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銀河連合日本×神崎島 ネタ 民俗学者が見た神崎島その四
雑誌『民間傅承』 現代の異界、神崎島 カンノムスメ その一
在りし日の軍艦の魂と記憶を持つ少女達
これは艦隊これくしょんにおける艦娘のキャッチコピーである。
彼女達がいかなる存在であるのか、知人の科学者曰く現在の地球科学はもとよりティ連の進んだ科学を持ってしてもよく分からない存在であるのが現状だそうだ。
そもそも彼女達の存在が既存の科学的範疇に収まるのかどうかということそのものが科学の素人である筆者から見ても疑問に思うことである。
なお、彼女達の存在はむしろ神秘学やオカルト、民俗学的方面からの方が説明がつくと知人の科学者は笑っていた。
しかし既存の科学的検証でも彼女達が我々ホモ・サピエンスと違う種族であることは間違いない。
しかし別の視点から見ると彼女達は生命体としての"種族"と言って良いのかも分からなくなる。
世界の一般人から見れば妖精を含め彼女達は創作上の存在が現実に現れた存在である。
ローマ・カトリックから見れば造物主の被創造物、日本の左派等から見れば意思はあるが人権などない兵器である。
どれにしても彼女達が高度な意思を持つ知性体であることに疑う余地はないが我々基準の知的"生命体"であるという確証は持てなくなる。
ここに日本の一般人(左派や平和団体等は除く)の見方を入れるとさらに違って来る。
艦娘とは在りし日の軍艦の魂、艦魂である。
艦娘とは艦魂の和御魂である。
艦娘とは自分が乗っていた軍艦である。
艦娘とは英霊達の集合体である。
艦娘とは神々の御霊代である。
艦娘とは深海棲艦の対存在である。
他にも色々な意見があるが概ね纏めると在りし日の軍艦であり、八百万の神々よりの存在という考えが多いように感じる。
また艦娘を様々な側面を同時に持ち合わせる存在としている日本人も多い。
金剛型の霧島を例に取れば、霧島の山々を信仰する人々にとって彼女は艦娘という一個人であり、軍艦霧島の艦魂でもあり、同時に霧島山の御霊代である。
御山の火は彼女の怒り、御山の震えは彼女の嘆き。
そして彼女の不興を鎮めれば御山は鎮まり、安寧を得られると人々は考えた。
例えるなら艦娘としての身体は神の依り代であり神の巫(かんなぎ)である、軍艦としての艦体(からだ)は神の座する神籬(ひもろぎ)でありそれを擁する神奈備であろう。
ある種の古い信仰の形であり、現代で新たに発生するというのは実に興味深い話である。
この様な話を聞くと彼女達艦娘は日本人にとって一種族という範疇に収まらないのではないかと感じてしまう。
夜海ノ海の話で出した様に彼女達は巫女であり、また八百万の神々を信じる人々にとっては神の代理人、生き神でもあるのだ。
そして常世から現世へと帰還した彼女達。
常世、民間伝承に沿うならばそこは我々を守る祖霊が住む地であり、そこに住むものは現世へとやって来ては祝福を授けていく。
所謂マレビト信仰であるが、神崎島と艦娘はその祝福を授けるマレビトそのものである。
艦娘を尊き存在と見て歓待するのはこの古きマレビト信仰も影響しているのだろう。
そしてマレビトは力ある言葉も齎すという。
この国を豊かにし、守っていく艦娘達、それはこの国と国民により良き道を歩んで欲しいという艦娘達の願いであろう。
その願いは日本とそこに住む人々への祝詞と呪言であり、マレビトとの契約でもあろう。
目にみえぬ 神にむかひてはぢざるは 人の心の まことなりけり
艦娘が齎す幸は多いが彼女達に恥ない生き方をこの国が出来なかった時、その時に何が起きるかを想像すると若干怖くもある。
406: 635 :2020/02/17(月) 22:09:26 HOST:119-171-231-231.rev.home.ne.jp
以上になります。
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最終更新:2020年02月19日 21:45