239: ham ◆sneo5SWWRw :2020/04/13(月) 19:23:10 HOST:sp49-98-148-238.msd.spmode.ne.jp
戦後夢幻会ネタ ham世界線 第一次ミッドウェー海戦 砲撃

タンバー級潜水艦「トラウト」はその日、ミッドウェー島北西海域の哨戒を行っていた。
航空機に発見されないために潜航中の「トラウト」は、島の北西250km地点で複数の推進音を感知した。
ビッグEはとっくにハワイに帰っているはずだし、レキシントンは島の南東のはずだ。乗員たちは不思議に思った。
もしや日本海軍かと推測した「トラウト」は一度距離を取り、潜望鏡深度に浮上して確認することとした。
すぐに太平洋艦隊司令部にも連絡できるようにと通信アンテナを露頂させて。
その通信アンテナが日米開戦を知らせるラジオニュースを受信し、すぐに乗員たちに伝わると艦長は直ちに日本艦隊の位置の報告と攻撃を決断した。
『イセクラス1、給油艦1(千代田の誤認)、駆逐艦3以上認ム位置・・・』
電文を送り終わり、潜航しようとした「トラウト」だが、突如、爆発が襲った。
上空直掩で対潜哨戒中の瑞雲の爆雷攻撃である。
なんとか潜航して退避しようとする「トラウト」だが、すぐに第二弾、第三弾が投下され、まもなく重油と残骸を浮かべることとなった。
こうして、「トラウト」は太平洋戦争初の戦没艦となったわけだが、自らを犠牲にして出した電文は無駄とはならなかった。

「トラウト」の電文を受信したミッドウェー島は俄かに大騒ぎとなった。
イセクラスといえば戦艦である。そんな大物が来たとなれば、目的は島の砲撃に違いない。
島内の最大の砲は5in(12.7cm)であり、とても心もとない。
良いのニュースがあるとすれば、レキシントンを擁するニュートン隊が今日到着することぐらいであった。
直ちに島内にある12機のPBYの内、ニュートン隊のSB2Uの誘導のために発進した2機、修理中の1機を除いた機体を捜索に向かわせるために準備させる。
一方でハワイにも救援を出したが、とんでもないニュースが来て騒然となった。

「真珠湾空襲!演習に非ず!」

最初は日本が流した欺瞞情報やウェルズの宇宙戦争のようなラジオドラマかと疑ったが、続報により真実であると知り、状況が更に悪化したと彼らは判断した。
太平洋艦隊司令部からは日本の空母捜索の命令も出ているため、ニュートン隊が救援に来てくれるか怪しいと推測したからだ。
最早独力で戦うしかないと打ちひしがれる海兵隊員を守備隊長のシャノン海兵中佐やキャノン海兵中尉が勇気づけて迎撃の準備をさせる。そんな中、"北西"から18機の航空機が現れた。
当初は到着予定のSB2Uかと思った彼らだが、方角が違うことに気付いた時には遅かった。
日本艦隊から発進した日向と千代田の瑞雲だ。初動が遅れた米軍は瑞雲の爆撃を許し、準備中のPBYや5in砲、12門しかない3in高射砲、飛行場施設に爆撃を喰らう。
残った高射砲や30門のM2機関銃、同数の7.62mm機関銃も応戦するが、瑞雲は20mm機関砲での機銃掃射でこれを制圧していく。
とはいえ、瑞雲も万全でなく、2機が撃墜されてしまう。
現地時間午後3時(ハワイ時間午後2時)頃、航空隊を収容した砲撃隊は、直掩の一式水戦(史実二式水戦)と瑞雲、弾着観測の零観を発進させ、距離30,000mで砲撃を開始した。
戦艦の主砲は「野砲1000門にも勝る」「四個師団に匹敵する」の言葉に違わず、日向の砲撃はミッドウェー島を爆炎で包んだ。
残っている砲は完全に射程圏外であり、一方的にやられている。
距離14,000mになると千代田や第7駆逐隊も砲撃を開始し、投射量は増していった。
海兵隊も反撃を試みるが、撃てば零観に報告され、忽ち制圧されてしまう。
砲座で指揮を取っていたキャノン中尉も戦死し、海兵隊の士気が折れかけた午後4時30分頃、日向に試験的に搭載された二号一型電探から報告を受けた。

「方位137度に編隊を確認。距離120km」

レキシントンから発艦した攻撃隊だった。

以上です。

240: New :2020/04/13(月) 20:01:55 HOST:softbank060128001160.bbtec.net
乙。これでもかと下駄履きを出しまくるw

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最終更新:2020年04月14日 23:00