215: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:27:47 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 未来編 小話集
「第556戦隊通信途絶!」
「第88、149、295戦艦群壊滅!」
「第一前衛群は全滅!第二前衛群は突破され、第三前衛群ももう持ちません!!」
「駄目です!敵の攻撃止められません!!」
「後方にも敵性生物の群れがワープしてきています!」
「馬鹿な…我がガトランティスの艦隊がこうも易々と…」
ガトランティス(2202)とバジュラとの戦い。
この宇宙にやってきてばかりのガトランティスは景気づけとしてバジュラ宙域に攻めこんでしまった。
「この虫けら共がぁああ!」
バジュラに散々撃ち減らされたガトランティス艦隊司令の言葉。この後座上艦ごと爆散する。
ガ艦が同サイズのバジュラ艦に特攻を仕掛けていたがバジュラ艦の方は無傷であった。
「火炎直撃砲、破滅ミサイル、インフェルノカノーネ…全て効きません。奥の手の100万隻単位レギオネルカノーネも今しがた防がれました」
ガトランティス艦隊参謀の発言。
ガ軍の誇る切り札全てがバジュラに傷をつけることできずに終わる。
最初は1000万隻単位だった艦隊も100万隻単位レギオネルカノーネ(本来は10万隻単位で使う技)が失敗に終わった時点で100万隻を切っていた。
「ああ…白色彗星が!!」
バジュラ大戦艦の一撃で崩壊した白色彗星を見たガトランティス兵士。
戦況を覆すために白色彗星を前面に出し打開しようとした結果、バジュラ大戦艦の攻撃を受けて爆散した。
強力な防御フィールドも、圧倒的な質量防壁も役に立たず、ただの一撃を持って粉砕された。
なお白色彗星を粉砕したバジュラ大戦艦は特に特別な個体でも準クイーンクラスですらなく、群れの中に複数存在している超大型個体の一つである。
「どうやらバジュラに手を出した愚か者が出たようだ」
「どうせ新参者でしょう。この宇宙出身者ならバジュラに手を出そうと言う愚物はいない」
「己の力が誰にでも通用すると過信した。その末路ですな」
ガトランティス艦隊の末路を聞いた商人たちの会話。
上から順にヴォルガーラ、連合、フォーリナーに属する商人である。
「(`・ω・´)」
「え、これ邪魔だから全部くれるの?」
バジュラ宙域において大量の残骸となったガトランティス艦をバジュラの一群が近場を通りがかったジャンク屋に押し付けている図。
人類とコミュニケーションする機会が増えたことによりバジュラは身振り手振りとリアクションを学んでいた
このためある程度交流のある人間ならバジュラがどんなことを伝えようとしているのか理解できる。
216: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:28:20 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
「どうやらガトランティスが滅んだらしいな」
「詳しく言えば首都帝星である白色彗星とそれが率いる本隊が壊滅したらしい」
「我が国でもあれだけ手こずっていたガトランティスを一蹴か…」
ガミラス高官同士の会話。
この宇宙には己たちの常識が通用しない相手がいると改めて悟ったようである。
「ああ、でも今回はバジュラの逆鱗に触れなくてよかったね。これで巣の子供たちに戦火が及んでいたらもっと酷いことになっていたよ」
「もっと酷い事…だと!?」
連合系商人と雑談していたガミラス系商人の会話。
以前バジュラの子供を攫おうと巣を攻撃した新参国家がバジュラの逆鱗に触れ一夜にして滅んだ前例がある。
「ガトランティス。以前のようなまとまった攻撃が起きなくなりましたね」
「どうやら連中の指導者が死んだというのは本当らしい」
ボラー連邦における一般士官同士の会話。
ガミラス同様度々襲い掛かってくるガトランティスに苦しめられていた模様。
「残存するガトランティスの勢力はバラバラに動いています。しかし本隊が壊滅したとはいえ残存する戦力は変わらず多く、各地の造船所やクローン製造施設も稼働しているようであり、依然多くの国にとって脅威なのは変わっていない模様です。
実質第二のゼントラン誕生といったところでしょうか」
「やってきたガトランティスはリメイク版の方だものなぁ」
「既にガトランティス艦の残骸から各種技術が宇宙中に広まりだしているらしいぞ」
