615: トゥ!ヘァ! :2020/08/22(土) 18:34:09 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
スパロボクロス 未来編 小話集 その2
「…滅んでるな」
「間違いなく滅んでますね」
銀英伝の地球を調査しにきたフォーリナーの調査部隊員の会話。
地球という名の星は列強にとっては特別な意味を持つ星であるため調査のために艦隊が送り込まれた。
しかし銀英伝地球は当の昔に実質滅んで放置されており、調査の際にも特にこれといったものも見つからず、現地に残っている変な連中が幾らかいる程度だったため、監視用のステルス衛星を配備したのみで終わった。
なおこの調査艦隊を侵攻と勘違いして迎撃に出た一部の帝国艦隊や貴族艦隊が一蹴されていたりする。
「どうやら目当てん物じゃらせんじゃったようじゃなあ。帰りもんそ」
フォーリナーの後に調査に来たヴォルガーラ調査隊司令官のセリフ。
フォーリナーと同じように調査して、何も無しと判断して帰っていった。
なお現地人の力を見ると言って地球教徒本部に攻めこんだが鎧袖一触だったためがっかりしている。
この件により地球教本部は一部の幸運な者達を除き壊滅した。
「なんか地球教壊滅しているだけど」
「ヴォルガーラの連中がやったそうだぞ?」
フォーリナー、ヴォルガーラの後に地球に調査しにきた連合部隊員の会話。
因みに上記の二人は転生者である。
連合は律儀に帝国に許可を取ってから調査隊を派遣していた。
その際にいつの間にか地球における地球教本部が壊滅していたことに驚いていた。
「なん…だと…」
地球教本部が壊滅したとの報告を聞いた地球教徒幹部。
これ以降各地の地球教支部を統率するものがいなくなり、バラバラに行動開始。
一部はテロ紛いの行動を行ったため帝国でも同盟でも一律でテロ組織認定され、原作より早く壊滅してしまった。
以降の地球教残党は銀英伝宇宙を脱出し、デザリアム帝国に拾われることとなる。
「チェストアルファケンタウリ!」
チェストアルファケンタウリとはヴォルガーラの隠語でぶち殺せ!の意味である。
銀英伝地球からの帰還中に運悪くかち合った野良ゼントラーディ艦隊相手に。
616: トゥ!ヘァ! :2020/08/22(土) 18:34:42 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
「神々の王は我らに機会をお恵みくださったのだ!これより千年王国建国のための大遠征を開始する!」
ディンギル帝国ルガール大神官大総統のセリフ。
周りが余り強くない国ばかりの宙域に転移してきたため、チャンスと見て周辺宙域へと侵攻を開始した。
列強の宙域からも離れていたため初期の侵攻にはある程度成功。
征服した星々の人々は奴隷として扱った。
しかし、後にガミラス、ボラー、ゼニーの協商連合やデザリアム率いる暗黒枢軸、その他の大規模連合勢力に喧嘩を売ってしまうことになり周辺勢力からのフルボッコに合う。
「うちの本業は土建屋でな。いつもは星を砕いたり、星を加工したり、星を開拓したり、星を作ったりしているんだ」
「はぁ…土建屋なんすか……土建屋?」
鉄血世界におけるアルゼブラ社員とオルガ・イツカの会話。
スペース土建屋のスケールは凄い。オルガはそう思った。
「やぁ!良い子のみんな!なぜなに宇宙が始まるよ!僕は司会の説明お兄さん!こちらは助手のウサギお姉さんだよ!」
未来編になっても受け継がれているなぜなにナデシコの系譜。
鉄華団やその関係者一同にこの宇宙の知識を教えるために開催されていた。
なおこの時代の企業における子供向け説明会の基本フォーマットがこれである。
「これが連合。僕たちが属してる組織だね。人口は数千兆人くらいいるけど、自力で分裂できる種族も多いから実は正確な数はわからないんだ。三列強の中で一番人口が多いよ。
次はフォーリナー。ここも人口数千兆人だね。権威主義的な国で三列強の中で一番領土が広いよ。
クローン系種族が結構いるから、やっぱり正確な人口数はわからないよ!
