731: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:44:32 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
憂鬱SRW IF マブラヴ世界編SS「Zone Of Twilight」短編集2
Part.4 ユーコンに咲く蓮
恒星間通信室から出てきたロートス・リング大佐は深く息を吐きだした。
フォールド通信技術によって母星である地球との通信はほぼタイムラグ0で行うことができ、まして同じ惑星間ならば猶更であった。
ユーラシア連邦の出向部隊として、教導を担当することになるソ連、東欧州社会主義同盟、欧州連合、スウェーデンの事前情報は受け取っているのだが、その中でもソ連についての緊急の呼び出しがかかり、彼は顔合わせのブリーフィングを前にして恒星間通信室に籠ることになったのだった。
(面倒ごと、ですね…)
そう、面倒ごとだ。
何かといえば、政治が絡んでくるのが軍事のお約束でもある。軍事とは外交の一手段であり、内政の一部であり、何かと複雑な案件である。
今回のユーコン基地への出向自体、この世界の国連や各国政府に対する折衝をかなり重ねた上でやっとこさ承認されたようなものだ。
この世界で発生している膨大な難民への物資・金銭・実務面での支援や軍事作戦への協力を行い、それを認めた国々の口添えもあっての事。
明らかに余裕がないこの世界の国々が支援を受け入れることを渋ったのは、彼らなりの事情、政治的なものも含まれていたのだろうとロートスは予想していた。
そして、ロートス率いる「ロート・フライシュッツ」が帯びるこのユーコンにおける任務においてはかなりの面倒ごとが絡んでいた。
このユーコン基地への出向は連合の主要国家の合同で行われており、どの国がどの国に主として対応するのかは事前に決まっていた。
ユーラシア連邦の担当区分はユーラシア連邦領土に含まれる地域の国々---即ち、欧州各国とソ連が該当していた。
そう、ソビエト連邦。この世界においては共産主義を掲げる東側陣営の盟主であった国であり、現在は極東にまで追いやられ、政府主要機関を
アメリカから租借したアラスカへと移しているこの国こそが、ユーラシア連邦の目下の悩みごとなのであった。
ロートスは佐官でも最上位の大佐を拝命しており、今回の任務が「困難」になる要素を予め明かされていた。
すなわち、ソ連が支援の見返りとして提供してきた文字通りの「人身御供」であった。
人身売買については当然のことながらユーラシア連邦はもちろん地球連合の内部では禁止されている。かつてはコーディネートされた子供たちの売買が行われ、遺伝子操作技術の乱用とあわせ、その取り締まりはかなりの時間と労力を消費するものであった。現在はコーディネート技術の相対的弱体化や、コーディネート犯罪によって生まれた子供たちを積極的に受け入れる「プラント」の存在もあって落ち着いてはいるが、依然として根は深い。
ともあれ、そんな状況においてソ連が輸出を打診してきたのが、このコーディネートによって生まれた子供たちなのであった。
聞けば、嘗てソ連はBETAに対する対抗手段として「ESP能力者によるBETAとの意思疎通、情報入手計画」を実行に移したという。
その計画によって誕生し、今なお「生産」されているESP能力者達をソ連は対価として差し出したのだ。
この時点でユーラシア側の心情は語るまでもないが、さらに激怒させたのがソ連側が提示した「用途」---明らかに「そういうこと」を意図した遺伝子操作、あるいは後天的に行われた成長を意図的に遅らせる処置など、嘗てのコーディネート犯罪を彷彿させる、いや、それそのものといった産物を提示したのだ。
今もなお爪痕を残しているWLFが抱えていたコーディネート犯罪者たちがかわいく見えるほどの所業であった。
これを提示されるまでは、ユーラシアは最前線国家にして亡国の危機にあるというソ連を、主義主張が大きく違うとはいえ、救援の手を差し伸べることに前向きだった。多少の違いはあれども、結局は同じ人間同士なのだからと、そう考えて。
無論、勝手にユーラシア側が期待して勝手に落胆した、とみることもできるであろう。だが、倫理的な観点を見るにこれは見逃せはしなかった。
そんなわけで見返りの撤回などを求めていたユーラシアであったが、結局はこじれている状態であった。
その状況は、ユーコンに到着したロートスの元へも伝えられた、というわけである。無論、今後の動きについての追加命令も含めて。
