821: リラックス :2019/09/08(日) 04:14:30 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
【改訂版】魔法や魔物が発生してしまった世界ですが、今度はゲートが開いてしまったようです。【不屈って時に厄介よねって話】
物資の支援については危機レベルの最終段階で配布予定の備蓄食料(廃棄された合成獣や魔物の再利用で作られた加工肉とか、プランクトンを利用したペレットなど)に加えて日用品を向こうの資源との物々交換で渡すということが決定された。
話は戦力面での支援要請についてに移る。
「軍や狩人を乙世界に派遣するのは有り得ないな。魔物をゲートの向こうに追いやって駆除を一気に進めるチャンスで、回せる余力なんぞ無い」
α/乙世界からすると、かなり洒落にならないことをサラッと言われたが、勿論、気にする者はいない。
「元気な思想家だの暴徒がサンドバッグにしようと動く可能性や向こうの法に従って行動するとなるとどんな目に遭わせられるか分かったものではありませんしね」
「無駄にプライドだけ高いような連中とか、絶対に自分たちの指揮下に入れて運用できるようにしろと主張するぞ」
「使用している技術や運用する兵器に関して違法性が云々と騒ぎ立てるようなのも健在でしょうからね…… 違法性を盾に奪い取って研究に回そうとする輩もいるでしょう」
「で、こちらの抗議に関しては現場の混乱でそんな話は上がっていない云々で誤魔化すのが目に見えるな」
「そもそも向こうの亡命政府に関しては支援する理由がありませんね。向こうの資源自体の魅力が損なわれる訳ではありませんが、その利権を代価にするという条件で支援をしても、取り立てるのは魔物の駆除が出来たと仮定して、その後に落ち着いてからようやく、その頃ならばそれは自分の物だと主張する輩がワンサカと湧いて来るでしょう」
「事が終わってから再建された政府やら組織やらが、『自分たちが認めた覚えはない』と主張するだろうしな」
基本的にこの手の反則技や道義的に真っ黒な手法は周辺国からの評価や信頼が云々といったデメリットこそあれ、宣伝戦でひっくり返せる可能性がある程度にはフワッと曖昧な内容でしかない。
揉め事が起きた時に仲裁し裁定する組織は基本的に力無き者の味方を気取って結論有りきで戯言をほざくか、さもなくばまともな仲裁能力はない。仮に有利かつ真っ当な裁定を行ったとして、出した裁定を履行させるのは職務外のことである。
反則をしたら制裁を施す根拠にこそなれ、その手間暇を考えればゴネ得で道理を押し退けて無茶を通せるという環境で育ち、その価値観を持ったまま老けたドラ息子(モンペ付き)相手に信用取引なんぞ有り得なかった。
いつもニコニコゲンナマ支払い先払い、明朗会計ローンは不可!これ常識。
「となると、α世界は資源採掘場としての価値すら無いか」
「資源採掘場とするなら向こうの世界が本当の意味で滅びるまで追い込まなければならないだろうね…… 向こうは棄民先兼ゴミ捨て場が適当じゃないか?」
「いえ、我が国のリサイクル技術ならゴミ捨て場としても怪しいです。まあ、既に採掘された資源の現物としての価値は変わりませんから、非常用の食料と医療品くらいは資源の物々交換で取引するくらいは認めて良いのでは?」
β世界におけるリサイクルシステムは、例えばニンジンの皮やトマトのヘタ、脂身といった生ゴミや残飯、生活排水といった普通なら捨ててしまう物を加工し、新たに食料として再利用したり、場合によっては薬品などの生成することが可能で、食料のロスを極限まで減らすことが出来る。
再利用しないのは人間の遺体くらいだと実しやかに囁かれており、キメラや魔物などの生物兵器(α世界風に言うとバイオオーガニックウエポンでも良し)も廃棄処分となったものも、ただ廃棄するくらいなら何らかの形で再利用出来ないか?というプロジェクトが起ち上り、幾つかは実用化しているのは余談だが。
822: リラックス :2019/09/08(日) 04:15:09 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
別に毒があるとは限らないことから、中には食用加工も行われてはいるが、流石に食用に開発された魔物や合成獣とは違い美味しくはないので、時間凍結により最後の非常食として保存されている(この辺りは食う物が無いという事態へのトラウマというか恐怖感から)のだが、
