278: アイサガP :2020/02/02(日) 11:55:10 HOST:zaq3d7d53a8.zaq.ne.jp
重慶ハイヴ攻略計画フェイズ3(次回より東アジアの統一中華戦線グダグダ戦記に変更予定)後半

「もう改修型の実戦運用か…気の早い話だな」
「習熟完了と言ってもどう見ても動かすのに慣れてきたという程度にしか見えんのですが…」
「それだけ旧型OSの仕様が酷かったのだろうな…」
「こちらからの戦力はどうしますか?」
「この際だ、廈門市(アモイし)に拠点を造って絶対防衛線を台湾から押し上げさせよう
 後詰にこの艦も動かす」
「よろしいのですか?」
「…いい加減向こうの政治劇には他の将兵も飽き飽きしているんだ
 それに今は居ないとは思いたいが、やはり時間が経てば統一中華の情理に取り込まれる人間が生まれかねん
 放射能と重金属に汚染された廈門市周辺の環境改善と拠点構築を理由にいったん距離を取り直す」
「了解」

台湾駐在東アジア共和国出向部隊旗艦ギアナ級陸上戦艦「黄河」にて
統一中華戦線より改修機の実戦運用テストの協力を要請
東アジアはその戦場を台湾海峡を超えた廈門市にするように条件を付け
その後の拠点化を東アジアが担当することを要求した
現地責任者である李凛としては統一中華戦線の現状の苦難に同情、同調する人間を取り込ませない為に必要な一手ではあった

「廈門の拠点化か…」
「確かに周囲は短いながらも海に囲まれ守るには易い」
「しかし本土から近いが故にBETAの圧力に耐えられず放棄したのだったな…」
「ああ、確か共産党最後の本土だったか?」
「らしいな、しかし面倒な…」
「防衛線を押し上げること自体は歓迎すべき事だが、
 絶対に共産どもは廈門に駐留いや帰還を要求するぞ」
「東アジアと接触、交流できる機会を増やし、取り込んで本土奪還でもやる気か?」
「そこまで甘い相手ではないだろうが、共産どもにばかり伝が増える環境を任せるのは拙いだろう」
「やはり我々も駐留させるか?」
「仕方があるまい…だがあまり人員をまわす事は出来んな」
「防備を薄くし過ぎれば、何をしでかすか分かったものではないしな」

「本土帰還もそう遠くないな…!」
「まさか生きているうちに叶うかもしれんとは…」
「しかし汚染が酷いので浄化作業は東アジアが単独行うとの事ですが…」
「無論協力しに行くぞ、戦術機の衛士でもワシでもなんでも使ってでも構わん!」
「自分たちの土地だ、何から何まで任せる方が道理に合わんよ」
「うむ、…作業道具に爺さんの使っていたシャベルとかで大丈夫か?」
「気持ちわかるがただの荷物だやめとけ」

統一中華戦線の某所での会議を抜粋
共産党閥は本土奪回の千載一遇の好機とし、ほぼ共産党総力での協力を表明
国民党派閥は共産派閥の跋扈を危険視し、東アジアの邪魔になるので戦力を抑制すべきと一見は窘めようとし
東アジアは浄化作業の邪魔や機密の問題があるので単独での作業をしたいと希望を述べたが
最終的に共産党閥の部隊を廈門周辺の防備に充てるという形で妥結する

279: アイサガP :2020/02/02(日) 11:57:38 HOST:zaq3d7d53a8.zaq.ne.jp
以上となります

改修機部隊「あの、私たちの話はどこに…?」
政治のせいで現場が迷惑を被るのはいつもの事なので
上層部の頭からは廈門攻略、拠点化で抜け落ちてしまった模様

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最終更新:2020年02月04日 23:32