732: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:45:21 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
追加命令の内容は単純明快、教導と技術供与は一応進めるが、見返りについてソ連側の翻意が無ければ欧州連合への優先度を上げる、というもの。
早い話、ソ連への警告を実行せよ、というものであった。個人の信条としては納得できるが、安全な後背国である
アメリカを背後に置いた、BETAとの戦線を維持するソ連への援助を優先しないというのは、どう控えめに見ても軍事的に見て問題ありだ。
少なくとも一致団結して行うべき侵略的異星人との戦線でやるべきものではない。
だが、ユーラシアとてこのまま取引を承認しては国家の面子にもかかわる案件なのだ。だからこそ、ロートスは面倒ごとだという感想を抱くしかない。
互いの事情や状況、置かれている立場が違うからこそ、対等に扱おうとするとすれ違ってしまう。だからこそ、やるせないのだ。
「大佐、本国からの命令は?」
通信室の外で出迎えた副官のブルーノ・サルヴィ大尉の言葉に、ロートスは沈んだ声で答えるしかない。
「決定は覆らず、だそうです」
「……左様で」
ロートスの言葉に、ブルーノは残念さを隠せなかった。
こんな場面において政治的なあれこれを持ち込んで対立するな、と思っていたが、まさか自分達がそれの二の舞いをしてしまうとは。
まあ、完全に援助を断るわけでもなく、相手か出す見返りを変えるように求めていくのが今後の方針なので、一方的に悪いとは言わない。
それでも、多少なりとも罪悪感は感じるし、同時に祖国が非人道的な行為を黙認することが無いという点においては安心している。
「ですが、任務はまだ継続しております。中止になっていないだけまだマシと考えるしかありませんよ」
「だといいですが…ソ連は手段を選んでいる暇はないのでしょうね。
この世界において、西と東の対立というのはかなり大きい。それこそ、何か致命的な物を擲ってでもなすべきだという意思が残っている。
たとえそれが自国の命運だとしても……」
「もう少し別なところで努力してもらいたいものです」
頷くしかない。努力するベクトルが違う方向を剥き過ぎているのだ。
「ソ連との件については、政府および軍においてトレーズ閣下が自ら言及なさるほどの事態にまで発展しているそうですよ。
閣下だけでなく、他の方々にまでソ連は売り込みをかけているとも。だからこそ、内々に済ませるわけにもいかなくなったと聞きます……」
「相手は良かれと思っているんでしょうな」
輸送機内の通路を歩いていく二人の空気は重い。もしこれ以上の行動をソ連が起こせば、やむを得ない命令が下されるかもしれない。
加えて、現場において任務にあたる兵士たちの士気にも大きくかかわりかねない問題に発展してくるかもしれない。
加えて、とロートスは格納庫にて出番を待つ戦術機を思い浮かべる。
「せっかく生まれたあの機体が無駄になる、なんてことが起きないことを祈るばかりですよ」
Su-27D ジュラーブリクD型、ペットネーム「チョルミ・コート」。
ソ連のSu-27をベース機として生み出された戦術機だ。所属する陣営こそ異なれども、そのコンセプトは大西洋連邦のXF-15Vに似通っている。
ソ連とその戦術機を利用する国々、そうでなくともOSや設計思想についての新たな方向性は、間違いなくプラスになる筈だ。
政治のために日の目を浴びないなど、開発を行ったパイロット達はもとより、戦術機そのものに対しても失礼となる。
「私たちの世界でもこういった政治的な事情によるトラブルが0だったなどとは言いません。
ただ、それを差し引きしても、ソ連側がもっと倫理に基づいた対応であったならばこちらとしても対応の余地はあったんですが……」
そう呟いて、しかし、ロートスは首を横に振った。今さらIFの話をしてもしょうがない。
現場でも出来得る限りの対応をする。それが自分たちの役目だ、そう言い聞かせた。
733: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:45:57 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
Part.5 ユニコーンの旗のもとに
イェジー・サンダーク中尉のアラスカ ユーコンにおける「特命任務」はその対象である地球連合の出向群の到着したその日から、思わぬ事態に陥ってしまい事実上の頓挫を強いられていた。
(予想外すぎる……!)
