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短編ネタ 現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件その4 かの国は如何にして考えるのを止めて、手の込んだ自殺をするに至ったのか 第二次日本海海戦前日譚
韓国軍、釜山近郊に戦力を集結中!
偵察衛星から齎された情報に、困惑する日本政府の人間達。日本政府は閣僚及びアドバイザーとして
夢幻会のメンバー達を招集。対応策を協議する事となった。
三島「さて、奴さん達はこのクソ忙しい時に何をやらかそうとしているのかね?」
新見「外務省は二つの見解に分かれています」
二藤部「二つとは?」
新見「はい。一つは竹島の領有権の正当化をアピールする為のデモンストレーション、そしてもう一つは・・・考えたくないですが、武力による竹島奪回かと」
春日「は?武力による奪回!?・・・・・正気なんですか?」
新見「はい。偵察衛星による情報によると、韓国陸軍及び海兵隊の車両や各種物資の積み込み。それに近隣の空軍基地には多数の戦闘機の機影が確認されているとの事です」
二藤部「なんと・・・」
新見「あくまで個人的な見解ですが・・・ただのデモンストレーションで此処までする必要は有りません。おそらく、本気で奪回を狙っているかもしれません」
三島「ふーむ・・・・・。辻さんに東条さん。あなた方の見立ては?」
辻「私は新見さんの見解と同じですね」
東条「同じく」
二藤部「・・・根拠は?」
辻「自己紹介の時にも言いましたが、私達はかつて多くの世界線で、日本を裏から導いて行く仕事をこなして来ました。そして当然ながら、色んな世界線でかの国とも関わる事にもなりました」
三島「いわゆる転生者って奴かい?まだちょっと信じられんが・・・。で、関わってきた経験で言うと?」
東条「かの国は聞き分けの無い子供その物、という事です」
春日「・・・これはまた、手厳しいですなw」
東条「此方の世界にやってきた後に読んだ、史実・・・失礼、超大陸化する前の戦後日本が朝鮮戦争に参戦するという架空戦記本で、かのマッカーサー元帥がかの民族の事でこう述べているのですよ」
三島「一体、何と?」
東条「『終戦時の日本人の精神年齢を十二歳とするなら、彼等の精神年齢は漸く乳離れが済んだ三歳児に過ぎない』とまで言ってるんですよ」
二藤部「其処まで言いますか」
東条「理由としては、『彼等はまず自己主張すれば、物事の善悪すら自分の思い通りに出来ると考えている。欲しい物が有れば泣きわめく。酷い目に遭って、相手が守ってくれるのであれば、どの様な相手にも笑顔を見せる。
相手が強ければ形振り構わず逃げる。相手が弱ければ、善悪の概念無く痛めつける。そこには克己の精神や矜持といった物は欠片も無い』と言っています」
新見「辛辣ですね」
東条「これまでの経験等を見るに、全く正しい意見だと納得しましたね。というか、私が同じ立場でもそう言ったでしょう」
辻「つまり連中は、自分の思い通りにならないで泣き喚いている子供その物です。自制心を期待する方が間違っている。更に言うと、彼等の言う独島という言葉は特別な意味を持っています。その島を
奪われたままで我慢出来る程、連中は大人では無いという事です。なので・・・・・、必ず来ます」
411: 194 :2020/08/23(日) 22:46:00 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
二藤部「成程、お二人の意見は分かりました。・・・・・血が流れる事態は、避けれそうに有りませんか」
辻「老婆心から言わせてもらいますが・・・。世の中は綺麗事だけでは済ませられません。時には手を汚す事も、国と国民達を守る為に必要な事です」
二藤部「・・・・・」
東条「今回の超大陸化で、我々は膨大な軍事力を手にしました。しかし、肝心な時にそれを振るえない様ならば、それは張子の虎と同じ。それに、いざと言う時に国家や国民を守ろうとしない政治家に、果たして誰が
付いて行きますか?」
二藤部「・・・・・・・」
辻「確かにこの世界の日本は、過去に国を焼く過ちを犯しました。それは、『百年兵を養うは一朝有事の為』。この原則を忘れ、暴走してしまった結果でも有ります。ですが・・・、今回の事態はまさに今言った通りの
事となっているんです。ここで立たなければ、経緯は違えど国民を守れなかったかつての軍部と、同じになってしまいますぞ」
二藤部「・・・・・・・」
三島「二藤部さん・・・・・」
皆が見守る中、二藤部は深々と溜息を吐く。
二藤部「・・・・・分かりました。私も覚悟を決めましょう」
春日「総理・・・・・」
二藤部「全ての責任は私が取ります。防衛出動の準備を。国家と国民を脅かす存在を、打ち破って下さい」
辻「・・・・・良く決断なさいました」
東条「流石は、岸さんのお孫さんだ。腹が据わっていますな」
二藤部「・・・一度は腹を痛めて、退陣する羽目になりましたけどね?」
二藤部のジョークに、クスクスと笑うメンバー達。
かくして、日本の方針そして覚悟が、今この瞬間決まったのである。
412: 194 :2020/08/23(日) 22:46:30 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
