651: 194 :2020/08/26(水) 22:45:31 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
短編ネタ 現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件その8 かの国は如何にして考えるのを止めて、手の込んだ自殺をするに至ったのか 第二次日本海海戦その4
竹島上空で発生した韓国空軍の悲劇。その模様は、艦隊の方でもレーダー反応の消失という形で齎されていた。
レーダー主「ゆ、友軍機の反応ロスト。反応、有りません・・・」
艦長「・・・間違い、無いか?」
レーダー主「レーダーは正常に作動中。故障では有りません・・・」
提督「これが・・・生まれ変わった、日本の本気だという事か」
少佐「・・・・・」プルプル
艦長「少佐・・・?」
少佐「お、おのれチョッパリィィィィィ!!卑怯な手を使いやがってぇぇぇ!?!?!?!?」
少佐「宣戦布告も無いまま一方的な虐殺を行うとは・・・、何と言う許しがたい連中だ!!!」
CIC内部は、「お前は何を言ってるんだ?」な状態となっていたが、そんな事すら少佐は気付かないでいた。
提督「いずれにせよ、制空権の確保は絶望的。作戦の前提条件の一つが、早くも崩れてしまったな・・・」
少佐「提督、何を弱気な事をおっしゃるのです?まだ、負けた訳では有りません。聖戦はこれからですぞ!!」
艦長「分かっているのかね?少佐。敵は空から我々を易々と叩く事が出来る。更に戦艦複数を含んだ水上艦隊まで押し寄せて来るのだぞ!制空権の無い状態、かつ独島がいまだ見えない状態で作戦を遂行できると思っているのかね?」
少佐「艦長こそ、敢闘精神が足らないみたいですな。断固たる決意を持ち、高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に戦えば、軟弱なるチョッパリ達は立ち所に壊走するに決まっております!!」
具体策を示さず精神論に終始する少佐の言い分に、CIC内の人間達は皆頭痛がするのを覚えた。
提督「・・・精神論を言うだけなら誰でも出来る。反論するなら、せめて具体策も言いたまえ!!」
提督の言い分に、流石の少佐も考え込む。そして、とんでもない事を口にした。
少佐「ならばこうしましょう。旗艦であるこの世宗大王を除いた全艦艇で、チョッパリの艦隊に突撃。彼等が足止めしている間に、独島を奪還。独島に不法滞在するチョッパリ共を盾に撤退を飲ませるのです!!」
艦長「少佐!!何を馬鹿な事を言っているのだ!!」
少佐「現状では最も成功率の高い作戦だと、私は判断しますが?」
艦長「味方を囮にするとは、馬鹿げている!しかも、民間人を人質にする気か!!」
少佐「人質とは人聞きの悪い。連中は人間では無い自然物です。ならば此方の体制を立て直す盾にした所で、何処からも非難は来ますまい。それに、愚かなチョッパリ共は、盾となる連中の命を気にして反撃出来なくなるでしょう」
艦長「貴様は我が軍を、ゴロツキの集団にするつもりか!!」
少佐「そこまでおっしゃるなら、対案を出していただけますかな?提督もそうおっしゃっている事ですし。反論するだけなら、馬鹿でも出来ますからねぇ」
馬鹿にし切った表情をする少佐を、真っ赤な顔をして睨む艦長。
そんな様子を見ながら、提督は心の中で嘆く。
提督(保身をしつつ果実だけを得る気か・・・。だが、他にいい手段が無いのも事実。だが・・・・・)
652: 194 :2020/08/26(水) 22:46:01 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
外道な作戦は断固拒否したい一方、現状他に作戦を成功させる手段が無い。
葛藤する提督。時間にして僅か十分程だっただろう。だが、その時緊急の知らせが。
通信士「艦長、大邱から緊急電!」
艦長「どうした!?」
通信士「『ワレ、推進器故障!!艦隊ヘノ随伴ハ不可能ナリ!!』以上です」
艦長「機関部故障だと!?こんな時に・・・」
提督「・・・元々推進器に問題を抱えていた艦だったからな。やむを得ん。艦長に艦の保全に努めつつ本国に退避せよと伝えよ」
常識的な指示を出す提督。だが・・・この艦には非常識極まりない男がいた。
