844: 弥次郎 :2020/11/07(土) 23:24:23 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
日本大陸SS 漆黒
アメリカルート 発言録【WW1~WW2の戦間期編】改訂版
「かつて繁栄を極めたアトランティス人の暮らしたのがこのアメリカである」
「旧来の大陸を捨て、この土地に合わせ進化を遂げたのが合衆国人の姿であり、アトランティス人の真なる後継者だ」
「我々はさらなる進化の為、より優れたる白人を、新アトランティス人を増やし、劣等種を排除しなくてはならない」
「優秀な種は今後さらに規模を拡大し、進化し、版図を広げていくことになるだろう」
「そのための一歩として、北米における開拓圏を確保し、これを優良種に分配していく必要がある」
「我々には天命がある。使命がある。これを遂行しなくてはならない。全ては神の課した試練なのだから」
- フランクリン・ルーズベルトの著書「新アトランティス文明」より。
「あ、が、が…」
「これまで通り突破できると思ったら大間違いだ、間抜け」
- カナダ-米合国境要塞での光景。建築開始から何度目かの改装と増築が完了し、より堅牢且つ隙の無いものになりつつあった。
「見えたぞ、賊の船だ!」
「逃がすな!包囲しろ!」
- 五大湖にてカナダ水軍。WW1を経て高度化するマンハンターたちに合わせ、水軍もまた近代化を図っていた。
「合衆国弱体化のための金融攻撃、ですか」
「戦争経済といういびつな体系だからこそ、打撃が大きいと推測されています。
アメリカ合衆国だけでなく、そことつながる国や地域もまとめて攻撃することで、一気に弱体化させます」
「…そしてその間に準備を整えてしまうと」
「ええ、核や弾道弾技術に手が届く前に、とどめを刺してしまいます」
- 辻と嶋田の会話。遅くとも1940年半ばまでに米合を比喩でも何でもなく滅ぼすことはほぼ決定事項であった。
「山岳兵のような高等技術を有する兵士に備品は使えないだろう…」
「おそらくは、な。連中の相手をするなら常に最悪を想定しないといかんだろう」
「……まったく、嫌な奴ら」
- ロッキー山脈での訓練を重ねる加州軍山岳兵たち。航空機の発達を迎えても、変わらず山岳兵の価値は残り続けていた。
845: 弥次郎 :2020/11/07(土) 23:25:08 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
「天命の元に!」
「我らが天命の元に!」
「何が天命の元に、だ!腐った盗人どもめ!」
「人間以下の奴らだ!生かして帰すな!」
- 米合の人狩り部隊と米連の防衛部隊の激突の一幕。カルトチックな言葉が徐々に流行りだしていた。それは統制ゆえか、それとも焦り故か。
「租界で不穏な動きが…?」
「はい。外国人を狙った動きが多発しています。下手人はどうやら米合製の武器を用いているようで…」
「……奴らめ、なりふり構わなくなってきたか」
- 清国にある列強の租界にて。中国共産党、中国国民党を名乗り「中華復興」を標榜する集団の暗躍が徐々にみられるようになっていった。
「……中華の独立というのは聞こえはいいが、やっていることは匪賊そのものか」
- 中華の再独立を夢見て共産党に入った毛沢東。理想とは程遠い有様に苦悩する。
「革命、未だ遠く」
- 孫文。史実よりもパトロンに恵まれず、逆に論破されてしまい、失意のままに死去。
「改訂版だよ!最新版だ!」
「買うぞ!」
「こっちにも頂戴!」
- カナダの首都オタワにて。スイスの「民間防衛」と似た内容の書籍の何度目かの改訂版が販売され、爆発的に売れた。
「避難訓練もだいぶスムーズになっているな」
「ええ。だいぶ浸透しています。欧州大戦がなければ、合衆国との開戦後に瞬く間にここは陥落していたでしょう…」
- オタワにおいて定期的に行われる軍事避難訓練にて。電撃戦を想定し、軍事侵攻がいつ起こっても良いように訓練を重ねることに。
846: 弥次郎 :2020/11/07(土) 23:26:03 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
【用語解説】
五大湖およびそれに通じる河川などを防衛するカナダ国軍の一つ。
元々は陸軍と一体化されていたが、1900年代に入る前に米合のマンハンターたちの巧妙化や重武装化などを受けて独立した軍として再編されている。
保有する戦力として哨戒艦や魚雷艇に近いボートを保有しているほか、陸上戦力として水陸両用戦車などを配備。
さらに航空戦力として大小問わない水上機のほか、旧式ながらも十分に使える航空機を配備した基地を多数設置している。
その他、銃火器なども陸軍のものから独自にマイナーチェンジしたモデルを採用している。
文字通り水際での機動戦力を主力として、警察や警備組織以上の武力と行動力を以てマンハンターに対処する。
カナダの首都オタワに整備された軍事要塞と一体化した巨大都市。
オタワの立地は米合との国境線からかなり近く、有事の際においては米合の攻撃を真っ先に受けることが想定されていた。
よって、それに備え、オタワの都市計画は国家事業として進められ、可能な限りの要塞と防衛設備の設置が行われている。
具体的には野戦が展開されると思われる地域にあらかじめトーチカなどを設置。進軍を阻害するための城壁の構築。
軍が展開する際の拠点となる基地の設営。都市そのものを囲う防壁や対空砲や対空機銃や大口径の要塞砲の設置。
道路や橋もいざとなれば崩落させたり封鎖が容易なようになっているほか、市街地戦を想定しトラップが仕掛けやすいように整備されているとか。
また、地下には大規模な空間が掘られており、脱出炉や防空壕や備蓄品を補完しておく倉庫などを兼ねている。
ここには近隣の都市につながる地下道や地下鉄も整備されている。
米合との国境沿いに整備されている軍事要塞。流石に国境すべてをふさぐことはできないのだが、それでも侵攻が想定されるルート上に点在する。
要塞砲やトーチカ、砲陣地、塹壕や地雷原などもあるという徹底された防衛設備。
文字通りの最前線基地であり防衛ラインの要。平時においてはマンハンターへの対処を行うための基地も兼ねている。
WW1の戦訓からいざというときの物資や設備の破棄能力の強化などが行われている。
米合と国境を接する国においてそれぞれ配られた平時・非常時に備えたマニュアル。
内容としてはスイスの『民間防衛』に準ずる内容となっており、災害時の対応に始まり、戦時における国家動員体制、
万が一敵国に占拠された際の対応やレジスタンス活動の手法、敵対兵力との不意遭遇戦における対応方法などを事細かに伝える。
数百ページに及ぶ完全版から、分野ごとに分割された携帯版まで多様な種類が刷られた。
847: 弥次郎 :2020/11/07(土) 23:29:41 HOST:p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp
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最終更新:2020年11月10日 10:36