287: 陣龍 :2020/06/26(金) 10:38:38 HOST:124-241-072-147.pool.fctv.ne.jp
「ナチスを倒す為ならば悪魔とでも喜んで握手を交わそう。少なくとも悪魔は契約に忠実だが、人間を喰ったりはしないのだから」

――――英国の誇る『戦時首相請負人』チャーチルの言葉。この場合の悪魔はソ連の共産主義者を言うが、言外に誰を見据えていたかは言うまでも無い。


「同士書記長、彼の国に工作を仕掛けて赤化革命を起こし、窮状に喘ぐ人民を救出すると言う案が上がって来ましたが」
「案主の気持ちは本当に分からんでも無いが、我がソヴィエト連邦としては彼の国に干渉するつもりは無い」
「……同士書記長」
「私は過去に彼の国を訪問し、そして理解した。奴らは『文明人』では無い。奴らと最低限以上関わり合いを持てば、我がソヴィエトは奴らに喰い尽くされる…文字通りの意味で、な」

――――ソ連に君臨する『鉄の男』スターリンの対米観。現実に出現した『ディストピア』の精神的衝撃が彼の人生観を一変させる程に凄まじ過ぎたのか、
米合訪問から帰国後に行われた粛清の度合いが犯罪者や重度の反抗的人間に限定される等、以前と比べて遥かに『浄化』された政治家になったと言う。


「総統閣下、彼の国から友好を深め合い、行く行くは防共協定などの締結を望んでいると言う特使が来られましたが」
「ふっざけんなバーカ!あんな人畜に堕落した白人の面汚し共と我がアーリア人が大々的に仲良くお手て繋いでなど居られるか!チクショーメ!!」
「ですよねー」

――――WW1の敗戦から奇跡の復活を成し遂げさせた『チョビ髭お父さん』アドルフ・ヒトラーの叫び。不景気を軍需や公共事業で打破した事で、
米合から勝手にシンパシーを感じられた上にドイツの工業や技術力を欲した結果の親善外交だったが、意外と感性が普通だったヒトラーが本気で激怒した事でご破算となった。


「今までの歴史とルーチンワークから流しそうになってしまったが、最近の米合の動きが何時もと違って何処か性急に見えるが」
「恐らくですが……『再統合』を始めるつもりかと」
「……『国債償還期限』か」
「米合は数十年以上もの間、今の今まで途切れる事なく『消費の無い生産』である軍需経済を基盤としてきたのです。何時か来る時が、とうとう来てしまったのだと…」

――――米合の永遠の宿敵である『北アメリカの希望の片割れ』米連の大統領とそのスタッフの嘆き。散々加州の日本と米連に軍事的圧力を加え続けた代償に、
不振を続け過ぎた民需から来る不健全な経済体制の下に積み上げられた国債発行の山は凄まじく、これを【如何にかする】為に米合がどう動くかは、米連の子供にも分かっていた。


「開戦したら宣戦布告と同時に米連の首都空襲とかやらかしそうだな」
「若しかしたらテキサス湾に入り込んで油田地帯を攻撃とかやって来るかも知れませんよ」
「カナダに乗り込んでイギリスに占領したカナダとの交換条件として何か要求するとか」
「ロッキー山脈突破して加州に雪崩れ込み…は、流石に無いか。山越え大変だし」
「米合軍の物量が無駄に豊富なのが嫌らしいよなぁ…それも弾除けの突撃隊は兎も角、一般部隊以上の装備は普通に上位列強級で、精鋭部隊に至ってはかなりの重武装だし」
「もう『世界の敵』と言う事で国際連盟軍編成して全世界で殴りに行きたい、そして残務処理を世界に押し付けたい」

――――当事者か関係者か外野になるのか今一つ不透明な大日本帝国の悩み。開戦後は米合を完全解体する事は規定事項であったが、
全くと言うほど『旨味』の無い米合国の『残骸』の処理は死んでもお断りだった。まぁ死んでもお断りでもどうせやるしかない事は言われずとも理解はしていたが。


北アメリカ情勢は兎も角として、欧州は取り合えず史実っぽい感じのキャストで行った場合の各々って多分米合にこんな感じなんじゃないやろかと思って作って見た(多分if話)
米合が倫理的に突き抜けすぎたせいで何時ものイベントな粛清やら差別政策が幾らか穏和になってる他はあんまり変化無いと言う事で。

305: 陣龍 :2020/06/26(金) 14:34:37 HOST:124-241-072-147.pool.fctv.ne.jp
因みに今回は不採用されるのが前提のネタ話ですので本筋とは別枠判定で願います。アカンかったら死地探索の熟練者トゥ!ヘァ!氏との大陸世界版アラマンを攻略する権利をやろう()

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最終更新:2020年06月27日 12:59