少佐「退避?何を馬鹿な事を言っているのです。そのまま随行させ、味方を守る囮としましょう」
艦長「少佐!?味方を囮にするだと!?」
少佐「作戦を遂行する為ですよ。聖戦遂行の為ならば、戦力分断の愚を犯すべきでは有りませんな」
艦長「馬鹿な!?まともに動けない味方をみすみす犠牲にするのか!!」
少佐「コラテラルダメージという奴ですよ。彼等も祖国の栄光の為ならば、喜んでその命を捧げるに違いありません!!」
提督「いい加減にしないか!少佐!!」
少佐の暴論に、堪らず怒鳴り声を挙げる提督。
その直後、恐れていた事態が発生した。
レーダー主「!レーダーに反応!敵の対艦ミサイルです!!」
艦長「・・・!!数は!?」
レーダー主「150以上!それ以上は数え切れません!!」
提督「クッ、まずは身を守る事が先決か。対空戦闘!敵ミサイルを撃ち落とせ!!」
653: 194 :2020/08/26(水) 22:46:31 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
その少し前・・・。
やまとに乗り込んでいる古賀提督の下に、小沢提督からの指令が届いていた。
艦長「古賀提督、小沢提督からの指令です」
古賀「読め」
艦長「ハッ。『これより敵艦隊に航空攻撃を仕掛ける。古賀提督は神崎島の艦隊と合同で、航空攻撃を生き残った敵残存艦隊を殲滅せよ』との事です」
古賀「了解したと伝えろ」
艦長「ハッ。それと追伸。『遠慮はいらない。敵を日本海の藻屑にしてやれ』との事です」
古賀「フッ、ちゃんと獲物は残しておく、か。よし、艦長。各艦前進、韓国艦隊へと向かう」
艦長「了解。・・・しかし、この艦の初めての獲物にしては、少々物足りない物ですな」
古賀と同じ転生者で、古賀同様に「萌えよりも燃えを!巨大戦艦万歳!!」なやまと艦長は、些かの不満を述べる。
古賀「なに、いきなりの大物食いは腹を壊しかねないしな。奴等はこのやまとにとってはオードブルに過ぎんよ。最も、質量共に物足りないのは、同意だがね」
艦長「オードブルですか。成程、確かに」
古賀「しかし、相手は腐ってもイージス艦だ。くれぐれも油断するなよ?」
艦長「古賀提督。この艦の性能をお疑いですか?」
古賀「まさか。万に一つも沈められる事は無いさ。では、行こう」
艦長「ハッ!!」
古賀(韓国海軍よ。貴様達に恨みは無いが、この世界を一心不乱の大艦巨砲主義世界とする為の生贄となって思う。悪く思うなよ?)
古賀「そう言えば、神崎島の艦隊は?」
艦長「あちらも既に、突撃を開始しております」
654: 194 :2020/08/26(水) 22:47:01 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
その頃、菊水艦隊では・・・。
有賀「大和さん、いよいよですな」
大和「ええ、この世界に来て初めての戦闘。今度こそ・・・守り抜いてみせる!」
有賀「・・・お気持ちは分かりますが、余り気負わないで下さい。あの時と違い、日本やティ連の援護が有ります。必ずや、任務を全うする事が出来ますよ」
大和「・・・そうね。有難う、有賀艦長」
有賀「いえ」
大和「・・・それはそうと、出撃前日に無理矢理乗り込んで来た日本海軍の将校さんは?」
有賀「確か・・・。今は瑞雲の発艦を支援すべく、水上機格納庫に居るみたいですが・・・」
大和「・・・相変わらずみたいですね、松田提督は」
有賀「あの方も、全然変わって無い様で・・・」
彼等もよく知る人物の事を想像して、思わず苦笑いする二人。
一方、格納庫では・・・・・。
松田「ハックション!!」
妖精A「司令、どうされました?」
松田「うーん、誰かが噂でもしているのかな?・・・まぁいい。『作業』を続けるぞ」
出撃前日に、ありとあらゆるコネを使って無理やり大和に乗艦した松田は、瑞雲の法被を着用して踊りながら、妖精さん達と共同で瑞雲の出撃準備をしていた。
松田(フッフッフ。この世界の者達よ。我等が瑞雲の偉大さを、とくと刮目せよ!!)
不気味に笑いながら妖精さんと作業を続ける松田の姿に、彼の事を知らない妖精さん達はドン引きしている。
妖精B(な、なぁ。あの松田って人、凄い不気味なんだが)
妖精C(ああ、お前等は知らないのか。あの人、前世の頃からあんな感じだぞ?寧ろ変わって無くて、安心した位だ)
妖精B(・・・・・そんなんで良いのか?)