サンダークの「特命任務」、それは連合が、というか
夢幻会が危惧していた通りの、ESP能力者のリーディングによる連合の情報獲得であった。
ソ連は有形無形の様々な手法で連合の技術やその情報を取得し、他国に対する優位を獲得したいという思惑があり、マーティカや他のESP能力者のイーニァ・シェスチナとクリスカ・ビャーチェノワを動員して実行に移されていた。
だが、予想外の事態---リーディング能力が何らかの方法でブロックされ、挙句、プロジェクションで篭絡されるという事態が発生したのだ。
任務に忠実なクリスカはともかくとして、年齢的にまだ幼いイーニァなどは相手に心を赦しているのか、楽しげに情報を漏らしていて、急遽クリスカも説得に加わらせてリーディングとプロジェクションの中止させる羽目になった。
彼女に聞きだしたところによれば「新しい友達になってくれた」という。とてもうれしそうにしていたのだが、サンダークとしてはそれどころではない。
まず第一に、リーディングが探知されたこと、こちらにプロジェクションをかけられたことが大きな衝撃だ。
これから想像するならば、連合はAL3で生まれたか、それとも別の方法で生まれたESP能力者を抱えているということであり、そういった能力について把握していることになる。
いや、それだけではない。リーディングを探知し、おまけにブロックしたというのが恐ろしい。生命体ならば気取られずに読み取れる筈が、それを認識して、AL3ではいまだ実現できていないさしずめ「ブロッキング」を実行できている。そういった方面でも連合は優れているということだ。
また、イーニァが所属や「家族」のことについて話してしまったことで、連合に対してそういった諜報活動をソ連が行っていることが露見してしまったのだ。
連合がAL3についてどこまで把握しているのかはまだ未知の部分が大きいが、少なからず報復なりが実行されることは想像に難くない。
厄介なことに、イーニァは希少な被検体であり、証拠隠滅を図ることが難しく、また処分したところでまた連合のESP能力者が勘づくことだろう。
(クソッ……何が、危険が少ない任務、だ!)
その後、サンダークが自分の権限をフルに使って調査したところ、大日本帝国(インペーリヤ)での諜報活動に同じくESP能力者が投入され、連合の人員へのリーディングを実行したところ何者かに妨害され、ESP能力者が発狂し使い物にならなくなったことが判明した。
これは意図的に伏せられており、自分は間抜けにも同じ手を使ってまんまとばれてしまったというわけだ。
(上はこれを知っていた…いや、万が一の事態の際には責任逃れをするつもりか…!)
つまるところ、自分は使い捨ての駒にされてしまったわけだ。
П3計画において働く自分さえも、その程度の価値が無いとされてしまった。いや、何者かが計画を引き継ごうと画策したとも推測できる。
いずれにせよ、ろくでもないことになったのは確かだ。このことが公になれば自分は粛正されかねないうえに、連合がこちらを敵視してくるかもしれない。
(どうせ逃げ場はない。ならば、いっそ打ち明けてしまえば……)
ふと頭を誘惑がよぎるが、頭を振って振り払う。
忌々しい限りのП3計画。それを手土産に亡命などすれば、祖国に対する重大な裏切り行為となる。そうなればこのユーコンでの本来の任務も、П3計画自体も大きく遅延し、場合によっては白日の下にさらされて、全てが終わりになってしまう可能性もあり得る。
連合に打ち明けたところで、果たして自分を保護するかどうかもわからないし、何処までも追いかけてくる祖国の手を振り切れるとは思えない。
(……ッ!)
デスクに拳を叩きつける。如何ともしがたい感情が胸中で蠢き、気持ち悪いほどだ。
兎に角、今自分がすべきことはこの事態を如何に隠し通し、状況の変化まで耐えるか、だ。
最悪他の派閥に逃げ込むことも考慮しなくてはならない。苛立ちを必死に押し殺しながらもサンダークはひたすらに思考を動かした。
734: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:46:43 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
大洋連合がユーコンへと派遣した部隊は、他国に比較して多い。主役となるMS隊のブルー・スターズ、日企連のAC部隊、通常戦力群とかなりの数を持ち込んでいるのだ。加えて、表になっていない部隊でも、ネクスト部隊とNおよびKを主軸とする対AL3部隊がおり、β世界への不信感を明らかにしていた。そして、対ESP能力者部隊として派遣されているのが、村雨研究所のメンバーを主体とするNT部隊「モノケロス」隊であった。
モノケロス、ギリシャ語で「一本の角」を意味する言葉であり、即ちユニコーンを意味する言葉だ。部隊名としての起用されたのは、NTパイロットとして有名なアムロ・レイのパーソナルマークに描かれているユニコーンに由来するものであり、モノケロス隊なりのリスペクトであった。
しかして、NTというのは一般人と感性が違う面が大きい。どこかずれているというか、不思議と達観したものの見方となり、発言もそういった傾向に変化してしまう。メタな見方をすればNTになると冨野節がさく裂しやすくなるという点で、
