927: 加賀 :2020/06/13(土) 22:24:19 HOST:softbank126194149188.bbtec.net
「帝都空襲は何とか防ぐ事は出来たか……」
「対空電探を伊豆大島と三宅島に配備出来たのが良かったな……」
「後は雷電や紫電改の試作機隊が厚木にいたのも良かった……」
「でも一番活躍したの……瑞雲ですね……」
『まさかドーリトル機を撃墜するとはなぁ……』
1942年4月18日0645、東京から700海里離れた地点にて特設監視艇の『第二十三日東丸』から電文が発信された。
『敵航空母艦2隻、駆逐艦3隻見ユ』
『第二十三日東丸』からの電文に陸海軍は慌てふためいた。
「馬鹿な!? 敵機動部隊だと!?」
「直ちに攻撃隊を出すんだ!!」
「距離が有りすぎる!!」
慌てるGF司令部や陸海軍省を尻目に前進部隊指揮官の近藤中将はその任をこなす事にした。
「全く……だから警戒はしとけと言ったんだ」
近藤中将の二艦隊は対潜訓練として伊豆諸島の三宅島沖に進出していた。なお、旗艦は『愛宕』とし麾下艦艇は以下の通りだった。
二艦隊
旗艦
『愛宕』
甲巡
『高雄』『摩耶』『妙高』『羽黒』
乙巡
『神通』
駆逐艦
第4駆逐隊 第7駆逐隊 第8駆逐隊 第10駆逐隊 第15駆逐隊
空母
『祥鳳』
水上機母艦
『瑞穂』
近藤は直ちに全水上機を出して索敵に当たらせる。だが先手は米艦隊だった。ハルゼーは史実通りに攻撃隊を前倒しで発艦、16機のB-25は東京を目指す。
がしかし、この16機を『瑞穂』から発艦した瑞雲試作三号機が発見したのである。
「対空電探に感有り!! これは……」
「鯨の大物にぶち当てたわけだな。直ちに電文を送れ!!」
「故障していたのを分隊士が殴って直すというのもあれですけど……」
『瑞穂』に搭載されていた試作三号機はこれまた試作であるが航空機用の対空電探ーー史実の三式空六号無線電信機だが此処では一式ーーを搭載しておりH-6は遺憾無くその効力を発揮したのである。
「艦隊はこのまま前進。敵爆撃機は内地の航空隊に任せる」
近藤は艦隊を更に前進させるもハルゼーは逃げ切る事に成功、近藤は舌打ちをするのであった。そして日本を目指した16機のB-25は悲惨だった。
「ジークが来るぞ!!」
『下からだ!! 下からーー』
『ケリーの機がやられた!?』
『ジャップの地はまだ着かないのかよ!!』
『各機弾幕を張れ!! 弾幕をーー』
予め通報されていた事もあり陸海軍の戦闘機は出せる機体は全て出していた。(97式戦闘機も複数いた)そのため16機は瞬く間に一機、また一機と落とされていき最後に残ったドーリトル機は海上低空飛行で本土を目指すも追浜から離水してきた瑞雲の20ミリ機銃により撃墜されたのである。
「本土は爆撃されなかった。だが脅威に晒されている事は忘れてはならない。ましてや二度目だぞ」
横須賀に帰投後、近藤は山本にそう苦言を申したのであるが山本は視線を反らすだけだった。しかし、陸海軍も危機感を覚えたのは間違いではなかった。
そのため、ポートモレスビー攻略作戦であるMO作戦は大幅に修正される見込みになったのである。
「風が吹いてきたかもしれませんね」
「だと良いがな……」
「それでMO作戦はどうなるので?」
「……作戦自体は行う。が、先に機動部隊が敵機動部隊を撃破してから上陸船団はラバウルを発つ事になっている」
橋本の問いに近藤はそう説明をする。
「ではやはり五航戦が……?」
「……都合上四隻だ」
「えっ……?」
「『加賀』に五航戦、それと『祥鳳』を加えた機動部隊となる」
斯くして日米軍は珊瑚海にて新たな激突が成されようとしていたのである。
928: 加賀 :2020/06/13(土) 22:24:50 HOST:softbank126194149188.bbtec.net
お久しぶりです。
何とか投稿出きるようになったので投稿しました。
929: 加賀 :2020/06/13(土) 22:26:39 HOST:softbank126194149188.bbtec.net
- 史実三式空六号無線電信機の登場
- 瑞雲!瑞雲!瑞雲!
- 五航戦の娘なんかと一緒にしないで
- 磔にはならないようにしましょう(アニメを見つつ
- 次回は珊瑚海です
最終更新:2020年06月17日 14:04