妖精C(しょうがないじゃん、松田司令だし)
その後まもなく、発艦準備は完了。カタパルトで撃ち出されると同時に、ティ連性の光学迷彩・探知偽装装置を作動させ、姿を消す。
瑞雲はそのまま韓国艦隊の上空に進出し、大和の砲撃の支援を行う事となった。
655: 194 :2020/08/26(水) 22:47:31 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
再び時は戻る・・・・・。
F-3C・F-35C・F-2各機。そして艦隊から放たれた各種対艦ミサイルは一発も脱落する事無く、時間差を置いて韓国艦隊に襲い掛かろうとしていた。
勿論韓国艦隊も座して攻撃を受ける事も無く、迎撃を行う。
特にイージスシステムを搭載した世宗大王級や、同じく高い防空能力を誇る忠武公李舜臣級はその本領を発揮。かなりの数の対艦ミサイルの迎撃に成功している。
しかしそれでも、なお多数のミサイルによる飽和攻撃の前に、被弾する艦艇が続出。徐々にその数を減らしつつあった。
通信士「仁川・京畿・文武大王、被弾!!速力、低下します!!」
通信士「更に姜邯賛・崔瑩に対艦ミサイル二発直撃。戦闘能力を喪失した模様!!」
通信士「犬鷲型ミサイル艇、十二隻中十隻が沈没。残り二隻も激しく炎上している模様!!」
通信士「更に西厓柳成龍が被弾。速力及び防空能力、70%に低下」
通信士「輸送艦隊にも被害が出ております。高峻峰級二隻、天王峰級が一隻沈没。護衛の艦にも被害が続出しています!!」
少佐「おのれ、チョッパリィィ!!提督、ここは一刻も早く上陸部隊に突撃を。我が艦を除いた残存戦力も、急いで独島に突撃させるべきです」
次々と齎される被害報告を前に正気を失った少佐は、叩き付ける様に提督に進言する。
狂気を帯びた少佐の目を見た提督は、遂に覚悟を決める。
提督(最早此処までか・・・。かくなる上は、輸送艦隊だけでも逃がさなければ)
そう覚悟を決めた提督が命令を下そうとした矢先、とんでもない事が起こった。
前方から、光の様な何かが飛来。信じられない高速で飛来したそれは、被弾して速度が落ちていた西厓柳成龍の艦橋基部に直撃。
なんと艦橋基部から後部ヘリ甲板までの長さの区画を滅茶苦茶に破壊しつつ、遂には貫通。「ちくわ」な状態にしたのだ。
提督「な、何だこれは!?」
艦長「ソ、西厓柳成龍が・・・・・」
大穴を開けて停止した同艦は次の瞬間、何かに引火したのか柘榴が弾ける様に大爆発を起こし轟沈。生存者皆無という衝撃の末路を迎えた。
そして、西厓柳成龍の最後に驚く間も無く、今度は栗谷李珥に多数の水柱と明らかに爆発と分かる爆炎が発生。
そのまま同艦は艦中央部で真っ二つとなり、俗に言うジャックナイフの状態で轟沈。こちらも生存者は皆無だった。
僚艦の相次ぐ最後に呆然とするCIC内の人員達。と同時に、水平線の先に日本艦隊が姿を現した。
両イージス艦を一撃で轟沈せしめた攻撃。それは、二隻の大和が齎した主砲による攻撃だったのだ。
西厓柳成龍を襲ったのは、やまとの51㎝複合砲による人類史上初の、レールガンによる対艦攻撃だった。プラズマ化した砲弾は、装甲の無い西厓柳成龍の艦橋基部を段ボールの様に
軽々と貫くと、艦内を滅茶苦茶に破壊しながら砲弾は貫通。同艦を「ちくわ」状態にして轟沈させた。
栗谷李珥に直撃したのは大和の砲弾。瑞雲からの観測データ、電探及び15m測距儀等で観測されたデータを元に放たれた砲弾は、熟練者のみがなし得る神業的精度を持って着弾。
八発中二発が直撃して、此方も轟沈させたのだ。
戦艦の持つ常識外れの破壊力に暫し呆然とした後、一転してパニック状態となった。
無理も無い。自国最強の艦艇が玩具の様に呆気無く沈み、なおかつ生存者がいないのだから、平静を保つのが無理だろう。
少佐も完全に放心状態であり、喚く事すらしなくなっている。
そんな中、艦隊から分離した二水戦は、混乱した韓国艦隊を叩くべく、突撃を開始した。
656: 194 :2020/08/26(水) 22:48:01 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
以上です。か、海戦の描写難し過ぎぃ!!(滝汗)
本当は最後まで描写したかったけれど、あまりに長くなるので分割する事に。二水戦とそれを支援するヤルバーンの活躍は、次回に持ち越しです。
楽しみにしていた方達、本当に申し訳有りません。
レールガンの描写が些か大袈裟な気がしますが、これ程の大口径弾が電磁力で加速されれば、こうなっても別段おかしくはないかなと。
イメージとしては、MSイグルー第一話のヨルムンガンドの攻撃を受けたマゼラン級戦艦みたいな感じです。
次回、戦闘の決着が完全につきます。少しでもいい物がお届け出来る様、頑張ります。
wiki掲載は、自由です。
最終更新:2020年08月27日 23:32