753: リラックス :2019/09/03(火) 18:57:29 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
さて、改訂版投下
【改訂版】魔法や魔物が発生してしまった世界ですが、今度はゲートが開いてしまったようです。【崩れる時は早い、そして不幸は畳み掛ける話】
台湾との犯人引き渡し条約に始まる政府への不満、偉大な中華が消滅し、残された勢力も各勢力の代理人としての立場に甘んじた状況にあるβ世界側の状況から起きた動揺、更に流入を続ける魔物への対応の負担、被害及び、対応の遅れ……
アメリカとの経済戦争(某半島に極東の島国が言った「信頼性が担保されないので、今までのように簡略化せずに他の国と同じように管理を行いまーす!」という規制でなく管理を他と同じようにするとか言う話をギャースカ喚き立てるのでない割とガチの)に加えるように生じたそれらの問題の規模は、中国の対処能力を上回った。
そして、各国が自国でも大炎上案件発生中の状況で、かつ正確な状況を当人が隠蔽していたりもする状況では「他国が決して崩壊しない前提で」という調整なんぞ、全部成功する訳はない。
そして、既存の体制が崩れる、もしくは崩せる状況を「チャンスだ!」と見て行動に移す機会主義者は、いつの世にも健在だ。
そういう訳で、三国志、下手をするとそれよりも以前からの伝統に従って、あれよあれよという間に軍閥化した諸勢力が無数に発生して、新たな中華の大地の盟主の座を争って内戦状態に突入していた。
少しだけ違うことがあるとすれば、今回はそこに人類種の天敵と呼ぶべき存在として魔物も参戦したということだ。
辛うじて行われていた魔物への鎮圧さえもなくなったことから、魔物の動きは更に活発化し、ロクな防衛戦力の無い村落が犠牲になったのは勿論のこと、
デモ隊と部隊がぶつかり合いを行っている最中に魔物の群が襲いかかり双方が壊滅状態になったり、軍閥の私兵同士が戦闘を行って、双方が消耗した頃に襲いかかって漁夫の利を掻っ攫っていったり、と人的被害に拍車をかけたのは確認されているが、
あまりの規模に正確な被害を算出するのは難しい程の混乱が同時多発的に起きていたが故に、実際にどれだけの被害が魔物によって発生したのかは不明だ。
ただ、ひとつだけ確かなのは、この際に出た犠牲のほとんどは魔物の糧となり、この地に根付く魔物の数を増やしたということで、どれだけ少なく見繕ってもちょっとした国が出来るレベルの数に及ぶということだ。
そしてやはりちょっとした国が出来てしまう数の人間が難民と化し、それを追いかける魔物と一緒に、陸続きな東南アジアやロシアなどにも流れ込んだ。
欧州方面からの難民の流入を警戒し、主要部隊をそちらへと展開していたロシアは、そちらへの対応が遅れ、シベリアのかなりの部分に難民……というより、魔物の流入を許してしまうことになる。
そうした魔物はシベリアの冬を越える能力を有していたことから、シベリア方面にも広く魔物が根付いてしまうことになるが、これが意味することに気づくのはもう少し後の話である。
こうして予期せぬ方向からの飛び火により初期消火に失敗したロシアは、各国のリベラリストの槍玉になったり、自分が槍玉にならないよう日本海で海保が大忙しな日本を槍玉にするべくイメージ戦を繰り広げどったんばったん大騒ぎといった様相を呈する。
ここまでならアメリカがリーダーシップを発揮して収拾を付けることも出来たかもしれないが、弱り目に祟り目というか、災難というのは畳み掛けるものらしい。
何が起きたのか?簡単だ。誰もが予想し、不安に思って対策すべきだと騒いでいたことだ。ラ・パルマ島におけるケンブレビエハ火山が大規模な噴火を起こした。
754: リラックス :2019/09/03(火) 18:58:20 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
β世界のように無理矢理起こされた物でない本物の噴火により、巨大な振動に続いて、地面が割れる轟音が鳴り響き、地面を引き裂き、巨大な地滑りを発生させた。
発生から2時間も経過する頃にはでスペイン沿岸に到達し、ポルトガルはβ世界と同じように全土がほぼ呑みこまれ、ジブラルタルや北アフリカ沿岸にも甚大な被害を齎した。
北アフリカの主要な沿岸都市は軒並み破壊され、アフリカの大西洋沿岸の航路はズタズタに破壊されることになった。