周囲との認識の差が大きくなり、時としてトラブルにまで発展する可能性があるということである。ようは感受性が強すぎるのである。
ともあれ、そんなNTではあるが戦場においてはジャミング環境下でもレーダーを凌ぐ探知能力や未来予知能力などを発揮し、あるいは敵意を感じ取るといった方法で攻撃を回避するなど、常人には不可能なことを容易くしてのけるある種の超人でもある。
軍事的に扱うのは難しいとはいえ紛れもない強者であるし、少数精鋭部隊や特務隊にはそれなりの数が配属になる程度には信頼されている。
さて、このモノケロス隊、構成するパイロット達は年齢が意外とばらけている。彼らは軍人として訓練は受けているが、どちらかといえば研究所において研究試験を行うための人員ばかりであり、そこは致し方ないことなのかもしれない。
だから、ある意味軍人らしくない軍人がいてもおかしくなかった。
「はぁ……今日はお話しできないのかなぁ…」
富岳級の一機の機内のラウンジで、物憂げに少女の風貌をまだ残した女性がソファーでうなだれていた。
長いストレートの茶髪を村雨研究所所属を示す軍服の上に垂らし、物憂げな碧眼は窓の外を通してどこかを眺めている。
少尉を示す階級章がついていることからするに彼女は少尉階級の軍人なのだろう。だが、その姿からは緊張感があまり感じ取れない。
なんというか、少しぼんやりとして、よく言えば肩の力が抜けた様子でリラックスしていたのだった。
「イーニァとは仲良く出来たけど…クリスカはすぐにお話しできなくなったし、マーティカも……はぁー」
「少尉?」
「あ、大尉。お疲れさまです」
735: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:47:22 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
上官にしてモノケロス隊の指揮官であるゴウ・カミヤマ大尉に気が付いた少女、アナ・マキサカ少尉は姿勢を正し敬礼をする。
「今日はお話が出来ていないのかい?」
「はい……なんだか呼んでも返事してくれないんですよ」
少し困ったように首をかしげながらも、アナはお話相手側で何があったのかを伝える。
「サンダークって人がお話ししちゃダメだって言ったらしくって…残念です」
「……なるほど。まあ、今日はダメかもしれないが、また声をかけてくるかもしれない。気長に待つといい。
もしかしたらユーコン基地のどこかで直接会う機会もあるかもしれないしね」
「はぁい」
朗らかにアナは返事をする。
だが、それを笑ってみながらもカミヤマは穏やかな心中とはいえなかった。
彼女は、昨日からNT能力で誰かと、彼女の言によればイーニァ、クリスカ、マーティカと、遠距離で会話を行っていた。
AL4の香月博士からの情報によれば、ソ連においては嘗てESP能力者を人為的に生み出し、BETAの思考や情報を知ろうとする計画があり、今もなおその計画の遺児たちがソ連軍にいるのだという。NT能力を持つパイロットから村雨研究所から選抜されて派遣されたのは、このESP能力者へ対抗するためと聞かされていたが、なるほど、本当にいるのだろう。知らずのうちに思考を読み取られていたら、と考えると、正直なところNTと長らく接していた自分でも少し寒気がする。NT達はこちらのことも配慮してくれるのだが、おそらく相手はそういうことはしてくれない。
(軍事的に利用されている、か……)
少なくともカミヤマにとっては、上層部が密かによこした警告が現実のものとして認識されている。
なりふり構わずだとするならば人工ESP能力者は非人道的に扱われている可能性さえ考えられる。
そんなことなど、徒に干渉すべきではないと理解していたとしても、とても気分よく座視できるものではなかった。
だが、ソ連側の超能力者による諜報活動を優しく彼女が---NT部隊でも最年少であり、最も繊細で優しいと評されたアナが受け止めたのは幸運なのだろう。
敵対的になることもなく、アナは友達になろうと会話を試みたようであるし、相手も素直にそれに応じてくれた。
どういう相手なのかは断片的にしか聞きだせていないが、おそらく純粋無垢な子供の様な感性を持っているようだった。
だから、正直ほっとした。そんな相手に醜い争いをさせるなど、こちらの良心が痛む。
(ともあれ、このことは報告に上げなくてはな…)
もし相手が次善策に移ってきた場合、どう対処すべきか。どこまでアナをはじめとしたNT達に任せるのか。
繊細な彼女達が悲しまず、苦しまないように取り計らってやるのが自分の仕事だと、カミヤマは認識を改めて強くして、自らの仕事に戻ることにした。
736: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:48:06 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
《機体解説》
Su-27D ジュラーブリクD型 チョルミ・コート(Черный кот) 西側呼称:Platypus(プラティパス:カモノハシ)
《諸元》
設計・開発:スフォーニ設計局 ユーラシア連邦
世代:第2.5世代戦術機
装甲材:強化スーパーカーボン材
搭乗員:1名