最後にヴォルガーラ。やっぱり基礎人口は数千兆人。列強の中では一番領土も人口も低いけど、実質全国民が戦闘員みたいなものだから、戦時の動員率は一番多いよ。
精神生命体だから、同時に複数の身体を操ることも可能で、実際の戦力数は額面上以上のものを誇るよ」
「せんせー!スケールが大きすぎてわかりません!」
なでなに宇宙における説明お兄さんの説明と質問をする鉄華団の子供たち。
スケールが大きすぎてよくわからなかったようだ。
「海賊かぁ。連合領にも海賊がいるんだよ。弁天海賊団とか硝子の海賊団とか炎の海賊団とか。個人で有名なのはS(スペース)ジャック・スパロウとかS・ドレイクとか色々いるぞ」
「太陽系の外にも海賊がいるんですか。大変ですね」
アルゼブラ社員と鉄華団ビスケットの会話。
両者の会話が成立しているように見えるが微妙にすれ違っている。
ビスケットが想像している海賊は多くても数隻の船からなる極悪非道ならず者たちだが、アルゼブラ社員が挙げた海賊たちは仁義を弁え少数精鋭で荒らしまわる義賊ばかりであった。
617: トゥ!ヘァ! :2020/08/22(土) 18:35:29 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
「なに…連合にはそのような方々がいるのですか」
「ああ、そうだ。ガンダムファイターって言ってな。10年に一度開かれるガンダムファイトに出場するために連合内の各国家から送られてくる代表たちのことだ。そいつらは大概生身でも強い。それこそここで使われているMSくらい一人で倒しちまうくらいにはな」
アルゼブラとの交渉の後に世間話をしているマクギリスと現地アルゼブラ支社幹部。
マッキーは傭兵たちの奉じる黒い鳥の次にガンダムファイターへ興味を示したようだ。
「これにより我々三カ国は目的を同じとする同盟国となりましたな」
「願わくばこの同盟を持って我々三カ国の平穏が取り戻されることを祈ります」
ガミラス、ボラー、ゼニーの三カ国による相互防衛同盟締結式の際に。
この三カ国は周辺から襲来する蛮族や海賊、宇宙生物、舐め腐って手を出してくる中小国を相手に疲弊していたため、防衛力の強化を目的に相互防衛同盟を結んだ。
この三カ国同盟は協商連合と名付けられた。
因みに同盟締結後の初仕事はゼニー合衆国領へ迫っていたゼントラン基幹艦隊への対応であった。
「傭兵、リンクス、レイヴン、ミグラント、冒険者。結局全て同じ三流のごろつきでは?」
「なんだぁ?てめぇ…」
スパロボT世界で出会ったUND高官と傭兵ギルド職員の会話。
鉄血世界の話よりまた数年後。
T地球圏を巡って裏で話し合いという名の暗闘を繰り広げていた両者は幾度か話し合いの場を設けていた。
しかし、その場においてワシールモンが連合及び共に席についていた傭兵ギルド職員に散々嫌味を吐いたためギルド職員が切れた。
切れたので一桁台トップランカーを三名ほどT地球に派遣し、散々UNDの艦隊を苛め抜いてやった。
なおこの時代のトップランカーとは一人で1星系以上を余裕で落とせる連中のことである。
618: トゥ!ヘァ! :2020/08/22(土) 18:36:10 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
〇用語説明
この宇宙において地球とは特別な意味を持つ。
それは連合の盟主が地球だからという意外にも様々なイレギュラーが地球と名のついた星から出現しているからだ。
無論そういったものがなく単なる一惑星であった地球もあるが、地球という星は星間国家の艦隊すら打ち破り、最悪は首脳部の首狩りすら成功させる確率の高い星。
という認識が列強の中で一般化している。
このため新たに表れた星系や銀河に地球という名の星がないか、あるのならばそれがどのような星なのか調査されるのである。
例えば銀英伝世界の地球には順番こそ違ったが三列強全ての調査隊が降り立ったし、鉄血世界ですら基本丁寧に物事を進めているのは連合内の一部から地球という星を舐めてかかってはいけないという意見が出ているからだ。
この時代になってもならず者たちは元気である。
約100年前の宇宙動乱期には多くの海賊が存在していたが、かつて名を轟かせた海賊団の殆どは既に星々の藻屑と化している。
現在主流となっているのはおよそ三種類。
列強の目すら掻い潜れるか、もしくは上手く列強と付き合っているか、はたまた列強ですら“認める”海賊か…である。
最初のグループ各地に根付いた地元マフィアなどと地続きの海賊団か、単なる精鋭か。
列強の上手く付き合っているグループは言うところならず者たちの元締めであり、小物がちょこまかされるよりはマシと目こぼしされているものである。
