406: トゥ!ヘァ! :2020/08/10(月) 18:06:27 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 未来編 宇宙7不思議


無限に続く大宇宙以下略。
天魔妖魔科学宇宙人異次元人なんでもござれなこの宇宙。

そんなこの世界でも未だに解明できない不思議が存在する。

ここではこの世界において広く広まっている7つのジンクスを紹介しよう。





  • ジンクス1 傭兵のエンブレム

主に連合と呼ばれる勢力を中心に囁かれるジンクスである。

同じ名前、紋章をしたエンブレムを持つ傭兵同士が引かれ合うというものだ。
そして出会ったからには己の名こそ本物だと戦いが始まる。


これは連合の勢力下においてエンブレムというのが一種の文化になっていることから連なる話である。

基本は先人から認められた者にエンブレムが脈々と受け継がれ、正式に認められている斧をオリジナルエンブレムという。

しかし中には後継者が途絶えたために行方不明になったものや、かつての悪名を持った傭兵のエンブレムなどが存在する。

これらは明確な後継者が存在しないため、その名を名乗りたい者達が勝手にエンブレムを偽造しているため同じ名とエンブレムを持つ傭兵やごろつきが複数存在しているのだ。

無論中には国や企業によって保護されており勝手に名乗ることが違法の名もあるのだが、そうでないものが圧倒的に多いのも事実である。

そうして同じ名前が持つ傭兵が大量に誕生したのが、これが不思議なことに広い宇宙の中で妙に同じ名前同士がぶつかり合うことが増えたのだ。
無論自分こそが本物だと敢えて同じ名を名乗る傭兵を探して倒す者達も少なくはなかったが、それを加味してもやはり同じ名同士で衝突することが多いと言われている。

特に有名どころの潰し合いは激しく、現在ではおいそれとその名を名乗る者達はいなくなっているほどである。

こうして誕生したのが傭兵エンブレムのジンクスこと同じ名前とエンブレムを持つ者同士は惹かれ合うと言う話だ。


なお余談である古王、アマジーグ、レオス・クラインなどの悪名として名をはせた者達のエンブレムも非常に人気を持つ。
他のエンブレムや名と同様激しい争奪戦と潰し合いが発生し、現在では特定個人または少数のみが名乗っているものなのだが、彼らは元々100年以上前に存在していた悪人のエンブレムであり、オリジナルのエンブレムは当の昔に喪失したはずであった。

それが何の因果か現代に復活しており、現在確認されているエンブレムに関しては当時を知る人間があれは本物のエンブレムと断定しているという。

残っているはずのないオリジナルエンブレム、複数存在している本物、エンブレムを使用しだした後に別人のようになる傭兵などオカルト的な話が語られている。




  • ジンクス2 亡霊船団

フォーリナーと呼ばれる勢力を中心に囁かれる噂話である。

それは同勢力の宙域で亡霊の船団が見られるというものである。

それはこちらの応答には答えず、薄っすら透き通った体を持ち、どのような攻撃もすり抜けると言う。
そしてその船団を見た者は不幸になるというものだ。

フォーリナーこと神聖白銀帝国政府はこの噂を否定しているが、今となっても目撃例は後を絶たない。

かつて全宇宙を巻き込んだ大災害アポカリプスの最中に行方不明になった船団だとか、現在の皇帝が粛清したものたちの亡霊だとか、暴走した帝国の無人艦隊だとか、更にはワープに失敗し空間の狭間に捕らわれた者達の船だと様々な説を呼んでいる。

実際のところ正体不明なのは確かである。
3列強ですら未だ解明しきれないことがあるのも事実。
もしかしたら彼らは本当に亡霊なのかもしれない。

407: トゥ!ヘァ! :2020/08/10(月) 18:07:15 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • ジンクス3 人食い星

これは3列強と呼ばれる連合、フォーリナー、ヴォルガーラの各宙域で囁かれる噂である。

ある商船団が船の修理と整備点検のために立ち寄った星。そこは無人惑星だったが、大気や海が存在していた穏やかな気候の星だったそうな。
しかし、不思議なことに生き物の気配がせず不気味に思った一人の商人は船の点検を急いだらしい。

そこで仲間たちよりも速く船の整備点検が終わったため一足先に星から離れ、惑星の周辺で仲間たちが飛び立ってくるのを待つこととしたのだとか。

しかし、その後いくら待っても仲間たちがやってこず不思議に思っていたら、いきなり船が何者かに襲われた。

それはなんと星から伸びてくる巨大な触手だったのだ。

船主は慌てて速度を上げ触手を振り切ったが、その後惑星を見ると彼の仲間たちの船が大気圏を離脱しようとして大量の触手に捕まっているではないか。

船主が驚いたのも束の間その星は突然消えてしまった。
まるでワープしたかのように。その際には何とも不気味な鳴き声が響いていたそうな。

その後船主は近隣の星へと急いで逃げ込み最寄りの勢力へとそのことを全て話したそうな。しかし、音声は残っていたがそれ以外のデータが何一つ残っておらず、人食い星の存在を実証することはできなかったそうである。