「ああ。バジュラから大量のガ艦デブリをもらったジャンク屋が何人かいて、そこから市場に流れたって話だろ?」
「列強ならともかく、それ以外ならばガトランティスの技術は上位に食い込みますからね。
その戦力や技術を欲しがる勢力は多いでしょう」
連合におけるスペース
夢幻会の会話。
ガトランティスが来た際には警戒感を持っていたが、白色彗星がバジュラに砕かれたという報告を聞き、現在ではガトランティスの現状報告を聞いている。
宇宙へと本格的に進出したので夢幻会もスペースの頭文字が付くようになった。
「ヒャッハー!バジュラ様に不敬を働いた奴らは消毒だぁ!!」
この宇宙では珍しくないモブ宇宙海賊のセリフ。
この時代におけるバジュラは航路安全と安産祈願の神様として崇められており、商人や海賊を中心に熱心な信者も多かった。
このためバジュラを襲ったガトランティスに天誅を下すという名分で残存ガトランティスへ襲撃を仕掛ける海賊は多発している。
最も本隊が滅んだとは言え依然強力な戦力を保有しているガ艦隊の前に逆に討ち取られる海賊も多かった。
217: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:29:07 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
タラン(弟)「敵は広範囲から侵入してきております。
南部ではゼントラーディと呼称される一派が暴れております。
船の性能では我が方が上ですが、数が多いので対処しきれておりません。
北部ではまとまりの低い宇宙海賊がバラバラに侵入してきております。
練度は大したことありませんが意外にも船の性能が高く、また逃げ足が速いので手を焼いております。
また海賊の跋扈に便乗して周辺の中小国も侵略部隊を差し向けてきています。
東部ではプレスリンワームと呼称される宇宙生物の群れが我が国の領土を攻撃しております。先ほどのゼントラン以上の数で攻撃されており、早急な対策が求められています。」
デスラー「どの地方には早急に援軍が必要だな。まずは小勢である北部から片付けよう。その後は東部だ。ドメルに艦隊を預けて向かわせよう。南部には親衛隊艦隊を派遣。現地の部隊と協力させて時間を稼ごう」
タラン(弟)「総統閣下……。ドメル大将に預ける戦力は…」
タラン(兄)「ドメル大将に与えるための兵力を集めることができませんでした。
主要な艦隊の殆どはゼーリック元帥の手元にあります。どうやら先手を打たれたようです。
その戦力を持ったまま東部に突撃。しかしプレスリンワーム相手に敗北しております。急遽戦力をかき集めドメル大将に預け援軍に向かいましたが、組織的な撤退に成功したのは全体の5割程。未だ救援が続いておりますのでもう少し残存数は増えると思われますが、実質東部に向かった艦隊は壊滅状態であります。また指揮を取っていたゼーリック元帥も戦死しました」
デスラー「…以下の者は残れ。タラン兄弟。ディッツ総司令。ヒス副総統」
デスラー「命令しただろうが!
私が倒れた際にゼーリックに注意しろと!全権を渡すなと!!
何故ゼーリックの好きにさせた!その結果がこれだ!
貴族派は私を欺きやがった!それに従った艦隊司令官共もだ!
この未曾有の危機に勝手に艦隊を動かした連中は下劣で不届きなくそったれ野郎共だ!」
ヘス「閣下、申し訳ありません。我々も閣下が倒れ動揺してしまい、その隙を突かれたのです」
デスラー「だから散々言ったではないか!!私が倒れようとも構わず動けと!ゼーリックに注意を向けておけと!!」
ヘス「閣下、動揺していたのは我々だけではないのです。文官や軍人の多くも閣下が倒れたことに動揺しました。国民もです。
言い訳をさせてもらえば、国家全体が揺れておりました。そのためゼーリックたち貴族派が動いたという情報が遅れたのです。
閣下はご自身が思っているよりもこの国の臣民にとって重要な存在なのです」
デスラー「ならば尚更貴族派共はガミラス国民の中のクズじゃないか!恥さらしだ!」あいつらら、将軍だ貴族だなどと呼ばれているが、士官学校で歳ばかり取りやがって!
覚えたのはナイフとフォークの持ち方だけだ!
常に連中は私の邪魔ばかりしやがって!
考え付く限りの手段で妨害しやがって!
私もやっておくべきだった!
貴族派士官どもを粛清すればよかった、ボラー連邦のべむらーぜのようにな!」
デスラー「私だって大公の家系だ!
