍となり、それにより人工筋肉は凄まじい膂力を発揮することが可能になり、骨格もその膂力に相応しい耐久性を得る……という設定。
似たような人工物質(流石にここまでの性能ではなくコストバカ高だったが)が発表されたこともあり、当時の子供達(と大きなお友達)に「出来そう」と思わせることに成功したとか。
(デジモ○で例えるとスカルグレイモ○にレアモ○を纏わせてメタルグレイモ○をでっち上げた感じと思ってくれ。
なろ○風に言えばアイン○様にリム○さんが纏わり付いてゾンビっぽくする。
ドラク○ならがいこ○にバブルスライ○が纏わり付いて腐った死○と主張する。
ファイフ○ンなら……これくらいにしておこう。)
なお、基本的に設定が踏襲されている制作経緯から考えると一点物のはずだが、後世でパラレル的な外伝が制作される度にバリエーション豊かな同期機体……どころか試作機まで実戦を経験していると色々と可笑しくなるが、まあ、ご愛嬌。
当時の制御技術では姿勢制御に難があった為、搭乗者を機体と擬似的に神経接続することで搭乗者が機龍の脳とすることでクリア……が、この巨体を人間の脳で長時間制御し続けるのは負担が大き過ぎ、『環太平洋大作戦』の最終場面の描写から搭乗者は死亡したものと思われる(仄めかす描写はあるが、明確な描写は無し)。
リメイク作『環太平洋・怪獣大作戦』では試作機(制作経緯の関係上、上記の通り矛盾が生じるが、群れで行動する恐竜なのは確かな為、同じ場所で複数個体が化石になり、復元の過程で何匹か分の骨だと判明したとか色々と考察が行われている)の段階でこの問題点が取り上げられ、骨格を使われた恐竜と同様に第二の脳の役割を果たす副搭乗者を追加した二人一組で搭乗する方式となった。
それに伴い機龍の操縦には二人の意思統一が必須となったため脳結合という手順が必要となる。
この脳結合は意思統一の最中に記憶のほとんどを相手に見せてしまうことからプライバシーもへったくれもない上に、不慣れだと相方や自身の記憶を追体験してしまいトラウマをほじくり返される危険性がある。
なお、劇中では生前の恐竜の記憶として、隕石とその後の氷河期によって為すすべもなく死に絶えて行く仲間達(当時恐竜が滅亡した理由として最有力だった)を目の当たりにした無念の感情が搭乗者達に流れ込む描写があり、暴走の危険に陥る(何かが可笑しい?気にするな!)が、
同族を守りたいという搭乗者達の思いもまた機龍に流れ込んだ為か、無事に克服し、機龍を自在に操れるように。
リメイク版の追加要素として、他には胸部ハッチに切札の零式絶対零度砲を内蔵する(発射時には胸部装甲が展開して発射体制をとる)。
絶対零度(-273.15℃)の光弾を五角形の砲口から発射して目標を一瞬で冷却・凍結させるのだが、この発射シーンの描写にはかなり力が入っており、必見。
如何にも切り札らしいロマン満載な技で、テレビシリーズ化した際にもパワーアップイベント後に搭載・初使用された回は最高視聴率を記録したとか何とか(ネーミング?劇中では呼ばれないから……)。
後々お約束となる支援兵器との合体や大破からのパワーアップイベントなど、後の
シリーズやそれ以外の所謂メカニック系作品でもテンプレとして活用されるネタを結構網羅しており、そうした意味でも偉大な存在と支持者が多い。
テレビシリーズ最終回で(充填率120%!とか色々と有名になったネタ有り)絶対零度砲の基幹となる直径1250mmの共有結合性結晶(ざっくばらんに言うと人工ダイヤモンド)が粉々に砕け散ってしまい、最大兵装が使用不能のまま連戦へと縺れ込むことに……
133: リラックス :2019/08/18(日) 11:23:38 HOST:pw126233100108.20.panda-world.ne.jp
以上、利益の一部は狩人協会の活動資金や魔物の被害を受けた地域への復興支援金に当てられた模様
最終更新:2019年08月23日 19:56