8: 弥次郎 :2020/06/12(金) 00:40:10 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
日本大陸SS 漆黒アメリカルート 用語集1【改訂版】


〇レッドライン
 北緯36度30分に沿うように南北のアメリカを分断する紛争地域兼国境線。
 南部州が米連として独立するにあたり、この線を合衆国との国境線として定めることとした。
 当然のことながら、合衆国から侵入者が相次ぎ、場合によっては民兵や軍が侵攻してくるために厳重な警戒がなされている。
しかし、残念ながら技術的あるいは人員的な限界から警戒網に穴があることも確かであり、少数ではあるが人間が行き交っているようである。


〇人攫い/人狩り部隊(マンハンター、スナッチャー、スカベンジャー、ハゲタカなど俗称多数)
 主に北米大陸のアメリカ合衆国とその国境周辺で見られる集団。誘拐と人身売買を生業とする集団をさしている。
北米における労働力や兵力、あるいは人間牧場など人間を必要としている顧客に対し、労働者(奴隷ではない)を提供することを生業としている。
ごく一般的な会社として存在するものから非公式の物までピンキリであり、規模もさまざまである。
 ターゲットにされるのは、合衆国内では孤児、ストリートチルドレン、犯罪者、非白人、先住民など、コミュニティーから外れた人間。
また、合衆国と隣接する大日本帝国加州、アメリカ連合国の国境沿いで生活している人々を拉致するなどしていると思われている。
特に後者の場合では人間だけでなくその家族や持ち出せる資産を丸ごと誘拐し略奪を行い、場合によっては殺害まで行うこともある。
 レッドラインが敷かれているとはいっても抜け道や監視所を制圧するなどして突破することもあり、被害は少なくはあるがなかなかなくならない。
 当初は米連や加州のみがターゲットとされていたが、いつのころからかカナダでも国境沿いの町や村などで、正体不明の集団による拉致や殺人あるいは強盗など犯罪が起こるようになっており、カナダ-合衆国間の緊張が高まっている。


〇労働交易船(ワーカーシップ)
 合衆国とアフリカを結ぶラインを行き来する移民船あるいは労働者の輸送を行う交易船。
 アフリカ植民地において集められた労働者(実質的には人狩り部隊によって拉致された奴隷)を北米へと輸送し、帰りにはその対価として工業品や食料品などアフリカでは得られないものを詰め込んでアフリカに戻るという交易を行う。
多くの場合は交易商が抱えていた船が主体であったが、中には人狩り部隊や人攫いが兼業で営業する貿易商も存在しており、財産となるものならば人であれ物であれなんでも奪い取るというマジの蛮族ムーヴをする会社まで存在したという。
特に合衆国においては後述の私掠船や私掠船免状を持って活動する者もおり、文字通り傍若無人で無法を働くものもいたという。



〇私掠船/私掠船免状
 国家公認のもとで私掠武装船、すなわち海賊船を保有し海賊行為を行うことを許された船、あるいはそれを行うための免状。
上記の奴隷交易船の存在は早くから欧米諸国や米連に露呈しており、当然ではあるが各国はこれを妨害しようとした。
しかし、いかに人道的に反するとはいえ合衆国と本気で戦争にまで発展することを望む国は少なかった。
というのも、腐っても合衆国の軍備は当時の列強でも上位に食い込むレベルであったためとされる。
そこで方便のごとく使われたのが、海賊船や私掠船であるため国家は何ら関与していない、というものであった。
つまり、英国がスペインに対して行ったものと同じである。当然のことながら合衆国も海軍や同じく海賊船を公認の物として送り出して対抗し始め、カリブ海や北米とアフリカを結ぶ航路上において、合衆国、連合国、欧州諸国など多数の国々に出自を持つ海賊船が横行することになり、海賊黄金時代が再び勃興したと公然と言われるようになった。



〇ベルツ・トライスターズ
 米連公認の私掠船の中でもひときわ知名度の高い海賊船団であるベルツ海賊団のことを指す。
 ドイツ系移民の子孫である3つ子(3人の異母兄弟とする説もある)の海賊であるベルツ兄弟が率いた私掠船団は、極めて統制のとれた私掠船団であり、その練度や集団としての意識の高さは民兵上がりとは思えないほど高く、軍人にも引けを取らなかった。
元々は民兵であったが、初期から高い戦果を挙げており、その振る舞いなどもあってすぐに米連発行の免状を手に入れた。

9: 弥次郎 :2020/06/12(金) 00:41:02 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp

 その後は多くの合衆国の労働交易船を拿捕を成し遂げており、多くの奴隷や拉致の被害者を祖国や米連へと引き入れることに成功していた。
彼らの活躍はここでは書ききれないが、フランシス・ドレイクもかくやの戦果を挙げたことは確かである。
当然、合衆国は彼らに莫大な懸賞金をかけたが、結局彼らは3つ子全員が年齢や負傷を理由に船乗りを引退するまで一度も捕まることが無かった。
この手の英雄じみた人間の最後は大抵運が付いて回らないこともあるのだが、全員がその後は転職し、最終的には天寿を全うできたという。
 ある種彼らは時代の象徴、あるいは突如として現れる人を超えた働きを成した人間、なのかもしれない…。



〇大日本帝国領比州
 かつてスペインの植民地であり交易の拠点でもあったフィリピンの現在の姿。
 北米進出とは別口で進められていた南進政策の過程で、スペインはもろもろの事情から日本(当時は幕府)に対して借款を重ねており、返済しきれなくなって何度目かの破産を宣告したのにあきれた幕府によって借金のかたとして差し押さえられ、誕生した植民地(もどき)。
植民地とはなっているが現地にはスペイン人も暮らしているし、スペインの交易船もごく普通に入ってきている。
まあ、日本人の割合が徐々に増えていっているためにいずれは日系人で固められることは想像だに難くない。
 アジア進出と植民地化を進めていたイギリスとしてはライバルがけり落されて万々歳ではあったが、黄禍論者としては、戦争ではなく経済で黄色人種が世界を席巻しようと侵略してくるのではないかと陰謀論を唱える根拠となった(例えばヴィリーとか)。
 日本としては地味に統治が面倒なのであるが、将来を考えると立地が立地だけに手放すのも難しいというジレンマに陥っている。




〇南部劇
 史実の西部劇に加えて、アメリカ開拓時代を舞台とした創作のカテゴリー。
 ストーリーとしてはマンハンターと戦うガンマンやサムライやネイティブ・アメリカンなど、当時の米連を構成していた人々の姿を描く。
あるいは、当時の米連の元奴隷の黒人と白人の人種を超えた協力や絆、そして史実で言うところのアメリカン・ドリームの実現の様子などを描く。
当然として米連において創作されたものが多く、もっぱら敵役となるのはアメリカ合衆国人であり、そちらは白人ばかりとなっている。
 これに対抗して合衆国側でも悪逆非道な連合国に立ち向かう合衆国兵士の勇敢な姿を描いた創作が大量に制作された。
どちらもプロパガンダ染みたところは含まれているのだが、後世の人々のこの時代に対するテンプレートなイメージを構築する一助となっている。



〇南部サウスリボルバー
 南部州(米連)を象徴する拳銃。合衆国から独立後、加州から工業が持ち込まれた際に、加州から輸出されたリボルバー拳銃。
夢幻会の南部さんが作った南部州向けのリボルバー拳銃なのでナンブ・サウス・リボルバー、ツーナンブと呼称されることも。
 夢幻会のメンバーの入れ知恵などで構造や仕組みにおいて当時の他の拳銃を凌いでいた。例を挙げればスピードローダーの導入とかである。
最も先進的である反面値段はかかるのであるが、それでも持つことができるというのは一種のステータスであった。



〇テリブル・ジョー
 合衆国側から見た剣牙虎の事。先行した開拓団(という名の武装集団)が全滅し、暴れた痕跡だけが残されているのを目撃し、何か見たこともない猛獣に襲われたのだろうと推測して、その猛獣をテリブル・ジョーと名付けた。
 最も、剣牙虎を目撃できたとしてもすぐに探知されて追撃を受けて150%死ぬので、まともに姿を見ることは難しいと思われる。
 加州の開拓団や加州にかくまわれる形のネイティブ・アメリカンたちにとっては人間に協力する頼もしい獣として認識されるようになっていた。


〇米連鉄道
 加州からの資金と工業の流入後に開発がスタートした南部州をつなぐ鉄道網。
 加州との交易をおこなうためのほか、米連内部の流通や物流を効率的に行う為にもということで開発が推進した。
奴隷を使い潰してでも作る計画だった合衆国のそれとは違い、米連の事情にも斟酌した計画であったため、二カ国の共同事業として推進。
米連各地の工業化とあわせて、長い期間をかけて敷設がすすめられた。

10: 弥次郎 :2020/06/12(金) 00:43:50 HOST:p2580066-ipngn200609tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp
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最終更新:2020年06月13日 14:29