一方、神崎提督達は慰霊の為に、菊水組のメンバー達と共に沖縄へとやって来ていた。
献花を行い、粛々と鎮魂の儀をこなしていく彼女達。そんな所に、韓国軍の戦力集結の一報が齎された。
大和「提督、政府から連絡が」
神崎「何々・・・・・これは!?」
矢矧「一体何と?」
神崎「・・・・・韓国軍が竹島奪回を目論み、戦力を集結させつつあるとの事だ」
磯風「何だと!?連中は正気か?こんだけ馬鹿でかくなった日本に喧嘩を売るとは・・・・・」
大和「・・・提督」
神崎「何だ?大和」
大和「私達を行かせて下さい!」
神崎「何だと!?」
大和「現在鎮守府に居る皆の内、少なくない娘達が現代化改装や整備等の為、動く事が難しい状態です。直ぐに出れるとしたら、私達位しか居ません」
神崎「確かにそうだが・・・」
大和「かつて私達は・・・・・沖縄の人々を救うべく戦いましたが、遂に果たす事が出来ないまま沈む事となりました。そして今また、守るべき人々が理不尽な脅威に晒されようとしています」
神崎「・・・・・」
大和「もう・・・あの様な想いをするのはたくさんなんです!今度こそ、守るべき人々を守りたい。私だけじゃない。ここにいる娘達全員、同じ想いなんです!!」
矢矧「私も同じ気持ちです!提督、行かせて下さい!!」
雪風「しれぇ!雪風も頑張ります!!今度こそ、誰も沈めはしません!!」
一同「「「「「「「「「提督(司令)!!!」」」」」」」」」
神崎「・・・お前達の覚悟は分かった。私も気持ちは同じだ」
矢矧「!・・・それでは!!」
神崎「ただし、一つだけ懸念がある。それが解消出来なければ、出す事は難しい」
磯風「何故だ!?」
神崎「多くの娘達が動けないというが、お前達もまだ、現代化改修が済んでいない。対して、相手は腐っても現代兵器を装備する韓国軍だ」
霞「でも!!」
神崎「特に対艦ミサイルによる攻撃は、大和の様な大型艦艇はまだしも、矢矧達中小艦艇にとっては脅威そのものだ」
朝霜「・・・・・」
神崎「お前達は確かに、戦う為に生まれてきた存在だ。だが、同時に私にとって大切な妻達でもある。提督として、夫として、無策で死地に飛び込ませる訳にはいかないんだ」
浜風「提督・・・」
413: 194 :2020/08/23(日) 22:47:00 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
??「大丈夫デスヨ!!」
大和「フェルさん!?」
いつの間にやらやって来ていたフェルと柏木の二人の姿に、驚くメンバー達。
フェル「韓国軍からの攻撃ハ、私達ヤルバーンが全力で迎撃するノデス!だから、安心して戦うデスヨ!!」
神崎「フェルフェリアさん・・・」
柏木「まぁプロである神崎さんにこんな事を言うのも何ですが・・・覚悟を決めたのなら、上司として夫として、信じて送り出してあげましょうや」
神崎「柏木さん・・・・・。やれやれ、柄にもなく弱気になってしまってたか」
柏木「神崎さんの言い分も分かりますよ。夫の心境としては、全く正しいですし」
柏木のセリフに、思わず苦笑する神崎提督。
次の瞬間、表情を改めると共に彼女達へと向き合う。
神崎「・・・それでは、改めて皆に命令する。国防空海軍と合同で出撃。驕敵を撃滅せよ!!」
神崎提督の指令に敬礼を返す大和達。その彼女達に、神崎提督も返礼する。
その後、彼女達は急遽派遣された蒼空に乗り、迎撃準備を整える「やまと」「しょうかく」が所属する第一機動艦隊の待つ舞鶴へと向かう。
新旧「大和」が揃い踏みするという奇跡の光景と共に、日神合同艦隊は竹島を襲おうとする韓国軍を撃滅すべく出撃したのだった。
414: 194 :2020/08/23(日) 22:47:30 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
以上です。今回は、戦いにおける日神双方の覚悟を描写してみました。あと、何より新旧大和揃い踏みの光景を書きたかったので(苦笑)
普段のギャグ的な展開とは全く違う展開の描写には、随分と苦労する羽目となりました。こういうのをスラスラと書ける人達が本当に羨ましい・・・。
この手のネタは初めてという事も有り、拙い部分も多々有るとは思いますが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
wiki掲載は、自由です。
430: 194 :2020/08/24(月) 04:58:32 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
おはようございます。
誤字・・・というか消し忘れが有ったので訂正をorz
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- 誤 神崎「お前達は確かに、戦う為に生まれてきた存在だ。だが、同時に私にとって大切な妻達でもある。提督として、夫として、無策で柏木の姿に死地に飛び込ませる訳にはいかないんだ」
- 正 神崎「お前達は確かに、戦う為に生まれてきた存在だ。だが、同時に私にとって大切な妻達でもある。提督として、夫として、無策で死地に飛び込ませる訳にはいかないんだ」
wiki掲載時に、修正をお願いします。
最終更新:2020年08月27日 23:11