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銀河連合日本×神崎島 ネタ 神崎島遣欧艦隊付属記者団の一員にあるフランス人が出会ったようです


フランス共和国 ブレスト


夕日の沈む大西洋を背景に巨大な戦艦がその姿を浮かべている。
世界最大の戦艦大和、そして祖国フランスが世界に誇る戦艦リシュリューだ。

親善の為にフランスを神崎島の艦隊が訪れたことは国内でも大きな話題となっている。
日本のゲームやアニメから出てきたキャラクター達、艦娘や魔女たちがいるのだからしょうがないだろう。
フランスはヨーロッパでも有数のオタクの国であるからして当然の帰結である。

そんな訳で現在ブレストの街はお祝いムード一色である。
祭りのごとく店が立ち並び、EU各国からも大勢の人々が押しかけている。
そんな良い雰囲気のブレストであるがあまりよろしくない集団もいる。
反日本を掲げる某半島や反ナチズムを掲げる隣国がここブレストまでわざわざやって来てお祝いムードに水を差しているのである。

特に隣国は現政権がアレであった。
戦前の如くの軍備拡張、親日本の国家へ圧力を掛けているのが隣国の現在の状況である。
この動きに現在フランスの世論は白い目で見ると共に第二次大戦直前の隣国と似ているとして警戒している。
また、神崎島の人間は全てナチであると隣国政府高官が発言により、ナチの犠牲となり島で妖精となった著名人のいる国は反発している。
アルフォンス・ミュシャの出身地であるチェコとスロバキアがその筆頭であろう。

そんな事を考えながら歩いていると騒いでいる人集りがあった。
隣国の反ナチの馬鹿者共だ。絡まれているのは二人の女性、片方はカメラを持ちもう片方はどう見ても少女にしか見えない。
腕には神崎島の記者団の腕章を付けていることから恐らくは神崎島の人間、いや妖精であろう。
私は電話で警察を呼んだ。

「きゃっ!」

少女の方が馬鹿共に押されて倒れた。
私は思わず叫んだ。

「何をしている!?」

私の声に驚いたのか馬鹿者共はこちらを向き、私の姿を見ると舌打ちをした。
その時サイレンの音が遠くより聞こえ、馬鹿者共は急いで逃げていく。



その後サイレンの音と共に警察がやって来て女性たちに話を聞いていた。
そして警察の聴取から開放された二人に近づく。

「お二人共大丈夫ですか?」

二人共怪我はないようだ。

「全く、あの国の人は変わってないわね。」

少女の方はプリプリと怒っていた。

「まあ、色々拗らせてるようだからね。あ!さっきの人じゃない、先程はありがとう。」

もう一人は馬鹿者共に呆れているようであったがお礼を言われた。
妖精という存在かもしれない二人が気になり、会話をすることにした。
面白い話が聞けるかもしれない。

781: 635 :2019/10/31(木) 23:55:43 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp

二人に話を聞くとやはり二人共神崎島の妖精であり艦隊付属記者団の一員としてフランスを訪れたそうである。
容姿がヨーロッパ系なので生まれが気になった。神崎島といえば日系のイメージが強いからだ。
聞けば生まれは戦前のヨーロッパで二人とも第二次大戦終結前にに命を落としているそうであるが。

「私は強制収容所で栄養失調からのチフスのコンボが死因だったわ。」

「私の方はスペイン内戦中に事故で車両に轢かれたわ。腸とかはみ出て大変だったのよ。」

二人共なんでもないようにいやあ大変だったわねと笑いながら自分の死んだ時の様子を話す。
生々し過ぎて私はなんとも言えない表情をしながら聞いていた。
気分が若干悪くなる。


「そういえば名前を名乗っていなかったわね。アンネ。」

「そうねゲルダ、でも私達名乗って大丈夫かしら?」

「名乗らない方が失礼に当たるわよ?」

「そうじゃなくて大騒ぎになるじゃないかしら。」

二人のそんな話を聞いて二人を見つめる。
改めて良く見るとどこかで見たことあるような?
カメラ、恐らくは神崎島で生産されているフィルム式の一眼レフを持つ女性が名乗る

「では改めて、はじめまして私の名前はゲルタ・ポホリレ、ゲルダ・タローの方がよく知られてるかしら?」

私の時が止まった。
少女の方も名乗る。

「私の名前はアンネ、アンネ・フランク。アンネの日記の作者、で良いのかしら?」

「いいんじゃない?」

二人のそんな会話も耳に入らない。
この場に残っていた警察達や野次馬も騒ぎ出す。


「「「「な、なんだってー!」」」」


私達の絶叫がブレストの空に木霊した。

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以上になります。
転載はご自由にどうぞ。
なおアンネの友人の一人はイスラエルでご存命だそうです。

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最終更新:2019年11月04日 09:01