発生から6時間が経過する頃には大西洋を横断してアメリカ大陸へ襲い掛かった。
北米東海岸に達した際の津波の高さは約30m。やはり自然の猛威というのは人工のそれを上回るということなのか、想定し得る最悪のケースに達した。
アメリカにとって不幸中の幸いだったのはβ世界における大西洋大津波の情報を得ていたことから、予め避難する余地があったことだ。
連邦政府を支えていた人員や機能は表向き、β世界との協議の為に築かれた西海岸の臨時施設にある程度詰めていた(実際は本当にこうなった時に備えて疎開が行われていた)ことから、連邦政府を支えていた屋台骨はギリギリへし折られることなく持ち堪えることになるが、アメリカ政府は被災した東海岸への救援や国内の混乱から外に向けて行動を移す余裕を喪失することになる。
そして、世界中が混乱する中で、中華に倣った訳ではないだろうが「チャンスは今!」と思って行動を起こした奴は各地に存在したらしく、溜め込んでいた密造銃を用いて革命家気取りでクーデター紛いのことをやらかす連中が少なからず存在し、混乱と被害に拍車をかけたが、やはり混乱の極致にあったのは欧州であろう。
最初の世界大戦もかくやという程に何がどうなっているのか、多過ぎる火種のせいで粉塵爆発を起こしたかのような惨状で、直接被災していない国まで連鎖的に体制と秩序は崩壊、武装していた難民が便乗して暴れ始め、それに現地民が自発的に反撃を開始。
それを自国の軍隊が鎮圧すべく攻撃した結果、常日頃の惨状に被災の混乱で補給が滞っていたことから早い内に弾薬が尽き、押し留める術を失って怒れる民衆の中に部隊ごと飲み込まれ、そこに魔物がチャンスと参入してまとめて餌にしてしまうといった光景はさして珍しくもなかった。
治安を維持する警察や軍はどちらを守りどちらを攻撃するか、そもそも国内の治安回復か救援活動かはたまた流入してきた魔物への対処か、彼らに命令を出す政府も極度の混乱状態のまま命令を乱発しており、
下も下で「何処かから○○の部隊に命令されたらしい」という噂が伝言ゲームを経る内に「政府からの命令が出たが○○の部隊に連絡がつかない、誰でもいいから伝えてくれ」という風に変化して、出所不明の「政府から発せられたらしい命令」を必死に最寄りの部隊に届ける為に東奔西走右往左往した。
その結果、何処からどんな命令がどの部隊に行われて、どの命令が正しく、どの部隊がどういう状況にあるのか、誰も把握出来ないと混乱を収拾するどころか煽るという有様。
難民を攻撃している自国民を実力行使してでも止めよ、という意味の命令を受けた部隊が難民保護派と自国民保護派の真っ二つに割れて、そのままお互いに銃を向け合って戦闘を開始するようなケースすら発生するカオスな状況では、まともな救助活動や避難誘導が行われるはずもない。
この状況に、ゲートを越えて一度β世界に助けを求めた方がいいと判断した者もいたが、彼らの末路に関しては先の事件ほ焼き直しか、もしくは魔物の生息地のど真ん中に飛び込む行為(比喩表現ではない)のどちらかだった。
非常事態なのだから、多少の事情は鑑みてくれても良いじゃないか……とはα世界側の第三者視点だからこその意見である。
この時期、β世界、特に欧州枢軸圏ではα世界との余りの価値観の相違……というより、現実への認識のズレから、α世界の人類というのは同胞というより魔物擬きという認識が(誰が唱えた訳でもないが)既に定着していた。
(それくらい、α世界とβ世界の価値観の相違は酷かった。)
755: リラックス :2019/09/03(火) 18:59:55 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
686名前:名無しさん[sage]
うわぁ……、本当に大西洋大津波が起きてしまった……
687名前:名無しさん[sage]
みんな騒いでビビっていたとはいえ、まさかロクに準備も出来てないこのタイミングで……
688名前:名無しさん[sage]
いやまあ、向こうの世界と比較して70年近く猶予があったと言える……言えないか
689名前:名無しさん[sage]
しかし、仮に10年後に起きたとして、それでまともに対策出来ていたかと言ったら、あの惨状ではどうにもならないんじゃ……でも、資本の引き上げとか避難くらいはある程度は可能かな?