これを放出するレベルの危機的状況は恐らくガミラ○の遊星爆弾により地下に避難するような、それくらいの話になると思われる。
「万が一、大西洋大津波がキーとなって『遺跡』や天の涙事件が発生するとなれば事ですが、遺跡が発掘された場合は我々が抑えると条件を結んでおきましょう」
「こちらが売りたい物でなく、向こうが買いたい物でのみ取引を行うという虫のいい要請に応える代価として、その程度は盛り込めるだろうな。それと、戦力に関しては向こうの国内法や国際条約が面倒ということでキメラや旧式兵器を販売し、自分達で運用させるという形にしよう」
「どうせなら新しく出来た二重雑種のモニター試験もやらせてしまいましょう」
毒を以て毒を制するではないが、魔物の駆除に魔物を利用する方法は早い段階で検討されていた。しかし、その方法は常に利用した魔物が野生化し、生存競争に勝った方がそのまま敵になってしまい却って強力な魔物が生き残り悪化するという問題が付き纏った。
その結果、一代雑種のように生殖能力が無く野生に帰っても生態系に影響を残し難い生物兵器を求めて合成獣の研究が行われるようになったのだが、軍用犬と同じくらいには命令を理解し、魔物と戦ってそこそこ勝てるレベルの生物というのを魔物の掛け合わせなどで作るのは困難を極めた。
最終的に魔物以外の遺伝因子も組み合わせ、ある程度は人間の扱う兵器を用いることの可能な生殖能力の無い生物兵器として完成したのが、この二重雑種だった。
生殖能力が無いことから増やすにはクローン技術を用いなければならないことから、ソメイヨシノみたいだと誰かが呟いたことで秘匿名称として『桜』という名前があるらしいが、極めて余談である。
他のバージョンには桃とか梅とか、もしくは紅葉、ぼたんといった秘匿名称が使われるのかもしれない。
「擬似魔法を何発か込めておく使い捨ての弾丸を使用するタイプの護身用の武器があったから、これと一緒に渡すか」
なお、この武器は魔弾銃という商標を取ろうとしてちょっと揉めたという裏話が存在するのは余談である。
「二重雑種は仮にクローニング出来てもこちらの技術で調整出来なければ成体になっても数日も保ちませんし、弾丸も一度使い切れば資源に戻して再利用するしかない代物です。
費用対効果や弾が嵩張って重いことから魔物狩人や対魔物部隊では今はもう気休め程度にしか使われませんし、問題無いかと」
「その辺りの問題はこっちのドイツでも解決出来ないし、魔導技術が無い向こうじゃどうやっても調整出来んからな。魔物退治のエキスパートだっつって吹っ掛けるか」
泣きっ面に蜂というか、弱り目に漬け込んで搾り取るか、というやり取りは如何にも冷酷だったが、搾り取る物を搾り取らなければわざわざ助ける理由を見出せないとβ世界側のトップ陣が意見を一致させる程度には、α世界は不信とその他諸々を積み上げ過ぎていた。
例のβ世界侵略未遂事件から『β世界はナチだ!』運動までのα世界の醜態、いや、惨状を目の当たりにしていたβ世界にとって、α世界の評価は「一部を除き狂人」「その一部がイニシアチブを発揮してこちらとの取り決めを履行するかは未知数」であり、
まともな話し合いが可能か、そしてまともな話し合いで合意に至ったとして意味があるかは別、という何処かの極東の島国(WW2前夜)を思い返したくなるような、どうしようもない物だった。
なので、こちらに迷惑がかからないように自滅するなら良し、こちらとの合意を履行させる能力と、反故にする意味を理解している真っ当な連中がリーダーになって率いる体制が出来上がるなら良し、
出来ないなら仕方ないから滅びても良いか…と割り切っていた。
823: リラックス :2019/09/08(日) 04:16:01 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
それはともかく、いくらなんでも「滅べ害悪」とまではガチに言われはしないだろうと思っていたα/乙世界側だったが、あまりにも救援要請に対するβ/甲世界側の対応が塩で、一向に動きが見えない……というより、ゲートを物理的に覆ったりして封鎖を進めているといった様子を見ている内に、
α/乙世界側に対してのβ/甲世界側での認識が別に滅びるなら滅びてもらっても困らんし、つーか、色々とやるのが面倒くさいってペラペラ言ってるけど、それならまず、息するの辞めたら?
