72: トゥ!ヘァ! :2020/08/01(土) 18:19:10 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス F世界 魔導式シミュレーター


シミュレーター。それは何かしらの現象を架空の出来事として体験するための装置である。

例えば航空機の操縦、例えば高層ビルの建築、例えば戦場における行動など。

現代日本においても航空機シミュレーターから列車運転シミュレーターまで幅広く存在している。
それはF世界における日召日本もしくは特地のゲートを通した先に存在するゲート日米、はたま同じく別途のゲートを通した先の国家である地球連合においても民間から軍や傭兵、警察まで幅広く何かしらのシミュレーターは使われていた。

連合の支援技術を幾らか取り入れた日召日本においても、それら新技術を用いて新たに開発されていた人型機械操縦シミュレーターは既存のシミュレーター装置とは比べ物にならない再現度を誇っていた。

そんな中でこの装置に触れた人々がいた。
日召世界における日本の周辺国やストパン世界、ナイツマ(ナイツ&マジック)世界の人々である。
交易や交流のために訪れていた人々はこれに触れ大きな衝撃を受けた。

自分達が想像している数十倍ものリアリティを持たせたこれらのシミュレーターは彼等に大きな感銘と驚愕を得たのだ。

彼等は祖国(フレメヴィーラ)に帰るとすぐさま上層部へと意見を提出した。
日召日本で体験した、この超リアルシミュレーターの類を自国でも使用するべきだと。
特にシルエットナイトという人型兵器を大々的に運用しているナイツマ世界ではこの意見が強かった。

シルエットナイトの量がそう簡単に増やせない関係上どうしても実機による訓練は待ち時間が多くなる。
現在ではグループごとに実機訓練の時間を分けているが、シミュレーターを導入すれば実機が使用されている間でもある程度の訓練が可能となるのだ。

帰国組は勿論、話を聞いた関係者一同は諸手を挙げてシミュレーター導入に賛成した。


しかしここで問題が発生する。
日召日本で見たシミュレーター装置は彼らが運用する兵器にのみ対応したものなのだ。

一昔前の型落ちを輸入しようにも、それらは車両や航空機のものでありシルエットナイトとは程遠い物。
到底シルエットナイトを用いた動きをシミュレートできる代物ではなかった。

日召日本で使用されていたものを導入しようにしても、そもそも技術体系からして全く異なる兵器。
共通点が人型兵器という部分しかない有様である。これでは起動訓練もままならないと頭を悩ませていたところ、とあるロボキチが囁いた。

ないなら作ればいい!

このロボキチ天才合法美ショタ転生者(既婚者)からすれば前世には度々存在していたマシン。
理論と技術は知っているわけで、更には物理的な技術に関しても日召日本やゲート日米から色々輸入できるのだから取りあえず自分達で試してみればいいというわけである。

何より彼自身がシミュレーターを扱いたがっていた。
え、実機があるだろう? それはそれ。これはこれ。らしい。

と言うわけでいつもの面子が集まりシルエットナイト専用シミュレーターの開発が始まった。

開発陣としてはまた団長のアレかぁっと思いながらも割かしいつものと言うことで受け入れていた。
最悪は連合に頭下げてシルエットナイト専用のシミュレーターを作ってもらえばいいとも考えていたため割かし軽い気分であったの幸いしている。


そうして始まった独自のシミュレーター開発であるが、音頭取っているのが、かのロボキチのため割かし順調に進んでいったのである。

73: トゥ!ヘァ! :2020/08/01(土) 18:19:56 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
演算を司るマギウスエンジンの中身をロボキチ自身がちょくちょく弄りながら、外の風景、敵の動きなどを表すための画像技術に関しては日召世界や特地の幻影魔術を取り込み、疑似的にカメラへ偽りの風景を映し出すことで最適化したのだ。

地味にマギウスエンジンの大規模改編と別世界の魔術を組み込むという画期的なことを成し遂げているがロボキチにとってはただの通過点でしかなかった。

とまぁトントン拍子に進んで約3か月ほどでシルエットナイト専用シミュレーターが完成した。
ロボキチの面目躍如というべきだろうか。
なお実機1号機が出来た際のバグ取りは嬉々としてロボキチが担当していたという。


こうして誕生したシルエット専用仮想シミュレーター。
魔法系技術のみで開発されたこの装置はシルエットナイトの基本動作から操縦、応用までを幅広くこなす出来となった。

早速ロボキチ騎士団…もとい銀凰騎士団で試してみたところ非常に高い評価を得たため早速フレメヴィーラ王国の各騎士団、養成学校でも採用。
また人馬騎士や飛翔騎士など操縦の違う機種用に幾つかバリエーションを増やしながら友好国であるクシェペルカ王国や更には一部ストパン世界の国も輸出されるなど人気商品となった。

その後は同じ施設内限定ながらもシミュレーター同士の対戦機能の追加や日召世界の魔信技術を応用したネットワーク対戦の実装など幾度かのアップデートを繰り返しながらもF世界において幅広く使用されていくようになり、中には民間に降ろされゲーム感覚で普及していった国もあったそうな。


因みにこのシミュレーター。製作者のお遊びなのか仮想敵にアンノウンと呼ばれる幾つかの架空シルエットナイトが存在する。
一定の成績をクリアした者だけが挑戦できる隠しモードのようなものであり、訓練生だけではなく中には現役騎士や教官、貴族までが熱心に挑戦していたそうである。

その中身はシルエットナイトバエル、シルエットナイトバルバトス、シルエットナイトフリーダム、シルエットナイトジャスティス、シルエットナイトファースト、シルエットナイトZ、シルエットナイトZZなど何種類かの機体が設定されており、その全てが既存のシルエットナイトとは全くかけ離れた機体ばかり。

その強さも尋常ではなく、どのキャラに対しても一対一では殆どの者は敵わず、多対一でも大概は一蹴されてしまうなど、ゲームバランス考えろ!な難易度であった。

なお製作者曰く実装しているのは理論上実際に開発できる機体だけに絞ったそうな。
最もベヘモスハートと同等のリアクター複数だ、実際に変形したらフレームが数回でボロボロになるだ、必殺技の反動に耐えられないだ、空飛んでも数十秒で魔力が尽きて墜落するだ、挙句の果てに人体の神経とシルバーナーヴを直接繋げるだの色々な意味で机上の空論のようなものばかりであったため実際に製造することは不可能というお墨付きであったとさ。

74: トゥ!ヘァ! :2020/08/01(土) 18:21:19 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
投下終了

ロボキチ「お楽しみデータには連合から又聞きした色々な機体をモデルに使わせてもらってます!」

最近の議論だと発掘MSが普及していくっぽいのでそのうち仮想敵に本当のMSが追加されそうな感じしますw

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最終更新:2020年08月01日 18:45