287: ホワイトベアー :2019/12/01(日) 18:30:31 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
ドッチェランド級航空母艦
基準排水量:33,673t
満水排水量:44,490t
全長 :273.1m
全幅 :51.2m
最大速力:30ノット
航続距離:8,590海里 (18 kt巡航時)
武装
55口径105mm単装砲×4基
航空艤装
HC-3油圧式カタパルト×3基
航空機用エレベーター ×2基
艦載機
固定翼機×42-30機
回転翼機×6-2機
同型艦
1番艦《ドッチェランド》
2番艦《バイエルン》
288: ホワイトベアー :2019/12/01(日) 18:31:03 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
概要
ドイツ帝国海軍が西欧戦争後に建造した初の大型航空母艦。
日米との対立が決定的になった西欧戦争後に、欧州連合内で提唱された加盟国各国の軍事力を統合運用する《欧州防衛軍構想》の一環として、日米に対抗できる海軍力を整備するために1950年代初頭からドイツやソ連、フランスなどの欧州連合主要国でそれぞれ建造された空母群の1つで、他国の空母の設計の大本となった空母でもある。
本級の建造の経緯は1930年代後半にまで遡れる。同時期のドイツ帝国海軍は最新鋭空母である《ザイドリッツ》級装甲空母1隻、《グラーフ・ツェッペリン》級航空母艦を3隻の計4隻を抱え、フランスに匹敵する欧州有数の空母保有国であった。しかし、《グラーフ・ツェッペリン》級航空母艦はドイツ海軍初の空母と言う事もあって性能的には成功したとは言えず、《ザイドリッツ》級装甲空母もその実態は改グラーフ・ツェッペリン級と言える性能で、レシプロ機の運用は問題なく行えるが冬戦争で日米が運用している様なジェット機の運用は困難であった。
これを受けたドイツ海軍はジェット機の運用を前提とした空母の建造を行う方針を決定する。しかし、この頃のドイツはフランスと言う敵国を抱えていたことから陸軍に予算を集中させており、当面の間は《グラーフ・ツェッペリン》級2番艦《ペーター・シュトラッサー》を実験艦として改装したモノで、日米英の警戒心を呼び起こさないようにひっそりとデータと運用ノウハウを固めてから大型空母の建造を行う予定であった。
しかし、予想よりも早く対仏戦が行われ、僅かな期間でフランスを屈服させ、イギリスに有利な条件でベルサイユ講和条約が締結すると言う大勝利のせいでドイツは欧州の盟主としてフランスやソ連と共に日米英に匹敵する大艦隊を整備する必要に迫られてしまう。
しかし、当時のドイツはアイスランドに駐留する日米の戦略爆撃機部隊に対する一大防空網、通称《大西洋の壁》の建設とオーストリアとの国境線上の防衛線の増強、さらに核兵器に莫大な費用を投じており、海軍予算の大幅な増大が難しかった。その為、低予算で早期に新型空母を実戦配備する必要に迫られ、空母の運用ノウハウを欧州連合加盟国で唯一有しているフランスや海軍拡大を計画していたソ連との共同での空母開発を模索しはじめた。
このドイツの考えは最終的に欧州連合理事会にて決議された欧州防衛軍構想の一環としての合同空母研究計画という形で実現し、約8年間と言う長い時間をかけてアングルドデッキや理論上ではジェット戦闘機の運用も可能な新型の(油圧式)カタパルトの実用化を単独で行うより遥かに軽い負担で完了させる(ジェットエンジンの技術を対価として水面下でイギリスからの支援を受けていたとの噂もある)。
これらの実用化された技術を使い本級は設計され、ドイツ海軍初の空母であった《グラーフ・ツェッペリン》級航空母艦の代艦として1951年に建造が内閣から承認され、1952年より1番艦である《ドッチェランド》の建造が開始された。
289: ホワイトベアー :2019/12/01(日) 18:31:37 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
前級である《ザイドリッツ》級は《グラーフ・ツェッペリン》よりかは高い能力を有しているものの、それでも空母でありながら単艦での高い戦闘能力と防御性能を持っており、結果として本級では航空機の搭載機数が正規空母でありながら軽空母並みにまで落ちてしまっていた。
そうした反省から、本級は艦そのものの戦闘能力は低く抑えられており、武装も105mm速射単装砲4基とそれまでのドイツ海軍の空母比べると格段に軽装備となっている。これはこれまでの空母とは違い艦隊を組んでの運用を前提としているからであり、航空機の運用に重点を置いた設計となっているためである。一方で《ザイドリッツ》級の高い防御力は日米空母の様に大型空母を大量生産・大量配備できない事から個艦規模での生存性が重視され、必要なものと判断された。その為、本級以降の欧州の空母も日米の空母と比べると高い防御力と生存性を有するようになる。
航空艤装としては当初から8.5度のアングルドデッキを持ち、飛行甲板のスペースを狭めないために右舷側のアイランド、左舷側のアングルド・デッキや舷側エレベーターなどは左右にオーバーハングさせた設計で、航空甲板のスペースを確保している。カタパルトはドイツ製のC-11油圧式カタパルトを艦首側の2基とアングルド・デッキに1基の計3基が設置されている。また、アングルド・デッキ上には艦載機着艦用のアレスティング・ワイヤー3本が設置されている。
搭載機数は平時は40機前後で、日米の空母がカタパルト4基、エレベータ4基、艦載機約80機を搭載するの大型空母であるのに対して、本級をはじめとした欧州連合各国の空母はその半分程度の能力であるため、日本では中型正規空母として知られる。
搭載機は開発計画が欧州理事会の決定によって戦闘機や回転翼機がドイツ製、(戦闘)攻撃機や対潜哨戒機がフランス製と言った住み訳がされていたこともあってドイツ製の機体とフランス製の機体が混成して配備されている。標準的な搭載機は下記の通りである。
- He260 ヴァンデルファルケン 艦上戦闘機12機
- ミステールM 戦闘攻撃機(※1) 18機
- Br.1050 アリゼ 対潜哨戒機 7機
- FI 481 ヘリコプター 4機
1958年に一番艦である《ドッチェランド》の就役した事を契機として順調に就役に成功していき、1960年には《ドッチェランド》が新設されたばかりの欧州統合海軍大西洋艦隊に配属され、その後に配属される2番艦である《バイエルン》と共に大西洋方面の航空戦力の主力を担っている。
また、凖同型艦としてフランスのガリエニ級航空母艦2隻、ソ連のモスクワ級航空母艦3隻が存在している。
(※1)
ダッソー エタンダールIV相当の戦闘攻撃機
290: ホワイトベアー :2019/12/01(日) 18:34:22 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上になります。
291: ホワイトベアー :2019/12/01(日) 18:36:35 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
欧州連合の標準空母とも言える空母の構想ができたので挙げさせていただきました。
Wikiへの転載はOKです。
最終更新:2019年12月06日 18:05