6: 657 :2020/03/07(土) 21:23:31 HOST:180-145-41-169f1.kyt1.eonet.ne.jp

憂鬱SRW・OG支援ネタ 「ZoT幕間Ⅳ或いは香月夕呼の絶望」


思惑の破綻


「白銀、残念だけど前に行ってた数式の回収に関しては不可能になったわ。」

「えっ!?00ユニットの完成に関しては連合へのカードも兼ねて前のように転移を行うっていう感じでしたよね?」

「既に用意していた転移装置も連合のエージェントによって解体、回収されたわ…、まあそりゃそうよねあれだけ電力使ってたらね…」



連合の意志

「そういえば、少し前、こっちに来てるS.M.Sだとか連合の人員が慌ただしく動いてたのって…」

「ええ、アンタの思ってたとおり米軍…というよりAL5派が宇宙空間でのバジュラっていう異星生物に対するG弾使用が原因よ。」

「アッチは明確に時空干渉や因果律に関することの観測できるってこと。」

「どうやらあのブレードウルフを使ってアタシも監視もしていたようだしね、今日エージェントが来て言われたわ。」

「『これ以上、次元干渉による時空乱流を引き起こす行為はやめていただきたい』だそうよ。断ってれば私の首が胴体から離れてたでしょうね…」


D兵器

「当然連合はG弾…いえ、重力爆弾というより連合側の言い方するならDimension-Weapon…D兵器に対する警戒と米国に対する圧力も強くしてるわ。」

「D兵器…ってことは連合も似たような兵器を作れるってことですか?」

「ええ、当然作れるでしょうねブラックホールを完璧に制御する技術まであるのよ?G弾みたいにML機関を暴走させただけのG弾とはまるで完成度が違うわ。」

「それを大々的に使ってないってことは…」

「ええ、当然その危険性も熟知してるってわけ。アタシの理論をちゃんと理解してくれる存在に出会ったのは嬉しいけどね…」

「これから話す情報は一級秘匿事項よ、アンタだけに話すけどA-01やまりも達にも絶対に口外しては駄目よ。」

「りょ、了解です…」

7: 657 :2020/03/07(土) 21:24:25 HOST:180-145-41-169f1.kyt1.eonet.ne.jp

時空振動弾

「連合が接触したとある並行世界の人間の世界では時空振動弾という兵器が使われたそうよ。」

「時空…振動弾。」

「ええ、文字通り次元の歪みを発生させることであらゆる物を別の時空へ飛ばすことで消滅させる兵器…G弾の完全上位互換ね。」

「でも、様々な要因が重ねって暴走したそうよ…。」

「暴走って…それならバビロン災害の時みたいに…?」

「ある意味それの方が人類がただ自滅するだけでマシだったのかもしれないわね。」

「暴走の結果、あらゆる並行世界の人間、土地、国家が転移し、惑星全体が相克界と呼ばれる次元断層に覆われて宇宙進出すら不可能になったそうよ。」

「あらゆる並行世界って…それじゃまるで。」

「ええ、この融合惑星ね。連合から言わせればまだ『マシ』だそうよ。その世界は文字通りモザイクのようにあらゆるものが転移したそうよ。」

「つまり、使った連中は何も知らない大量の並行世界の人間を未曾有の地獄に叩き落としたってことよ。」


バルドナ・ペネトレイター

「そして、連合が他の並行世界で戦った敵対勢力が使用した戦略兵器が同様の機能をもつバルドナ・ペネトレイターという兵器だったってワケ」

「あっちも次元干渉による並行世界間の壁が大きく崩れ転移が頻発してたらしいわ。」

「ということは、先生の転移装置が接収されたのって…」

「ええ、当然そのバルドナ・ペネトレイターと同様に事が可能と判断されたってこと…」

「それにアンタのような元因果導体…あちら側で言うなら特異点ね、それらを干渉させることを嫌ったってのもあるわ…」


知ってはならないこと

「ねえ、白銀…他の世界にいたアタシはループ状況を作り出した鑑のことを神様だとか言ったわけよね…」

「はい、純夏のことを解決しない限り因果導体でなくならないって…アイツが死んだ後、元の世界に戻るはずがこっちに来ちゃいましたけど。」

「確かに鑑は外的要因で無意識に次元干渉をした…でもね、白銀…この惑星を作り出した要因の一つはG弾だけじゃない…」

「もし、自分の思うがままに因果律を操作できる存在がいたら?それこそ本当の神様じゃないかしら?」

「せ、先生…?どうしたんですか?連合のエージェントって人に何を…」

「…ごめんなさい、アタシ…疲れているわね。もう行っていいわよ白銀。」

「ちょ、ちょっと先生…!?」


白銀退出後


「言えるわけないじゃないの…この惑星を作り出す引き金を引いたのが神様になろうとした馬鹿と…」

「その馬鹿の発想を現実に出来る存在が融合惑星誕生理由だなんて…!」

(そのまま夕呼はデスクに置かれていた『アダマトロン・レポート』と書かれたファイルに目を落とし、頭を抱えた。)

8: 657 :2020/03/07(土) 21:25:22 HOST:180-145-41-169f1.kyt1.eonet.ne.jp
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ようこそ香月博士。本当の地獄へ

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最終更新:2020年03月15日 17:52