最後のグループは列強さえ舌を巻く精鋭たちであり、また民衆人気も高い言うところの義賊的な海賊団である。
この義賊的海賊団として有名どころとしては弁天海賊団やガラスの海賊団など。
良くも悪くも列強と上手く付き合っているのがS・スパロウやS・ドレイクの海賊団であり、単純に腕が良いのが硝子の海賊団、地元マフィアの延長線上なのが炎の海賊団となる。
無論これらとは違いイメージ通りの無法者。残虐非道の海賊というのも存在しているが、そういった者達の大半は列強の勢力範囲外に拠点を構え、列強の勢力範囲外で活動しているのが殆どである。
なおそういった圏外海賊たちの認識として列強の領土に手を出したら死ぬというのが共通化されている。
同時に列強勢力内で暴れている海賊もヤベー奴揃いというのが共通認識である。
ガンダムファイトとは連合内で行われる競技の一つ。
10年に一度の祭典で、特別にあしらえた星系内で約2年かけてたった一人の優勝者を決める戦いである。
各国は自国が選び抜いた精鋭選手一名と、それが操るガンダムタイプのMSを送り込み、約1年間のバトルロイヤルと、その後に行われる約1年間のトーナメントで優勝者を決める。
優勝した選手と国にはガンダム・ザ・ガンダムの称号と次のガンダムファイトまでの連合議会内の名誉国家称号が送られる。
これらの称号には特別な権力が付随するわけではないが、優勝国ということでその国の産物が爆買いされたり、企業の株が値上ったり、大量の観光客がやってきたりなど服地効果は大きい。
あと大企業や大国家のお偉いさんや親族が会食に招いたり、サインねだったりしてくるので、その場で親しくなれば直接投資や工場の誘致も可能である。
なおこの時代のガンダムファイターは多種多様な人種となるが、大概戦闘力は技量頼みとなる。
種族的身体能力の上下など極まった連中ばかりが集まるガンダムファイトでは余り意味のない要素だからだ。
またガンファムファイトの際には各国のみならず、連合内の企業もどこかの国と組んでは自社製品である兵装やパーツ、中にはガンダムそのものを送り込み自社製品アピールを行う一大イベントとなる。
無論ファイト内で活躍すれば問い合わせが殺到するし、自社が関わった機体が優勝すれば株価は爆上がりである。
このため国と企業が二人三脚となり優勝を目指していくことも少なくない。
この際一つの国家に一つの企業しか付いてはならぬというルールもないため、複数の中小企業が一つの国に投資し、協力体制を引くこともある。
中小国家はこのように目をかけてもらった大企業もしくは自前の企業、複数の中小企業から支援をもらいながら戦い抜くのが基本となる。
619: トゥ!ヘァ! :2020/08/22(土) 18:36:51 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
銀河傭兵管理機構こと通称傭兵ギルドの中でトップクラスの実績と技量を誇る登録傭兵たちのこと。
トップランカーとは登録者数千億人と言われる傭兵たちの中の上位10名のことを指す。
彼等は扱う機体の性能と尋常ならざる技量が合わさり非常に高い戦闘力を誇る。
それは適性装備さえ渡せばほんの数時間で星系一つを落としきると言われているほどである。殲滅となればもっと早い。
事実トップ10人が集まれは数日かからず銀河一つは滅ぼせると軍のお墨付き。
この時代のランカーでは上位10名がトップランカーで、上位100名が最上級クラス、上位1000以内が上位ランカーで、それ以下が中堅・下位・素人・粗製と言われる。
正式名称は多種族銀河統一連合下における企業協賛組織連合。その通称が企業連。
連合内における数百兆とも数千兆ともいわれる企業組織のほとんどが加盟している一大組織である。
連合内は勿論、連合領の外にもその影響力は及んでいる。
最も企業連は基本連合という国に従う方針を続けている。これはいざという時に矢面に立ちたくないという意味と、連合正規軍というヤバイ連中と相まみえたくないという恐怖心から来ている方針である。
加盟各国と並んで傭兵ギルドのスポンサーであり、ギルドと企業両方に属している傭兵も少なくない。
因みに似たような組織がフォーリナーやヴォルガーラにも存在している。
これは傭兵ギルドにも同じことが言える。
620: トゥ!ヘァ! :2020/08/22(土) 18:37:37 HOST:FL1-118-109-165-4.kng.mesh.ad.jp
投下終了
原作でも思ったけどディンギルの大神官大総統ってそれ呼び方どうなのって思った(小並感)
最終更新:2020年08月27日 22:30