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銀河連合日本×神崎島 ネタ 民俗学者が見た神崎島その一



雑誌『民間傅承』 現代の異界、神崎島  ヨミノウミ その一



黄昏が血に染まる時海に出づることまかりならん
禍津陽に照らされてわだつ海を死が覆う
やがて来たるは大禍時口を開けるは夜海(よみ)ノ海
黒キ陽昇り夜海門(よみど)が開き彼岸船がやってくる

神崎島のとある地方に伝わる口伝


以上が筆者が友人伝いに聞いた神崎島に口伝されている言い伝えを筆者が島の文献等の調査を元に文章として書き起こしたものである。
友人の知人である漁師が聞いたこの口伝は漁師仲間の老人が島で妖精となっている老人の祖父から伝えられたものそうだ。なお口伝は数百年に渡り伝わっているそうだ。
内容は簡潔に説明すれば血のような赤い禍々しい夕日の沈む海は死の海が広がり黄泉の国の入り口が開き黄泉の船が来るので海に出るなという内容である。
神崎島では未だにこの口伝が忠実に守られているそうで実際に一度血のように赤い夕方に夜の漁に出ようとしたその漁師は島の住人に殴って止められたそうだ。


この口伝であるが神崎島との関係が深いとされている創作物艦隊これくしょん内の描写と酷く似通っている。
禍津陽に照らされた夜海ノ海、これは深海棲艦の勢力圏にして深海棲艦の力が増す毎に赤黒く変色していくあらゆる生命の存在を許さない暗黒の海域、
すなわちゲームではイベント海域、映画では変色海域と呼ばれるものだ。

そして夜海ノ海という名前から恐らくは黄泉の世界に関係あるものなのは疑いない、しかしおそらくは夜海ノ海とは黄泉そのものではなく、現世と黄泉との境なのだろう。
そしてそれは黄泉の水とでも呼ぶべきものが大量に海と呼べるほどに現世に出現したものであると推測される。
それが穴のような場所から溢れ出てきたのか現世を上書きするように現れたのかは我々には判断出来ないが。
また、艦隊これくしょんの歌の歌詞から類推するに夜海ノ海は変色海域の海中にも広がっていると考えられ、魂はその闇の中で海の色に溶けていくという。


黒キ陽と黄泉の国の門である夜海門、これは映画で描写されていた変色海域の最奥に存在した黒い光の柱と海に開いた穴を示すと思われる。
なお鎮守府により公開された深海大戦の記録より変色海域及びその先の黒い光の柱と穴の存在は肯定されている。
これは数百年前から伝わる突飛ともいえる民間伝承が真実を示している一例であり、既存の民間伝承ももう一度真実であるかどうか精査されるべきであろう。
しかし異界である常世と別に黄泉への門が存在するというのも実に興味深いことである。


口伝の最後の彼岸船という言葉、これは艦隊これくしょんと関連付ければおそらくは深海棲艦のことであろう。
彼岸の船、つまり黄泉、死者の船であると推察でき、かつての大戦の死者の怨念という説もあながち外れていないのではないかと思う。
しかしこの口伝が数百年前から存在することを考えるとかつての大戦の怨霊もまた深海棲艦の一部と考えるのが妥当だろう。


創作を根拠にするのは如何なものかと神崎島出現以前は叩かれそうなものであるが、日本そして国外でも艦隊これくしょんの設定が神崎島研究の資料となっているのは公となっている。
つまり艦隊これくしょんに関しての情報は信頼度が高いと見なされているわけである。
また、現在の通説では神崎島及び艦隊これくしょんを例にとり創作も含めた異界全ての存在を完全に否定することはできないと結論付けている。
即ち我々が想像し語り継いできた異界の存在全てを否定出来ないのだ。
遠野物語のマヨイガや沖縄のニライカナイ、果ては我々の想像の中の異界も存在するかもしれない。

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以上になります。
以前ちょろっと上げた零シリーズの設定を流用したのものを幾分マイルドにしたものになります。

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最終更新:2020年02月19日 21:41