だが私は、己の血に奢らずガミラスを率いてきた!人一倍の努力を重ねてやってやった、全マゼラン銀河の征服を!
貴族派の裏切り者ども…
私は始めから裏切られ、騙されてきただけなのだ!
ガミラス臣民への恐るべき背信行為だ!
だが既に裏切り者の大半はこの世にいない…この気持ちをどこにぶつければいいのだ!」
デスラー「私の命令は風の囁きのようなものだ。
倒れていた状況で指揮することはできない。当たり前だ。
しかし、だからと言ってこの状況からどう国を守ればいいのだ…」
デスラー「怒鳴ってすまん……」
218: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:29:43 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
過労で倒れたデスラーが目を覚ました後に行われた会議にて。
デスラーが倒れたのをいいことに勝手にシンパの戦力集めて適当な宙域に向かって凸。
そこで戦果を挙げて自分の地位を盤石なものにしようとしたゼーリックは率いた艦隊の半分と共に宇宙の藻屑となった。
なおこの時点でガミラス軍全体の3割が消えたことになる。
敗因はプレスリンワームがエネルギーバリアに強い類の生き物だったため。
物理攻撃に弱く、防御をシールドに頼っているガミラス艦の多くはバリアに強い物理攻撃を主体とするプレスリンの大群に押しつぶされたのだ。
なおこの後デスラーがスターシャに泣きついて波動兵器解禁を許可してもらい、量産したデスラー砲を引っ提げたドメルが残存艦隊を率いてどうにかしてくれた。
「スターシャ…もう無理なのだ…我がガミラスは今まで以上に奮闘している。
だがこの宇宙は過酷すぎた。我がガミラス臣民、軍の精鋭たち、文官たちの奮闘、そして微力ながら私の努力。そのすべて合わせてもまだ足りない。
どうか伏して願い奉る。波動エネルギーの兵器流用を許してほしい」
ガミラス総統デスラーとイスカンダル女王スターシャの会話。
やつれきったデスラーの姿を見たスターシャは流石に根負けして波動兵器の実用化に許可を出した。
スターシャの説得という大任に成功したデスラーは数か月ぶりにベッドで眠りにつくことが許された。
「もう守ことさえ覚束ないのか…」
「そろそろどこかと手を組んだ方がよろしいかと。ご決断を大統領閣下」
ゼニー合衆国での一幕。
この宇宙にやってきてしまったばかりに宇宙蛮族や海賊の襲撃に悩まされるようになった。
現在ではスペースモンロー政策を取り下げ、どこかの国と手を結ぶことを検討中だとか。
「下手に中小国を引き入れても、この状況では水増し程度にしかなりません。
また列強と呼ばれる国はさほどこちらに興味を持っていません。よしんば同盟が組めたとしても、国力差から実質我々が傘下に入る形になるかと。」
「手を結ぶのならガミラスやゼニーか…業腹だが」
ボラー連邦におけるベムラーゼ首相と部下の会話。
ボラーにおいてもガミラスやゼニー同様周辺から侵攻してくる蛮族や宇宙生物に悩まされており、今までのように単独ではやっていけないことに気づいていた。
219: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:30:30 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
〇用語説明
この宇宙のバジュラは100年ほど前の宇宙的危機アポカリプスの際に宇宙怪獣(トップをねらえ)とガチンコして勝ち抜いた猛者である。
通商は超バジュラ。
このため原作マクロスに登場するバジュラとは比べ物にならないほど進化を遂げている。
現在はバジュラ宙域と呼ばれる一帯に縄張りを気づき大人しく暮らしている。
ガトランティスとの戦いでは、ガ艦の攻撃を弾きながら真正面から突っ込み蹂躙した。
なお戦ったのは宙域の外縁を守る一部のバジュラ群のみであり、戦力の殆どを動員していないでこれであった。
現在のバジュラは従来の種類に咥えて従来種以上の大きさを誇る大戦艦級や惑星クラスのサイズとなった準クイーン級、女王を守るために誕生した特殊個体キング級や、星系数個分の大きさまで成長したクイーン級などが存在している。
温和な性格と長らく続いた人類との交流により遭難した船を助けたりしているため、既存勢力からは航路安全の守護神として信仰されている。
またその身内や子供を守ろうとする姿勢から安産祈願の御利益もあると言われている。