それにしても、ゲートを越えてβ世界に救助を求めた相手も前の対処と同じって、流石にやり過ぎじゃ……
690名前:名無しさん[sage]
いやさ、向こうってアメリカがペストを転用した生物兵器を開発して、しかもそれが大西洋大津波で流出(被災地のデータを参照にすると致死率五割とか)して洒落にならないレベルで世界の危機の二歩くらい手前までいったらしくてな
更に魔物がキャリアになって疫病が流行なんてのも一度や二度でもなかったらしく、生物兵器や疫病に関しての忌避感がこっちで言う放射脳もかくやってレベルらしいんだわ
具体的には、魔物とか検疫受けてない密航者が入り込んだら港や空港どころか都市の一区画が封鎖されて軍の防疫部隊が出動してくるのが当たり前ってくらいに神経質
で、風呂のない帆船で世界中に流行病輸出した大航海時代やペスト流行させた暗黒時代に逆行させようとしてんのかってレベルで動物愛護、反衛生、反ワクチンってトリプル役満な真似やらかしてる連中がゲートを越えようとして来たらガチ対応以外に何をしろってんだって話になるらしい
小動物一匹越えて来るのでも大騒ぎになってて本気で迷惑してるらしいから……
ttp/XXXXXXXXX.XXX
ttp/XXXXXXXXX.XXX
ttp/XXXXXXXXX.XXX
691名前:名無しさん[sage]
うわおう……ゾンビパニック系や民族○化蟲騒動以上にガッチガチの防護服……
ワンピのトラ○さんの故郷じゃねーんだぞ、と…… しかし、なるほど、割と本気で脅威として認識しているが故に、ああいう対応をやっているのか
692名前:名無しさん[sage]
うん、まあ…… 不法な廃棄して衛生上でヤバいだろって問題を難民だから汚いというのか!と問題摩り替えた医療関係者がいる状態で、難民だろうが市民だろうが「検疫が終わるまで人と接触せずに隔離する」って指示にすら大人しく従うと思わんだろうな……
一部か一部以外かはともかく、難民の権利を主張して強○致死すら無罪で当然、好きにやらせろって連中と、それが当然であると増長させた連中だし
693名前:名無しさん[sage]
まあ、こっちのオレラですら理解出来ない価値観だからなぁ……向こうの欧州枢軸だと、あまりにも理解出来ない思考回路してるってことで割とガチでこっちの人類≒魔物擬きって認識してるらしい
こういう考えを聞かされても、こっちの欧州のムーブを見ているとちょっと納得しそうになってしまう恐怖というかリアル先輩恐ろしいってか
ttp/XXXXXXXXX.XXX
694名前:名無しさん[sage]
向こうの欧州枢軸だと外見や知能に関係なく一律に魔物は魔物という扱いだってのもそういう価値観を後押ししてる、と
まあ、あっちの世界とこっちの世界で極論すれば言語や姿がよく似ているだけの宇宙人と認識しても間違ってはないもんな……
新着スレを表示する
756: リラックス :2019/09/03(火) 19:00:28 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
以上、半端だけど取り敢えずここまで
最終更新:2019年09月07日 09:52