934: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 15:39:58 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
四二式歩兵戦闘車
全長 :6.8m
全幅 :3.6m
全高 :3.1m
速度 :70km/h
エンジン:三菱MTA-T-06ストローク直列6気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル(600hp/2,100rpm)
航続距離:460km
乗員:3+7名
兵装
:35mm機関砲 ×1門
:7.62mm車載機関銃×1丁
:連装対戦車誘導弾発射装置×1基
935: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 15:40:47 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
四二式歩兵戦闘車は大日本帝国陸軍および大日本帝国海軍海兵隊が西暦1942年に採用した日本初の本格的な歩兵戦闘車である。
本車両採用より前の日本軍で運用されていた装甲兵員輸送車両は、兵員輸送のみを目的とした二二式装甲兵員輸送車のみであり、これは戦場まで兵員を送るタクシーとしては十二分に活躍できるスペックを有しており、さらに戦車に随伴して行動する事も可能で、かつ取得・運用コストが安い事から日本軍の主力装甲車として大量に配備されていたが、武装が取り付け式の三式車載重機関銃のみなため、機甲部隊の一員として戦車と共に行動し、敵部隊と戦うには能力不足が否めなかった。
この問題は配備開始から早々に問題視されており、陸軍・海軍海兵隊問わずに一定の戦闘能力を有する装甲兵員輸送車の配備するための予算を請求していた。しかし、これらの予算請求は敵国がそこまで強力な装甲戦力を有していないことや大蔵省の邪悪な陰謀(両軍目線)によって却下されてしまい、当面の間は二二式装甲兵員輸送車に25mm機関砲塔を搭載するなど、いくつかの改造を施した二六式歩兵戦闘車を採用することでお茶を濁さざるを得なかった。
日本軍が改造でお茶を濁した一方で、アメリカ軍では新規設計の新型歩兵戦闘車の開発が行われており、1936年には大口径の火砲と対戦車ミサイルによる強力な攻撃力と、強化された装甲による防護能力を備え、さらに1個分隊を輸送することが可能と言う画期的な装甲兵員輸送車であるM46歩兵戦闘車の配備を開始していた。
このM46歩兵戦闘車は列強各国に大きな衝撃を与え、イギリスやドイツ、ソ連などでも同様の車両(ミサイルは無い)の研究を急いで開始していった。
しかし、これらの国よりも
アメリカの同盟国であるはずの日本が受けた衝撃のほうがはるかに大きかった。
当時の日本では、自国こそ最先端かつ最強の軍事力を有していると言う慢心的な自負を軍民共に抱いている一方で、保有している歩兵戦闘車は装甲兵員輸送車である二二式装甲兵員輸送車に多少の改造を施した二六式歩兵戦闘車のみで、本格的な歩兵戦闘車は試作車の完成はおろか研究すら開始されていなかった。
こうした事情から、陸軍と海軍海兵隊は共に本格的な歩兵戦闘車の取得を望み、1937年より陸海軍共同での次期主力歩兵戦闘車開発計画であるXIFV-37計画をスタートさせる。
この計画にあたり陸軍および海軍海兵隊が提示したコンセプトは
「空軍の運用する三一式輸送機で空輸ができ、欧州連合の主力戦車と歩兵戦闘車の混成部隊を次期主力戦車と共に迎撃できる車両と言う」
であり、提示要求は
「空軍の保有する輸送機で空輸が可能で、主砲は最低でも二六式歩兵戦闘車と同レベル、さらに次期主力戦車として開発が進められている試作戦車と共に行動をする事ができ、試作戦車と同レベルの戦車を撃破可能な火力を有する。防御力は重機関銃および歩兵用対戦車武装に耐えれる程度」
と言うのもので、このコンセプトと提示要求に沿って三菱重工が開発した歩兵戦闘車が本車両である。
936: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 15:41:28 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
開発コンセプトで提示された要求の1つとして日本軍の主力戦車に追従できる速度を維持できる事が挙げられていた事から、開発当初は車体の外部装甲はアルミニウム合金を、車内の重要な部分にはラミネート装甲を採用する予定であったが、アルミニウム装甲は成形炸薬弾(HEAT)の直撃を受けると蒸発・消失しやすく、生存性に疑問符が付いたことから量産型の車体は防御力が高い 圧延防弾鋼板が使用されている。