以降船乗りたちの間では地図に乗っていない星には出来る限り降りるなという掟が誕生したのだとか。


余談であるが、この話の基となった船団消失事件は実際に起こった事件らしい。
そして調査に乗り出した連合政府は「不自然なほど綺麗にデータが消えていた。本当に人食い星が存在するかはわからないが、何かあったのは確かである」という見解を公式に発表している。




  • ジンクス4 夫婦鳥

これは3列強を始め広い宙域で囁かれる噂である。

とある夫婦が宇宙旅行中に遭難したそうな。
中々救助も来ず、空気も物資も底を尽きかけてきた時に夫は自分の分の空気と物資を妻に渡し、自分は宇宙服の実で船の中から身を投げ出したそうだ。
せめて妻だけでも生き残ってほしいと言う思いからだった。

しかし、当の妻も宇宙服のみで夫を追い船外に身を投げ出してしまった。
妻は夫を残して生き残るつもりはなかったのだ。

夫は自分を追ってくるなんてと怒ったが妻も自分を置いていくなんてと切れ返したそうで、結局のところ夫婦は船に戻る手立てもなく二人仲良く宇宙を漂うことになってしまった。

流石にこれは助からないと二人とも覚悟を決めたが、夫婦は互いに寂しくはないと思ったそうだ。

そんなときである。彼方から謎の発行物体が近づいてくるではないか。

夫は妻を庇うように、妻は夫を抱きしめるような体勢をした。互いに互いを守ろうとしたのである。

ぐんぐん近づいてくる発行物体。よく見るとそれは光る巨大な鳥であった。しかも二羽。
その二羽の光る鳥は夫婦の目の前にやってくると一層と輝きを増したそうな。
夫婦は流石に目を開けられず、それどころか突然気が遠くなり意識を失ったそうである。

その後夫婦が目を覚ますと何故か自分達の宇宙船の中におり、しかも人がいる近場の星系で警邏隊に保護された状態で発見された。
幸いこれと言って怪我や病気にもならず夫婦は健康のまま生きて戻れたのである。

このような事例は各地の宙域で報告されており、その全てが互いを思い合う夫婦か恋人であり、彼らは例外なく光る二羽の巨大鳥が目撃されているそうな。

以降この不思議な光る鳥たちは夫婦または恋人の守護者として語り継がれることとなった。
人々はこの鳥を夫婦鳥として恋人や夫婦が円満に過ごすためのモチーフとしたのであった。

408: トゥ!ヘァ! :2020/08/10(月) 18:08:40 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • ジンクス5 宇宙で1番の男

どの勢力の宙域でも確認されている噂…という名の怪人。

それはどこにでも現れると言う。
ある時は惑星の地表、ある時は真空である宇宙空間、ある時は惑星の周りを飛ぶ衛星、ある時は戦乱の真っただ中。

それは誰かが理不尽に苦しめられている時に現れる。それは誰かが己が宇宙一だと自慢した時に現れる。

その姿はただの成人男性。水面やらマグマの中から真空や大空でも問題なく現れるのを除けば。

宇宙一だと叫んだ人物を制して「見事な腕前!ただし貴様は宇宙じゃあ二番目だ」という。
そして制された側はお決まりの如く叫んでしまうと言う「じゃあ宇宙一は誰なんだ!」と。

