841: 名無しさん :2020/09/24(木) 18:10:43 HOST:KD111239172003.au-net.ne.jp
「パントガン」
皆さんは「パントガン」をご存知だろうか? 史実において19-20世紀ごろに欧米で使われた狩猟用の「狙撃用大型散弾銃」である。
このパントガン、銃身が身長以上なのは当たり前、3m以上のものもあるという一見するとかなり珍妙な銃器であるが、実際には警戒心が強く一斉に飛び立つ習性を持つ水鳥の群れに専用の平底船(Punt)を用いて静かに近寄り、その大口径銃より発射される大型散弾で数十匹纏めて狩るという実に合理的に猟銃であり、そうであるがゆえに多くの河川で水鳥の全滅や大幅減少を招いた結果、使用が禁止されたという「優秀すぎた猟銃」であった。
さて、そんなパントガンであるが漆黒世界においては南北戦争においてアメリカ連合国が合衆国軍に対して使用し、後方部隊を損害を与えるという「兵器」として活躍した側面を持っている。
といっても連合国からすればこれは苦肉の策であった。そもそもパントガンは使用する河川の規模や、使用者の体格に合わせてオーダーメイドする銃器であり大量運用を前提とする兵器の対極にある武器なのだ。そんな銃器を連合国が狩人から徴収してまで大量に用いざる得なかったのは、偏に工業化が進んでいなっかった連合国の武装の貧弱さに全ての原因があった。
ようするに連合国は圧倒的な工業力を誇る合衆国との差を少しでも埋めるためにかき集めたパントガンをこれまた掻き集めた大工集によって作られた偽装平底船(流木等に偽装)に乗せ、河川近くに作られた合衆国の補給拠点を狙う簡易の移動砲台として用いて、少ない大砲の代わりとしたのである。
この南北戦争前半の連合国の苦しい懐事情を反映したパントガンによる狙撃作戦はしかしそのあまりに不合理な使用方法故に虚を突かれた合衆国軍にそれなりの打撃を与え、さらにこれによって合衆国軍が水場への警戒を強めた事で、連合国が何よりも欲していた交渉の時間を稼ぎだし、結果として日・英の介入によって連合国は合衆国から離脱を果たしたのである。
そしてこの戦果が連合国で大きく報道されるとパントガンは本来の猟銃として扱いを超え「合衆国からの離脱を象徴」のように扱われだした。その結果、今では連合国の大統領就任式では数百丁のパントガンによる空への祝砲が恒例となっている。
なので皆さんも連合国に旅行に行き、祝日に国旗と共にバカでかい猟銃が飾ってあっても不気味には思わないでほしい。その銃は彼らにとって、合衆国打破の象徴なのだから。
以上になります。転載等はご自由にどうぞ。
パントガンが史実
アメリカでほぼ規制されたのが1860年代ですので、漆黒世界においてはその規制されたパントガンを掻き集めて合衆国へのハラスメント攻撃に使ったわけです。「合衆国の恐ろしさを誰よりも知っている」が故に連合国も必死だったのです。
あと現在の連合国で所持されているパントガンの大半は模造銃です。もちろん彼らも元
アメリカですので使用可能なパントガンで南北戦争ごっこしてる連中もいますけどw
最終更新:2020年09月26日 13:43