この宇宙では数多く存在する宇宙害獣の一つ。
元ネタはゲームステラリスに出てくる同盟の宇宙生物。数百万や数千万といったアホみたいな戦力数を誇る。
この世界ではそこら中の銀河に生息域が拡大しており、またその膨大な数と繁殖力から中々駆除が進まない。
生体としては星を制圧し、そこを巣に改造。星そのものを巨大な巣として繁殖し、また他の星を狙うと言う行動を繰り返している。
生体バリアなどは持たないがとても強固な外皮とエネルギーバリアに対して高い貫通力を誇る実弾攻撃を持つ。
また相応の再生力も持っており、生半可な攻撃では致命傷は与えられない。
とても厄介な生き物だが列強からすれば宇宙怪獣の下位互換でしかなく、バジュラほどの知能もないため簡単に駆除されている悲しき存在。
外皮は強固だが、バリアは持っていないため分子破壊攻撃や重力攻撃などに弱く、また単純な実弾攻撃しか持たないため慣性防御バリアや分子分解バリアなどで簡単に攻撃を防げてしまう。
このため割と列強からは無視されており、宇宙怪獣のように積極的な討伐は行われていない。
連合では傭兵ギルドに定期的に駆除依頼が舞い込むくらいの扱いである。
リアルでいえばネズミやスズメバチの駆除のようなものだろうか。
事実ヤマト系国家や銀英伝系国家でも油断さえしなければ普通に駆除が可能である。
知能は低いが、野生の本能は鋭いのか三列強のような猛者の領域やバジュラのような明確な格上の傍には近寄らないように行動しているのも積極的討伐が行われていない理由の一つであろう。
総じて油断せずきちんと準備すれば倒せる生き物。数は多いが、対策さえ建てればどうにかなる程度。宇宙怪獣の下位互換といった具合。
220: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:31:10 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
マクロスに出てくるゼントラーディそのまま。
この宇宙では幾つものマクロス系並行世界から基幹艦隊や超大規模プラントなどが複数の銀河に転移してきているせいか、あちらこちらで見かける。
また転移し始めてから100年以上たっているためか原作ゼントラーディよりも学習が進んでおり、前提的に技術や戦力が強化されている。
この宇宙において宇宙蛮族と呼ばれる存在筆頭。蛮族のうち大体7割がゼントラン閥である。
残りの3割は土着の宇宙騎馬民族や最近仲間入りしたガトランティス(2202)残党など。
ゼントラン内でも幾つか派閥に別れているようで、連合やフォーリナーなどに合流する一派も少なくない。
また野良ゼントラン内でもゼントラーディとメルトランディ。思想の違いや方針の違いなどで対立が発生しており一枚岩の勢力ではない模様。
このクロス宇宙に住んでいる野生動物の総評。
文明国家の脅威となるものが宇宙害獣と呼ばれており、脅威とならないものは惑星サイズの生き物だろうと宇宙生物のカテゴリとなる。
また生物カテゴリとは別に脅威度カテゴリというものが存在しており、上位勢は普通に星間文明を滅ぼすレベルで、下は精々惑星文明を滅ぼすかどうかといった具合になる。
最大レベルである第一級生物は宇宙怪獣とバジュラの二つがツートップを飾っている。
第一級:複数の銀河を容易に滅ぼせる。また自力で別世界に渡る能力を持つ。
第二級:銀河一つ分を十分滅ぼせる生き物。
第三級:容易に星間国家を滅ぼせる生き物。あくまで危険度で判断しているため超光速航法が使えない生物でも該当する。
第四級:星間移動は行えるが超光速航法が使えず、更に星間国家なら十分対応できるもの。
第五級:精々惑星規模を脅かすもの。いわゆる惑星の原住生物。星間文明ならば駆除は容易い。
第一級:宇宙怪獣(スパロボ補正持ち)、超バジュラなど。
第二級:フェストゥム、インベーダーなど。
第三級:プレスリンワーム、コーラリアン、ELS、ヒディアーズ、野良ゼントラン艦隊。
第四級:BETAなど。
第五級:惑星原住生物。自力での宇宙進出ができない生き物がこれに該当する。
221: トゥ!ヘァ! :2020/08/19(水) 18:32:17 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
投下終了
星間国家相手に出来る程度にはほどよく強くて、しかし列強なら簡単に駆除できる銀河間を渡れる宇宙生物って中々丁度良さそうなものがいない…
最終更新:2020年08月22日 09:53