266: 弥次郎 :2019/12/10(火) 21:16:58 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
憂鬱SRW IF マブラヴ世界編 元リンクスたちのお茶会5
「アラスカ出向だが、だいぶ人員と戦力を割くみたいだが…大丈夫なのか?」
「大洋連合からだけでもランバ・ラル隊にタケミさん率いるリンクス部隊、ACおよびMT部隊、その他ガンタンクやらマゼラ・アタックやら…結構出しますね」
「通常戦力や歩兵部隊まで派遣とは豪勢だな」
「予備戦力には問題はありません。下手な出し惜しみは抜きでβ世界の国々に分からせないといけませんから」
「砲艦外交ということかな?」
「一目連さんのおっしゃる通りです。戦術機だけではなく、BETAとの戦争のやり方を根底から覆す教導と技術供与を行うため、と言っていますが、
その戦力が意味するところは各国がおのずから察してほしいものです。わざわざ言うのも野暮というものですし」
「山猫に政治ゲームをやらせるって、結構山猫には負担なんですけど…」
「まあまあ、桜子ちゃんもなんだかんだ腹芸できるし、意味くらいは理解できるだろう?」
「タケミさんもそう言うー…」
「素で天真爛漫なのってあのマジのイレギュラーのルナスカイちゃんくらいですからね。
それに教育課程での伝説は色々と聞き及んでいますよ、桜子ちゃん?」
「あー、それは社長から聞いたことがあるな。舌戦でも案外負けなしなんだっけか?」
「うるさいなぁ、焼き払いますよ?(うふふ、そうでしたっけ?)」
「ほら、素が出た」
「タケミカヅチ君には、万が一の保険ということでネクスト部隊の指揮もお願いします。
ウチの抱えるランカーリンクスで、原作のことを知っていて、こういう汚い仕事を任せられる人材は案外少ないので…」
「まあ、いつものことだな。どの程度ならやっていい?」
「上層部としてはソ連と
アメリカの両方を警戒していますから、気は抜かないでください。
最悪ユーコン基地は更地にして構いませんが、こちらの面子が関わるので出来れば避けてください」
「国連基地ってことになっているんだったな」
「ええ。政治色を排除し、東西陣営がBETAの脅威に協調して対抗するというお題目のためですから、下手を打つと連合の面子に関わります」
「んー……そこら辺の手加減や政治的なものも含めベテランリンクスが必要で、尚且つフリーなのが俺ってことか」
「おっしゃる通り」
「私は大日本帝国を離れられんからな…帝国との外交窓口も兼ねている上に、日々の鍛錬で多忙であるし、殿下がそう望まれているのだから」
「一目連さんにとっては可愛い弟子ですね」
「ああ、いずれ巣立っていくのが惜しい…」
「無人MTやUNAC、それに死神部隊が含まれているのは、やはり…?」
「ソ連対策です。正確に言うならば、ESP能力者対策ですね。タケミカヅチ君と同じく汚れ仕事をこなしてもらうつもりです」
「なるほどな。魂があるとはいえ、彼らに肉体はなく、電子回路の塊。リーディングする対象が無いならば通用しないか」
「読み取れても機械を動かすためのプログラム言語しか読み取れんだろう。しかも、量子コンピューターの膨大な処理量を読み解けるわけがない」
「なるほど。それなら安心だ」
「でも、実際のところ、ESP能力者に関してもパイロットのスキルの一つとしかカウントされない可能性が高いんですよね」
「というと?」
「つまり、このようにロボット作品が勢ぞろいしつつあるこの世界の流れ……言うなればスパロボ時空です。
NT能力もイノベイターもコーディネーターも、そういったスキルであり、絶対性を持つわけではないのです」
「あ、分かりましたー。そういう特殊能力も絶対ではなくて、精神コマンドなどで覆せるってわけですね!」
「そうです。パイロットの精神が機体に影響を与えるというのは既にこれまでの大戦で証明されているようなものです。
必中を使えば分身なども通用せず、ひらめきを使えば必ず回避できる。勿論、私たちがその精神コマンドを持っているかどうかにもよりますけどね」
「リアル系パイロットということはそういうものが多いと推測するしかないか…」
「虎鶫さんは狙撃とか必中とか使えそうですね。狙撃系キャラって大概似たようなコマンドですから参考にできるかもです」
「なるほど。案外、戦場にいれば自然と分かるのかもしれないな」
267: 弥次郎 :2019/12/10(火) 21:17:39 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