OS:ユーラシア連邦製XM-3亜種型OS
固定武装:
頭部12.7mm近接防御機関砲×2
前腕部モーターブレード×2
装甲ブロック内蔵スーパーカーボンブレード
基本武装:
A-97突撃砲×2(サブアーム懸架2門搭載)
肩部ショットガンサブアームユニット×2
Type-201S バトルブレード改
Type-200S ショートブレード改
腰部3連装対小型種跳躍地雷発射管ポッド×2
《概要》
ソ連の戦術機であるSu-27をベースとして、ユーラシア連邦が供与技術を投入して開発した戦術機。
基本設計思想はBETAとの近接格闘能力を重視した密集戦闘を主軸にしており、その際に重要視されるスペックや武装、即ち近接火力の向上・反応性・瞬発性・運動性の追求をメインに強化が行われている。
まずBETAとの接触が想定されることなどから機体のスーパーカーボンのフレーム及び機体装甲は大西洋連邦のXF-15Vよりさらに頑強に改良された。
これは新型OSの搭載によって向上した反応性に追従し衛士が機体を派手に振り回しても問題が無いようにとの設計変更であった。
さらに機体各所の装甲に内蔵されたカーボンブレードの強化を行い、機体制御を行う際の空力学的なバランサーとしての機能も持たせるために大型化した。
他の武装面においては、YF-23にも奇しくも類似したサブアームを2基追加するという改良点が見受けられる。
ショットガンを内蔵したこのサブアームは高い可動域が広く、前面への火力集中や機体背後への防御射撃などに使用される。
このショットガンは要撃級なども一撃で撃破乃至戦闘続行不能に追い込むだけの火力を有しており、乱戦時に小型種もろともミンチにする火力を有した。
737: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:49:13 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
そのほかはXF-15Vなどと同様に頭部の近接防御機関砲や対小型種跳躍地雷などを新規に採用し、機体全体に臨界半透膜を施しレーザー防御を実装。
総合して、1機当たりのコストこそ高くなっているのだが、それを補って余りある性能を獲得するに至っている。
しかしながら、これの引き渡し及びテストの行われることとなったユーコン基地に運び込まれた際にはスケジュールの遅延などが発生している。
詳細や原因については明らかになってはいないのだが、ソ連との交渉を担当していたユーラシア連邦が同国との交渉の際に何かトラブルがあったと推測される。
《武装解説》
新たに頭部に導入された近接防御機関砲。XF-15V系列と同じ機銃を採用している。
対小型種を想定しており、近距離に接近したBETAの撃破や僚機に取りついたBETAの排除を担当する。
ソ連の伝統となる近接格闘武装。耐久性などが向上している。
こちらもソ連伝統の固定近接格闘武器。空力制御のバランサーとしての能力も与えられており、より細かい機体制御を可能とする。
サイドスカートに外付けされる跳躍地雷ポッド。
弾切れの際や非常時には速やかにパージすることで機体の重量を軽減することができる。
固定式としなかったのは、ソ連のドクトリンである近接密集戦闘においてデッドウェイトは忌避されるべきものであると判断されたためである。
ソ連の標準的な突撃砲。特に変更はなし。
新規に付け足されたショットガンを内蔵したサブアームユニット。肩部装甲部にアームを介して接続される。
ショットガンの口径は95mmで装弾数は200発、散弾とスラッグ弾の使用が可能である。
固定火器でショットガンが採用されたのは、機構を簡略化することによって整備性を良くするためと、高速機動及び密集戦闘において大雑把な照準になった際においても確実にBETAを撃破するのに向いていると考えられたためである。
- Type-201S バトルブレード改/Type-200S ショートブレード改
地球連合製の戦術機の共有の近接格闘武器のソ連版。取り回しに重点を置いていおり、全体のバランスの見直しが行われた。
738: 弥次郎 :2020/01/28(火) 23:50:14 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
以上、wiki転載はご自由に。
体調がだいぶ回復しつつあるので投稿してみました。
次は本編の前にちょっと設定集を投下しようかと思います。
長くなりそうですし、あんまり面白みがないかもですがよろしくお願いします。
人物紹介なんかについてはまた別の話で行おうかなと。
760: 弥次郎 :2020/01/29(水) 12:15:26 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
ちょっと修正…
733
×連合はAL3によって生まれたESP能力者を抱えている
〇連合はAL3で生まれたか、それとも別の方法で生まれたESP能力者を抱えている
×大日本帝国(ヤポンスキー)
〇大日本帝国(インペーリヤ)
736
基本武装の項目
×背部ショットガンサブアームユニット×2
〇肩部ショットガンサブアームユニット×2
修正お願いいたします
最終更新:2020年01月30日 10:59