という具合に官民共に大同小異の意見で固まってるという事実を悟った時、α/乙世界側は唖然となったとされる。
366名前:名無しさん[sage]
α世界「どうせ滅びの美学でなく滅べ害悪だろ、とか思ってるけど、滅びてもらっても困ってるとか思ってんだろ!?」
β世界「いや、良いんじゃない?好きだよ滅びの美学。ほらびーがーく、ビーガーク、αちゃんのちょっといいとこ見てみたい!」
α世界「え」
367名前:名無しさん[sage]
β世界からオレラの評価低すぎワロタ……ワロタ
368名前:名無しさん[sage]
いやぁ、魔導技術で色々と優位に立ってるβ世界と貿易したら色々とこっちの産業が死んでた可能性が高いからさー……
向こうも向こうで、そういう事情を理解して(ついでに
アメリカの関税障壁とか、向こうの世界で滅んだアメリカの実績とか、ゲート開通直後のやらかしとかも加味して)どうせあれやこれやと儲けることに対して文句つけてくるし?で「ゲートを越えての貿易には旨味がない」と結論しちゃったらしくて
そのせいで「嫌いだから、で滅びろなんて許されるのは~」ってキ○~イガールズコラを使える関係を築けなかったんだよね
369名前:名無しさん[sage]
ジンバブ○とそれ以外の国家の関係……ちと違うか。
まあ、向こうの世界には有機物の炭素と水の水素と酸素から化石燃料とほぼ同じ炭化水素を低コストに作れる技術とかあるらしいし、農作物の高速生産や海産物の完全な陸上での養殖とか成功してるらしいから、安価なそれらを輸出されるだけでも確実に産油国と農業水産業は死ぬわ……
370名前:名無しさん[sage]
「好き嫌いで救う相手を選ぶなんて傲慢だ!」
ttp/XXXXXXXXX.XXX
「テメェら上から目線で何様だ!ぶっちゃけ不快!」
ttp/XXXXXXXXX.XXX
そして、この後に及んで薄っぺらなアレを振りかざしてマウント取ろうとしている奴らは健在という……(白目
371名前:名無しさん[sage]
ええ……
372名前:名無しさん[sage]
誰か止めろよ……
824: リラックス :2019/09/08(日) 04:16:34 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
373名前:名無しさん[sage]
>>372、みんなそう思ってるよ、俺が止めようとは誰も思わないだけで
何だったかな、あからさまな犯罪レベルの仕出かしを咎められたのをSN○に投稿して炎上させて咎めた上司を社会的に終わらせた女性サラリーパーソンがいたけど、そいつの処分、結局どうすんだってなった時に「女性は雑用とか押し付ける奴隷ではなく云々」ってフェミ全開の妙な理論捏ねくり回したお偉いさんの言葉に誰も反論せず、実質永久保留で終了って話があったけどさ
誰もアレなのに関わって火中の栗を拾いたくはないんだよ、この出しゃばりめって後ろ玉まで喰らうってのも分かってるし
374名前:名無しさん[sage]
375名前:名無しさん[sage]
376名前:名無しさん[sage]
377名前:名無しさん[sage]
話変えよう。インフラやライフラインの崩壊と被災やら内戦やらで一次産業が壊滅状態ってアレとか……
378名前:名無しさん[sage]
食糧生産が年単位で確実に低迷するってアレか……
379名前:名無しさん[sage]
そりゃねえ、どうあがいても危ないから持って逃げられるという類のもんじゃないからねぇ…… 魔物という害獣被害が増えるのもも含めると、どれだけの損害が今後恒常的に増えることになるか……
大西洋大津波で北大西洋海流が影響受けたとすれば結構な寒波も予想されるし、洒落にならん(汗
380名前:名無しさん[sage]
食料不足に寒波…… なにそれこわい
381名前:名無しさん[sage]
魔物って食べれたりしないかな……(震え声
382名前:名無しさん[sage]
食えるか食えないかなら魔物によるとしか。毒や重金属を食う輩とかは流石に食えないが、食える魔物もいることは証明されてるし、それで糊口を凌いだ例は向こうにある
魔物にイルカ以上の知能がある(のもいる)って話に騒いでた環境テロリストがキタコレって暴れそうなのが問題だけど
383名前:名無しさん[sage]
想像容易……もう草も生やせない……
本当に、今からでも食料輸入だけでも認めてくれないかな……
384名前:名無しさん[sage]
それには通貨の価値の問題が(´;ω;`)
