406: 陣龍 :2020/06/15(月) 21:35:07 HOST:124-241-072-147.pool.fctv.ne.jp
「相応に予算出てるとは言え、カリブ海に殴り込めて威圧出来る軍艦作れって馬鹿じゃねーの」(白目)
「因みにイギリスとかからの技術導入は……」
「カリブ海の利権にはイギリスとかも噛んでるし、何よりウチのアフリカからの『労働交易船』にご立腹なライミーだぞ?」
「やっぱり全部独力でかよ……まともな軍艦出来るんかねぇ」

――――カリブ海が米連と日英(とオマケのスペイン)の海になってから暫くして、アメリカ合衆国が『新しい軍需の向け先』として海軍を指定し、それにより米合単独による『革新的軍艦』の開発がスタートするも、経験や技術不足、そして『奇抜なアイディア』の連鎖によって、それなりの期間『米国面』を象徴すると言われるヘンテコ軍艦が生まれては消えてを繰り返すのだった。


「なんか北の連中が訳分からん軍艦を建造しては解体を繰り返してるっぽいな」
「陸軍だけじゃ足りなくなったんだろ、軍需産業の欲望を賄うには」
「コッチは普通と言うか順当と言うか、軍艦の購入や技術導入しつつ堅実にやってるのとは正反対ですね」
「北が可笑しいだけだな。まぁこっちも対抗として工廠やドックの整備も進めてるが」
「と言っても、今は商船とかで経験積んで米連の商船団を育成してる段階ですけどね」

――――米合の半ば恒例儀式化した何時も通りの軍需経済を横目に堅実に造船業の育成と強化を進める米連の図。強力な軍艦建造を将来の課題とし、経験積みを込めて商船建造による民需と国富増大を進めるその姿は、北とは真逆の至極真っ当かつ健全な政策だった。


「北の植民地人がまた何か面白い事をやり始めた様子です」
「うむ……ほう、ほう……成程。技術と経験が不足しているから事故や失敗が多発しているようだが、そのアイディア自体は中々興味深い」
「では、試してみますか」
「そうだな。物は試しと言う。仮に失敗しても何かしらの繋ぎには成るだろう」


――――米合における(ある意味阿鼻叫喚な)軍艦建造祭りをイギリスの諜報網で有る程度知った大英帝国、何故か米合のアイディアをイギリス的にアレンジし、米合とイギリスのごった煮軍艦建造【研究】を開始する。思いっ切り袂を分かった関係だが、二国の先祖の血脈は未だに生き続けていると言うのだろうか。


「なーんで、こんな事になってるんですかねぇ……」
「そんな事知りませんよ。しかし漏れ伝わるだけでも素人でも無理有るのが丸わかりな軍艦が多いですねぇ」
「まぁその分コッチは普通な軍艦ばっかりだからある意味バランス取れているかも知れない」
「『堅実真っ当過ぎて面白味が無い』と後世言われそうですな」
「ほっとけ。民の血税をあんな狂乱沙汰の付き合いに出せるかってんだ」


――――米合の軍艦狂騒曲(実質ソロ)とは完全無縁で半ば外野的立ち位置な日本海軍。基本的に将来性も見越しつつ堅実堅固な軍艦を建造しているので、真っ当に強く、真っ当に威圧感が有り、真っ当なので悪い方向でのインパクトが無い日本艦はその性能と似合わずな影の薄さが有った。色物が多いのが悪い。



漆黒アメリカルートの続海賊時代辺りの各国海軍よもやま話(予想)。海軍の珍軍艦の話が出たので取り合えず作って見ました。育成段階の米連、真っ当なので面白味の無い日本、海軍にも軍需を向けて爆死祭りの米合、そして謎の化学反応を起こすかもしれない大英帝国。この後どうなんだろね(他人事)

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最終更新:2020年06月17日 13:30