161: 194 :2020/09/01(火) 20:30:31 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
短編ネタ 現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件その15 かの国は如何にして考えるのを止めて、手の込んだ自殺をするに至ったのか 日本本土攻撃その3
玄武-3ミサイルによる直接攻撃が行われている最中、それを隠れ蓑にするかの様に出撃した韓国海軍潜水艦隊。
その内訳は以下の通りとなる。
- 張保皐級潜水艦(209型潜水艦) 四隻
- 孫元一級潜水艦(214型潜水艦) 六隻
しかしながら、問題は山積みしていた。それぞれの問題点を見ていこう。
まずは張保皐級だが、建造年代が古く(一番艦は93年就役)装備するソナーも中周波の艦首アレイのみであり、対潜水艦能力が低い。
また航続距離も短く、浮上時こそ8ノットで7500海里だが潜水時は4ノットで466海里・20ノットだと僅か28海里しかない。本来は自国沿岸で運用するタイプの潜水艦なのだ。
また、日本本土が巨大化した際に位置も大きく離れた上に、潜水艦絶対殺すマンな日本海軍が相手である以上、自国近海以外での浮上航行は自殺行為。その殆どを潜水したまま
進まなければならない。
その為、航続距離が全く足らず、往復しての作戦活動はとても出来ない。
もう一方の孫元一級だが・・・・・、騒音が酷い上に燃料電池にも不具合を抱えており、カタログスペック上は数週間海中で任務が行える筈なのに、実際には僅か数日のみという
何でこんな有様になったのか、関係者達が吊るし上げられても不思議じゃない状態なのだ。一応2014年には不具合を解決したと言っているが・・・・・、正直本当に解決したのか、
疑問を禁じえない。今回の出撃に合わせて徹底的な整備を行い、どうにか稼働状態に持って行っているが、果たしてどれだけ戦えるのか。運用する本人達すら、疑問を抱いているのだ。
航続距離に関しては、電力消費の節約を徹底する事である程度伸ばせるが、それでも(特に張保皐級は)往復もままならない
その為、海軍上層部は苦渋の決断を下す。
まず張保皐級だが魚雷を搭載せず、機雷による対馬周辺海域及び関門海峡の封鎖に投入する事を決定。どの道往復は不可能なので、任務達成後は浮上降伏する事となった。
大統領にはこの事は伏せているが、そもそもこの艦を通商破壊に投入する事自体が無謀なのだ。ある程度の戦果を望むとしたら、これしか無かったと言うべきだろう。
もう一方の孫元一級だが、此方は(カタログスペック通りなら)それなりの航続距離を誇るので、六隻中四隻は自衛手段を持たない張保皐級の護衛。
残る二隻は、海軍特殊戦旅団隊員を乗せて山陰地方に上陸、後方の破壊工作を仕掛ける事となった。
しかし、もう一度言うが彼等の相手は潜水艦絶対殺すマンな日本海軍。多数のP-1及びP-3哨戒機、そして多数の潜水艦が韓国海軍潜水艦隊の撃滅を目標として展開しているのだ。
その中でも特に異彩を放っていたのは・・・・・超大陸化と共に齎された、排水量1万トンを超える超大型超電導推進式潜水艦だった。
162: 194 :2020/09/01(火) 20:31:01 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
-対馬北方沖合・超電導推進式攻撃型潜水艦「ながと」艦内-
艦長「深度300、警戒を怠るな。ソナー員、感は?」
ソナー員「明瞭です。南南西15海里で鯨の夫婦がお楽しみ中です。・・・・・前方100海里に潜水艦複数!数は四。張保皐級二隻及び孫元一級二隻です」
副長「目標は対馬でしょうか?」
艦長「おそらくな。奴等の潜水艦は潜航状態では長距離進出は出来ない。・・・・・確か張保皐級は、機雷を搭載出来たよな?」
副長「はっ。魚雷もしくは機雷を選択出来た筈です」
艦長「となると・・・旧式潜水艦では出来る事が限られる。その中で相応の成果を挙げようと考えると・・・機雷による港の封鎖だろうな」
副長「では、孫元一級はその援護と。・・・一隻でも通したら、此方の負けですな」
艦長「おいおい、副長はこの艦の性能を疑ってるのか?」
副長「まさか。油断さえしなければ、必ず任務を成し遂げられますよ」
艦長「そうだな。各員戦闘準備。連中を平らげるぞ」
??「・・・・・しかし、こうして見れば見る程凄い艦ですな。しかも練度も高い。敵に回したくないですな」
二人の会話に入って来たのは、観戦武官として乗り込んでいる米海軍少佐だった。
艦長「如何です?この『ながと』の乗り心地は?」
米少佐「快適ですな。米軍内で初めて超電導潜に乗る事が出来たのは、海軍軍人として嬉しい限りですよ。しっかりと、学ばせてもらいます」