「それにしても流星さん、シェリル・ノームのライブに早乙女アルト君の歌舞伎、アラスカに設置される娯楽会館、
随行員に含まれる調理師やパティシエ、さらに全自動調理器……これって劇物じゃないですか?」
「文化的侵略っていいですよね、合法的ですし」
「そういう問題じゃなくてですね……」
「ちゃんと意図があるということなのだろう、流星?」
「勿論です。純粋に娯楽で楽しんでもらいたいというのもありますが、企業的に見れば、こういった娯楽は大概裏があります。
各国の闇を見るんですよ。ついつい口が軽くなってしまったり、思わず普段の演技が崩れてしまうものですから…」
「最大の娯楽はリアルで開催される政治ゲームってわけですか。笑えない…」
「連合としてはそういった方面からも諜報活動をするつもりです。大西洋連邦とか一番ノリノリですからね」
「あー…ブリティッシュな末裔の方々が多いわけか」
「ウチは娯楽を提供し、情報を見返りに得る。あちらは場所を貸す代わりに娯楽で楽しむ。連合の他国は情報を得る。
どっちにしてもいいことづくめですよ」
「文化爆弾に関係しますが、村雨研究所からはフォールド波を伴う歌がESP能力者に強く作用するかもしれないと報告が上がっています」
「ふむ、そういえばNT達からも戦場であっても歌姫たちの歌声を強く受け取ると聞いたことがあるな」
「ウチだとタダノさんですか…」
「あの歌にはGN粒子やNT能力と同じ『人の意思を媒介する』力が備わっているからな。だからこそバジュラとの対話に使えたわけなんだが…」
「果たしてどういった反応が出るのか、今のところは推測するしかありません。彼女らはある種アンテナがある強化人間、
もろに影響を受けて混乱したり錯乱する可能性は否定しきれませんね」
「その試金石も兼ねての、大気圏突入からのゲリラライブってわけか」
「それもありますね。もっとも、SMSの出資者でもあるシェリル・ノーム自身の要望もあってのことです。
予定によればフォールドサウンドを搭載したVFをエスコートにクォーターでユーコン基地へ着陸しながら行うそうです。
増幅された歌による影響は恐らくは避け得ない。どういう反応があるかは出たところ勝負ですね」
268: 弥次郎 :2019/12/10(火) 21:18:50 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
「実際のところ、ESP能力者からの干渉やリーディングによる思考の読み取りなどは避け得ないと考えられています。
NT能力同様に防ぐ方法が今のところありませんからね。類似しているNT能力者に何とかしてもらうしかありません」
「あ、村雨研のNTも何人か派遣されるって噂がありましたけど、あれって…」
「一応、彼らに防壁になってもらうつもりです。
帝国に入ってきていたAL3の遺児をタダノ君がNT能力で阻害し、撃退したという報告もありますし、ブロックすることくらいはできるかと」
「最悪の機密情報はそれで何とか守れるといいんだがな…」
「まあ、こちらが開示する技術は明かして問題ないレベルのものばかりですし、どうあがいても彼らが断片情報から真似ることは不可能ですからね。
精々無駄な努力をしてもらうのが一番でしょう」
(ま、タダノ君が撃退したAL3の遺児の末路は言わない方がいいでしょうね…)
「アラスカに食料も含みで持ち込みで行きます。また、指向性たんぱく質阻害のナノマシンの投与が決定していますので、
恐らくそれによる思考の誘導や刷り込みなどは回避できる見込みです」
「マブラヴ世界の無駄に高い技術だよな、それ…」
「全くですよ。もう少しそのリソースで他の事が出来ないかと常々思います。
ともあれ、こちらへの攻撃手段として使われることは十分に警戒しなくてはなりません」
「人類同士の争いを辞められない、か。冷戦のさなかに始まったからか、それとも勝てる相手と侮っているからか…」
「いずれにしてもクソ喰らえ、ですよねー」
「帝国内部でさえスパイや後催眠による諜報員の活動が見受けられています。行動する際には警戒を怠らないように」
「なんで信頼関係のある相手国で暗殺までも警戒しなきゃいけないのか、これが分からん…」
「マブラヴ世界だし、是非もないよネ!」
269: 弥次郎 :2019/12/10(火) 21:19:23 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
以上、wiki転載はご自由に。
速攻で書きあがったので投下しました。
もう一つくらいお茶会の様子をお送りするか、あるいは短編を書くかもです。
最終更新:2024年06月01日 18:59