価値暴落してるってことで物々交換になるという噂は聞いた。
魔物肉、というか産業廃棄物となっていた合成獣の肉を再利用して作られた加工品や植物性プランクトン原料のペレットを貴重だけど加工して利用するのが難しくなった資源と交換……量は確保できるということだから有り難いけど、うぅ……
385名前:名無しさん[sage]
い、医薬品とか日用品も交換できるから……
825: リラックス :2019/09/08(日) 04:19:25 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
原料を採掘し、加工して資源に、そして製品を作り出す一連の流れが流通が乱れたことによって機能不全を起こし、医薬品や日用品といった物資の深刻な不足に悩まされるα/乙世界にとって、β/甲世界からそれらを購入できることになったのは、この状況で数少ない朗報であり、
苦労してパイプを構築する努力を続けていた関係者各位の苦労は報われたと言える。
それでも代引き(物納のみ)、というのはともかく(流石にツケという名の無償供与にしてもらえるだけの信頼や信用がある前提での交渉はやるだけ無駄と悟っていたらしい)、これだけの事態なのだから市民の窮状をどうか鑑みて(レートをもう少しで良いから下げて)協力して欲しいとβ/甲世界側にパイプを持つα/乙世界側の首脳陣は訴えたのだが、
何をどう支援したとしてもα/乙世界側の「上から目線で『支援してやろう』って優越感と承認欲求があるのは間違いないだろ!」という意見を根拠にすれば「支援を受けなければいけない可哀想な我々には支援をする余裕のある連中に対してヘイトぶつける自由と正当性があるんだ!」という考え方を、
β/甲世界は民意の反映、民意は場合によっては国益を損なう行為を国家に取ることを強制する程の力があるものであり、無視すればどこかで必ず歪みが出ると殊更に重視し、「行き過ぎた支援」に対してそれは支援を受ける側の感情面の問題が云々、それでは彼らの為にもならないと全面拒否する姿勢を崩さなかった。
押し売りはしないし価格競争が起こらないようにそちらが買いたいと言った物以上には売らないようにする代わり、現状に即したレートで物々交換による取引を(お情けで)行うというカタチでの支援なら(小遣い稼ぎを兼ねて)やるというスタンスを徹底して貫いた。
あくまでも弱みがあればつけ込むという行為をやって、弱みを見せる方が悪いという(主にアメリカが散々にやってきた)付き合いなら行っても良い。どうせ文句とヘイトが治らないのなら、貰える物貰った上でヘイトされた方がマシと割り切った結果でもある。
β/甲日英「どうせ現状だと資源のまま持ってたって活用出来ないんだから、ウチに渡して物資や製品に変えた方がトクヨ~、余った資源を溜め込んだって現状だとジリープーワでそのまま抱え落ちヨ~?」
α/乙日米「そ、それはそうかもしれないですが、もうちょっと、こう……」
β/甲日英「このやり取りでお前は使い切れない資源を使える物資に変えられて、俺は使い道が当面ない備蓄物資を扱いやすい資源に変えられるwinーwinが成立する!そこに何の間違いもありゃしないだろうが!」
α/乙日米「取引を行う前に復興のために協力していただけないんですか!?」
β/甲日英「モラルだの良識だのを盾にして、いつかアンタもこっち側になるかもしれないだろ!その時に力を貸して欲しいだろ!とか屁理屈つけて一方的に力を借りるのを協力っていつから呼ぶようになったんすかね?」
(何れも意訳)
こうした会談の生中継を見て「β世界はやっぱりナチだ!」「これで最終的に合意している日米もやっぱりナチだ!」とマスコミは平常運転で、それに煽られる輩も一定数残っているのは余談だ。
ついでにα/乙世界の軍隊や治安維持組織が(結構な被害を出しながら)魔物討伐を行っている状況が報道されてるのを「これを見た子供が暴力で敵を排除することを良いことだと認識し、暴力的に」「あまりにも残虐、故郷に帰してやれないのか」とSN○で訴えかけたり、ツイッ○ーで大論争して盛り上がっており、
そうした市民の行動や考えを根拠に、
「君の言う窮状ってのはどういう状況?」「ウチの魔物狩人達がどうしてそういう過酷な仕事を率先してやるようになったか、話でも聞く?」「やっぱり君達はアメリカとその同盟国なんだな、と言うのがそっちの礼儀かな?」とβ/甲日英から皮肉られる有様だった。