そして謎の男はキザな口笛と舌打ち・深く被った帽子の鍔を押し上げる仕種とともに「オレさ」と答えると言う。


これが宇宙中で噂される男。宇宙で一番の男である。

こいつ同サイズの武装集団から大型兵器まで生身で蹴散らし、真空の宇宙を高速で移動したかと思えば戦艦に穴をあけて乗り込んできたりと無茶苦茶をする男である。

見た目は人間種の成人男性なのだが、上記のようにまともでない強さと能力を持つ。
どう見ても普通じゃない。


無論これは単なる噂である。見たことがある、助けてもらったことがある、蹴散らされたことがあるという人々は数知れないがそれでも噂である。

最も3列強政府は全て口を噤んではいるが…




  • ジンクス6 大海賊の財宝

これは三列強全ての宙域で囁かれる噂である。

かの大災厄アポカリプスの終結直後の混乱期。
この宇宙にはそれは大変な数の宇宙海賊がいた。

崩壊した星々の生き残り、各国の改革からあぶれた人々、軍人崩れや違法組織などありとあらゆるアウトローな連中が今より沢山いたのだ。

彼等は宇宙怪獣の残党に潰されたり、後の3列強と呼ばれる国々潰されたりしながらも当分の間はしぶとく活動を続けていた。

そんな中で現れたのが出身地不明!経歴不明!ただ腕っぷしとカリスマのみでのし上がってきた大海賊キャプテンスペースキッドである。

彼は人種宗教思想問わず仲間を集め、その仲間たち共に数多の無法者たちを退け、宇宙中の財宝をその手に掴んだと言われている。

彼は海賊の頂点とも言われ一躍有名となったが、そんな彼を見過ごせなかったのか、もしくは彼の財宝が欲しかったのか三列強が手を組み討伐軍を派遣した。

当然彼はこれに抵抗。仲間たちを集めて海賊連合を結成。大規模な戦いが始まった。
戦況を語ると三列強は予想外の苦戦を強いられていたが、流石に自力の差があるのか徐々に海賊たちを追い詰めていき、そう時間もかけずに海賊連合を追い詰めた。

最終的には海賊連合の殆どを叩き潰し、追い詰められたキッドも最後に立てこもった星ごと自爆。木っ端微塵となり果てた。最後までド派手だった男である。

こうして見事キャプテンスペースキッドを討ち取った三列強であったが、その後どこを探しても彼の集めた財宝は見つからなかった。
捉えた海賊たちに聞いても場所はキッドだけが知っていたようで何も知らなかったという。

その後も根気よく探し続けられたが、まだまだ宇宙が物騒だった時期のため財宝の探索は打ち切られた。

これに関しては様々な憶測がある。キッドの財宝は彼事自爆した星に隠してあったのだとか、実は三列強のどれかが秘密裏に確保しているのだとか、更には誰かが持ち去った後だとか、既に三列強と戦うために使い切った後だとか。

しかし、そんな噂の中で最も人々を熱狂させたのがこの宇宙のどこかにキッドの財宝が隠されているのだという噂だ。

そんな根も葉もない噂を信じた一部のアホ共が挙って探し回ったが結局のところ現代になってもそのお宝は一向に見つからず仕舞いである。

こうして大海賊の秘宝の噂は独り歩きをしており、未だにそれが存在するのか否かは議論が紛糾している。

ただ当時の情勢を考えてみると不自然な点がいくつかある。
幾ら有名になったとは言え、あの三列強がただの一海賊の討伐に正規艦隊を動員したことだ。
しかも、未だ各国の情勢も中々安定しておらず、宇宙怪獣の残党すら残っていたか中で。

そして未だに三列強はキッドの財宝については黙秘を続けている。
つまりところ三列強が動くほどの何かをキッドが持っていた可能性は高いのだ。

故に未だに宇宙中の冒険野郎が探し続ける。キャプテンスペースキッドの財宝を。

409: トゥ!ヘァ! :2020/08/10(月) 18:09:16 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
  • ジンクス7 バジュラ

この宇宙では三列強でも手を出さないアンタッチャブルな存在。それがバジュラである。

三列強領土の丁度真ん中に位置する空白宙域に大規模な巣を構えており、ここに手を出す愚か者は何も知らない新参者(新しくこの宇宙に転移してきた勢力)を除けば存在しない。

近頃ではガトランティスと名乗っていた新参者たちが勢い勇んでバジュラ宙域に突貫。
連中の首魁が乗った自動惑星ごと投入戦力の過半を一方的に殲滅したことは有名である。

さて。そんなバジュラの何が不思議なのかというと、誰も彼らの出自を知らないのだ。

連合の調査により一説によれば別宇宙における古代文明プロトカルチャーの時代から種としては存在していたようである。

そしてバジュラの話は新しくこの宇宙にやってきた転移国家の幾つかでも似たようなものが神話や御伽噺で確認されており、どうやら広い多次元世界で生息していることが判明している。
つまりバジュラには世界を渡る能力があるのだ。

しかし、その年代も地域も世界すらもバラバラ。いったい彼らがどこからきて、今までどうあったのかは誰にもわからないままなのである。


余談であるが遭難してバジュラの宙域に流れてしまった宇宙船がバジュラの群れに助けられたという事例が数多くある。

そのため三列強間の船乗りたちからは遭難した際に助けてくれる隣人もしくは無事故を願う神様的なものとして扱われている。

連合においてはバジュラ大明神と呼ばれ、彼らを祭る神社が存在している。
フォーリナーにおいても旅人たちの守護獣として手厚く信仰されており、ヴォルガーラでは船乗りたちの親愛なる隣人として尊敬されているのだとか。

410: トゥ!ヘァ! :2020/08/10(月) 18:10:05 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
投下終了

前々から書いていたけど放置していたネタを改めて書き上げました。

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最終更新:2020年08月12日 10:19