車体前部左側にはエンジンと変速・操向機を一体化したパワーパックが搭載されており、車体前部右側は操縦手席となっている。また、その後ろには副分隊長用の座席と後部空間内におかれている兵員室に通じる狭い通路が存在している。車長と砲手は砲塔内部に席が用意されており、砲塔右側に車長兼分隊長、左側に砲手が座る。
車体後部の兵員室には、背中合わせに6名分のシートと予備のミサイルや機関砲弾が搭載されており、弾薬庫としての役割も担っている。
主砲としては当時開発が進められていた35mm対空機関砲の技術を流用する形であったが、わざわざ新規に開発された三八式35mm機関砲を1門搭載している。この機関砲は最大発射速度が200発/分とそこそこな発射速度を有し、装弾筒付徹甲弾や焼夷榴弾など多様な砲弾に対応しており、さらに基が対空機関砲なため、一定の対空能力を有しているなど、その高い攻撃力と汎用性から本車両で採用される事になった。また、主砲の左側には同軸機関銃として信頼性の高い二八式車載軽機関銃が配置されている。
砲塔両側面には対戦車兵装として連装の三八式対戦車誘導弾発射基が装備されており、発射機内弾数と予備弾数、合わせて最大で5発のミサイルを補給を受けずに発射可能である。また、砲塔両側面にはミサイルの他に防衛用装備として発煙筒を4基ずつ装備している。
車長、運転手、砲手の他に完全武装の歩兵1個分隊7名を乗車させる事が可能で、通常の乗降車は車体後方部に備えられている観音開き式のハッチを利用して行っている。しかし、緊急時には兵員室天井に配置されている左右開き式のハッチを使用する事も可能としており、後方部ハッチが何らかのアクシデントで開かなくなった場合にも兵員の降車が可能である。
本車両は日米と欧州の対立が本格的になり始めた1942年に議会より量産の許可がおり、1943年度予算から年間500両近い数が生産され、二二式装甲兵員輸送車の後継車両として機甲師団や機械化歩兵師団を中心に急ピッチで配備が進められている。
また、本車両は兵員輸送車としての車体が大きい事やコスト削減など理由も相まって、ファミリー化実施され、装甲偵察車型の四二式装甲偵察車や工兵隊仕様の四二式工兵支援車、部隊の指揮官が搭乗して最前線で戦闘指揮を行うための四二式戦闘指揮車など多くのバリエーションも採用され、さらに対空能力向上型や対戦車能力向上型、火力支援観測型などの開発も計画されている。
937: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 15:54:11 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
最後に余談を1つ。この強力な歩兵戦闘車の登場を知ったヒトラーとスターリンは更なる情報の収集をカナリス提督とベリヤに命令した結果、提出されたゲルマン系やロシア系の人間が秋葉原にて目撃され、さらに参考書籍の名目で購入された書籍はいくつかは何故か肌色の多い服を着た美少女が多く描かれていたものだった。
938: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 15:56:23 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
937
改訂版
最後に余談を1つ。この強力な歩兵戦闘車の登場を知ったヒトラーとスターリンは更なる情報の収集をカナリス提督とベリヤに命令した。その結果、ゲルマン系やロシア系の人間がいつもより多く秋葉原にて目撃され、さらに参考書籍の名目で購入された書籍のうちいくつかは、何故か肌色の多い服を着た美少女が多く描かれていたものだった。
939: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 16:03:10 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
以上、日本軍初の本格的な歩兵戦闘車である四二式歩兵戦闘車でした。
最初の段の二行目後半
世界初の歩兵戦闘車×
日本初の本格的な歩兵戦闘車○
18段目
1行目
対戦車兵装として各2基ずつ計4基×
対戦車兵装として2基 ○
3行目
予備弾数合わせて最大で7発×
予備弾数、合わせて最大で5発○
間違いや訂正のし忘れが多くて申し訳ありません。
942: ホワイトベアー :2020/03/07(土) 18:19:16 HOST:157-14-225-220.tokyo.fdn.vectant.ne.jp
文の中では主砲は35mmとなっていますが、スペック表の方では25mmとなっています。
これどちらが正しいのでしょうか?
スペックの方が間違いで、35mmが正しいです。
最終更新:2020年03月15日 18:29