826: リラックス :2019/09/08(日) 04:20:15 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
彼らの行為は一種の逃避行動であり、特定の対象に対して攻撃的になったり、元々の日常と同じ行動をそのまま続けようとしているのは余裕があるからではなく、逆に心身共に追い込まれている証左である、と心理学者なら擁護するような分析をしてくれる者もいただろうし、
まだ彼方此方の倉庫に被災前から備蓄されていた物資が残っていることから、直接的な被災地以外は市民レベルで飢餓や物資不足への危機感を感じ難い(計画停電すら検討の段階、ネットで「え、これヤバくね?」「欧州どうなんの?」とコンビニで買って来た缶ビール片手に愚痴るといったことも直接の被災地や難民や魔物が大量に流れ込んだ地域以外では可能なレベル)とか、
備蓄した燃料が尽きて火力発電が止まったらどうする気だ?再生可能エネルギーの大半はバックアップに火力発電が必須なんだぞ?と、食料問題と同じくらい深刻な問題となるはずのエネルギー不足については何故かマスメディアで取り上げられることが少なかったとか、そうした事情もあるが。
それから余談だが、魔物肉の加工品(なお、味自体はそのまま食べると塩と保存料の味しかしないが、上手く調理すればそこそこ悪くない味にならなくもないとのこと)に関してはヴィーガンだの遺伝子組換え作物反対派だのが(予想通り)反対!反対!大反対!運動を起こしてデモや暴動を起こし、それを肯定する内容で論文を発表する学者、大衆向けの雑誌に怪しげな原稿を載せるドクター等も現れた。
また、ヴィーガンからしても問題ないはずの植物性プランクトンのペレットに関しても自然食品やベジタリアン食品などを扱う大手スーパーの最高経営責任者(CEO)が体に悪いと発言した。
曰く、相当な加工を施された食品を食べることが健康に繋がるとは私にはどうしても思えない。人の手の入っていない、生のままの食物を食べることで人は健康になるはずだと述べ、同じように大豆を利用したベジミートに関しても「健康のためを思うのであれば望ましくない」と主張。
尤も、これに関して大多数は「なら食わない権利を行使してどうぞ」「ハンストデモねハイハイ」と無関心な対応だったが、それにキレた一部過激派が、「危機感を訴える」「このような物を食べなければ死ぬというなら人類は滅んだ方がいい」と配給予定の食料を破棄しようと貯蔵庫に放火した一部始終と、その実行犯が一般人に現行犯で取り押さえられた様が某動画サイトに生配信されたが、大した話ではない。
そう、同時期にベジタリアンだとわかってる相手にわざわざ肉汁を使った料理を出してキレさせた調理担当者と、そこに横から「だがちょっと待ってください!」としゃしゃり出て来て「肉汁は肉ではないんですよ!」と宣って油を注いだ大学の准教授の話が炎上したのと同じレベルの話に過ぎない。
(某映画にあったやり取りだから、それを元ネタにした都市伝説か、もしくはそれを再現したジョークのつもりだったんじゃないのかと専ら言われていたが……)
ついでに、というか同時に、戦力として売却予定であるとされた二重雑種の人権問題だの生体兵器の取り扱いに関する問題だの年齢だの責任問題の所在がどうたらこうたら、人工的な生命体ってつまり有機的な素材を用いて作られた実質的なAI兵器ではないのか、etc.etc...
といった問題の議論について、活動家や人権家が(案の定)強い関心を示し、「国際的な法や条約を定めるべきだ!」「非常事態だからと目を逸らしてはならない!」「全ての国家が落ち着きを取り戻し議論に参加できる状態になった上で各国代表を集め議論を行い、それに関する条約について定めるべき!」と様々な方法で訴えかけた。
確かに筋は通ってるのかもしれないし、理想はそれなんだろうが、全ての国家が落ち着きを取り戻し、というのを実現するのがこの問題を解決する前に出来るほど簡単じゃないと理解した上で言ってるのか?と言ったツッコミには勿論、「非常時だからと言って何でも許されると思うな!」という正論が返って来るのは言うまでもない。
正論が現実に即しているか、それはまた別の問題ということなのだろう、うん。
827: リラックス :2019/09/08(日) 04:23:15 HOST:119-228-10-186f1.hyg1.eonet.ne.jp
以上、改めて手直ししてみると本当に長いな…… これを一本にまとめようとか何を血迷っていたんだ自分……
最終更新:2019年09月12日 08:40