艦長「ええ。超電導潜の闘い振り、とくとご覧になって下さい。巡航速度で前進!」
-孫元一級潜水艦・孫元一艦内-
ソナー員「艦長」
艦長「何だ?」
ソナー員「前方に潜水艦らしき反応を探知。数は一隻。艦種は不明です」
副長「艦種不明だと!?」
ソナー員「はい。今まで聞いた事の無い推進音をしています。データベースにも該当する艦が有りません」
副長「・・・・・まさか、日本の新型潜水艦でしょうか?」
艦長「・・・可能性は高いな。あれだけの戦力が生えて来たんだ。潜水艦だけ何も無いというのは有るまい。速力落とせ!総員、戦闘準備!」
163: 194 :2020/09/01(火) 20:31:31 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
-ながと艦内-
ソナー員「目標ロスト。敵艦は出力を落とした様です」
艦長「グラビティセンサー作動。質量異常を割り出せ」
ソナー員「いました。敵艦二隻、海底に張り付いています。恐らくは張保皐級。残り二隻は速度を落としつつ、挟み撃ちにしようとしています」
艦長「奴等の作戦目標は機雷による封鎖だ。まずは海底の二隻を仕留める」
米少佐「大丈夫かね?敵潜二隻が挟み撃ちにしようとしているが?」
艦長「大丈夫、振り切れます。データリンク。魚雷発射用意。一番から三番を海底の潜水艦Aへ。四番から六番をBへ発射せよ!」
ながとの艦首発射管から六発の誘導魚雷が発射される。
二隻の張保皐級は速度を上げつつデコイを発射するが、魚雷は惑わされる事無く直撃。二隻とも撃沈する事に成功する。
ソナー員「命中。圧壊音確認、撃沈しました。・・・・・・・敵潜、魚雷発射。囲まれています!」
艦長「少佐、柱にしっかりしがみ付いてて下さい」
米少佐「え、えっ!?」
艦長「早く!!」
米少佐「わ、わかった」
艦長「総員何かに捕まれ。最大戦速、魚雷を振り切る!!」
次の瞬間、ながとは急加速を開始。あっと言う間に速度100ノットに到達。魚雷を振り切る事に成功した。
-孫元一艦内-
ソナー員「な、何だこの音は?魚雷を振り切ったぞ!?」
副長「100ノット以上だと!?信じられん・・・・・」
魚雷を振り切ったながと。
すかさず反撃体制を整える。
艦長「よし!振り切った!取り舵。魚雷装填。一番二番を敵一番艦、三番四番を敵二番艦に発射する。急げ!!」
反撃の魚雷が放たれる。
二隻の孫元一級はデコイを放ちつつ回避行動をとるも、魚雷は正確に向かって来る。
艦長「面舵!何としても躱せ!!」
ソナー員「駄目です!来ます!!」
それぞれの艦に誘導魚雷が二発ずつ命中。二隻ともバラバラになりながら沈没していった。
164: 194 :2020/09/01(火) 20:32:01 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
ソナー員「全周クリーン。敵の殲滅に成功です」
艦長「全員、よくやった。此方の勝ちだ」
米少佐「・・・・・いやはや、ここまで凄いとは」
艦長「どうでした?我が艦の闘い振りは?」
米少佐「・・・まさに隔世の感がありますな。・・・しかしこれだけの速度だと、宙返りすら出来るんじゃないですか?」
副長「勘弁して下さい。年を取り過ぎてます」
おどけた口調の副長のジョークに、艦内で笑いが起こる。
無事任務を完遂した事に、艦長達はホッと胸を撫で下ろした。
なお、関門海峡に向かっていた艦隊も同じ様な結末を迎え、機雷による封鎖は失敗した。
また、別動隊の二隻の内の一隻も、P-1哨戒機の警戒網に引っ掛かり、敢え無く撃沈された。
だが・・・・・。
生き残っている最後の一隻・安重根が、日本に傷を負わせる事となる。
165: 194 :2020/09/01(火) 20:32:34 HOST:ai126162148238.56.access-internet.ne.jp
以上です。潜水艦戦の描写ですが、無茶苦茶難しかった(汗)
「日米決戦2025」の潜水艦戦のシーンを参考に書き上げましたが、上手く形になってるといいなぁ。
あ、連中の潜水艦の稼働数はかなりサバを読んでます。そうしないと、話が成り立たないので(汗)
スレにて「連中の潜水艦じゃ通商破壊は出来ん」てな書き込みを見ましたが・・・・・、この話の為に連中の潜水艦を
調べれば調べる程、「あ、コレは厳しすぎる」と痛感した次第。なので、最終的に片道特攻に近い作戦と相成りました。
さて、対潜水艦戦も大勝・・・・・といった所ですが、最後の一隻が日本人に傷を負わせます。
どうなるかは、次回をお楽しみにという事で。
wiki掲載は、自由です。
最終更新:2020年09月06日 12:12